まんぷく 63話 感想あらすじ視聴率(12/12)おおさかてーだいそつー♪

本日『べっぴんさん』の再放送をチラッと見て思いました。

「やっぱり家事手伝いさん、いるんだな」

これですわ。
立花家よりはるかに人数が少ない家でも、お手伝いさんがいる。いなくなってしまうと、ピンチに陥る。

そりゃそうでしょ。
『まんぷく』のシャドウワーク関連が異常なだけです。

【63話の視聴率は21.3%でした】

「東京行き、チャンスやぞ!」って言ってたハズ

そんな戸惑いをガン無視して、昭和22年(1947年)末。
立花御一行は東京進出を決めて、汽車で往復三日間の出張に出かけます。

何と言いますか。東京で何をして来たのか、中身がない!
こんなもんそれこそナレーションでいいでしょうに。

汽車内で居眠りするハセヒロさんのサービスカットでも撮影したかったん?
マジで意味わからん。

そして以下のことを全部上層部だけで決めています。

・品川に支店を置く
・社員寮も決定
・真一の派遣は本人了承もあっただろうけれども、6人の社員は一方的に確定
・6人を夜学に通わせるための奨学金という話まで決めてしまう

ここでちょっとスッキリしたのは、一方的に東京派遣を決められた神部の動揺ですね。

社長のごますりお気に入りだから、悪いことなんかないと信じきっていた、この浅はかな奸臣が愕然とするところ。笑ってしまいました。やったな、おい!

これが、ですよ。
もし、神部の下の社員が東京出張に不満を言おうものなら?

率先して
「東京行き、ええやないか! チャンスやぞ!」
って勧めたと思うんですよね。

常に自分は社長の片腕で、偉そうに命令できると思っている。まぁ、虎の威を借る狐ですな。

そのアテが外れて暗い顔をしている神部よ。
現代では【ブーメラン】と呼ぶんですよ。

なんでもかんでも勝手に決めるのか

しかし、大阪から東京へ移す人員を、勝手に決めるあたりには本当にイライラして来ました。

彼らの環境や境遇をじっくり考えたそぶりもない。
神部だけが問題になるようですが、他の6人にだって恋人がいる可能性はあるわけです。

何らかの理由で東京行きを避けたい者もいるかもしれない。
戦後の混乱期には会えなかった家族や親戚がいて、休日には顔を出しているかも……。

戦争で身内がいないからエエやろ――。
っていう人の使い方だったら、それはそれで邪悪の極みですしね。

それを一方的に
「おまえら学校も出てないし、勉強させてやるといえば喜んで尻尾を振るだろう」
と言いたげに決めているの、腹が立って来ませんか?

別に大阪にいたって夜学のチャンスはあるはずです。

志願者募って選抜した方が効率いいでしょ

マトモな経営者ならば、一方的に決めず、条件を提示して志願者から選抜するでしょう。
士気だって高くなる。
その程度のことは、思いやりだけじゃなくて知恵なんです。それすらない。

夜学にせよ、それは本人の学習意欲が伴ってこそでしょう。

昼は労働、夜は勉強。
そんな大変な生活でも続けられるとすれば、そこには意欲があるからです。

そこまで考えておりますか?

一方的な萬平に「ちがうわ、萬平さん!」と苦言を呈する福子(まんぷく立花福子モデル安藤仁子)がテーマの週もありました。
しかし二人とも、何も学んでいません。

まともなドラマならば、あの失敗を糧にして
【一方的に決めたらダメだ】
と、学んでいるはずなんですけどねえ。

社員を学ばせることに関しては、安藤百福氏の人生に取材して挿入したものだとは思うんですよ。
せっかくのエピソードが、しょーもないアレンジのせいで最低の仕上がりになりました。愕然。

「そんなこと知らなかった〜」じゃねーわ!

神部については、タカと離れることも盛り上げポイントにしたいようですね。

何度でも言うたる。
『ゲーム・オブ・スローンズ』のHBOですらやらんロリコン恋愛なんて見たないわ!

福子の「そんなこと知らなかった〜」から始まる一連の言葉も、嘘くさくてしらけてしまいます。

タカちゃんがそんなことになっていたなんて、全然知らなかった、だと?

