無精髭一つなく不自然すぎる頬の汚れ
演出もお粗末です。
寝食忘れている割に、サラサラヘアーで顔色もツヤツヤ。
無精髭一つ生えておらず、それなのに頬にはわけわからん黒い汚れ……ってメイクさんが付けました感がハンパない。
絵を描く場面も毎回同じ。
季節の差なんて考慮しない照明を受けて、ちょこちょこと同じ場所を絵筆でこするだけです。
こんなんで、顔がひどいと言われても失笑しか湧いてきません。
顔についた汚れ(絵の具?)は頼むからヤメてください。恥ずかしくて見てられません。
こんな演技をさせられる役者さんが本当に気の毒です。
特に『ゲゲゲの女房』で、真面目に芸術に没頭する夫を見守る妻役だった松下奈緒さんが、どうしてこうなった。
なぜ、こんなアホにお茶漬け作るところが美談になる?
それぐらい自分で作ればいいじゃない。
こんな最低な忠彦のことを見守ろうとする福子と鈴さん。
そんなことより、業務後に釣り糸垂らして食事を確保しようとする、かわいそうな若い衆をなんとかしてあげて!
それと……最後に小道具さん。
こんなドラマのために仕事をするのがイヤという気持ちはわかるんですけど、忠彦の絵、もうちょっと綺麗に描いてあげられないかな?
気持ち悪い魚が、本当に気持ち悪いだけ。
こんなもん売れるわけないわ、と思ってしまいます。
会社経営と友情は別じゃないの?
しょうもない男二人目は、もちろん立花萬平(まんぷくモデル→安藤百福)さんです。
・無能
・無責任
・性格もさほど良くない
・もはや、なぜ経営者やってられるかわからない
製塩編では色々と能力値の低さが顕著になってきており、今朝も、その無能さに磨きがかかって参りました。
難波の闇市で世良を見かけたと訴える若い衆にキレる。
「僕の友達を悪く言うな!」
いやいやいや。
友達だからなんなの?
自分を信じてついて来ている従業員よりもソッチ重視?
たとえ腹の中でそう思っていても、訴えくらい聞かなければただの無責任ブラック雇用主ですよ。
会社経営と友情は別。
そんなことすらわからないってダメダメやないか。
んで、一応疑って専売局まで電話することを鈴にやらせる。
自分じゃない。
散々鈴を小馬鹿にしておいて、面倒くさいことはやらせるってのもなぁ。
たとえ鈴が志願したとしても、そこは責任者として自分が押し通す場面でしょ!
「福子がそんなわけない!」とか言えないのか
そもそもですよ。
本当に気になるのであれば、自分の足を使って闇市に行くとか、世良に問いただすとか、やりようはあるはず。
話が無駄に長引いているのは、彼が無能な証拠にほかなりません。
更にはゲスっぷりも明らかになりました。
福子が男(真一)と歩いていたという話を信じ、疑念を顔に浮かべるんですよ。
聞いた瞬間、
「いや、まさか、福子がそんなわけないだろ!」
と笑い飛ばしてこそ愛を感じますけどね。
これしきのことであっさり信じたように暗い顔をするあたり、やはり本質はゲスだなぁと思わざるを得ません。
これもミスキャストなんですよね。
長谷川博己さんにシリアス顔をさせると、洒落にならないんです。
まぁ、出会ったばかりの福子にかけた言葉が「他に男がいないかどうか」ですからね。
フツーは「福子さんは今日も素敵だ、お元気そうですね」とかでいいでしょ。
まぁ、ゲスっぷりに一貫性のあるところはシッカリ描けてますね。
でも、そろそろ水着姿でビーチ昼寝くらいしないと、お色気に心惹かれる視聴者もそっぽ向くんでは?という心配までするようになってしまいました。
「もらい笑い」「もらい泣き」
どうせ浮気疑惑だって、さして揉めずに解決でしょう。
福子は喜怒哀楽が、全部ダーリンと連動しています。
ダーリンを傷つけられたら怒る。それそのものはいよいとして、自分が傷つけられても、ヘラヘラ笑いですからね。ホテル時代、不器量と正面切って言われても、そうでした。
OPからも見てとれます。
「もらい笑い」
「もらい泣き」
とまぁ自己主張ではなく、ダーリンのせいで感情が動くと歌われています。
一方で、自分の誇りを前面に出す鈴は【ブケムスメプログラム】のバグ仕様によって、全く面白くないお笑い装置です。
「私は武士の娘ですっ!」
と決めセリフを言ったあとで、よいことをしたためしがない。
いつも間抜けで自己中心的。不自然なまでに笑いものになるようなことをしている。
これはものすごく侮辱だと思います。
例えば、外国の映画やドラマで、
「それがしは日本のサムライでござる!」
と言ったあとで、毎回、マヌケなことをする日本人男性が出てきたらどうでしょう?
