あさが来た 15話 感想あらすじ トシ様「待たせたな」

視聴者の中ではすっかり株が暴落した新次郎。
出かける先は三味線のお師匠の美和がいます。これまた朝から、いや朝なのに、濃厚な夜の香りがする場面です。

一ヶ月も床入りの気配がないとなると、正吉もよのも不安になり始めます。

よのはいきり立って女中を呼び出しどこかへ。
正吉は妻を強くたしなめることもなく、焦るばかりです。

あさがどれだけ落ち込んでいるか。正吉は気になっているようですが、幸いにも図太いあさは平気なようで。まぁ、それはそれで問題なんですけどね。

血腥い名前が二人

ここでポップなOPへ。

大阪の商家が舞台とは思えないほど、血腥い名前が二人ほどおります。

さわやかな主題歌のあと、何やら不穏な気配。京都では新選組がドカドカと不逞浪士の集まりに乱入します。もう朝ドラなのか、何が何やら。

そして始まる斬り合い!
びゅおっというSEも、山本耕史さんの土方歳三も異質。流石のキレをみせつける土方、ここで決め台詞です。

「待たせたな」

トシが来た!!
キラーンというSE、どこからともなく指す後光。そしてバッチリカメラ目線。浪士が新選組を待っているわけはありませんから、これはテレビの向こうの視聴者に向かって言っているわけです。

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ツイッターのトレンドに土方がランクイン

ばったばったと浪士をなぎ倒す新選組。
騒然とした場面に重なる動乱の京都の説明ですが、ここでナレーションはこう言い切ります。

「が、そんなことあさには関係ありません」

ですよねー。
関係ないですよねー。
某大河とか、このへんの説明はナレーション処理で終わらせるところです。

なのに山本さんまで投入し、本気を出し切ったNHK大阪よ……新選組がヒロインの家から借金したという史料から、新選組とヒロインをからませ、ここまでしたNHK大阪よ……なんちゅうことを……えらい! あんたらはえらい!!

こういうサプライズは、気の利いたプレゼントみたいなものですね。

どうせ数分の出番だとか、話題作りばかりではどうかとかそんな意見もありましたけれども、そうだとしても視聴者のニーズに合わせたら成功するのです。

この土方効果はすさまじく、初回の放送当日は昼頃までツイッターのトレンドに土方がランクイン。
いっそ15分間土方だけでもいいとか、悶絶する意見が続出しました。

NHK「あさが来た」に山本耕史演じる土方歳三が後光とともに「待たせたな」と登場に盛り上がる – ねとらぼ

妻をデートに誘うところまでレベルアップ

さて、話をあさに戻します。

あさは流石にこの事態に悩んだのか、どこかへダッシュで向かいます。
行き先は姉・はつの嫁ぎ先。あさとはつの嫁ぎ先は近所なのです。

はつは、なんと惣兵衛と芝居を見に行くところでした。
あの能面のような惣兵衛が、妻をデートに誘うところまでレベルアップしたことに感動すらおぼえます。

はつも、心の中で笑うのがわかるようになったとか、かわいらしいところもあるとか、惚気全開。
よかったなあ……子どもの頃から不安で泣いていたはつが、こんなに幸せになって。よかった、よかった。

あさは無断外出をうめと舅の正吉に咎められます。

が、正吉としては新次郎にも落ち度はあるわけで、内心実家にあさが帰ってしまうのではないかと不安なのでした。
こんな理由で離縁になったら、新次郎はもう二度と嫁をもらえそうになりませんしね。

ところがあさがきっぱりとそれを否定したので、その覚悟に正吉はうれしくなったよう。厳しい顔が一転して、デレデレになります。

バカ殿メイクに新次郎もギョッ!

あさは店を手伝いたいと正吉に提案します。
と、しきたりがあるからとやんわりと断られてしまう。

正吉は言葉使いも丁寧ですし、奔放なあさや妻のよのにも強く出ない性格なんですよね。優しい人なのでしょう。

するとそこへよのがやって来て、夫に惚れられることが大事とあさをどこかへ引っ張って行きます。

なんでも愛されメイクのため、化粧品をわざわざ買ってきたそうです。
ついでに江戸の女性雑誌みたいなものを見ながら、モテメイクをあさの顔で試します。これは、嫌な予感しかしません……。

よのって本作で一番少女趣味の持ち主というか、中身が少女のまま大きくなった人なんだと思います。

こういう人って今もいますよね。
娘と一緒に化粧品や服を買って、思い切りおしゃれをさせるタイプ。義理の娘ができて、そのためだと理由をつけて最新のコスメやら何やら買って楽しんでしまっているわけです。

ですから結果なんてあまり気にしていないわけで、案の定バカ殿メイク(『タイムスクープハンター』的考証に忠実なメイク、かも)に仕上がったあさに新次郎はギョッ!

愛されメイク作戦失敗です。

もはや「五代だから仕方ない」モード

あさは気分転換に出かけることにしました。

よのに外出許可をもらいに行くと、よのが着物から駕籠を使うことまでテキパキと決めてしまいます。

絽の着物に蛍とは、季節感があってとてもよいのですが、これがどうやら暑苦しいようです。

そしてこの外出先の堂島で、あさはあの男にぶつかります。

「やっとこさ会えたなあ!」

って、おい! おいおいい!
五代さん、何やってるんですか!

先週も突っ込んだ気がしますが、もう既に気持ちは「(何かがおかしくとも)五代だから仕方ない」になりつつあります。

珍妙なエレキギターとともに登場する五代はネタキャラなんです。
なら仕方ないですよね!

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スマホでもOKです。

文:武者震之助
絵:小久ヒロ

※レビューの過去記事は『あさが来た感想』からお選びください

あさが来たモデル広岡浅子と、五代友厚についてもリンク先に伝記がございます

【参考】
連続テレビ小説 あさが来た 完全版 ブルーレイBOX1 [Blu-ray]

 

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