スカーレット121話あらすじ感想(2/24)いびる姑と耐える嫁はもう要らん

喜美子はアンリに、何かを作りたい気持ちを告げる。

アンリは、「ええ作品を作ってよ」と励ます。

どんな新作を作るのか?

その頃――。

新作ではなく信作が出てくる

「サニー」では――。

新作でなくて信作がクローズアップされる模様です。

大野忠信と陽子の夫妻と、信作が、役場の封筒を前にして激論を交わしておりました。

「そやかてな、ゆりちゃんだって、急に言われても……」

ゆりちゃんかて準備が必要なことのようです。子どもはどうする、桃と桜は? 子どもの気持ちを考えてや。そう訴えられるのです。

それでも新作は強気だ。ヤーヤー言われてもな、明日決行する! そう言い切ります。

封筒を引っ張り合う父と子。破ったらあかんと陽子が止めに入ります。

「これはお前だけのもんやない!」

「これはな、俺だけのもんや!」

俺が、俺が当てたんや!

はい、ここでネタばらし。

封筒の中身は?

・福引大会景品「有馬温泉ペア招待券」やで!

・くじ引きの券を集めたのは、お母ちゃん(陽子)

・それをどうせティッシュしか当たらへんと、アホみたいな顔で全部よこしたのは、お父ちゃん(忠信)

・アホみたいな顔してガラガラ回して当てたのは、息子(信作)

離婚かと誤誘導しやがって。
無駄に役場の封筒に入れやがって。

まぁ、そこは信作の職場やし。

さあ、「有馬温泉」ご招待券はどうなるのでしょう?

鍵を握るのは百合子です

「叩いて、かぶって、じゃんけんぽい!」

親子の戦いに白熱している、忠信と信作。敬老精神がなさ過ぎる信作よ……。遊びとはいえ、父を叩くなって。

そこへ百合子がやって来ます。

陽子は、楽しそうに見えても大揉めだと語るのです。この、カーラーを巻いていて、バラの花柄パジャマを着ているところがええなぁ。

同年代のマツとは違う、そんなファッションセンスに個性を感じる。ハイカラなセンスを自慢したいタイプとみた。フランス製の高い化粧品を、特別な時、大事に使っていそう。

百合子がどうしたのか聞くと、桜と桃を連れて明日有馬温泉に行くと信作が言い出します。明日? 百合子は驚いております。

忠信は、明日有馬温泉言われても困ると言い出す。ここが信作のアホさ炸裂なのですが。

有効期限、明日までだってよ……。

そんなんお前、事前に計画立てとったら、親には自腹切るとかできたんちゃうか! 今日までずっと忘れてたん? 百合子もそう突っ込む。

いそがしかったと苦しい言い訳をする信作。アホや。こいつはとことん、アホや。

本作のええところは、アホなのか賢いのかわからん人物大集合めいたところでして。

喜美子、八郎、そして信作。だいたいそんな感じですわ。『なつぞら』もここはがんばっておりましたが、アホさの力の抜け方では、西のこちらが勝るかもしれない。

信作はそういうアホさをすっ飛ばしつつ、有馬なんてすぐ近く、パアーッと言ってザブッと帰ってこようとはしゃいでいます。昼と夜はお食事つき!

百合子もこれにはニッコリする。

俺が当てたからには、俺が有馬温泉行かせてもらいますと得意げの信作です。そうと決まったら今夜は解散!

シュッシュポッポと電車ごっこをしながら、店内をぐるぐる回る。いったい何歳児なんや。

「次は有馬温泉、しゅっぱーつ!」

これにはもう、忠信も陽子も諦めるしかない。百合子が決め手やね。

ところが百合子は義理の親の元へ戻ってきます。

「シュッシュッシュ……とうちゃーく! お二人で行って来てください!」

何言うてんねん!
妻の裏切りに、信作ショック!

大野家に感謝、胴上げ待ったなし!

百合子は、うちは何がなんでもお義父さんとお義母さんに、温泉へ行ってもらいたいと言い出します。

これまでずーっと、大野家にお世話になりっぱなしやねん。そう告げると、信作は大野百合子さんやないかい! そう突っ込んでしまう。

百合子は、大野百合子になる前、川原家の頃から、ずっとずっとずーっと、大野家にはお世話になって来たと語ります。

お父ちゃんにも、お母ちゃんにも。うちらが信楽に来ることができたんは、みーんな大野家のおかげやて、ずっとずっと教えられて来たと言うのです。

ここで、怒涛の回想シーンが入ります。

そう、思えば大野忠信はこう言って迎えました。

「班長殿、お迎えに来ました!」

戦友同士だったジョーと忠信。

喜美子が次郎を武力討伐し、負傷した時も陽子の持ってきた薬で治療できた。思えばこの頃から、直子は白米のおにぎりをいきなり食べる子やったなぁ。そんな三つ子の魂を思い出します。

川原家も古かった。これも大野家が用意してくれたものです。

あの家が、改装を重ねてああなったと思うと、感慨深いものがあります。

こいつはカス。そうとしか思えなかったジョー。

彼に別の顔があるとわかったのは、忠信を背負って何十キロも歩いたという陽子の証言のおかげでした。

このように百合子の赤ん坊時代から回想されるところが奥深い。

彼女の家族が、彼女に語ってきたとわかる。それを百合子は大事にする。そういう優しさと誠実さがあります。

そしてアレや。【人妻のよろめき】事件やで!

昭和の恥ずかしい性癖をばらしながらも、川原家のために尽くしてくれた大野家。そのセリフは外さんと信じてたで! 期待を裏切らない、ええセンスや、ほんまに……。

お父ちゃんの最期もあったなぁ。あのマツタケご飯。思い出すほどに、あたたかい。ええ人。

この大野家って、信楽の地元の人ですよ。滋賀県枠の林遣都さんが信作ですし、これはもうほんまに大事な、本作の象徴ですよ。

そういう大野家に光を当てる。喜美子の新作、八郎が陶芸を再開するか、武志の亜鉛結晶釉も気になりますが、そこは仕方ないのです。

大野家ばんざーーい、胴上げ待ったなし!

これぞ理想の嫁と姑

そんな大野忠信と陽子は、理想の嫁であるゆりちゃんの気遣いに涙しております。

温泉旅行では何の恩返しにもなってない。そう言われても、こうなると。

「ゆりちゃんの、その気持ちだけでもうちら幸せやんなぁ……」

「ありがとう!」

この流れで、券を強奪したら信作はただの極悪非道ですので。券を両親の前に置きます。

「ありがとう、ありがとう!」

「お土産買ってくるしな!」

「桜も桃も、連れて行くからな!」

百合子はそんな夫に、そっとこう言います。

「ありがとう、信にい❤︎」

「恥ずかしい……」

信作が照れる。続けざまに

「ありがとう、信にい❤︎」

と、両親が、そうぶち壊す。

「やめろぉ!」

ほんまに百合子は天使や……。

朝ドラのヒロインは、理想の嫁だとは言われておりました。その【理想の嫁・新概念】まで本作は到達したいと思えて来ました。

嫁いびりにも耐えるとか。そういうんはもうええから。もう昭和やないんやで!

本作はいびりがないだの、生々しいいじめがないだの。そういう時代の流れか……と嘆く意見も読みました。んなもん……。
※続きは次ページへ

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