半分、青い。145話 感想あらすじ視聴率(9/17)思いや人生経験が繋がっている

時は2010年。
楡野鈴愛と萩尾律は東京で「そよ風の扇風機」作りに励んでおりました。

試行錯誤を重ねながら、二人は風を作るため、【スパロウリズム】という会社を設立。
しかし鈴愛と律、二人の道は簡単ではありません。

【145話の視聴率は20.9%でした】

 

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【たらい付き扇風機】は……

5年生存率が50%と宣言された晴。
そんな晴に鈴愛と律のスパロウリズムが贈りたいのがそよ風の扇風機です。

鈴愛は、モアイ像から田辺店長の教えを思い出し、【壁に風を当てたら柔らかくなるのでは】と思いついたのでした。

スパロウリズムで恵子と津曲にその経緯を説明します。

「モアイ像のくだりはいい」と急かされながら、【たらい付き扇風機】を回す二人。
「ではいきます!」

しかし、その結果は。
「風というより、もわーんとした感じ」
「涼しいか?」
容赦ないダメ出しを受ける【スパロウリズム】なのでした。
しかも、見た目が美しくない、という恵子の一撃まで。まあ、あくまで試作機なんですけどね。

あと二週間なのに、試行錯誤するってすごいなぁ、本作。

 

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何かしたい晴と、ちょっと拗ねる宇太郎

岐阜では、晴が洗濯物を畳みながら、「何や、何やろな」と首をひねっております。

宇太郎は、お昼をどうするか、消化が良いものにしようか、と聞いてきました。
ちょっとしたセリフや仕草からも彼の気遣いが感じられます。晴が元気だった頃とはちょっと違うんですよね。

晴は、洗濯物を畳むだけじゃつまらん、と言っています。
草太のカツ丼ヒット以来、食堂では人を雇っており、今更手伝うこともないのです。

宇太郎は釣りを勧めました。
そうそう、岐阜県は清流の国だから、川釣りが盛んなんですよね!

しかし待ち時間がいやだとそっけない返事。山登りもピンとこないようです。

ここで宇太郎は気がつきます。
俺と一緒にするのではなくて、一人で何かしようとしていると。

ちょっと拗ねた口調で、嫁は冷たい、いくつになっても女子や、と愚痴り出す宇太郎。

「へへっ、山登り行きたかったな」
そう言いつつ、すねたふりをしながらも、晴の気持ちを重んじる宇太郎です。

 

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「今から菱松に戻れ!」は禁じ手だって

スパロウリズムは思考が停滞中。一ヶ月、立ち止まっています。
キノコ型ダブル羽根扇風機など、アイデアを描いたりするものの、どうにもグロテスクでして。

鈴愛は律に「今から菱松に戻れ!」と言い切りますが、それは禁じ手と反論されます。
こうして鈴愛が咄嗟に「そりゃないよ」という禁じ手までハキハキと、時代劇ぽく言う話法がたまりませんね!

渦を消すアイデアを出さねばと煮詰まっている二人。秋風塾をやめる寸前の鈴愛も似たような経験をしました。
そのときは焦燥しかなかったけれど、律にはそれを感じない。

「律は天才って信じているからか」

律はその言葉にちょっと嬉しいと喜びつつ、鈴愛だってアイデアがあるじゃないか、と励まします。

そうそう。
モアイ像がヒントになったから、田辺のおかげだと思っていますけれども、鈴愛の発想もあるわけですよ!
そこが大事なんだ!!

 

涼次が花野に会いたがっている

そこへ光江が、花野を連れてやって来ました。
学校を改装したオフィスを見て驚く彼女に、律は、チキンライスのお礼を言います。

律は、花野を連れて津曲のラーメン店【イコイノバ】へ。
すっかり憩いの場となりましたね。ここで、塩だけにこだわりがあるよ、と説明します。

バックジャンプができて四級になれたと嬉しそうな花野。それから四級になれないから泣いたことを「申し訳なかった」と言います。

この時代劇口調。
「ごめんなさい」じゃなくて、「申し訳なかった」というところが、あの鈴愛の娘なんだよなぁ。

「カンちゃんは、ああいうことがあって困る」
そういう花野に、律は大丈夫だと言います。そうそう、鈴愛で慣れているからね。花野は、「ほんとか?」と喜びます。

一方、オフィスに残っている光江は、涼次が花野に会いたがっていると切り出しました。

鈴愛の脳裏に浮かぶ、涼次との別離。

光江は、こんなことを言い出してごめんな、と言い出します。三オバが大好きな花野と、こんなことを言い出して会えなくなっては困るとばかりに、つくろい出す光江です。預けんと言われたら困る、と慌てふためきます。

あのな、涼次。そういうところだぞ!
自分で会いたいと鈴愛に言わないとダメでしょ!

