なつぞら108話 感想あらすじ視聴率(8/3)息抜きしながら受け入れよう

川村屋で報告だ!

さて、二人はいよいよ報告へ。
川村屋では、あの野上が出迎えます。

「珍しい、こんな時間に……」

坂場が今度私の夫になるーーそう、なつから聞かされ、野上は動揺を抑えようとしています。
この、心理的動揺を抑えられるところが彼の長所です。坂場には、そこを期待しちゃいけませんね。

「待って! ちょっと!」

とはいえ、階段で足はもつれてしまう野上。こういう喜びの表現ってあるんですね。
なつの退職時に泣いた、そういう人情があります。

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マダムもここで登場します。

「よかったねえ、なっちゃん。こんなこともうないかと思ってた……」

「えっ!」

マダムの態度に、なつはちょっとムッとしているようにも思えなくありません。
そういうところがあるんだな。

「なっちゃんを、どうかよろしくお願いします」

マダムがしみじみと坂場に頭を下げていると、野上がサービスのバターカリーを持ってきました。

なつが、咲太郎が反対したと言うと、そんなに遅いのに反対するのかと野上は意外そうではあります。

「だってバカだもん」

マダムが愛をこめて咲太郎をそう呼ぶと、野上はこう来ました。

「そのバカを待ちわびる不憫な人もいるかも……」

なんなんでしょうか、マダムと咲太郎。これも気になるところです。

マダムは、咲太郎を待ち伏せにしてやる……と謀略をはりめぐらせておりましたし。

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亜矢美から、咲太郎に恋をしていると言われて動揺していましたし。

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愛に年齢はない?

咲太郎もなつより当然年上です。
男性の方が晩婚でも許される社会通念はあるとはいえ、あいつはどうなるのでしょうか。

あのままフラフラしていても、しょうもない喧嘩や犯罪に巻き込まれそうなので、心配になってきます。逮捕歴をこれ以上増やさないでね。

マダムも気になるところですが、なつと坂場ですね。
坂場は、バターカリーを見て目がキラキラしています。

「初めてだ!」

よかったね、好奇心旺盛なんだね。
常連なのに店の名物をスルーし続けたことに、突っ込むだけ無駄です。彼なりのルールがあって、読書とカレーパンがセットになっていたのでしょう。

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思えば、川村屋で坂場と出くわした時、なつは避けようとしていましたっけ。よくここまで到達したなぁ……。

しかし、坂場はバターカリーで頭がいっぱいのようです。彼なりに、新しい味覚を味わいたくて仕方ないのでしょうが。

「たまにはこういう贅沢しようね」

「あっ!」

こぼす、坂場。
バターカリーをズボンにこぼす!

ダメなんですね。マルチタスクが苦手なんだな。
カリーを味わうことに集中しているのに、【たまに楽しみたい贅沢とは?】という新概念まで加わって混乱しているんだ! そのせいで食事に集中できないと。

なつよ……結婚生活がんばろうな。

いろいろあった職場でも報告だ!

はい、次は東洋動画です。

あんな大損害を与えて、最低最悪の辞職をしていて、平然と割りきる坂場はある意味すごいと思います。
外部の店で祝ってもらおうという、そういう発想はないんだな……。なつは留任するとはいえ。

仲や下山は、結婚の報告を受け取って心の底から祝福しています。

「その決意(退職)は変わらないな!」

「心の底から祝福するよ!」

「みんなも祝福してるよ、おめでとう!」

わーっ! 職場の仲間がお祝いをしてくれます。

「みなさんと一緒に映画を作ったことを、一生忘れません!」

しかし、そういう場でも不穏な奴がおりまして、こう来た。

「いつかあの映画が傑作だと、世界も気づく。堂々とやめちまっていい」

ドヤァ……いいから素直に祝えよ。

なんなんだ、この神地は。
結婚報告でも謀反の気配があります。ある意味、こいつは頼りになるんだ。

挨拶を終えて、運命の階段の踊り場へ。
なつはしみじみと、坂場に振り返ります。

「いろいろあったね……ありえないようなことが、本当のようになったね」

本当にそう思います。
普通は美しくてロマンチックなシチュエーションが起こる。そういう意味で使われるとは思うんですけれども。

※絵のようなイケメンが目の前にいるとか……

むしろ坂場との場合、生々しい乱世じみたことが起こりすぎて、どういうことだったのか……。

そして二人は、北海道十勝にやって来ます。

ああ、なつよーー二人の夢は続くよ。
これから、また始まる。

そう父が、うまく締めくくります。

十勝、波乱の予感とアニマルセラピー

感動の閉幕に水を差すようではありますが、いきなりおそろしいことになっていましたので、予告編をふまえて要点でも。

・坂場は在野武将ではないか……!
→坂場が無職ということは変わらないんだぞ!

・総大将とどう渡り合うのか?
→泰樹と坂場って、ある意味【表裏比興】頂上対決過ぎておそろしいわ!

・あの軍師が、謎の腕組みをしているぞ!
→ラーメン屋の看板じみた腕組みポーズを取る、夕見子。何か恐ろしいことが起こるぞ……!

