まずは恐ろしいニュースから。
◆華丸「まんぷく」朝ドラ受けで「半分、青い。」をぶち込む CMを「元住吉監督に…」(デイリースポーツ) – Yahoo!ニュース
なんということをッ!
なんということをするんですか!
萬平ラーメン教を讃えるというのに、異端を持ち出すとは神をも恐れぬ蛮行。
本作の信徒は、他の作品でも本作の讃美に利用する傾向がありますが、それでもあれほど罵倒した異端を持ち出すことは流石に……。
私、何も間違っていませんよね?
【118話の視聴率は21.1%でした】
真一さんのATMでテレビ広告くらい楽勝ですぅ〜
国立なんちゃら研究所からチョロいお墨付きも得た「まんぷくラーメン」。
これをさらに伸ばすために、福子がテレビ広告だと言い出します。
はい、今日もテレビのノスタルジーが展開されます。
ここまで福子を下劣にして、ハッキリ言ってモデルへの侮辱だと思います。
ここで激しくツッコミたい。
「どこから金を出すのか!!」
鈴が「それにはお金がかかるのか?」と懸念することをバカにして無知扱いしていますけど、それを言うなら福子の時点でアホすぎます。
もう、本作は何もかもがアホ。そもそも大量生産できないのに、ナゼCMまで打つのか?
金がない。
福子のバイト代で食いつないでいたのに、なんで、そんなドンブリ勘定できてしまうのか。
まぁ、ATM真一がナントカするんでしょ。
それに未来人視点で【成功が約束された話】だから、そんなテレビ広告という無茶もできるのでしょう。
世良が歪めたドヤ顔をしながら、当時のテレビ広告について雑に説明し、皆身を乗り出します。
もう、何もかもがダメ!
当時、どれだけテレビが普及したのか、その原因をやらんといかんでしょう。
力道山ブーム。
そしてミッチーブーム(美智子皇后)、そのご成婚パレードを見るためにテレビが一気に普及したこと。
そういう世の中の流れ、テレビがどれだけ庶民の生活を変えたか。まるで出てこない!
このへん『いだてん』の古今亭志ん生台頭の背景としては出てくるはずです。
期待しましょう。
本当に、お勉強大嫌いだけどテレビがイケイケだと主張したい、トレンディ業界人ノスタルジードラマ、【ファイナルテレビファンタジー】だな……。
神部が映研ってオイ
神部が映研ってとってつけたように出てきたなあ、オイッ!
ちゃんとしたプロを出せばいいものを、神部に任せるあたりがマヌケすぎて何も言えない。
しかも、あんだけ萬平を手伝うことに嫉妬していたタカが、あっさりとそんな夫を許すあたりがもう無茶苦茶です。
「まんぷくラーメンが売れたらそれに頼ればいい」
このあたりもバカそのものです。
成功するとわかっている、ここでも未来人思考。しかも乗っかる気まんまんでゲスい!
こんな理由で会社を休む神部は、とっととクビになってエエやん。
CMのアイデアもくだらないし、笑えない……。
教団支部だからね!『白薔薇』
『白薔薇』ってなんなんでしょう。
喫茶店には似つかわしくないインスタントラーメンを、しかも原価で出すってハッキリ言って異常ですよ。
しかも飲み物も頼まない信徒たち。
教団支部は辛い。
それにしても夏のはずなのに、エロメンはナゼ革ジャンなのでしょうか。季節感がわかりません。
教団普及用ビデオですから……
神部の提案は、萬平を広告に使うこと。
そりゃ教祖ですもんね。しかし、萬平印は嫌だそうです。
このへんも、書いている側が以前の展開忘れておりますわ。
「進駐軍に捕まったからイメージが悪化した萬平」
って言いますけれども。
裁判を起こすとか何とかで、ヒーローになってデモ隊スカウトまで家に来ておりましたやーん!
