あさが来た 14話 感想あらすじ 惣兵衛株がストップ高!

はつは惣兵衛、栄達、菊に連れられてある部屋の襖を開けます。
その様子を、惣兵衛はじっと見つめています。

そこにあったのは部屋一面の反物でした。
驚くはつに栄達が、惣兵衛がはつに贈り物をしたいと取り寄せた季節代わりの着物であると説明します。

好きな柄を好きなだけ選びはったらよろしと、菊も笑顔。
惣兵衛は相変わらず無表情ですが、どこか照れているようにも見えます。

喜ぶはつは惣兵衛と二人きりに。

派手さはあらへんけど、美しい柄や

はつは露芝柄を選び、地味ではないかと惣兵衛に意見を求めます。

「地味やな……でもええやないか。露芝は派手さはあらへんけど、美しい柄や。はんなりとしているようで鋭さもある」

おおおおおおおおおおお!
見える、見えるぞ、視聴者が萌えている姿が!
な、なんちゅうツンデレや……至高のツンデレの味わいやんか!

惣兵衛、無表情なようでなんともニクいことを言いますね。情感たっぷりです。
しかもこの露芝への意見は、そのままはつへの評価なのではないかと思います。

惣兵衛はかつてはつを「辛気くさい」と言いました。派手さがないと言う意味ではないかと思います。
しかし今は、「派手さはないけど、美しい」と思っていると。

そして夫にそう言われたはつの、にっこりと幸せそうに微笑む笑顔。はぁぁ、心にしみてゆくようです。
そりゃこんな顔を見られるなら着物を贈っちゃうよ!

先週、先々週の時点で惣兵衛にここまでハートを射貫かれると予想ができたでしょうか。
第一印象が最悪だからこそ、印象が変わるとよりぐっと心をつかまれるという、まさに至高のツンデレぶりを発揮しております。

「お芝居でも見に行ったらどないです?」

一方あさは、加野屋で朝を迎えます。

キビキビと朝を迎える家の中、姑よのは朝が弱いらしく寝坊中です。夜中に、おかんアート作りでもしているのでしょうか。

あさは笑顔でこれから家のことを取り仕切りたいので教えて欲しいと女中に頼みますが、
「お芝居でも見に行ったらどないです?」
と言われてしまいます。

……うーん、姑のよのから漂うルーズさがより濃くなってきましたよ。

厳しい姑がいる家なら、こんなことはないでしょうからね。
嫁ぐ前に忠興から家を支えろと言われていたわけですが、よのはどうもそういう家を支えるタイプの女ではないようです。

ここはそういう姑だから助かる部分もあります。
立ち会いはせんと昨晩言っていたよのですが、新次郎が投げ飛ばされた挙げ句、夜遊びに言ったと知ったら流石に怒るでしょうからね。

興味深い江戸の社訓や家中の慣わし

ここからは幕末大阪商家の朝。
井戸水ではなく水売りから買うことに驚くあさ。

あさがわざわざ水を運ぶ姿に、周囲の使用人たちはビックリです。

雁助の口から「女子衆(おなごし)の仕事は男が手伝うモンではない」ということも語られます。
なるほど、家の中のことは男が口を出せないわけですね。

このあたり、朝の日常描写は『タイムスクープハンター』的で、江戸期の会社朝礼みたいな描写がなかなか面白いんですね。

この朝礼に、やっと寝坊していたよのと朝帰りしてきた新次郎が参加。
正吉が語り&使用人が復唱する――江戸の社訓がこれまた面白いんですよね。今に通じるものもあります。

のれんを笑顔でバサッと出す番頭の亀助がものすごくよい顔で、朝から頑張るぞという気合いを感じます。
朝からこういうすっきりするようなドラマが見られるというのはよいことです。

あくびをして机に座っているだけ

ここで姑のよのが、やっと嫁のあさに指導を始めます。

よのは使用人のお母さんになるように指導するのですが、後ろでその言葉を聞く女中・クマの表情が変。
おまけに新次郎の夜遊びの件までぽろっと女衆の前でしゃべってしまいます。

これにはあさのお付きのうめもデリカシーがないと愚痴をこぼします。先ほど変な表情をしていたクマが、よのは自分のことをまるで間違って覚えていると言います。

あれ?
よのさん、デリカシーがないと言うより天然なのでしょうか。

皆がきびきびと働く中、朝帰りした新次郎はあくびをして机に座っているだけ。まるでネットサーフだけしている社員やないか!
しかもここで父には座っているだけでいいって言われた、だってイケメンだし、とか割と駄目な人っぽいことを平気で喋っています。

よのの後に新次郎が出ると、絶対にこのマイペース天然さぼり癖は母親に似たと確信しますね。
父の正吉は真面目ですから。

あさはそんな夫とは違い、やらなくてもよいと言われた雑巾がけをしています。
琴や縫い物は苦手でも、あさは基本的に勤勉で働くことが好きなのでしょう。嫌いなことはやりたくないのですが、父親の忠興に似た性格を思わせます。

 

ぐっすり熟睡と正直に答えてしまい

働き者の妻・あさと怠け者の夫・新次郎は、廊下で出くわします。

新次郎の怪我を気遣うあさに、「自分がいなかったあと眠れなかったのでは?」と尋ねます。

恋の駆け引きですね。
ここでうつむいて頰を赤らめながら、寂しくて眠れるわけなかった、なんてことをしおらしく言えば合格なのですが、あさはぐっすり熟睡と正直に答えてしまいます……あちゃー。

新次郎はがっかりした顔になり、苦笑。

粋な男女の恋の駆け引きをしたい新次郎と、全然通じないあさです。どうやらなかなか、かみ合わないませんね。

そんなこんなで嫁入りから一ヶ月後。
毎日夜になると新次郎は出かけてしまい、あさと過ごすことはないという衝撃の事実が発覚です!

しかもいそいそと出かける先は、あさとは違ってうなじの色気も悩ましい、妖艶な三味線の師匠・美和。
美和と不倫ってどこかで聞いたような……。

今日は新次郎株が大暴落、惣兵衛株大暴騰という展開でしたね。

朝ドラに萌えを見いだすことに定評のある『あさイチ』の有働アナも惣兵衛の方がいいと発言し、ツイッターのトレンドにも「惣兵衛」がランクインするという波乱。

遊び慣れた粋なイケメンか。
不器用だけど誠実な奥手男子か。

二択の萌えを突きつけるNHK大阪に翻弄される視聴者なのでした。

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スマホでもOKです。

文:武者震之助
絵:小久ヒロ

※レビューの過去記事は『あさが来た感想』からお選びください

あさが来たモデル広岡浅子と、五代友厚についてもリンク先に伝記がございます

【参考】
連続テレビ小説 あさが来た 完全版 ブルーレイBOX1 [Blu-ray]

 

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