家族はいつもそばにいる
なつはここで、自分の功績を勝ち誇ったりはしません。
父の残した絵に、新しい命が無事に産まれたと報告するのでした。
「ありがとうございました」
そう報告するなつ。
命への愛と敬意がそこにはあります。なつは、戦争で死んだ父母のことも、忘れてはいません。
そして……兄と妹の行方はわからないのだと……。
なつが柴田剛男を父と呼んでいること。
それを亡き父であるナレーターが、嬉しそうに、誇らしげに語る。素敵なことですよね。
なつも、すっかり北海道弁が身についています。
何十年も大阪にいたはずの人物が、頑なに標準語を喋り続ける駄作もありましたが……。
なつの身辺について、重要なことを整理しておきましょう。
・なつは農業高校で、畜産の専門知識を学んでいる
・それを泰樹は理解しているからこそ、彼女を呼んできた
・「仔牛を助けたい!」というなつには、優しさがある。優しい感情だけではなく、学校で得た知識、度胸、判断力がある
・そんななつを、女だの若いからだの見下さず、見守り言うことを聞く。そんな周囲もまた、素晴らしい!
なつ自身の素晴らしさ。
主人公補正頼りではない、優しさと知識、度胸の融合。
それだけではない。頼り、見守る。そんな周囲のおおらかさ。柔軟性。
これがきっちりと噛み合っています。
忘れてはいけないのは、幼少期からなつに劣等感を刺激されている照男のことです。
ここもきっちり出てくるでしょう。
後述しますが、本作への雑な批判としては、
「若い女があんなことできるわけがない」
というものがあるようです。
なつがそれをこなせる理由を、本作はきっちり描いております。
単に、読み取る能力がないか、誹謗中傷したいだけか。
そして今後もこういう反発は続くのでしょう。
それに対抗する呪文を用意しました。
1.「それって、ただの性差別に基づく偏見ですよね」
2.「若い女ができっこないという理由を、感情論以外で説明してください」
3.「現代に適応できねえオヤジ(※および名誉男性)は、すっこんでろ」
3まで使うと、人間関係に悪影響がおよびます。
1で止めておきましょうか。
乗馬通学だ!
そしてこのあと、午後からでも通学したいと言い出すなつを皆が気遣います。
今日くらい休んでいいとか。
午後の搾乳はやらなくていいとか。
この周囲の優しさ。
疲れたね、休んでくれよ。というのが心地よい。休まないと、人はきっちり働けませんからね。
そしてここで、泰樹が乗馬通学を許可しました。
馬上では眠れるんだってさ。
前提として、人馬双方の鍛錬は必要ですが、あの織田信長も、馬揃えの時馬上で居眠りしていたそうですよ。
馬って、気が強いと人が下手だと見抜いて振り落としますからね。
広瀬さんは相当頑張ったのでしょう。
撮影に使う馬って、乗る人が主役かどうか見抜くそうです。
主役以外を乗せると、露骨に、
「なんだ脇役かよ、チッ」
とガッカリすることもあるそうです。怖いw
十勝農業高校の先生と生徒たち
遅れて登校したなつ。
農業高校だけあって、男子が多い教室です。
そこにいる倉田隆一先生は、はなから人物像がわかりますね。
遅刻を反省していないと咎めつつ、誇らしげななつの顔を見て、何をしていたのか聞いて欲しいのだと察しています。
授業の邪魔にならないかと戸惑うなつに、言ってみろと促すのです。
逆子のお産を引っ張り出したというなつ。
拍手する倉田先生。
この数分の出番だけで、かなりいい先生だと伝わって来ます。
本気で指導したい。そういう熱血を感じさせるのです。
そしてここで、個性を見せる少年がもう一人。
「よくやった、なっちゃん!」
なんだこのお調子者はよ〜。
あっ、「雪月」の雪次郎か!
祖母・とよから調子のよさと勢いを受け継いでおります。
そういえば夕見子にもアプローチしていたっけ。
あのまんま、でかくなりました。期待を裏切らない成長をしおって。
今後、夕見子からゴミを見るような目で見られ、
「ああっ、でも夕見子ちゃんに見下されると、なんかドキドキするぅ!」
と、どうしようもないドツボにはまる場面を期待しております!
