ジョーは、酒飲んだと思ったら水だった話を出します。
あったあった。あのころのジョーはちゃぶ台返しをしまくっていた。
「誰の仕業や!」
「天才や!」
「お前や!」
そうふざけあう親子……そうか……酒も飲まなくなったか。
ここで温泉の話になります。
遠出せんでも、川原温泉でええやん。そう喜美子は言う。
それはうちの風呂や、なんの効能もあらへんやん。そうジョーは返すのです。
心身の疲れを落としに行くんだってよ。
どこが疲れてどこが悪いのかと喜美子は突っ込むのですが。
「顔はええから性格やな」
「悪い顔してんで」
どういう会話や。北村一輝さんの顔が悪いことを前提にして何しとんねん!
まぁ、吉良吉影顔だもんね。性格の悪さを自覚しているところもええとは思う。
性格も顔も綺麗になったらつまらんただの男や。そう言うジョー。
わざとか!
わざとこういうこと言っとんのか!
顔がいい役者さん。これはもう、野球選手は野球ができる。そのくらい当然のこととも言える。
わざとかと思うくらい、本作の男性は性格に何かがある。
一番まともに思えるオゥちゃんですら、「人妻のよろめき」という恥ずかしい単語を言わされるくらいです。
NHK大阪はどういうチャレンジをしているでしょう?
そんな難あり男の代表格・ジョーにも終わりが見えてくる。
ちゃぶ台返しもない。酒もない。
問題が消滅すると、あとは命が終わるだけ――。
十勝農協の結成を見守り、孫に牧場を譲り、停電では老人の知恵を発揮した泰樹との落差が厳しい。
もうほんとうに、吐き気がしてきそう。
私も聞きたくない! ジョーーー!!
夫妻は最期の温泉旅行へ。
百合子が電話を受けています。どうもジョーはかなり具合が悪いようです。
そこへ八郎が帰って来ます。
ジョーは喜美子と百合子に話します。
ジョーは一人で診察を受けた。家族はいないと言い張り、検査結果を聞いた。
身内はおらん。家族はおらん一人やと言い張る。聞かせたくない。そう言った。
「予感があったんちゃうか」
そう言う八郎に、喜美子はこう言います。
「もうええ!」
「ええことないで」
「聞きたくない。楽しいことやないやん。悲しいことやん。聞きたないわ、しんどい!」
「ちゃんと聞きぃ!」
八郎はそう言います。
膵臓がやられている。肝臓にも転移している。先生が診察した時には、もう手の施しようがない状態やった。もう長いことない。
やっぱりこれは酒かな。
「うそや!」
「八郎さん、何言うとんのん、そんな話信じられるわけないやん! 長いことないてなんやそれ!」
「喜美子、一番しんどいのいはお義父さんや。喜美子がしっかりせんと」
喜美子の目に涙がたまっています。
ジョーカス問題で打線組んだわ
ジョーはもう退場が見えて来た。
えげつない。
照子は喜美子ではなく、八郎に打ち明ける。それで八郎が病院に行く。
喜美子の心理状態を考えると、全員うっすらとダメできつい。
打順 | 守備 | 名前 | 短評 |
1 | 中 | 喜美子 | 多忙で判断力低下してたもんな |
2 | 二 | マツ | この人は一番頼りないから、まぁ、そこは |
3 | 遊 | 八郎 | 順番をいろいろ間違とるやろ…… |
4 | 左 | ジョー本人 | ひとりで抱え込むな! |
5 | 一 | 照子 | いや、そこは喜美子に言おうか |
6 | 三 | 県立病院の医者 | 患者を信じるのはええことやけども。確認どうにかならんかったのか? |
7 | 捕 | 直子 | これからのやらかしに期待 |
8 | 右 | 百合子 | ゆりちゃんはしゃーないけどさ |
9 | 投 | オゥちゃん | 飲み仲間やね。これはある意味仕方ない |
監督 | 敏春 | 「私が妻を妊娠させたことで気づけた。そこは褒めていただきたい」 |
いやいや、そういう問題じゃない。
遊んでいる場合じゃないんだ!
朝ドラで休肝日の大切さを説く。これはええ受信料の使い方ですわ。
どこで差がついたのか 慢心、環境の違い……
ジョー退場となると、カスはどうなるのか?
そこはぬかりない本作。
はい、今週からこうなってきた。
NHK東京のイッキュウさんとNHK大阪の八郎。どこで差がついたのか。
慢心、環境の違い……。
新世代でカスを引き継ぐ流れ。どういう盤石のカス打線なの?
八郎がもうあかん。
◆慢心
東:在宅ワークで翻訳をこなし、知識の吸収をする。そのうえで家事育児をする東。
西:新人賞をとってプライドはついたものの、利益に直結しない。むしろ妻が稼いでいる。
◆環境の違い
東:家事育児を自分が優先的にやっていたイッキュウさん。一応、北海道から富士子も呼んでいましたけれども、期間限定です。
西:家事育児はマツ、喜美子、百合子ももやっているようで、実はお手伝い程度のような気もする八郎。妻子よりも自分優先構造が見えてキツい。それを許す環境があかん。能力はある。独身時代はやっていた。
今週のあらすじを見て、あらすじの時点でこっちを挑発してんのか、とは思っていた。
武志の世話はむしろ八郎が多く担っているくらいだ。(公式サイト)
この状況ならば、それは喜美子は悪くないと思える。
それなのに、喜美子が不甲斐ないとも見えるあらすじに思えた。
やっぱりこれはNHK大阪の罠では?
『なつぞら』の時、主演女優はじめ、作り手はヒロインが周囲から支えられていると語っておりました。
でも、そうかな?
なつは暴れた牛を自力で対処できるくらい、たくましいヒロインでした。
理由はわかる。
ヒロインが助けられると、甘ったれだと叩かれるもんな。何が関白だ、関ヶ原で大敗しろ!
だらけた男がふんぞりかえっても「亭主関白じゃい!」と逃げ道があるのに。
『マッサン』の主人公は、史実より下方修正されていてそれをおもしろおかしくしていました。
竹鶴氏は勤勉な方ですので、失業してからは様々な職についておりました。
作編の放送事故。あのモデルには疑念がつきまとうとはいえ、いくらなんでもそのへんのガマガエルを爆発させて喜ぶほどバカではない。
企業公式発表では養殖ガエル(無毒)だったのに、どうしてガマガエル(有毒)にした?
そこをふまえて、この作品では千本ノック状態よ。
男性視聴者の甘えを絶対に許さない。男を甘やかす女性視聴者も許さん。どういう鬼がいるのかッッッ!
八郎が喜美子を殴るわけでもないし、浮気もしていないけれども。
モラルハラスメント待ったなし野郎になってゆく。
八郎のカス言動で打線を組める。
そんな未来が見えてきた。
観客席ごと燃やす緋色かッッッ!
※みんなで燃えたらええ……
文:武者震之助
絵:小久ヒロ
【参考】
スカーレット/公式サイト
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