スカーレット60話あらすじ感想(12/7)ええの獲ったわ!

きみちゃんの初湯呑みが完成しました。

案外ちゃちゃっとできるんやなぁ、焼いて模様つけて……そう喜んでいると、BGMをぶった切ってまで八郎が潰します。

「次は一人で。はい、練習練習!」

厳しいでぇ!
好きという気持ちの一週間、今日は最終日、土曜です。

「陶芸で愛をというとアレやな」「アレやけど……」

喜美子はろくろ前で湯呑みをまた作る。別のろくろで、八郎も作っています。距離は開いたようで、近くなったようで。

そうそう、ネットニュースになっておりました。アレな!

公式ブログを読むと、
「幽霊が出てくるアレとの違いを見せな(アカン)」
と現場は気をつけていたらしいとわかりました。

陶芸と愛といえば、アレを思い出す人は多い。

※コレや

とはいえ、露骨にそこに寄せたらいかんでしょ。
違いを見せる意識があったと知って、流石やなぁ〜と感心しております。

例えばの話。公共放送ドラマが、民放で流れるCMネタでネットニュースをバズらせるようなことは相応しくありません。二年連続の放送事故でやらかしましたけどね。

そういう演出へのこだわりだけじゃないんです。
八郎は、相手が誰であっても厳しい。ええ雰囲気の子やし、褒めたろ! そういうことはしない。ある意味、平等主義なのでしょう。

昨年の放送事故セクシー男は「流石ヒロインだ!」というセリフを連発しておりました。

あれを愛だと言いたい脚本だとはわかった。
けれども、あそこまでいくと気持ち悪いオカルト臭と依存まみれであって、愛じゃないと思うのです。自社の研究員より妻の思いつき重視って、いかんでしょ。

たとえ愛があろうが、あかんもんはあかんと言わなあかん。
妻だから、夫だから、間違ったことでもついていくちゅう発想は、下手すれば『おぞましい二人』(※イギリスの連続殺人犯ブレイディ&ヒンドリーをモデルとした作品)や。

はい、あの放送事故から今年にもどろう。

静かな時間が流れる、そんな作業は終わりまして。帰り際に、喜美子はこう切り出します。あの夕日の見える丘で拾った焼き物のかけらです。

大阪で、ちや子の上司・ヒラさんが調べてくれましたね。室町時代のものだと知り、八郎はここで振り返ります。

「室町時代! 見せてください!」

「ほんまにきれいな色をしているんです」

喜美子はそう答えつつ、今日はもう遅いと言うわけです。

「明日!」「明日!」

二人の意見が一致します。この日は土曜日でした。

恋を見守らせたら、お母ちゃんが一番や

そんな日曜日――マツは洗濯物の干された縁側の奥で手紙を書いています。

この場面は結構大事だと思う。
住所を設定するからには手間暇かかるし、達筆の手紙です。小道具さんもええ仕事してはりますが、富田靖子さんの筆の持ち方と姿勢も注目です。大阪のええとこのお嬢様だと思えます。

そんなマツは、喜美子が連れてきた十代田さんにびっくりしております。

ジョーと百合子は、大野雑貨店在庫処分セールに行っているそうです。

はい、ここ大事ですよ。
出かけた先は大阪あたりではない。近所です。

マツは、八郎が陶芸の先生だとわかり、その若さにもう一度驚いております。

狭いところだと恐縮しつつ、お茶を入れるというマツ。八郎はすぐおいとますると言い切ります。

八郎ぉ……突っ込みどころがある奴やで。
喜美子を意識しているのであれば、家まであがって、お茶まで飲んで、雰囲気高めたらええやん。それができない不器用さなのよ。

こういうパターンは『なつぞら』でもありました。
イッキュウさんがなつの部屋に行ったのに、仕事の話だけをして帰りましたよね。「東西めんどくさい枠」横綱対決だ。

八郎は、もっと別のところが気になる。
マツが手紙を書いている直子は誰かと聞いてくるのです。

昨年のアレのセクシー野郎は、勤務先で挨拶も抜きにしてロックオンしたヒロインが交際相手がいるかと聞いてきた。直線的に恋愛アプローチできるかどうか、そこの違いも理解せな(アカン)。

