今朝、気づいたことがあります。
この作品、脚本の仕上がりが遅くありません?
だからこそ考証の時間がなくて、かなり単純なミスが相次いでいるのではないでしょうか。
ついでに言うと、脚本家さんが何人いるかはさておき、チーム内には世代が若い人がいることを感じます。
しかも勉強不足。
だから間違った昭和描写をしても、スルーしてしまうんです。後でキッチリ確認しようにも、その時間すらなければ当然対応は追いつかない。
はい、今朝もいってみましょ!
【68話の視聴率は21.9%でした】
菅田将暉さんに少しだけ光が見えたかと思ったら……
オドオド弁護士さんが出てきました。
東大一とかけた東太一というネーミングセンス。もはや底が見えません。
菅田将暉さんは好きです。
編集さんも菅田将暉さんには期待を寄せていて、少しだけ光が見えたか……なんて思いもあるようで、おそらく全国の視聴者みなさまがそう感じられているでしょう。
ただね。それを言うならハセヒロさんも安藤サクラさんだって、皆さん大いに期待していたはずです。
脚本がマズいだけに、彼らの演技力がマイナスになっているとしか言いようがありません。
東大首席でも、既にアホっぽい。
これもミスキャストではないでしょうか。
ハセヒロさんと逆だったらなぁ。
萬平(まんぷくモデル→安藤百福)のドカドカ釘打ち、菅田さんならアリです。
このシャイ弁護士もハセヒロさんの方がよかったのでは?
そして演技指導が全部間違っている気がしてなりません。
これは弁護士と依頼人の会話の演技じゃない。
いくらシャイだろうと、依頼人の目をろくに見ない弁護士っておかしいです。
家賃150円で一本60円が売れまくり 儲かってるやん
ロリメンは、倒産するかもとオロオロしています。
一本60円で10ケース売りさばいていたなら、なんとかなりそうなもんですけどねえ。
だって東京支社の家賃が150円ですから、2.5本売ればペイできちゃうんですよ。
金の計算が無茶苦茶でワケわからん!
いくらロリメンが怒鳴ろうが、何の感情も湧いて来ませんぞ。
そして、彼らの萬平に対する感謝タイムもいただけない。
食い扶持なくて拾われて、完全に洗脳が済んだ状態に見えてしまうのがマイナスです。
よく考えてください。
給料どころか「食料を確保」するために手榴弾の密漁にまで追い詰めたブラック経営者ですよ。
どこに感謝の要素があるというのでしょうか。
そして【ブケムスメプログラム】が暴走します。
鈴がバカだというアピール、もうエエです。
ろくに不安を聞いてやらない克子、忠彦、タカもイラつきます。
鈴は不安なんです。占い師頼みをコケにするではなく、きちんと話相手になったらいかがでしょうか。
「四年間! 四年間! はぁ、ううっ」
このあと、東と福子(まんぷく立花福子モデル→安藤仁子)のクソくだらない会話。
やっぱり東太一が渾身のギャグだったのか。最低のセンスだ。
開始数分で、東に対してもイライラの感情が湧いてきてしまいました。
井伊直虎の大河ドラマ『おんな城主 直虎』のときの井伊直政は最高によかった……どうしてあの輝きを消すんだ、このドラマは。
萬平が疑われた理由を東がボソボソ話すのもマイナスです。
もっと滑舌ハッキリさせることくらい、菅田さんなら絶対できる。いや、わざと滑舌をまずくしているんでしょうけど、これって必要ですか?
対象的に、ハセヒロさんのハキハキした喋り方も、嫌になってきます。
ちょっと気を抜くと、彼の言い方ってすごくきつくて押しつけがましく聞こえるんですよ。
東が「萬平の逮捕は見せしめだ」なんだと説明しますが、もう聞いているのが辛い。
だいたい福子が空気も読まずに、裏声でキンキンと口を挟むのもマイナスです。発声指導がおかしい。
しかも相変わらず学歴LOVEな姿勢を前面に押し出すし、なんか、もう駄目だ。
脚本が悪いのです。
萬平は、
「四年間! 四年間! はぁ、ううっ」
って、自分の拘束の話ばっかり。怖いよっ!
妻のことも子のことも、従業員のこともなーーーーんにもない。
しかも、三回捕まっていつも同じパターンですよね。最初は、従業員が関係ないからまだマシでしたけど。
史実という遺伝子を引っかき回す
ドコかぶっ壊れた発声指導のまま、ずーっと時間が流れてゆきます。
こんなオドオド弁護士が販売しろと言い切ったら、萬平はホイホイ乗るんですね。
まぁ、あれだけ売り上げ好調でも、ろくに金の管理をしていませんもんね。そうとしか思えないでしょう。
大阪で足場を固めて、あんな浮かれたバカ広告を打たねば。
あるいは福子の案にホイホイ乗らずに、真面目に会計を考えていれば、こうはならなかった。
確かに、この脱税疑惑の投獄は史実準拠です。
しかし、その事実だけをなぞってどうしますか!
安藤百福氏の人生に、悪趣味なおふざけを入れて引っかき回したせいで、どうしようもない無能偽善者になってしまいました。
ここで、本作がらみのバッドニュースです。
◆露消費監督庁が日清カップヌードルに遺伝子組み換え食品を発見
あららら、何しているんですか、カップヌードルさん!
このニュースは、まさに本作にリンクしている。
史実という遺伝子を引っかき回した原材料を使ったばっかりに、最悪の結果になりつつある。どうしてこうなった……(続きは次ページへ)。
手榴弾は密造だよね、密漁じゃないよね
土台が全然駄目。作り手に「こういう作品を作りたい。こういう話を視聴者に見せたい」という意思が全然ない。
こんな作り手に制作された作品が、小手先の演技で良くなる筈もない。
多少表情を変えようと、効果はない。
途方もない絶望から逃れるべく、藁にも縋る思いで非科学的なものに頼る。前作「半分、青い。」でも似たようなシーンがありました。
「このような行動をとっても何かが変わるわけではない。でも何かをせずにはいられない。」そういった悲壮感とでも呼ぶべき何かが、この回の放送には足りなかったのだと思います。
克子姉ちゃん一家全員、少しずれているというか、ぶっ壊れているというべきか。痛々しいとはこのことです。セリフはそのままに、ほんの少し悲しそうな顔をさせるだけでもよさそうなものですが。
福子が「吉田くん」でもいいかも。あと、世良は「デラックスファイター」だね。
何だか、萬平はアニメ『秘密結社 鷹の爪』の「総統」に、神部は同じく「吉田くん」に見えてきてしまう今日この頃。
いや、『秘密結社 鷹の爪』見た方が、なんぼか面白い!