その背後にいる雪次郎が、軍師本人より謎の気苦労をしそうな予感も。

不穏な予告編で、坂場がいきなりすっこけています。
何か新しいもの、気になるものがあると、危険性を無視して飛び出す傾向が彼にはあります。

仲の「キアラがすごおぉぉぉい!」と興奮して、オフィスをガーッと突っ切ったことがありましたよね。

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事故には注意してね……。

そんな坂場は、仲の描くめんこい動物が大好き❤︎
そういうファンシーな奴ですので、十勝でアニマルセラピーをすればいいとは思いますよ。

モフモフだ。
ここはもう、岩合さんレベルで触れ合ってくればいいんじゃないかな。

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「仲さんは面白い、素晴らしい。子供だけではなく、大人が見てもかわいいと思うものを作ることができる。僕もかわいいものは大好きです」
「真剣な顔で言わないでください」

結婚はゴールじゃない、スタートだ!

時に結婚はゴールインと形容されます。
おとぎ話は、結婚してからのことはあまり描かないものです。

それはツッコミどころが満載ではありますよね。

王子が人格破綻者だったらどうするの?
結婚で人の本質は変わるの?

そのことを、最近は突っ込むようになりました。

※恋した王子がゲスだった枠代表・サンサさん

そうなる前に、結婚相手の問題点を把握した方がいい。
発想の転換です。

なつは坂場に夢を見るどころか、モモッチとは違ってなんかこいつは危険だ……と薄々察知しておりました。

結婚前に問題点を全部洗い出しておく。
そういうライフハック感がありましたよね。

『半分、青い。』では、いきなり結婚するよりそこまでの過程を描くことに、重点を置くプロット的な狙いがありましたが。
本作は、ライフハック的な要素を感じます。問題点を踏まえた上での、出発です。

あまりに独特な坂場をどう受け入れるか?
そういう流れにもなって来ました。

少数者側をルールになじませるだけでは、よろしくない。そういうテーマが、本作根底にあると思います。

本来『マッサン』でもそのあたりをじっくり描けたはずなんですよね。
史実における竹鶴政孝氏は、妻リタのために、かなり気遣いをしています。

それがドラマでは、エリーが馴染むために姑のしごきに耐え、マッサンは亭主関白気取りを見せるから中途半端だったものです。

竹鶴政孝(マッサン)とリタ 史実の生涯を追う!ウィスキー作りに命を賭した夫婦の愛に感涙

息抜きしながら受け入れよう

本作は、
【受け入れること=なんでもいうことを聞く】
だけではなく、教育的指導も大事だと踏み込んできました。

今朝は咲太郎が、いちいち坂場のプロポーズにツッコミを入れまくっておりましたが。

あれが大事です。
褒めて伸ばしすぎると、暴走しておそろしいことになりかねませんので、鋭い指摘は大事です。

そういう意味でも、適材適所感があります。

受け入れることで、受け入れる側も成長できる。
お互いよいことがある関係です。それが社会ってもんでしょう。

今週のしめくくりとして。

なつには『真田丸』で【表裏比興】と夫婦生活を営んできた、妻・薫の言葉を送りたいと思います。

「いちいちあなたの言葉を信じていたら、身がもちませぬ」

疲れることもあるとは思いますが、頑張り過ぎないで生きていきましょう。

文:武者震之助
絵:小久ヒロ

※北海道ネタ盛り沢山のコーナーは武将ジャパンの『ゴールデンカムイ特集』へ!

【参考】なつぞら公式HP

 

6 Comments

あしもと

>まるいと さん

私も対の言葉が、より好きです。気づきがあるということ、より普遍的な真実に近いということだと思います。

坂場さんの愛情に関して言えば、一般的な愛情云々は関係なく彼自身で愛情を育んだからこそ真実に近いのかな

まるいと

個人的には、「ありえないことをほんとうのように」より、最初は対の言葉として出てきてた「ありえないようにほんとうのことを」という表現の方が好きです。

イッキュウさんのなつへの愛も、「普通」の感覚では順番は違ってありえないのかもしれないけどほんとうだと思うし。

そもそも「順番」が違って何が悪いって感じてしまう私もイッキュウさんと似たところがあるのかもです。

904bis型

仲さんを演じる井浦新さんは、2011年制作のドラマ『陽はまた昇る』で凶悪犯を演じていました。

そのときのインパクトは非常に強烈なもの。その後の井浦新さんは悪役は演じておらず、この仲さんを含め生真面目な役が多かったと記憶しますが、あの凶悪なイメージを思うにつけ、つくづく演技力の高さに驚かされていました。

本作では、「咲太郎に噴水に突き落とされる」というシーンまで。『陽はまた昇る』での役柄は、「突き落とす」などとても考えられない強烈な殺気を常に発していましたから、つい「あ! そんなことしたら…!」などという連想が頭の中を走ったほど。

本作の物語はまた新たなステージに進みますが、仲さん≒井浦新さんの今後にも期待したいです。

904型

「ありえないことが、本当のように」
確かこの踊り場で、坂場が語った目標。形を変えて✨こういう未来につながっていました。
坂場が語った時は、予想だにできなかったこと。
二人の将来に幸多からんことを。

管理人

>小原様
確かにそうですね。
ご指摘ありがとうございます!
修正させていただきましたm(_ _)m

小原正靖

坂場がカレーこぼしたのはシャツでなく、ズボンみたいですね。のぶさんも出てくるといいのですが。

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