【140話の視聴率は21.6%でした】
今週もザクザクと仕事をこなそう!
そのためにも月曜朝は爽やかな気分で迎えたい――。
そんな異教徒たちの願いむなしく朝イチからモヤモヤとした気分にさせられるのも、残り2回となりましたね。
募る『なつぞら』への期待感。
『麒麟がくる』へのチョット複雑な思いもある期待感。
はい。
月曜名物となった『いだてん』砲はこちらです。
ストックホルムへ到着した日本選手団。
一時は空中分解しそうにもなりましたが、本番を迎えて、とてもいい雰囲気になってくれた。
登場人物のキャラクターが皆違って、そしてそれぞれの役割がとても心地良いですね。
『いだてん』チームは頑張っているぞ
『いだてん』主要キャラの特性を一人ずつ見ておきますと。
タイプ①:有能かつ怠惰
◆嘉納治五郎団長
「私の不在が君たちに成長を促した!」
というセリフに対し、おいおい、何言ってんのよ……と突っ込みたくはなりますが、確かにそういう要素がないとは言えなくもない。
◆三島弥彦
「もうはしれーん! 勘弁してくれ」
途中で準決勝進出を辞退したのは根性が無かったから?
いえいえ。有能だからこそ限界を知り撤退、別の挑戦に向かうのも、成功するための道なのです。
タイプ②:有能かつ勤勉
◆美濃部孝蔵・橘屋円喬
「できるよ。君には何かあるから」
「えっ」
ちゃらんぽらんとしているようで、芸にかけては真剣、命を削る。そういう熱い世界がある!
◆金栗四三
「かなぐりじゃなかー! おりゃかなくりばい!」
こういうタイプは周囲が呆れるくらいこだわりが強かったりします。
その反面、自分を裏切らずに切磋琢磨し、勝ち上がることを目指します。三島と違い、金栗はそういう道をゆくのです。
タイプ③:無能かつ怠惰
◆大森安仁子
無能で怠惰と言っちゃひどいようですが、そうじゃない。
自分の目標を設定して、きっちりと従い、支えてゆく。こういう役割です。
史実での彼女は、極めて有能です。
だからといって自分が前に立たず、あくまで夫の横で自分の役割を果たしているのです。
タイプ④:無能かつ勤勉
該当者なし!!
では『まんぷく』教団には、どんなタイプのキャラクターが揃っているのかな?
「無能かつ勤勉な者」しかいない地獄
今日の放送で描かれた試行錯誤。
さすがに『アホなの?』と思われた方も少なくないでしょう。
彼らは「無能かつ勤勉」の典型的なタイプであり、それで説明がついてしまうのが辛すぎます……。
「エビは世界で2500種類もいるんだ!」
さて、このセリフにどう反応すべきか。
他の朝ドラキャラも交えつつ、分析してみましょう。
タイプ①:有能かつ怠惰
『半分、青い。』の楡野鈴愛、秋風先生、『マッサン』の鴨居等
「それだけあっても、食べられるものは絞られるでしょ? 料理に使われているものだけちゃちゃっと絞っちゃおうよ。それが一番手っ取り早いんだしさ」
タイプ②:有能かつ勤勉
『半分、青い。』の萩尾律、菱本、『マッサン』のマッサン、『あさが来た』の雁助等
「エビのサイズ、味、色、そういったデータをまとめて来ました。これを参考にしながら、候補を絞りましょう!」
タイプ③:無能かつ怠惰
『半分、青い。』のマアくん、津曲、『あさが来た』の新次郎等
「こういうのは、得意な人が候補を絞りますよね。そのあと、実験するなら俺がやります」
タイプ④:無能かつ勤勉
『まんぷく』教団全員
「片っ端からエビで実験だー!」
もうね。
タイプ④しかいないの。とにかく勤勉であればいいと思っている、本当にダメな世界観。
結果よりも努力ってやつですね。
なお、エビだけじゃなく肉の研究についても全く同じ姿勢が見てとれます。
「自宅台所でやるぞー!」
「お手伝いしますぅ」
って、本気なの?
もし、『まんぷく』の劇中にタイプ①から③いたらどうなるか?
「とりあえず実験ってめんどくさいし無駄。そういうの得意な奴にまとめてもらってからでいいでしょ」
「衛生観念がダメだ! 栄養素的にどうなのか、食感は? コストは? どうして再現が難しい自宅台所なのか……問題山積みだーッ!」
「研究所で実験するなら、俺も手伝えるし、福子さんより役に立つと思うんだけどなぁ」
あれだけ人数がいながら【無能かつ勤勉しかいない】って何?
