スカーレット20話 感想あらすじ視聴率(10/22)そこ乳首やん

とはいえ、さしもの雄太郎も姉にすら言っていない。
一人前になるまでは言えないとか。しかもノーギャラぽいんだな。

喜美子は、俳優はお金がもらえないのかと驚いています。

すかさず圭介が「もらえるよ」とフォロー。もちろん一人前になればの話です。
売れたら一軒の家建つくらいやと、舞い上がる雄太郎。さだも、家どころやないとワクワクしています。

そうそう、昭和の芸能界ね。今よりもっと黒かったと言いますか。

ヤクザの宴会で歌うとか。親が子のギャラを搾取して借金まみれになるとか。
クスリがパンツから出てくるとか。際どい話があったものです。
未成年の飲酒喫煙も、当時はさして問題になっておりませんでした。

そこには一攫千金という憧れもあった。
今の若者は、芸能スカウトよりもYouTuberに憧れる時代ですもんね。

雄太郎は目をキラキラさせつつ、こう来ました。

「今は金より夢や。お金より大事なもんみつけた!」

さだはこう言います。

「圭ちゃんが医者になるのが早いか、雄太郎が有名になるのが早いか」

「並べられた……」

ちょっとショックを受ける圭介です。
そしてまたも、ボケとツッコミ。

「脳天貫いたる!」

「そこ乳首や!」

いくらエリート大学生だろうが、ええ男だろうが、彼も関西人だからノリがいい。

それにしても、二回も乳首て。男の乳首とはいえ、二回もポーズつきて。どういう世界観なんや……。

本作の女性出演者を性的にジャッジする――そういう記事は出てきます。
そういうゲスな見方を、おっちゃんの乳首ポーズで先回りする。相変わらずクレバーな本作ですね。

もう、乳首といえば雄太郎、雄太郎といえば乳首です。

シレッと真顔で、
「朝ドラでBLを描きたい、そういう欲求に応じましたわ……乳首サービスや!」
くらいのええボケを、むしろ言って欲しいかもしれない。

なんせ大阪には、吉本新喜劇に「乳首ドリル」という定番ギャグがあるぐらいですからね。

はい、肝心のセリフは何でしょう?
雄太郎は再現します。

「うわ〜! うわぁ、あ〜!」

「うわ〜ばっかりやん」

さだが突っ込む。あの、鉄砲玉にやられる側の役とか?

夢を追う三人

その夜、大久保は喜美子のストッキング修繕を認めます。
それから台所を見て、点検も終了するのです。進歩してますね。

「ほなこれもって行くで。また次のも頼むわ」

喜美子はここで、休みを取ったときのおむすびのお礼を言います。

「あんたまだお給金安いさかいな、おむすびくらい」

「ご苦労様でございました。おやすみなさい」

押しつけがましさがない。
道産子なら「なんもさ〜!」で済むかもしれないけれども、そこはもうちょっと説明する関西人です。給料が安いことはちゃんと認識しているようで。

その日、ちや子の帰りはいつにも増して遅いのです。
うとうとしていた喜美子は、ちや子の夢を見るのです。

とやあ〜!

夢の中、ちや子は草間流柔道で男を投げとばしていく。

って、なんちゅうことをしてくれんねん!

アクションに強い――そんな香港電影にまで認められた、日本屈指のアクション女優である水野さん!
朝ドラではそのアクションはさすがに無理かな……と諦めていたら夢の中という形で出してきおったーーーー!!

そしてなぜか、雄太郎と圭一も出てくる。

「映画俳優になるで!」

「医者になるで!」

「とやあ〜!」

指摘するのはちょっと残酷ですが、ちや子と比べると、他の二人はちょっともっさりしているんですよね。
水野美紀さんが抜群なだけですので、それはもう仕方ありません。

こうまでして水野さんのアクションを見せるんか。ええ意味で、正気を疑うわ……。

喜美子は、目が覚めると色鉛筆を取り出し、絵を描き始めました。

そしてちや子が、深夜に帰宅。

「お帰りなさい」

起きてたと告げる喜美子に、ちや子は驚きます。

「何してたん?」

そう聞かれつつ、喜美子はお茶漬けやお茶を用意しようとします。それをちや子は断ります。

そんなちや子を自室に招き入れ、絵を見せる喜美子。
目が覚めてしまったのだそうです。

それでなんとなく思いつくままに、花の想像みたいなものを描いていた。

「描くのが好きやねんな」

「楽しい!」

「わかったから、早よ寝なさい」

喜美子は、雄太郎の映画出演決定を語ります。

「いやいや、今は人のことはええよ。試しに働いてきてどやったん?」

話の脱線をおさめつつ、明日へ。

喜美子を通して描く関西

今朝も濃すぎてちょっともうついていけないようで、食いついていきます。

セリフ周りが定石破りをしてまで、関西らしさを追い求めています。

繰り返す、くどい。しつこい。大袈裟。ボケとツッコミが分かれている。

失礼に踏み込みつつも、どうしたって突っ込む。

脱線修正。

これは方言で語彙を整えるだけではなくて、関西のテンポを理解していないとできないこと。

喜美子を描くだけではなく、喜美子を通して関西を描きたい。そういう気持ちを感じます。

テンポといえば、信楽時代とも違う。
関西弁も地方によって違うわけでして、信楽はおっとりしているんだなと改めて感じました。

荒木荘の面々、ヒラさんやマスターが濃いのはわかる。
それどころでなくて、背景に映るだけの名もなきおばちゃんすら濃厚。

15分という放送時間の限界にまで、ミッチミチに詰め込んでいて、誰か倒れていないか本気で心配になってきました。

いろいろあったんでしょうね。

『あまちゃん』で、ユーモアあふれる朝ドラの座をNHK東京に奪われて。

『半分、青い。』で、河内弁罵倒をNHK東京に奪われて。

『なつぞら』で、飴ちゃんをNHK東京に奪われて。

一昨年は、吉本興業創始者を大阪でなく京都出身者にされるわ。

昨年は福島県出身者を、よくわからない関西人枠にされるわ。

これは大変なことやと思うよ。

そういう不満の蓄積を、一心不乱にぶつけているんだろうな。

文:武者震之助
絵:小久ヒロ

【参考】
スカーレット/公式サイト

 

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