存在しない何かを求めて
本作の核心に迫る言葉を思いだしました。
【ソニーのiPhone】です。
◆「ソニーのiPhoneはないけど…」ブログ発端にTwitterで大喜利状態
これと同様に、
【日本人発明家・立花萬平が苦心の末に“発明”した即席麺】
も存在しないのです。
じゃあ、ナゼこんな馬鹿げた嘘がまかり通るかってことですけれども。
「日本製品は最高だ!」
「世界最高のものは日本製品に決まっている!」
という、神話に酔いしれたい信徒がいるからでしょう。
このソニー製のiPhoneがないと指摘した店員のように、本作は駄作であると指摘されると、信徒は怒り狂います。
信仰心を否定されたと思い込んでしまうから。
ついでに言うと、へりくだって然るべき、年下の店員に無知を指摘されたようで、絶対に許せなくなるんですね。
もちろん世の中は信徒ばかりではありません。
ゆえに大喜利にしようとコケにされている。
それがどうしても本作の宿命と思わざるを得ない……。
世界の進化についていけるのか?
そんな本作にも、ぼちぼちと批判が出ております。
◆まんぷく「安藤サクラ」の関西弁に賛否両論 専門家が評価分かれる理由を徹底解説(デイリー新潮) – Yahoo!ニュース
このあたり、落とし所への苦慮を感じます。
・作品そのものは褒める
・関西弁という外堀から埋めにかかる
・「ケチをつける視聴者がおかしい!」という方向へ逃げを打つ
どうにも守りたいのか、そうでないのか、わかりにくい。
歯切れが悪い。
問題は、関西弁以前にあるでしょ。
「むぅぁんぺぇいさぁぁぁ〜〜〜〜ん!」
って、関西弁じゃない。教団特有の祈り方からしていただけません。
このへんも奇妙なんです。
『半分、青い。』や『いだてん』は、容赦なく難癖がつけられるのに、『まんぷく』はなぜだか擁護されてきた。
次のニュースも信徒に読ませるべきかと存じます。
◆マーベル・スタジオ、ゲイのヒーローも「世界に受け入れられる」と宣言 ─ 『エターナルズ』の噂に反応、多様性への信念語る
「表現規制がうるさいアメリカを見ろ! アメコミなんか窮屈だ!」
と槍玉にあげられるマーベルですが、どこの話でしょうか。
キャプテン・アメリカは国旗を破り捨てたことがあります。
そしてLGBTQの登場も間近ですね。
『半分、青い。』のゲイであったボクテにキレていた信徒は、もうマーベルを見られなくなります。
まぁ、そもそも気づかないんでしょうけど。
「男勝り」どころじゃないヒロインたち
今日もこんなセリフがありましたね。
「男なのに内気、女なのに男勝り」
【男勝り】っていう単語は、もう死語です。
ついでに言うと【男殺し】の意味も違う。
セクシーな脚線美でアッハーン❤️ どころじゃない。
今どきの作品は、物理的にガチで殺しに来ます。
◆キャプテン・マーベルだけじゃない!21世紀に革命を起こした女性ヒーロー映画12
最古の『フォクシーブラウン』が1974年の登場。
古典的な『スターウォーズ』のレイア姫だって1977年でした。
鈴愛の「死んでくれ」が袋叩きにされておりましたが、こういうヒロインは無言で襲撃することもあるわけでして。
ヒットガールなんて、これやで。
※親の厳しい教育の結果、パラメータが高くなった二代目の好例
そしてこれだ。
◆東京新聞:その表現、性別縛ってる 高校生がメディア調査:社会(TOKYO Web)
前作『半分、青い。』には、こんな特徴がありました。
・土曜日視聴率の低下傾向が弱い
→出勤通学前の惰性で見ているわけではなく、ドラマにのめりこんでいる視聴者層がついた
・若年、特に女性のファンが多い
→「朝ドラを生まれて初めて最後まで観た!」という意見も
つまり、信徒によるくだらない批判があろうと成功枠です。
新規層を開拓したわけですから、10年後を考えれば大成功。
こういう声をあげる若年層を惹きつけられたのですから、スゴイことですよ。
一方で本作は、新聞のテレビ欄で褒め称えている読者投稿の年齢層を見たところ
【60~80代】
でした。
日清食品の製品も、一時期盛り上がったかもしれません。
同時に、若年購買者に対してネガティブキャンペーンを繰り広げてしまった可能性は否定できません。
そして、こういう【若年層に本当に受けているもの】を、信徒たちは嫌いで嫌いでたまらない、と感じます。
『半分、青い。』にせよ。
『いだてん』にせよ。
俺たちの理解できないことで盛り上がるな!
とムキになってぶっ叩く。
はいはい、どうでもエエ。
好きなだけ、エロマンボでも踊っていてください。
そうそう、今日のランチに何を食べるか。
ちょっと紹介させてください。
やっぱり優れた作品の影響ってありますよね。
インスタントラーメンです。
どのブランドって?
そりゃ「マルちゃん正麺」ですよ。
その理由は明日にでも書こうと思います。
※スマホで『いだてん』や『八重の桜』
U-NEXTならスグ見れる!
↓
文:武者震之助
絵:小久ヒロ
※レビューの過去記事は『まんぷく感想』からお選びください
※まんぷくモデルである安藤百福の記事、ならびにラーメンの歴史もリンク先からどうぞ!
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先日のベネディクト・カンバーバッチの話題で思い出したのですが。
パンチラや子作りを本気でセクシーでキャッチーだと思っている層に、知的=新しいセクシーというアドラー様並みの感性を求めるのは、土台無理なのではないかと。
これほど凶悪に史実を改竄するんなら、いっそ「こんな自称発明家や営業や研究者/大正昭和くずれの男つかえねー」ってバッサリ切り捨てて、福ちゃんか咲ちゃんか、まあ誰でもいいからとにかく一念発起して、周りをトリコにしつつユニークな商品開発と海外営業に邁進する、って話でもよかったかも。女性の活躍を描く朝ドラらしいしw
今日の弟子の発言で、脚本家の倫理観が浮き彫りになりましたね。今更なことですが。ちなみに、再放送での『べっぴんさん』では、この日のことを意識した脚本でしたね。