【花野と涼次を会わせる機会を作らなくて冷たい】という意見を見たことありますけど、いやいや、いやいや、これは勝手に家を出ていった涼次側に問題ありでしょ。
元妻と子が同じ東京にまで来ているのに、これはどういうことですかっ!

鈴愛は、光江に感謝しかないです、と頭を下げます。一人で上京して、働き、花野を育て上げる自信はなかった、と。
光江は涼次のことは忘れて、と言います。

「ゆるせんな、あんなあほんだら。ごめんごめん、忘れて」
そんな光江に、涼次は元気かどうか尋ねる鈴愛でした。

 

内と外の風を変えれば渦が壊れる!?

花野は、律に今日やってみた、一列になって滑る動きについて語ります。
エキシビションなんかでよくやるやつだよね、と律。

ここで花野は、テレビで見ているのとは違う、すごく難しいと説明し出します。スピードを合わせないと、崩れてへなへなーっとなってしまうのです。
律の脳内で、遅い人がいて、崩れてへなへなーっとなる図が浮かびます。

そうそう、こういう何気ない会話から思いつくのがアイデア!
律は、渦を壊すための動きにまで考えが至ります。

いてもたってもいられず、花野に謝り置いてそのままオフィスに戻る律。
鈴愛の描いた花形扇風機の絵を見ます。

「何で二重になっとる?」
これは鈴愛が、単に花びらのような扇風機にしたかったから。しかし律は、内と外の風を変えれば渦が壊れると思いつきます。
帰ってきた花野に、ありがとうとお礼を言う律。

鈴愛は、仮説のあとには実験と検証が必要だろうとツッコミます。
そう、これが【スパロウリズム】の転機になったのですよ!

3Dプリンタで羽根を作り、構造を確かめるスパロウリズム。ついに完成か???

 

今日のまとめ「エンジニア魂の炸裂」

うーん、やっぱりセンスがいいですよね。

鈴愛が漫画家時代に、自分の経験をもとにプロットを作るところも面白くて、岐阜犬やそよ風扇風機が、誰かへの思いや人生経験が元となっているのもいい。
しかもそれが、過剰にお涙頂戴にもなっていないし、不自然でもないのです。

比べたらなんですが、家族への愛だけでゴリ押しされた『マッサン』の三級酒とスーパーエリーとか見た後だと特に……。
あそこは竹鶴の、技術者らしいゴリゴリしたこだわりが見たかったんだよなぁ。

律はエンジニア魂が炸裂していて、思いついたらともかくやる。鈴愛が天才と表現しましたけれど、こういうところかな、って思わされました。
風呂には入らないし、はたから見たらちょっとどうかと思うくらい色々と炸裂している。本当にいいなあと思います。

顔がいいし、王子様みたいなヒロインの相手役を期待したらなんかおかしいんですが、そんなどストレートな設定の男性を本作に期待するのはナンセンスなんですね。
いいじゃん、エンジニア魂の炸裂男で!

話は少し変わりますが……。

どうやら脚本家先生の発言に、大河ファンが反応しているようです。
2015年と2018年大河の惨状を目の当たりにしていると、私は、大河をダメにしているのは脚本家だけでなく変な忖度ではないか?とも思ってしまいます。

私も大河には思い入れがありますが、大河に関与していない脚本家があの程度のことを言おうと気になりません。
現行大河スタッフの言動には、情け容赦ないことを散々書きますが。

大河をダメにするのは、過剰なファミリー向け、あるいは刺激を避ける傾向だと思います。
ですので、むしろ「壁をぶっ壊す」という本作の方向性は、大河をよい方向にするものだと考えるのです。

もう少し具体的に描くと、本作のロボットはじめ工業的な考証と、それをプロットに組み込むところは、大河に欲しいところ。
大事なのは、時代考証した史実を脚本に入れ込んで、それとプロットを両立されるところです。

自分の考えたカッコいい像と似合わないから史実を曲げるようなことは、しちゃいけません。

こんなニュースがありました。

『半分、青い。』のそよ風の扇風機が話題 モデルとなったバルミューダに注目が集まる|ニフティニュース

扇風機のモデルはこれだそうで、技術考証を感じます。
こういうモデルをちゃんと元にしているから、律と鈴愛の制作過程がシッカリした内容になっているのでしょう。

そりゃあ細かい舞台裏まで取材したか、私にはわかりませんけれども、『マッサン』の三級酒にせよ、『べっぴんさん』にせよ、『わろてんか』にせよ、史実のエピソードを元にすればいいのに、謎の愛と根性論だけでヒット商品作るなよ、人情だけじゃなくてちゃんと中身を入れろよ、と突っ込んだもんです……。

『マッサン』最終盤における三級酒への取り組み関連と、本作の扇風機関連を比較するとこちらの圧勝でしょう。
前者はシベリア抑留者に関する考証でも破綻しておりました。

本作のように考証と脚本のすり合わせを見ていると、大河でこれをやればいいのになあ、と私は激しく思ってしまいます。

次に大河向きだと思うのは、いわゆる鈴愛話法の強さです。

今日の「菱松に戻れ!」なんて、『あなたは大河から来たんですか?』とツッコミたいくらいキレッキレでした。
ヒロインが、にっこり良妻賢母だけじゃないセリフをハキハキと言えるのならば、いいことじゃないですか。
大河の良妻賢母像にも、いい加減、飽きているのです。

これは『ごちそうさん』から『おんな城主 直虎』のスライドでも思ったこと。
『ごちそうさん』の型破り朝ドラヒロイン像が、『直虎』につながったと言われれば、納得できるのですよ。
正直に言いますと、ヒロイン像がパワー溢れすぎていて、朝ドラの方が胃もたれしましたけれども、だからこそあれは大河にスライドして正解でしたね。

と、まぁ、つらつら書いてきても、所詮は私の思い込みでもあります。

それでも言いたい。
本作のスタッフがそのままスライドして、謎の忖度そっちのけで大河を作ったら、いいものになる!

ともかく……クリエイターをSNSで叩くのはゲンナリ。
あくまで仕事の内容で批判されるべきでしょう。

中身がよければ、発言云々はどうでもええ。
いくら性格ナイスで、素晴らしいSNS利用、インタビューで心洗われるようなことを言おうと、仕事がダメなら、ダメなんすわ。
それがクリエイターの姿では?

◆著者の連載が一冊の電子書籍となっています。

この歴史映画が熱い!正統派からトンデモ作品まで歴史マニアの徹底レビュー

文:武者震之助
絵:小久ヒロ

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【参考】
NHK公式サイト

 

3 Comments

足元

本作、楽しんでみてる者ですが、北川さんの大河は遠慮したいです。真田丸やら直虎の愉悦を知ってしまったので

本脚本の欠点は全体を通じた構成の甘さ、キャラクター描写のつながりの粗さだと思います

本作アンチ意見の大半は、まさに本作が突きつけている現代の生きづらさの体現に見えます。しかし、それはキャラクターや物語に視聴者を引き込めない脚本にも原因があると思います。

感覚的な場面を散りばめた脚本は、今回扱うチャレンジ的キャラに対し、アンチがなぜアンチなのか(なぜ生きづらいのか)、向き合う眼差しと共感できる仕掛けへの工夫不足を感じます

同クールのぎぼむすでは、いかにもアンチがいそうなキャラにアンチがいないのですよね

長々すみません。スズメは好きですが、だからこそ、脚本力が気になります。特に直虎の構成力や世界観の豊かさ、細やかさ、全50回の交響曲みたいな仕上がりを思うと、本作のような脚本では物足りなさを感じそうで…

(西郷どんは問題外ですが)


破天荒主人公でもうま

匿名

はじめまして。
お待ち申し上げておりました。今では実際の放映を見たあと、こちらの感想を拝見するのが、それはそれは楽しみな、戦後すぐ生まれのおば(あ)さんです。今回お休み中、の録画をご覧になっての感想も載せていただけるのでしょうか、、、もし載せていただけたら本当に嬉しいです。又、投稿させていただきます。最終回までどうぞ宜しくお願いいたします。

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