まあいい。教祖がダメなら、教団幹部だ!
ルイージ福子様だーッ!
って、展開が読めていて、辛い。鈴を無視するところまで読めて、辛い……。
それにしても、これが史実ならばまだしも、そうではない。だから気持ち悪い。
社長が広告の顔になっている実在企業を想像して、もうゲンナリ感がハンパじゃありません。
それにしても、福子が今更嫌がるっていうのもね。
「まんぺぇいじるしのぉダネイホォォォン!」
と奇声で怒鳴っていたことをこちらは覚えていますよ。
神の教えは繰り返される
それにしても何がウンザリって、この展開は「ダネイホン」の二番煎じなんですよね。
この嫌な予感は「ダネイホン」の偽物騒動あたりからありました。
実際には「ダネイホン」のモデルの時点では、そういうことはなかったのです。
チキンラーメン関連から持ってきたのか?
同じ騒動を繰り返すのかと思ったものですが、広告もでしたか。
何度同じこと繰り返したら気が済むんや!
ヒステリックで感情的
はい、そんなわけでこんな繰り返しを見せられてもウンザリ……もう、辛い。
テレビ広告でセレブになりたい!
テレビ広告でウッハッハー!
そういう【ファイナルテレビファンタジー】が毎朝辛いものがあります。
しかも、この世界観ではハラスメント的なことが【ウケる・楽しい】と思っている、いじめっこマインド全開なんですよ。
鈴はバカ、いじめてもいい、無視してもいい。
バカなババアが無視されている姿、面白いでしょ〜〜〜っていう演出が、完全にいじめっこマインドで見ていて辛くなって来ます。
萬平のほうが、鈴より幼稚で問題ありでしょ。
なんであんなにいちいち怖い顔をしてギャンギャン怒鳴るんでしょう。
ハッキリ言って、本作の男性ってヒステリックで感情的な方が多いと思います。
それでも、こういう時代と感覚だと、キレ気味に男が怒鳴る姿は、
「ガツンと言ってやった! カッコイイ!」
ってことになるんでしょうね。
そういうファンタジーにはつきあいきれない。やれやれ。
そんな世界観の本作と通じると思い、ゲッと思ってしまったニュースでも見てみましょうか。
◆“叱られ方”を学べ!|おはBiz NHKニュース おはよう日本 大学が「叱られ方」を教えるのはなぜ?
◆就職を控えた大学生に「正しい叱られ方」を教える動き!? NHKおはよう日本が紹介した「叱られ方を学べ」に批判集まる|ガジェット通信 GetNews
はぁ?
何言っているんですか、これ?
学生のためと言い訳していますが、気持ちよく叱ってマウンティングしたいゲス応援企画じゃないですかーーー!
これは茂木さんの意見に賛成っすわ。
◆茂木氏、NHKニュース番組に「頭のOS古すぎ」|ニフティニュース
私もさんざん、上の世代からこのくらいで騒ぐなだの、打たれ弱いだの、お前ごときが就職なんかできないだの、我慢が足りないだの、言われ続けたものです。
そんなもん、無視していいですよ。
どうしようもない石の上に三年いたら、実があるどころか動けなくなることもあるのです。
ダメだなと思ったら、コツコツ証拠を集めて、真田昌幸ルートっすわ!
叱られ方を学ぶくらいなら、戦国武将の生き方からスタイリッシュ謀叛を学ぶべきです。
歴史っていうのは、こういう時に学ぶべきものではないでしょうか?
いいんですよぉ、昌幸は!
徳川家康の援助を受けて上田城を築き、背く。
それで攻められたら打ち破る。見習いたい歴史上の人物です。いいですよね、昌幸!
※スマホで『いだてん』や『八重の桜』
U-NEXTならスグ見れる!
↓
文:武者震之助
絵:小久ヒロ
※レビューの過去記事は『まんぷく感想』からお選びください
※まんぷくモデルである安藤百福の記事、ならびにラーメンの歴史もリンク先からどうぞ!