絶望感がハンパない。
というか違和感アリアリなんですね。
宗教団体に見えるのも無理はありません。
というか、自宅台所実験も三度目。
日清提供の神話は、他にバリエーションがないのでしょうか。
そもそもあの謎肉は、斬新性ではなく、コストや諸事情でチャーシューを再現できなかっただけでは?
ちなみに【ひき肉に大豆や穀物を混ぜる】という方法。
メーカー側では工夫や栄養素について語りたいのでしょうが、戦時下にも使われた肉の水増し工夫です。イギリスでも戦時中には、この手法が加工肉で用いられました。
平時ならば、できればやりたくない。そういうものなんですよ。
『マッサン』での三級酒(現在の二級酒)のお話を思い出してください。
本質はあれと同じです。『マッサン』では、品質に妥協しつつ、市場ニーズに合わせたことになっていたじゃないですか。
どんな酒だって全力で作る!
けれども最高級品もあれば、お買い得価格帯もある。
「スーパーニッカ」と「ブラックニッカ」は違う。そういう当然の違いを、あのドラマではきちんと再現しておりました。
しかし、本作の場合、
「まんぷくの食べ物は全部最高級品みたいなものです!」
というベタベタで、バカとしか言いようがない宣伝ばかり。
逆に信頼性を落としかねない戦略になっています。どういうことなの?
「謎肉」広報戦略とズレてませんか?
広告戦略もズレが生じているように思えます。
「若者世代には自虐的な謎肉で!」
という戦略がありました。
ドラマで再現されている謎肉は、そうした日清の広告戦略とは逆に行ってません?
突っ込まれてナンボ――という大阪発の企業らしいスタンスが大切だとされているのに、ドラマはなんだか違う。
「若者には謎肉戦略で、高年齢層には朝ドラ戦略なのだ!」
ということですかね。
まぁ、朝ドラに口を挟めるワケはないとは思うのですが、だとしたらドラマ制作側があまりにも日清の広告スタンスを無視している(というか掴めていない?)。
というか最近は、日清側の広告戦略にもツッコミが入っていて、綻びを感じる一面があります。
◆「面白い!」「不快」「名作を汚い人達で汚された感が半端ない」カップヌードル「フランダースの犬」パロディCMに賛否
パロディネタはそういうもんでもありますけどね。
ただ、原作のファンから、毎回のように「内容の読解力が低い」というツッコミが入っているのも問題で。
真剣にバカをやるのと、単なる悪ふざけでは、当然ながら消費者の反応も違ってくるのであり、実際、広告主のスタンスがおかしくなっているのでは? と思わせるトラブルも起きました。
記憶に新しい大坂選手の一件ですね。
◆ホワイトウォッシング? 大坂なおみ選手のアニメCM、海外からダメ出し
そして朝ドラも、問題山積みです。
日清さんがここを見ているとは思えませんし、余計なお世話を重々承知で申し上げますと、広告代理店の一発芸ばかりではなく、人権意識の強いクリエイター採用も考えた方がよろしいかと思います。
ネタの鮮度が、2000年代あたりで止まっておりませんか?
スベる分には問題ないですが、下手すりゃマイナス大ダメージな炎上まっしぐらになるのが昨今のトレンドですよ(おそらく今後も続くトレンド)。
無能な働き者がいた場合、
・タスクを制限する者がいない、あるいは止められない。
・積極的に影響度の高いタスクを取りに行ける環境にある
・そいつが周囲の信頼を勝ち得ている
と惨事になるそう。条件めっさ揃ってる…
ご存知の内容かもしれませんが、このような記事がありました。
https://www.excite.co.jp/news/article/00091193378627/
この記事によると60種以上のエビをフリーズドライしていったとあるので、
今回の行動は史実ベースに書かれているため、一概に脚本が悪いとは
言えないような気が致します。
こういうカルト宗教は、信者相手にぼったくりをするには有効でも、世間一般からは白眼視されるはずですよね。
なのに、まんぷくラーメンは大ヒットしている。
ということは…この宗教、すでに日本中に流布されている!!
開祖がまだ生きているうちに、こんなブラックな宗教が大流行するって、過去類例はないはず。
立花萬平は、古今東西最も優秀な宗教家なのであります!
(私はまんぷく教の宣教師ではありません。念のため)