ここで、なつは友人の居村良子を相手にして、蘇生の再現をします。
「ふしだらよ!」
そう戸惑う良子を皆の前に連れ出し、本気で出産再現をするなつ。
いーなー、この突き進み方、そのまま行ってくれ~。勢い余って良子を痛がらせてしまうあたり、性格が出ていますね。
なつはここで、生きることに夢中だと語られます。
うんうん、わかるよ。そうだよね。
天陽は緑の中にいる
このあと、夕方の搾乳もないなつが、寄り道をしていきます。
先週のラストシーンは、こんな背景があったんですね。時系列を少し工夫していますね。
それにしても、改めて、この初夏の緑が美しい。
目に沁みます。
そこで寝転がって笑顔になる天陽。
なんだこいつ、妖精さんかよ……と言いたくなるほど、アニメのような絵なんですよね。
演じる吉沢亮さんがイケメンということなんて、わかりきっているわけです。
そのイケメンを、どう見せて、どういう撮影をすれば、アニメレベルのキラキラ感が出るか。
どこでその場面を入れたら、最適か。
考え抜いた絵が、そこにはあります。
なつよ、その笑顔――。
十勝晴れの空によく似合う――。
そう言いたくなる気持ちにも、頷いてしまう。そんな朝なのでした。
子役からの交代です
はい、こんな記事もあるようですが。
◆好調『なつぞら』のヒロイン広瀬すずも困らせる「あの存在」(FRIDAY) – Yahoo!ニュース
まぁ、ツッコミをしますとね。
見出しだけでアクセス稼ぎをすればいい、中身はない。その手の典型的な記事です。
「あの存在」について語っているようで、その答えである「子役」は驚異にならないという着地を見せています。
ただ、これも理論としてどうなのよ、って話。
知名度があれば大丈夫ということですが。
そうではないでしょう。
役者交代に伴う不満度とは、脚本の出来が大きいものです。
脚本が穴だらけだと、子供だろうが、大人だろうが、登場人物に魅力が出て来ません。
そんな脚本の粗雑さを、子供の可愛らしさだけでカバーしていると、子役退場と同時にがっかりする。
そういう現象が起こります。
【名場面人気投票】の結果が、赤ん坊が可愛らしい場面になる。そんな現象も起こりますね。****とかね……。
その点、本作は登場人物の書き込みが出来ているため、あの子が大きくなったと納得ができるのです。
子役の時点で、しっかりと、成長を通しても変わらない本質をつかんでいる証拠でもあります。
以前、剛男が泰樹に富士子との結婚申し込みをする修羅場が見たい!と書いたのですが、現在がしっかりしていると、過去や未来の面白さも、ある程度掴めてくるのです。
作り手の中に、登場人物一人一人に確固たる信念や、性格設定がある。
そういうカチカチに固めた理論。
そこに美しい自然、そして広瀬すずさんはじめとする、演じる側の柔軟性を組み合わせた。
そんな考え抜かれていながら、美しい感情も伸ばす。
そういう世界を感じます。
バッドニュースのようで実はグッドニュース!
ここで、吉報でも。
◆「なつぞら」高畑淳子 “テンション高め“の演技に懸念浮上(日刊ゲンダイDIGITAL) – Yahoo!ニュース
どこが吉報かって?
むしろ不愉快なニュースですよね。
眉間にシワがよりますね?
しかし、行間を読めば本作は堅調であるとわかります。まぁ、私も暇人なので、裏読みしてみましょう。
・松嶋菜々子が綺麗すぎる
→汚ければ汚いで叩く。綺麗ならば綺麗で叩く。どうしてこんなダブルスタンダードが発生するのか?
それは読者層の【女の見た目をジャッジする俺様は偉いんだ欲求】を満たすため。
・戦後感ゼロでおかしい!
→【歴史知識でマウントを取りたい欲求】がある。
『真田丸』の時もこうした的外れな叩きが発生していました(例:地名の「軽井沢はおかしい」等)。
この叩きも、北海道の戦後状況を把握しない雑なバッシングです。
『真田丸』の経過を辿れば、今後どうなるかわかります。相手の歴史知識が鉄壁で、挑めば返り討ちになると数ヶ月で悟り、この手の批判はやむものです。
・出演者息子の不祥事を持ち出す
→【母親叩き欲求】でしょう。
成人後の我が子の犯罪まで、親を執拗に叩く日本は世界的に少数派。
父親の育児責任を投げ出し、母親を責めてスッキリしたい、ゲス欲求の発露です。
・なつはどうやって魚を焼いたのか?
→なつが戦後闇市で生きてきたという、そんな基礎設定を忘却しています。
しかも、女の子だからと見下す。
【自分より若い女は無能】と言い張りたい、そんなゲス欲求の発露です。
予言しておこう。
おまえは次にこう言うッ!