バカにしてんのか!と思いませんか?
私が鈴から感じるのは、そういう感情です。
実際に武士の娘であることを誇りとしてきた、モデルの方をバカにしくさっています。
女のプライドなんて、浅はかで笑いものだと言っているかのようです。
間違った安藤百福像が罷り通りそうな恐怖
安藤百福の台湾ルーツ削除の時点でわかっておりましたが、ここまでモデルを舐め腐ったドラマって、本作と『西郷どん』くらいしか思いつきません。
それでも『西郷どん』はマシです。
彼をモデルにして描かれた良作ならば、他にたくさんありますから、まだ比較ができる。
しかし安藤百福の場合、限られていますよね。
わざわざ書籍を購入する人なんて少ない。
コンパクトに彼の生涯をマトメた、以下の関連記事でもご覧いただければ、その誠実さ、凄さも垣間見えると思います。
ともかく、もう、立花萬平と福子のように
「自分とダーリンだけがかわいい、従業員なんてどうでもエエわ」
タイプの無能経営者に苦しめられた人にとって、毎朝が苦行ではないでしょうか。
立花にせよ、忠彦にせよ。
人の役に立つ発明だの、自分が納得のいく絵だの、追求すると言いつつ現実は何一つ伴っていない。
戦時中をカンタンに生き延びたこと。
金銭的に苦労しないで済むこと。
そして周囲の人を使い倒し頼り切っている現状だけが両者にあるのです。
神部や赤津のように、混乱の最中に、自分たちが持っていた夢、あるいは職業適性を活かせなくなったであろう若者は、使い倒されるだけになっています。
「私のしもべよぉ〜〜〜〜!」
って、セリフ。
寿司職人としての夢破れた赤津に対して、口が裂けても言えないでセリフですよ。
鈴さん、アタマ大丈夫?
朝からウンザリが止まりません。
※『八重の桜』がU-NEXTならスグ見れる!
他にも多数の朝ドラ・大河作品も視聴できます(時期によって対象番組が異なりますのでご注意を)。
文:武者震之助
絵:小久ヒロ
※レビューの過去記事は『まんぷく感想』からお選びください
この作中の絵は苅谷昌江さんという画家さんが担当されているのですが、そのような仰り方はいかがでしょうか
前にまんぷくは「タイムスリップした現代人」と書かれてたのを思い出したけど、明らかに火垂るの墓よりも劣る。
まんぷくの世界がみんな幼稚な甘ちゃんだもん。
下手したら、清太の方が逞しく見えてしまう。
忠彦のヨゴシが幼稚だな~と思ってみてました!笑
お遊戯会じゃないんだから、もっと真面目に悲壮感を出してよって感じです。
忠彦復活の電話を受けた福子も、忠彦の体調や克子・タカの心の心配より先に
「じゃあまた来れるんやね」って、一瞬なんのことかと思いましたが、
ああ、タカをタダ働きさせたくてウズウズしてたのか!と思い至り……。
そっか、福子が必死で忠彦を説得しにいったのは、忠彦や克子たちのためじゃなくて、
タカをこき使って自分たちが楽したいためだったんだな。と幻滅。
福子の私欲のために駆り出された真一が可愛そう。
たちばな家のひとたち、強欲が過ぎます。全然共感できません。
よくこんなの主人公にしたな。
塩の人たちも食うに困って自ら終業後に釣りをしている割には、よく難波に遊びに行きますね?まだ前回の塩の給料出てないと思うんですが。
なんか結論ありきの脚本と演出で本当に観ていてガッカリします。
本筋はもちろん「インスタントラーメン開発」という結論に向かっているわけですが、
それ以外を見ても登場人物のこまごました全ての行動が、ぜんぶその後の出来事を映すだめだけにありますよね。
「浮気疑惑をやりたいから、金のないはずの塩男たちに難波をうろつかせる。」
「世良にピンはねさせたいから、萬平をボンクラに描く。」
どういう境遇や道筋でその人物が、そういう行動に至ったか、ではないんです。
映したい場面を成り立たせる為に、無理やり登場人物というピースを押し込んでるだけ。
突貫工事のハリボテドラマです。
三流脚本に、三流演出。ぼんやり朝のBGM代わりに点けているひとや、ハセヒロの寝巻きや入浴シーンを見たいだけの視聴者にはこれで十分かもしれませんね。
克子が「忠彦さんが元に戻ってくれるって!」と2回ほど話してましたが、「もとにもどったの!」であれば克子の主観として受け止めますが、「くれるって」って事は、忠彦がそう話したからであり、つまり忠彦は自分が狂っている事を理解し、迷惑かけてる事も分かっていた確信犯ですよね。ただのかまってちゃん?ほんと、めんどくさい奴としか思えない…