わろてんか105話あらすじ感想(2/6)てんのスタンド発動で私はポルナレフ

女興行師として活躍したい北村てん。

そんなてんがプロデュースするコンビは、女優から転身したリリコと、アコーディオン演奏者・四郎です。

どうすれば人気が出るのか。
頭を悩ませるてんですが……。

 

りんちゃんの落ち着きっぷりがイイね

楓の雑誌案を知り、風太はコスト面で苦しいと苦い顔をします。
逆に言えばコスト面をクリアすれば問題ないワケですから、アタマから嫌な顔でダメ出ししないでほしいなぁ。

と、そこへタイミングよく、りんが登場。
容姿、演技、メイク、衣装、すべてちゃんと歳を取っていて、落ち着き具合がイイですね。

若手女優が女性の一代記を演じることには様々な意見がありますが、りんを見ているとこれくらいできれば良いのでは?と思います。

てんの衣装やメイクも、ようやく落ち着いて来ました。
できれば、結婚出産のあたりで、そういった雰囲気を出していればよかったのになぁ……と。

ただ、このりんのわざとらしい「サプラーイズ!」みたいな登場がイタタタタorz
楓がもったいぶらずに、最初から「コストは広告費でカバーします」と説明しておけばそれでいい、というか、それがビジネスマナーでは? まったくもってその辺が「文化祭」なんですよね(´・ω・`)

ナレーションで
「ミス・リリコ・アーンド・シロウ!」
の“アーンド”という伸ばし方も、ちょっとイライラ。
すみません、こればかりは感覚の問題で余計なお世話ですが、言わせてください><;

 

面白いかどうかわからないって……

リリコと四郎の練習中、てんは妙な顔をして突っ立っています。

そこへ万丈目がやってきて、あまり突っ込まないほうが良さそうな、てんの本質を突く一言。

「どないしたんですか、お地蔵さんみたいに突っ立って」

そう、地蔵なんです。
むしろ地蔵モードがおてんちゃんのデフォルトのような気がしちゃって、『そういや、これが普通だったなぁ』とハッとさせられた視聴者さんもおられたのでは?

万丈目に対し、てんは面白いと感じた理由を探っている、とのこと。
「この脚本、面白いんですか?」
って、うぉおーーーーーーーーーい!
恥ずかしげもなく、よく聞けるなぁ><;

脚本そのものの出来栄えを聞いているのか。
漫才師たちの話芸の問題なのか。
あるいはその両方なのか。

ご自身が良いも悪いもわからない商品・サービスを売り出すのは危険そのもの。
というか、てんが見ていて、その段階で笑えないんだったら、そりゃ、その脚本がダメでしょ(´・ω・`)

あるいは
「脚本はええのに、まだチョット2人の呼吸がなぁ」
とか
「脚本はさておき、四郎の特徴をまだ活かしきれてないなぁ」
とか、そういう見方が出てくるべきではないでしょうか。

 

いつの間にそんなスキルを身に着けてたんや!

一方の隼也は丁稚修行中。裏紙を使ったメモ帳にいろいろメモしています。

ここでキースと師匠相手に「おっちゃん」と話しかけて風太に叱られる隼也。
そこは当然です。
ついでに母親と同世代のリリコを「リリコちゃん」と呼ぶのも辞めていただきたい。てんはじめ誰も注意しないんですかね。

隼也は芸人の飲み物の好みをせっせと聞いています。
それにしてもこの芸人たち、付き人はいないのでしょうか?

300人も芸人がいるという割には、初期の頃から代わり映えしない狭い楽屋で、びっしりと人がおりまして。
こういうところで手抜きするから、いつまでたっても経営が大きくなった気がしないのです。

ここで芸人が衝撃的な一言。

「ごりょんさんは(芸人の顔と名前、飲食物の好み)全部覚えてはったで」

本日二度目の、うぉおーーーーーーーーーい!

いやいや、突然どうしたことでしょう。
あのおてんちゃんにそんなスーパースキルがあったとは。

毎回、レビューを書くため必死になって見ている私も見落としてましたorz
って、そんな場面なかったやんけ! いい加減にしなさい!!

そもそも300人も芸人いるのに、芸人4人組と落語家数人、それに使い捨て枠(乙女枠)ぐらいしか出てないじゃないですか。
まったく、もう……。

 

平成の家族観と昭和の設定がごちゃ混ぜで

隼也は家に戻ると、割烹着姿のてんが作る食事を偉そうに食べています。

長屋暮らしというのもムリありすぎですが、これだけの規模の実業家でお手伝いさんの一人もいないというのが、そもそもおかしな話でしょう。
平成の家族観に昭和の設定を無理矢理ツギハギした結果、魔改造めいた何かになっちゃってます。

ここでてんは、隼也に自分は芸人さんの好みは把握していたし、愚痴も聞いてあげたと言い出します。

まぁた、いけしゃあしゃあと言いますなぁ。
その場面、いつ出て来ました?