※コメントにつきましては、
・まんぷくここが好き!
・まんぷくここがアカン!
という意図でご自由に記述してください。
作品に関するものについては全て掲載しております。
攻撃的な書き込み等については、こちらの判断で削除させていただきますので、あらかじめご承知おきください。
では「無難な方策」とは?
考えられるのは、「潔のオライオンで修行させ、納得できるような実績も積ませてから入社を認める」というもの。
形ばかり「他社で修行しました」と言っても当然誰も納得できませんから、目に見える形で示せる実績を持つまでは不可。もちろん潔の「お手盛り」「手加減」はもっての外。
そして、オライオンで何らか肩書きを認められるようになってから、キアリスではあえて肩書き無し、「一から」の立場で受け入れる。
いきなり肩書き付きで転籍してきたのでは、キアリスで役職を任されている社員の動揺・反感は必至(足立・中西両部長はともかくとしても)。また当人たちも「勘違い」し、それまでのキアリスでのやり方・考え方を無視して自分のやり方等を一方的に押しつけてしまい、反感を買うようなことも起こりかねない。
…紀夫がそんなことになりかけましたしね…
キアリスの役職者の下に付けさせて、キアリスでのやり方・考え方を学ばせるということ。変えていくにしても、まずはそれからですしね。
それでも、全く波風無しとはいかないでしょうが。
受け入れるとき、役職者層の意見も十分に聞き、趣旨を理解してもらうのは必須。
さくらたちにしてみれば、「そこまでしないといけないの?」ということになるでしょうが。
「それでもキアリスが良い、と思える位の覚悟が無ければ、大きくなってしまったキアリスではやっていけない」と言うしかないでしょう。
物語は異なる方向へ行きましたが。
すみれや君枝たちに、「後知恵で何勝手なこと書いてるんですか」と怒られますね。(笑)
この回で気になったのが、世良が「大急のような小さな所」と言ったことですが、この時代の百貨店は力があったと思いますが。製塩に続いて侮辱になりましたね。
しばらく更新がなく、「ヨモヤ、良カラヌ筋カラ圧力デモ?」という心配も。
『あさが来た』の方を進めておられたのですね。それが良いと思います。
さて
並行する『べっぴんさん』第118話。
さくらと健太郎は面接後の選考会議の場に踏み込んでまで直訴。
この行為は、「中西人事部長に個人的に頼み込み」も含めて、「それは絶対に駄目だろ…」というところ。行為自体については今もそう思っています。
それを避けて無難そうな設定にすることはできたかも。
でも、物語の中では、そんな「無難な」路線は(あえて)採らなかった。
無難な路線は採らずに入社の途が選ばれましたから、当然の如くその後も無難には行きません(ネタバレになりますが)。
自分達の行為が招いた事態。どう対処していくのか。それとも挫折するのか。
これらを含めてどう乗り越えるのかが描かれていくことになります。
あえて、登場人物に正しくない行動を採らせ、その結果に対してどう対処していくのか、を描こうという意図かと思います。
これに対して『まんぷく』では、明らかな非違にも関わらず「このくらい良いんだ」と正当化して開き直るような描写(萬平の盗電、世良の横領・着服、セクハラ、鈴へのいじめなど)をするわけですが、これとは全く意味合いが異なります。
正直、『べっぴんさん』本放送当時は、ここまで考えることはできませんでした。
「これはなあ…」とモヤモヤしながら。
しかしこれを理解できず受容できずにいたら、代わりに押しつけられてきたのは『わろてんか』…
「あのとき否定しなけりゃ良かったなあ」と後悔しきり。
改めて、ドラマは表面ばかり見ていては駄目だなというのが大きな教訓です。
もっとも、『まんぷく』をはじめ、ごく表面的な描写にとどまり深みもなにもないドラマもあるわけですが。