「若い女であるなつ如きが、牛の難産を解決するなんておかしい!」
そして記事の最終段落から、ゲンダイがろくに朝ドラを見ていないこともわかります。
余裕がある人は松嶋菜々子の“手”に注目しても面白いだろう。自動湯沸かし器も洗濯機もない時代のはずなのに、まるで手モデル(ハンドモデル)みたいにスベスベした手をしている。これほど生活感を感じさせない朝ドラも珍しいかもしれない。
それ、オーパーツまみれの『わろてんか』と****見ても言えんの?
もともとゲンダイは、とにかく【なんでもかんでも批判する】スタンスで食っています。
ただし1~3面・最終面あたりだけで、他は普通。そりゃあ広告主が大事ですからね。
叩けるところだけ叩くというもので【雑な批判で弱点を晒す】お手本になりました。
ざざっとまとめますと。
そこにあるのは【女を叩きたい!】+【年下を叩きたい!】です。
もっと大きな欠点があれば、そこにいく。
そうではなく、女性を叩きに行くのはゲス欲求の発露です。
女の性別しか、叩くネタがないってことよ。
『半分、青い。』の女性脚本家叩きもそうでしたね。
そんな雑な批判のおかげで、
・現代史知識不足
・北海道の特殊性への認識不足
・俳優は叩きに行かない不自然さ(でも若手イケメンは叩きたいんだよなぁ)
・他の朝ドラをろくに見ていない
=ゲンダイの芸能記事は、信頼性ではなく読者への迎合を考えている
と、証明されたわけです。
もっとマシなこと言えませんか?
まぁ『西郷どん』に大きな期待を寄せている程度の認識ですからね。
放送後もこの調子でした。
自分の分析好きっぷりに我ながらうんざりしていますが、この原因も読んでみましょうか。
・ゲンダイ読者はミソジニー(女性嫌悪)が根底にある
・大河ドラマは男である俺たちのものだ、だからジャッジしていいという気持ちも根底にある
・そのせいで2017年『おんな城主 直虎』が大嫌いだったし、若年層主体の高評価がともかくムカついていた(女のくせに城主+女性脚本家)
・そこで、放送前から2018年『西郷どん』に期待を寄せていた
・それなのに、コケておかしいと思っている。だから子役の名演といった「戦術」のプラス要因をあげて不思議がっている
・だが「戦略」のミスに気付かない=ゆえに的外れなドラマ批評しかできない
この手の批判がいかに多いか。
ドラマレビューを始めてから痛感しています。
きっちりとした理論ではなく、読者の【情】へと過剰に迎合するのです。
しかも、アクセスを稼げる【情】とは、憎悪・差別・嫉妬の三本の矢です。
嫉妬は女性のものとされがちですが、そうではありません。知性で到底かなわない女性に対して、年齢、容姿、可愛げのなさといった関係のないことで叩く。お約束ですよ。
嫉妬に関しては、女性向けメディアでもそういう傾向はあります。
だから、私も黙っていられない。
相も変わらずゲンダイでは、女性・若者・イケメンを叩いています。
芸能記事なんてバカげていてくだらないと思われがちですが。
・媒体側が想定する読者
・かつその読者が嫌悪感を抱いているもの
といった状況が分析できる、なかなかおもしろいものではあるんですよ。
んじゃこのレビューは何が嫌いかって?
・外戚と宦官
これやで。これこそ敵やで。
書いている側の心象は、まぁ『三国志』でキレて暴れる奴らと同じよ。
まぁ、そろそろ『ゲーム・オブ・スローンズ』見たいし、やめとこっと。
はい、ここでコメント欄につきまして。
皆さまの考察、とてもためになります。
泰樹が剛男にいらつく理由とか。草刈正雄さんのレジェンドにメロメロとか。
わかります、わかりますとも!
あ、でもちょっと納得できなかったものがあり、かつ投稿者の方がちょっと心配なのでツッコミますね。
質問に質問を返すようで心苦しいのですが。
・半青が受け入れられなかった理由は
→この一文の主語は誰のことでしょうか。
・不利な条件でありながら視聴率が高い
・関連書籍やグッズの発行も多い
・地元で観光に貢献している
・出演者のみならず、脚本も受賞歴が多い
少なくとも、視聴者の数、批評家の目では、受け入れられています。
主語の省略は日本語の長所でもあり欠点でもあります。
省略しすぎて「世論」と「私」の区別が曖昧になっていませんか?