ありもしない活躍っぷりを、後から口だけで語る「エア活躍」。
別にすべてのシーンを映す必要はない代わりに、1シーンでもそういった特技の場面を見せておかないと、視聴者は混乱するだけじゃないですか。

愚痴を聞くどころか、まっとうな不満を訴える乙女組相手に、いきなり理不尽に怒鳴ったこととかアタマに浮かんできてしまいます(わろてんか78話あらすじ感想(1/5))。

 

栞、部下に寄席道楽とたしなめられて

このあと、リリコと四郎のグラビア撮影。

モデルとなったミス・ワカナと玉松一郎のグラビア/wikipediaより引用

引き続き、リリコがインタビューを受けています。

映画は反応がわからない、しかし高座ではわかるから漫才師になった、と語ります。

ここで栞さんのキザポイント発動タイム!

彼の大きなオフィスで、部下相手にカッコ良く何か話しています。

「今でも社長の寄席道楽と言われておりまして……」
そう語る部下。
そもそも栞は本業ブン投げて北村笑店に入り浸りなので、むしろ本業そのものが道楽ではないでしょうか。

『てんだけではなくて栞もお飾り社長で、実務を行っているのはこの部下たち?』
『隼也だけではなく栞すらアホボンだったのでは(この二人キャラかぶってるし)』
という気持ちすら湧いてきます。

 

「死ぬ気でやればええ」その通りだと思いますが

リリコと四郎はマンマンで食事中。
萎縮しているような四郎に、リリコは語りかけます。

「そんなことくらいで怒らへん。漫才でもないし」
いや、あの、リリコさん。
あなたは普段から理不尽なキレ方をして、水をかけたりしているじゃないですか。

そもそも四郎のことを初対面から怒鳴ってけなしまくっています。
彼がオドオドするのも仕方ないでしょう。

どうやら四郎は、留学費用を稼ぐための腰掛けなのに、雑誌で提灯記事を書いて、やたらとプッシュされていることに気後れしているようです。

リリコは死ぬ気でやればええと言います。
いや、その通りなんですよ。もう後がない。だから頑張ろうという2人は、見ているコチラも思い入れしたくなる――。
ただ、リリコの普段の様子がアタマに浮かんだときから、1番死ぬ気になるべきは誰なのか?とツッコミたくもなる(´・ω・`)

 

エア仕事、エア努力、エア、エア、エア……

仕事シーンではキザポイントが十分に稼ぎきれない栞さん。
マンマンに来て、疲れた顔で酒を飲みます。

「仕事し過ぎちゃう?」
歌子がそう言いますが、もうみんなこれや。

エア仕事。エア努力。エア疲労。エア苦労。エア業績。
てんも、リリコも、栞も、風太も、仕事をしている場面がないのに本人と周囲がそう言うだけ。

ここで栞はてんに対し、カッコつけながら
「面白さの正体をつきとめたらきっと売れる」
とアドバイスするのでした。

 

今日のマトメ「脚本が雑だとか伏線がないとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ」

つまらないとか、くだらないとか、そういうのを越えて不安になってきました。

もしかして、私が見逃していたのでしょうか。

てんや風太が芸人の好みを全部覚えていたり、愚痴を聞いてあげたり。
リリコがプロ意識を見せて仕事をしたり、高座にあがる喜びを感じていたり。
栞が本業で張り切っていたり。

そういう場面、ありました?
いやいや、ないですよね。

『ジョジョの奇妙な冒険』で、時を止める敵のディオと対峙したポルナレフというキャラが驚愕する場面があります。
まさに、あの気持ですよ。

あ…ありのまま
今見た事を話すぜ!

『てんはいつも地蔵のようにつったっているだけで、まるで役に立っていなかった
と思ったらいつのまにか有能で芸人の顔と名前、飲食物の好みを記憶している超有能設定が追加されていた』

な…何を言っているのかわからねーと思うが
おれも何をされたのかわからなかった…

頭がどうにかなりそうだった…
脚本が雑だとか伏線がないとか
そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ

もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ……

著:武者震之助
絵:小久ヒロ

【関連記事】
吉本せい 吉本興業の歴史 風太(林正之助) 伊能栞(小林一三)

【参考】
NHK公式サイト

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA