半分、青い。141話 感想あらすじ視聴率(9/12)雀と旋律でスパロウリズム

時は2010年、楡野鈴愛と萩尾律は東京におりました。

鈴愛は【おひとりさまメーカー】経営者になったものの、それだけでは食べていけず、屋台を引くことに。
実家では、母の晴が癌に罹り、手術を受けることになります。

律は、鈴愛と喧嘩になるも和解し、正人に背中を押されて、ついに辞表を提出したのでした。

2人が取り掛かった開発は、闘病する晴のための「そよ風の扇風機」。
しかし、そのアイデアが浮かんだ直後に、入院を控えた晴が自宅で倒れてしまったのでした。

【141話の視聴率は23.1%でした】

 

晴はなかなかの策士や

鈴愛と律が、晴の入院先に到着。花野は光江に預けて来ました。
草太の説明によれば、昨晩悪化し、4~5日入院、早く手術することにしたのだそうです。

晴は、律相手にすまなさそうです。
わざわざ来てくれなくてよかったのに、申し訳ないと。

「お見舞いに来れてよかった」
律は、そう受け止めます。

ここで宇太郎が、草太を誘い飲み物を買いに行ってくるわと立ち去りました。

「ああ、苦しかった。さっきは死ぬかと思った。気弱くなってまった」
そう弱気になる晴を、鈴愛は励まします。

飲み物を買いながら宇太郎は、ここは三人にしたほうがエエと思っております。
草太に向かっても、晴はなかなかの策士や、やらせるよ、と告げるのです。

ん? 策士って何かな?
と思ったら、二人を結婚させる策があると睨んでいます。そういうことか!

 

「鈴愛が心配や」と律をチラチラ

晴は、もう歳だから何があってもおかしくないと語ります。

「弱気になったらあかん」
手術さえすれば助かると、母を励ます鈴愛。そんな娘の励ましに向かって、「鈴愛が心配や」と語ります。
草太は結婚して、妻の里子もいれば、子供もおるのに鈴愛は……というわけで。

鈴愛はちゃんと結婚して、花野もいると反論します。
それでも今は一人や、と晴。

律の方をチラチラと見ております。お、これが策だな。なるほどね。

そこで律は、鈴愛と新製品を開発していると力強く言います。

「えっ、律くんと?」

驚く晴。そよ風の扇風機を作るため、俺たちは会社を立ち上げたと続ける律です。

【会社名:スパロウリズム】

鈴愛は空を飛ぶスズメから英語でSPARROW。
そして律は、旋律の律からリズムでRHYTHM。
そっか、そういうことか!

 

「死ねんな、その風、浴びるまで」

晴は、その扇風機のそよ風に当たるまで、生きとらなあかんな、と言い出します。

和子さんに生きる力を与えた岐阜犬。
今度は、二人の発明から晴さんが力をもらうのですね。

「死ねんな、その風浴びるまで」
二人を産んだ母、和子と晴。
和子には岐阜犬の声、晴にはそよ風。

律と鈴愛は、同じ日にこの世界に二人を送り出した人のために、何かを生み出すのでしょう。

「律、本気か? 二人で会社なんて本気か?」

病室の外でそう言う鈴愛。晴の再婚促進をかわすため、安心させるために思わず言ったのかもと疑ったようですが。
律は、会社を作ろうと思っていたのだと。

「そよ風の扇風機、二人で作ろうよ。きっと楽しい」
「作る、【スパロウリズム】!」

ここで二人は、パーンとハイタッチします。
再婚を促されるほどなのに、抱き合うわけでも、キスをするわけでもなく、ハイタッチ。これがこの二人なんだよなぁ。

 

津曲に色々とあるんだろうなぁ

恵子と津曲は、津曲の息子・修次郎が作ったボーカロイドの動画を見ております。
修次郎は中学校一年生。一年くらい前に会ったきりだとか。

岐阜犬の前では、カッコつけて離婚した妻の相談をしていた津曲です。律とより子と違って、なんとなく未練がありましたねぇ。
あれから会社も潰れ、ラーメンを作っているわけでして。けなるそう(うらやましそう)に律たちを見ていたのも納得ってもんですよ。

まぁ、なんかいろいろあるんだろうなあ、彼も。

津曲は【グリーングリーングリーン】のボードに書かれた、鈴愛の手術成功祈願を見て驚きます。
こういうことを大々的に並べて書くかなあ、という戸惑いです。

鈴愛は独特、人と違う、普通の感覚と違う、と言います。
「普通の感覚と違うこと。種だよ」
そこから花が咲くと評価する恵子なのです。

そしてついに!
【スパロウリズム】の看板らしきものが画面に写ります。

律、動き早いぞ。鈴愛の帰りも待たずにそんなものを出したのか!

 

「ねえ律、風はどこから来てどこに行くのかな」

そのオフィスで、正人が律にぼやきます。

「ねえ律、風はどこから来てどこに行くのかな」

ここで律、エンジニア魂を発揮してペラペラと物理的な説明を始めます。
正人はふーん、と関心なさそうに止め、手術うまくいくといいね、と言います。

あぁ、律が理系のガチトーク、でも正人は詩的な表現ですね。

律は、そよ風の扇風機一号は晴にプレゼントすると言います。

「律はほんと、鈴愛ちゃんが好きだな」
正人がそう言うと、花火の音が聞こえて来ます。

律は、神宮球場で5回裏に打ち上げるのだと説明。方向のせいか、見ることはできないんだって。

「音だけの花火、何か悔しいな」
それから正人は、終わる恋より始まる前の恋の方がいいのか、と律と鈴愛の関係を分析します。自分の恋愛のことじゃないんだね。

「恋は必ず終わるもん。夏の花火みたいに」
そうなるくらいなら、始まる前の恋にするってことかな? うーん、なるほど。

 

「泣いて待っとっても、笑って待っとっても一緒や」

病院で、楡野家は晴を励ましています。
全身麻酔だから寝ているうちに終わるわ、と晴。それでも三人は「待ってるよ!」と励まします。

「大げさや」
晴はにっこり。

母が手術室に消えたあと、残された三人は静かに、そわそわしつつ待つしかありません。
そんな中でも本を読む鈴愛を見て、草太は驚きます。

「すげえな、こんな時によう本、読んでられるな」

どうやら、そよ風の扇風機用の本のようです。

「泣いて待っとっても、笑って待っとっても一緒や」

父と弟を前に、そう宣言する鈴愛。勉強をして、風を知ろうとしているのだそうです。

鈴愛だって、気が気ではありません。

私は今の中には沈まん。
この苦しみの中には沈まん。
未来を見る。
それが鈴愛の決意です。

この強さ、たくましさ、やっぱりいいなあ。

鈴愛は本のページの下に、パラパラ漫画を見つけます。

律が描いていたもので、手術が無事終わり、そよ風を浴びる晴さんの姿が浮かび上がってきます。

鈴愛は立ち上がり、トイレに行くと告げます。

トイレなのか、何かしたのかは、わかりません。
でも、律の気遣いに心動かされたことは確かですね。

手術がやっと終わり、晴が目覚めます。皆、そこへ駆けつけました。
そのころ、律は風を見ていました。

 

今日のマトメ「ハイタッチ、パーン!!」

【スパロウリズム】かっ!!

やっぱり本作は朝ドラ革命だよなあ、しみじみそう思いました。

男女コンビが事業を始めると言うのは、朝ドラではよくあること。
しかし、女側はあくまでサポートです。

確かに、実質的に会社を背負って立っていた『わろてんか』のような例もありますが、肝心要の敏腕女実業家の姿は微塵も映し出されませんでした。
彼女のすることといえばニコニコと地蔵のように笑うだけ。
会社経営なんかぶん投げて、サブキャラの恋愛だの反抗期の子供だの、酷いゴマカシばかりでしたよ。

それが、こうもがっちり男女共に事業に取り組み、その話で再婚話すらねじふせるとは!
真逆だ!!

この二人のなかなか結ばれない関係はじれったくて、今日は晴(背後には宇太郎も)と正人がせっつきました。
まあ、正人は諦念の表現かもしれませんけれども。

しかし、私はそんな再婚するかどうか、恋愛するかどうかは、もはやこの二人は超越して些細なことなのだと思いました。

あのパラパラ漫画と、それを読んだ鈴愛を見れば、それがよくわかります。

この二人は、とても強い何かで結ばれているのだ!
ハイタッチ、パーン!!

 

半分青いも過去の朝ドラ大河も!

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文:武者震之助
絵:小久ヒロ

【参考】
NHK公式サイト

◆著者の連載が一冊の電子書籍となっています。

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