スカーレット26話 感想あらすじ視聴率(10/29)ポンコツに恋をして

スカーレット26話 感想あらすじ~視聴率は19.1%でした

 

スカーレット感想
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「い・が・く・せ・い」効果でしょうか。
ゴンの飼い主・あき子さんが荒木荘に来ました。

エロエロが色々発動した酒田圭介は、取り乱してチューになったらどうないしよ! と慌てています。

とりあえず落ち着こう!

お二人さんいらっしゃい

喜美子は困惑しています。
それでも恋を応援しなくてはなりません。

「いきなりそんなことにならんとも限らんけど……わからんけど、はよはよはよ!」

「きみちゃん、ありがとう! 頑張ってくるわ。ふぅ〜」

圭介、深呼吸をしています。

それから圭介は、あき子とおしゃべり。
作戦成功やろか?

「そらおかしいわ〜、笑てしまいます!」

「笑うシーンやないねんで」

『大阪ここにあり』の話で盛り上がる二人。

「うわあ〜!」と叫びつつ、端っこにチラリと映った雄太郎の話で大盛り上がりです。お、おう!「うわあ〜!」のセリフが役立ってよかったな。

ここで喜美子はこう声をかけます。

「おはぎありますけど……」

「甘いの苦手やねん」

圭介は、もうあき子の好みを聞いておりました。餡子が嫌いなんだとか。
喜美子が、圭介は好きだと言うと、こう来ました。

「おはぎが好っきゃなんて、子供みたい〜!」

「せっかく作ってくれはるから食べてたっていうか」

圭介よぉ〜、しゃあないけどさぁ……。これは見ていてキッツイわな。
まぁ、八方美人になってもしゃあないけどな。

「きみちゃん、お茶淹れてくれるかな」

「すみません、気がつかんで」

喜美子はそう言うのです。

あき子はハイカラなお嬢様

しかし、あき子はこうだ。

「コーヒーがええけど……。あっ、すみません、わがまま言うて」

おおーっ、もう、この……ハイカラなお嬢さんや。
和風の花嫁修行をして、綺麗な着物でおめかししていた照子様ともまたちゃうのよ。

喜美子は用意していないと苦笑します。

「ほな外出ます?」

かくしてお二人さんは、外で食事をすることに。

「はじめてお会いしたとは思えまへん、こんなにええ人なんて」

「どこがええかな」

「ハンバーグ、どうです?」

「そやけど、そんなハイカラなもんは……」

「おいしい洋食屋さん知ってますわ」

あき子さんとハイカラ洋食デートや。
圭介は浮かれています。

「きみちゃん、晩ご飯はいらんわ。今晩、晩ご飯いらんわ! 洋食久しぶりやな〜」

ついでに言えば、初デートやね。

初デートで浮かれる溝端淳平さん、すごい……。
腕組みしてその出番を見守る、謎の監督の姿が脳裏に浮かぶわ。

渾身のええ男を出してきました。

「お好き?」

「好きです!」

ふふっと頭を下げる喜美子ですが、その表情はどこか複雑です。

きみちゃんのおかげと抱きつかれて感謝されたとき。
そして見送って。
喜美子の胸中はいかに?

洋食はハイカラ、かぁ。
関西には、食文化に対する誇りがあります。

日本では【肉】と言えばどの種類か?
地方によって違いがあり、東は豚で、西は牛。

関東では【肉まん(=肉といえば豚肉)】なのに、関西では【豚まん(=肉といえば牛肉なのに豚肉だから)】になるのはその現れです。

日本では牛肉こそが最高級であるとして尊ばれますが、これはイギリスやアメリカの影響があるのです。

そしてここがなかなかややこしいのですが……。

明治維新以降、肉を使う、和食以外はまとめて【洋食】にされてしまうわけです。

お好み焼きはどこの料理?
そう聞かれたら、和食と答える方がほとんどでしょう。

が、これがなかなか複雑でして。
当時は【庶民が見様見真似と想像力で西洋料理を真似た=洋食や!】という認識です。

肉とソースは「どや! 洋風やで!」という主張ゆえなのです。鰹節、青のりあたりは、ええから。

お好み焼きのルーツのひとつとして、「一銭洋食」、「洋食焼き」というものもあります。地域によっては今でも食べられます。

※どこが洋食やねん! そうツッコミたくなる気持ちはわかるけど、しゃあない

そういう庶民の【洋食】ならば、ジョーも大阪時代つまんだことでしょうが、あき子が誘った洋食屋はもっと本格的なものなのでしょう。
ハイカラな洋食とは、そういうニュアンスでしょう。