マツは、直子は娘だと語ります。
喜美子は三人姉妹の長女。十代田さんは八人きょうだいかと聞いてきます。

八郎はなんでわかるのかと驚いている。
名前が八郎でしょ! まぁ、三男で源五郎(※真田昌幸の場合)みたいな例もあるから、確定できんのが日本の名前のややこしさだけれども。

※こいつの息子はもっとややこしかったな……長男が源三郎

これもさ、マツは気遣いあると思うんですよ。

マツは、上に五人いたからわかると言うわけです。
ほったらかしだったのに、それなのに結婚となれば親が出てくる。どこの馬の骨かわからん男はあかん。そう言われて、泣きながら家を飛び出したって。

うん、まぁ、ジョーはカスやしな。親御さんの気持ちもわかるで……。
だから喜美子たちは母方の祖父母を知らんわけです。

喜美子はそれを横で聞いていて、恥ずかしい、自分も知らない話だと言います。

これもな。喜美子は恋愛感情にちょっと鈍い。八郎はもっとあかん。
勘の鋭い相手なら、マツの気遣いにカーッとなってもおかしくないですよ。

滅多にしない結婚の話をする。
生まれ順確認をする。家制度をふまえますと、姉妹しかいない長女と長男の結婚は厳しいのです。八郎の場合、兄二人は戦死しておりますが(公式ブログ情報)、それでも家を継ぐ男子はいるのでしょう。

マツさん、もう結婚前提にする気満々やん!
こういうケアスキルが高い。

価値を見出す八郎、ガラクタと捨てかねないジョー

大阪にも持ってったあのカケラ。
それを見てもらおうとすると、まず八郎は手を洗うと言い出します。

川原さんが大事にしていたものだから……。
優しいなぁ。
ベタな恋愛仕草はできなくても、こういうところが素敵なのです。それと、手を洗ってハンカチを使ったことも大事ですよ。

この間に、マツはカケラのことを聞いています。
夕日の綺麗に見えるところで見つけて、大阪に連れてって、自分の部屋に大事に置いていた。そして大事に持って帰ってきた。

このカケラに、喜美子の人生も出ている。
大阪では、ちや子から高い金額がつくかもと言われて、ホクホク顔だったじゃありませんか。

そしてそもそも、拾った場所は大阪に出発する前に、ジョーが教えてくれたところでもある。それなのに、これですからね。

「お父ちゃんに見つかったら、なんやこのガラクタ言われるし、しまっといた」

父が起源としてある。
けれども、そんな父譲りの銭臭い価値観は薄れ、相違が親子間であるわけです。これもヒントやで。

八郎はそのカケラを見ています。

「ほんまにきれいやわ……」

室町時代はほんまか?
そう喜美子に言われても明言は避けます。偉そうに知識マウントするわけではありません。

「見たことない色。どうやって、何でこんな色出したんやろ?」

釉薬でもない。一切使てない。何も使てない。
よく見るために、窓に近寄ります。

焼いただけでこんな綺麗な色が出る。
当時の土と空気と水と。焼き加減。二度と出えへん自然の色。

イッキュウさんもそういうところがありましたが、八郎も思ったことを割とだーっと語ってしまうようです。

思考回路がグルグルしていて、それはそれで無害なようには思える。ただ、聞かされるほうは疲れるかもしれません。
結論が出せないあまり、勝手に動揺すると結構ウザい状況になりかねません。

※具体例。思考回路回すだけ回して結論が「全くわからん」

今回の八郎はエエ方の結論を出す。アカン方はミッコー記事の時かな。喜美子はアカンバージョンの八郎で心が折れなかったから、今ここにいるわけです。

「うん、貴重や」

「へえ〜ほな大事に持っときます!」

「あの、もっかいええ?」

「はあ、うわ、ほんまに不思議やわあ」

八郎は、ジョーにはわからない価値観を見出せるのです。

マツはここで、お茶を入れてゆっくりお話したら? と促します。
ところが、八郎は断るのです。

八郎さんを帰らせてええの?

しかも、理由が酷い。
夕方からお見合い大作戦に出るってよ……。

動揺しつつ、信作に頼まれたからと言う喜美子。
自己暗示もあるのでしょう。数合わせや、顔を出すだけや!

そんな喜美子のハートをブレイクさせる八郎の一言。

「今はええ人に出会えたらええな、思てます!」

そしてカケラを返し、丁寧に挨拶をするのです。
※続きは次ページへ

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