そうなりますと、自分の意見を一般常識や世論と混同して、思わぬ陥穽に陥ることがあります。
ここです。
・どうしても納得できなかった
これは明らかに「私」が主語ですね。
つまり、あなたは「世論」と「私」を混同しているのです。
そしてこの感じ方が「私」のものであるからには、個々人ごとに受け止め方が違うのは当然なのです。
・脚本が雑で、あなたにとって納得できる描写になっていないのか?
・脚本が意図的に「不器用で空気が読めず、突発的に怒りだすヒロイン像」を描写したのか?
受け止め方で、これは異なります。
古典的なたとえですが。
コップに【半分だけしか】水が入っていないのか。
コップに【まだ半分も】水が入っているのか。
その認識が異なることは、仕方のないこと。
読解力。感受性。性格。人生経験。十人いれば、十通りあります。
本レビューは『半分、青い。』がお嫌いな方にはおすすめできかねますのでご承知おきください。
他にもレビューサイトは山程あるでしょう。
その中から共感できるものを探せばいいのであって、他人に強制しても仕方ないでしょ。
きついことを言って、申し訳ないとは思っています。
んじゃ、そろそろ『ゲーム・オブ・スローンズ』見ますわ!
※スマホで『なつぞら』や『いだてん』
U-NEXTならスグ見れる!
↓
文:武者震之助
絵:小久ヒロ
北海道ネタ盛り沢山のコーナーは武将ジャパンの『ゴールデンカムイ特集』へ!
管理人さま
早速ご対応いただきありがとうございました。
確かに「ふしだらよ」でしたね。大変失礼いたしました。
しかし、いくら昭和30年とはいえ、随分古風な言い回しする子ですねぇ良子ちゃん。なかなか楽しみなキャラクターです。
>Zai-Chenさん
ご指摘ありがとうございます!
今、見直したら「はしたない。」でもなく「ふしだらよ!」でした^^
お産ではなく、蘇生なんすよね。その点も誤解なきよう修正させていただきました。
互いにズバズバ本音を言い合えたり、軽口でいじることができるためには、言う側と言われる側、そしてそれを見る側の信頼関係が築かれていることが重要です。バラエティ番組で有吉さんやマツコさんがかなり自由にものを言えるのは、視聴者が二人の「いじる対象との信頼関係」を信頼しているからですよね。
ドラマでは、脚本家と視聴者の信頼関係が重要であるといえます。プロットに疑問点があった場合でも、あとの放送回で疑問が解決されることがわかっていたら視聴者は安心してその回答を待つことができます。本作では、「なつの兄と妹はなぜ北海道に来なかったのか」などです。これが「困ったときのお告げ頼み」の前作、親戚の子供がいつの間にかいなくなる前作との違いです。ほかの作品では、「おしん」では成功したヒロイン(乙羽信子さんのパート)を先に出すことで視聴者に安心感を与えていますし、「いだてん」ではクドカンのブランドに対する信頼が支持されているものと思われます。
また、登場人物の挙動やセリフ運びにコミカルさを挟み込んでいることにより、主題のシリアスさを中和して、視聴者離れを抑止しているとも言えます。三谷幸喜さんやクドカン氏は喜劇系の人なので、ディープな題材を取り扱えると思えます。
そこを思えば、「純と愛」があそこまでたたかれたのは、脚本の遊川和彦さんが社会派の作風だったからかもしれません。プロットがシリアスすぎて視聴者がついていけなかった、と。「純と愛」は武者さんがいうところの「ファンタジー」を正しい意味で体現しており、その設定が作品の中で重要な意味を持っていた(だから、伏線もちゃんとしていた)のですが、あまりに先進的過ぎて、視聴者がついていけなかったのかもしれません。
すいません。
良子ちゃんの台詞は「はしたないわ。」ではなかったでしょうか?
それと、なつが再現したのは牛の出産ではなく子牛の蘇生。
いや、実は、私もですね、良子ちゃんが母牛の役をやったようについ思ってしまいましたが、実際は子牛の役だったのですよね。
演じる富田望生さんのビジュアルに引きずられて私もそう思い込んでいたわけで、これは反省しなければなりません。まさに武者様が日頃おっしゃっているバイアスの陥穽。気を付けねば、と、痛感した次第です。
若い力って生き生きしていますね。
学校で習ったことで泰樹の経験からくる知識をさらに上回る。
しかも机上の知識だけでなく実践を伴う。
教えられたことをやってみて身につく知識。
なつは子供のころから知識を吸収してきていた。
その実践力を教育の場でも生かそうとして、
授業中でもその手を止めて、なつにみんなの前で教えてほしいと乞う教師。
うらやましい限りです。
自分の今日のツボは牛乳を運ぶトラックは当時フォードのピックアップを使っていた。というところ。あのミルク缶は一つ30キロはありそう。それを10缶も運ぼうと思ったら、相当馬力のある丈夫なトラックでないとダメだよね。まだまだこのころ日本のトラックの性能はアメリカには敵わないものだったんだ。
「なつが、どうして火を起こして魚を焼けたか」って?
そりゃ、「マッチを持っていた」と見るのが、最も自然で無理がないでしょうに。
焼け跡の町で、子供だけで生き抜いてきていた子なのですから、「東京へ行く」と決意した時点で、必要な「サバイバルキット」は持って出たとしても、何の不思議もありません。
早起きでしたし、最小限の消耗品を持ち出すことはできたでしょう。自分の靴磨き道具でさえ持ち出せたのですから。
焼け跡では「狩り込み」からも何度も逃れていたかもしれません。マッチなど、生きるのに欠かせないものは身に付けて携行する習慣すらついていたかもしれません。
要は想像力ですよね。
「子供が一人で火を起こしている」というシーンを見て、それが可能となる背景を考えることができるか。
十分に合理的な背景は考えられるのに、自分が考えつかないからといって「こんなシーンはおかしい」と作品のせいにするとは…
「なら、見なきゃいいのに」に尽きますよね。
連投失礼します。
なつが川原で魚を焼いていた件、先日我が家でも父が「あんな子供が火を起こせるわけないよな」と言ってきました。スラムで子供だけで暮らしていたからできても不思議じゃない、と返答しました。すると「いちいち口答えしやがって!素直にはいと言えばいいだろう!」と怒鳴られました。
我が家ではしばしば、自分の意見を持つと大声で罵倒されます。従順を強要されます。
ちっとも怖くないし、怒鳴られても私は自分で考えて意見を持ちたいので、そうしています。ちっとも怖くはないけれど、『半分、青い』、『なつぞら』、そしてこちらのレビューにすごく勇気をもらっています。いつもありがとうございます。
ちなみに、『西郷どん』での目玉キャストだった某役者の単発ドラマを改めて見て、いい作品だとその役者の新たな魅力を引き出すものですね。その作品は、あの低視聴率で叩かれたスタッフが製作したものです。
今日の羊水を吸い出すシーン、漫画版ナウシカの、しょう気に肺をやられ血を吐く兵士に口づけ、毒におかされた血を気管から吸い出す場面が思い出されました。子牛への人工呼吸も、衛生上けっして安全とは言えないだろうに…この体当たりを朝ドラでやってしまうのが本当にすごい。
ジブリネタが続きますが、もののけ姫に「女が強い村は豊かだと聞きます」という台詞があります。今作、猛者揃い過ぎます(笑) 夕見子と明美にもぜひ突っ走っていただきたい。
弱者を弱者のままにしておかないと自分が強者でいられないから圧力をかけるようなムラは、豊かとは言えないのです。武者さん、どうぞ自由にレビューを書いてください。
本日も丁寧なレビューありがとうございます。末尾の反論、スッキリさせてくれます。昨日のコメント欄書き込み、もううんざり、と自分はあえてスルーを決め込みましたが、さすが武闘派武者様、正面から一刀両断ですね。「単に、読み取る能力がないか、誹謗中傷したいだけか。」世の中には意外に前者の方が多いことに気が付かされました。律のプロポーズが唐突で理解できず、「ちょうだい紆余曲折」と朝ドラ受けした方もいました。毎日ずっと鑑賞している者にとっては全く違和感なかったのですがね。離れて暮らす律にはあのタイミングしかなかった。また、離れてみてわかったのだから。自分にはわかりにくい→脚本が悪い、と人のせいにしたがるのです。 この作品は丁寧に作られておりますが、先週末の天陽家族の顛末、本日の仮死牛の蘇生など、ちょっと出来過ぎに話が進みます。まあ、この方が視聴者受けしますし、朝ドラとしては正しいです。「半分、青い。」では、夢をもって上京した主人公は才能が無くて漫画家を挫折しました。ダメ男と恋に落ちて、やはり離婚しました。北川先生が追及したリアリティーは、朝ドラ史上では稀有な賞賛されるべき挑戦だったと改めて感じます。先生凄い。心に残った作品でした。 もちろん、「なつぞら」も今後は色々あるでしょう。楽しみです。 武者さまにはくれぐれもご自愛ください。時々休刊になっても構いませんよ。これだけの内容の記事を毎日数時間で書き上げるなんて、ホントに「何者?」と思います。無理されないでください。ありがとうございます。