あの年頃の少女を、成人男性集団の中に泊まりがけで放り込んでいたのに?
そんなことすら心配しなかったって、バカでしかありません。
おそろしいほどセキュリティ意識が低い。

んで、まだ学生のタカちゃんは、学業に集中させなきゃ、だと?
そう思うなら、週末無給か薄給でコキ使ってんじゃねーよ!!

普段の勉強が大変なら、週末ぐらいは息抜きさせてくださいよ。

勉強で予習復習するのでもいい。
そういう機会を、タカから奪っているのは、身内を使って金を節約しようともくろむ、ドケチ経営者です(続きは次ページへ)。

5 Comments

第279ザルツ空挺大隊

同じNHKのコント番組『LIFE』に、吉田羊さんとシソンヌによるこういうコントがありました。
番組打ち合わせと思われる場面で、吉田羊さん演じるプロデューサー(定見は全く持たないのに、発言力だけは強そうな)?がシソンヌ演じるコメディアンに、あれやこれやと的外れな要求、それも他でウケているものをパクっただけのようなことを要求し、せっかくのオリジナルのネタを全くつまらないものに変えさせてしまう、というもの。

放送当時はただ笑って見ていただけでしたが、今、こうして『まんぷく』『西郷どん』『わろてんか』といった失敗作の数々を見てみると、こういう失敗作を作ってしまうのは、こういう「無定見、なのに発言力だけは強い」類いの制作者なのだろうな、とつくづく思います。
あのコントも、もしかすると、NHK内に実在するこういう制作者を痛烈に皮肉る意図があったのかも。

匿名

朝日新聞のテレビコラムに、まんぷくがつまらないと言うような内容の記事が書かれたようですね。SNSでもそうですが、徐々に批判をオープンされる方が増えている気がします。

ささき

先週安藤百福記念館編の文庫本を購入して読んでたんですけど、安藤氏は奥様の義理堅いところに惹かれて一目惚れした、って書いてあったんですよ…!素敵だと思いません?
本には書かれていない一目惚れするような妻となる人の義理堅さエピソードなんて創作者ならとても腕が鳴るシーンにできただろうに…と思うともったいないことしてるな、と今日のレビュー拝見して思いました。いつか良いチームでドラマでも映画でもこれぞという安藤夫妻の物語が描かれるといいですよね。

三太夫

漫画家さんがおっしゃるように、確かに人物造形はしっかりしています。
とにかく主人公たちが
「下衆でかつ言動がその場しのぎで一貫性がない。」
ということは(脚本家が何人居るにせよ)ブレていませんね。
周囲の連中もまたゲスだらけ。
当初真っ当かと思っていた人もあっという間に朱に交わっちゃいます。
登場人物オール下衆でゲス度が違うだけなんてドラマはとても斬新!

しかしそれを公共放送で、朝ドラでやっちゃあ駄目でしょう。

匿名

最後の蛇足部分に多いに同意です。

あれほどに前作には細かく厳しい指摘をしていた人たちが、細かいことはいいじゃないかと本作を容認している感想を読むと、(全ての人がそうだとは言わないが)根本的な価値観の相違があるとしか思えなくて、悶々としていました。
そこで思い当たったのが、まんぷくは、見ている人を不愉快にしても、プライドは傷つけないということです。
キャラクターも物語も薄っぺらくて、上っ面の表現ばかりだから、自分の弱味や触れられたくない部分になんら影響を与えない。ともすれば、自分の中の男尊女卑や女性蔑視、学歴や出自で人を見下す等の価値観を持つ人にとっては、むしろ心地よくすらあるのかもしれません。
つまりは、そういう人にとって、安全にいじれるドラマになっているのでしょう。

好きだった漫画家さんが、まんぷくを人物造形がしっかりしていておもしろい、等とSNSで書いているのを目にし、ちょっと失望しました。
「半分、青い」と「まんぷく」は、価値観のリトマス試験紙のようです。
「まんぷくアンチ」が無条件に「半分、青い信者」と言われるのは、心外な人も多いとは思いますが、私としてはむしろそれは褒め言葉なんじゃないかと思うようになりました。

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