アルトとソプラノ

それにしても、あき子は完全にロックオンや。
声もいわゆる「黄色い声」ちゅうやっちゃ。

喜美子がええアルトだけに、作り込んだソプラノだとわかりやすい。

かわいらしいええ子ではあるんですけれども、作っているとはわかる。これも演技と演出でしょう。

魅力的ではありますよ。それは確か。
日本には「箸が転んでもおかしい年頃」いう言葉があります。

十代後半の若い娘は、何かしょうもないことでもけらけら笑う。そういう意味合いですね。

若いし、それはそうでしょうけれども。喜美子はあまりそういう感じがない。照子様もちょっと違う。
それを言うなら、『なつぞら』にもそういうタイプはあまり多くなかったかな。

あき子を見ていて思ったんですけれども。

十代後半というのは、かつて結婚適齢期でした。
そういう年頃の女の子は、作ってでもケラケラ笑っていた方が、受けがよかったんだろうなって。

一昨年、昨年とそういう作り込んだ、精神年齢が幼いヒロインだった気ィがする。
でも私は、ありのままの喜美子が、めっちゃ好きですよ!

敢えてその反対を出すあたりに、NHK大阪の何かを感じるのです。

医学生とお嬢様

圭介不在の荒木荘です。
さだが、ハンバーグのあいまいなレシピを喜美子に教えています。

ちや子はハンバーグを作るなんて唐突だと驚いています。
ハイカラなものを作ると言い切る喜美子です。大久保は、そういうものは作らなかったとか。

ちや子は「お茶漬けや煮物や魚焼いたもんでええ」と返す。さだもハイカラは外で食べると言う。
ここで帰宅した雄太郎は、お茶漬けをもらうと言い出します。

「えらい大層働いてんな〜」

そう言われる雄太郎。
なんでも昼でも夜でも働いているんだってさ。

そんな雄太郎に、さだがあき子の来訪を告げます。あの五文字効果だと盛り上がるのです。

「いがくせい!」

雄太郎も「こうむいん(公務員)」時代は見合いがよく来たそうです。

本作の良いところは、登場人物の価値観に「お見合い」がしっかりインストールされている点だと思うのです。
だからこそ、医者や公務員ならば、人柄や容姿以前に見合い話が来る。ジョーやマツのような夫妻は、見合い以外だとわかるわけです。

それが当たり前なので、駄作にありがちなことにはならない。
駄作だとそういう前提なしに、ヒロインが唐突に「恋愛結婚ではいけませんか?」と言い出すんですね。

あれは視聴者向けアリバイだと思う。
一昨年なんて、お見合いではなく強引な恋愛結婚にしていて、プロットぶっ壊しましたから。

昨年は、昭和当時の価値観ではなく「キャー、クリエイター様ぁ!」という、作り手願望に突っ込んでいて意味がわからんかった……。

荒木荘の面々が盛り上がるのは、金持ちのお嬢様と医学生ならば、釣り合いが取れているという安心感もあるのでしょう。

「圭ちゃん、よかったな」

「ご飯食べに行ったらしいで」

「圭ちゃん、堅いところあるからな。色恋も必要」

せやな。エロエロをこじらせて、悪い遊びをするよりも健全……いや、なんでもありません。

「きみちゃん、漬もんええで」

雄太郎がそう声を掛けますが、喜美子はぼんやりとしています。

ここで三人、何か察知します。

これはあかん――。
セリフではなく、三人が顔で「これはあかん」と語っているのが最高です。
※続きは次ページへ

1 Comment

大阪のおばちゃん

昔、関東出身の人に「豚まんなんて言うの恥ずかしい」と言われ、めっちゃ切れたことがありました。「豚」という言葉は、彼女のところでは、日常では使わないそうです。その価値観がよくわかりませんでした…

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