おぬしも悪よのぉ~~!
そもそも、同業他社との交渉をいろいろとすっ飛ばし、政治家に頼ることが美談でしょうか?
たしかに安藤百福氏と政治家の繋がりは有名です。
三田村だって、実業家と政治家をミックスして作り上げられたキャラクターです。
GHQ収監時にも、大物政治家とのコネクションが生まれております。
そういう政治家との繋がりが、これまでカットされて来ました。
日清側としてはおおっぴらにしたくありませんし、マイナスイメージがつきかねないと思ったのでしょう。
そこがここにいきなりぶち込まれた。
しかも動機づけがリアリティゼロで
「選挙運動中の、まんぷくラーメンが美味しいから協力する」
と言うではあーりませんか。
おい。
おいおい、正気か。
選挙運動中だったら、おにぎりとかサンドイッチの方がいいんじゃないの?
カップヌードルならまだしも、どんぶりどうすんのよ。
持ち歩いてんの?
あっ、それとも選挙事務所内での話だから用意あるって?
だったら、もう、そういうことでいいです。
そもそもセットがショボすぎて、大物政治家といるようには思えないんです。
一応、政治家を接待するからには高級料亭という設定ですよね?
こいつはくせえッー!
**以下のにおいがプンプンするぜッーーーーッ!!
と、思わず『ジョジョの奇妙な冒険』のように叫びそうになってしまいました。
とにかくもう、なんとなくエエ話にしたろう、ってBGMが無駄に頑張ってはおります。
しかし悪代官と越後屋と何が違うんですか?
「お代官様ぁ、金の菓子折りにございます」
「越後屋、おぬしも悪よのぉ~」
まさか朝ドラで、こんな時代劇もどきを見せられるとは思っていませんでした。
いや、待ってくれ。
このドラマには悪を裁く桃太郎侍なり、暴れん坊将軍がいない。
どうすりゃいいんだ?
だって同業者の許可も無いままに、政治家のコネを使って自分がトップの組織を作っているんですよ。
大丈夫ですかこれ?
そうそう、この食の安全性について語る萬平スピーチのあとに、このニュースを見ると爆笑できますよ。
◆露消費監督庁が日清カップヌードルに遺伝子組み換え食品を発見
アテが外れたことはわかります
本作関係者のアテが外れたことは、伝わって来ます。
◆【第42回日本アカデミー賞】『万引き家族』が作品賞&監督賞ほか、計8部門を受賞!
話題作で演じきり、世界で絶賛された安藤サクラさん。
スターダムへと上り詰めていく――そんな報道がありました。
◆朝ドラ「まんぷく」絶好調で 安藤サクラはCM出演料が2倍に
本当でしょうか?
『万引き家族』はよいにしても、本作はいろいろと想定外のことがあったんでは?
例えばコレです。
◆西武・そごうCM新春初炎上「女に生まれたら罰ゲーム」をパイ投げで再現か
朝ドラ女優としてだけではなく、最先端広告で話題性を狙おうとしたのかもしれません。
しかし、その結果が炎上に繋がりました。
そしてコレ。
世界規模で不買にすら繋がりかねない大失態です。
◆「大坂なおみを白くした」日清CMの超時代錯誤 責任者が知るべき「黒人たちの奮闘の歴史」
一連の動きを見てくると、なんとなくわかってくる像があります。
年末年始の手痛いミス、そして思ったよりも伸びない数字。
それをリカバリするため、テコ入れをせざるを得なくなり、急遽、色々とねじこんだ。
そうでなければ、
・奥田瑛二さん出演による親子共演
・『ヒストリア』
・『ザ・プロファイラー』
こんなテコ入れとしか思えない要素が、ほぼ同時期、しかも最終盤に偶然三つも重なりますかね。
一つや二つなら偶然でしょうが、三つとなればどうしたって何らかの意図を感じてしまいますよ。
しかし、やっつけ仕事はボロが出るものです。
奥田瑛二さんを政治家役としてねじ込んだ結果、
【日清と政治家の繋がり】
という黒いものを消せなくなったんですから。
黄忠にもほどがある
一体いくつなんだ?
と散々突っ込んできた鈴さんですが、70手前と判明しました。
「これからは穏やかな余生だ」
という萬平と福子の言葉に絶句。いたわりも何もなく、コキを使い、小馬鹿にしていたわけです。
それがちょっと褒めたから放免ですか。
せめて温泉旅行でも連れて行けば見直すのに。
どのようにして萬平ラーメン教が軌道に乗ったのか。
その説明がないため不明ですが、大変だったことでしょう。
経理助手もなし、一人で切り盛りです。
福子は手伝ったのか? まさかそんなわけがありませんね。
ホンマに鈴さんは立派やで。
黄忠にもほどがある。
ついでに言えば、萬平と福子の極悪非道親不孝っぷりにはもう呆れ果てています。
悪代官と越後屋だって、親にはもっと優しいだろうに。
セットがないんだよぉ!
それにしても、8年ぶりに元の住居に戻るってそんなもんですか?
そんな都合よくいくもの?
これも裏事情モロバレですよね。
「現場が押せ押せで、新セットを組む余裕なんてないんだよぉーッ!」
なんなんだ、このドラマ。
サラブレッドの道
『天才作家 40年目の真実』に、アニー・スタークという女優が出ています。
グレン・クローズの若年期を演じていて、なんでこんなに本役そっくりなんだと検索すると、驚くべきことがわかるのです。
アニー・スタークは、グレン・クローズの娘なんです!
そりゃ似ているわ!
かといって、親子共演だからと大々的に売り出さないのが、世界的な主流です。
スティーブン・キングの息子であるジョー・ヒルは、父と同じホラー作家として歩みながら、そのことをしばらく隠蔽していました。
「父の名声で売れたところで、自分の実力じゃないだろう」
そう意識していたわけです。
日本とはまるで違う、日本ならば二世として大々的に宣伝をするだろうなぁ、と思ったものです。
アニー・スタークやジョー・ヒル、素晴らしいと思います。
正直なところ、奥田瑛二さんの露骨な娘への援護射撃は、ガッカリさせられました。
民放にまで出演し、我が子とのエピソードを語るんです。
そういうのにほだされる人もいるんでしょうけれども、それって芸を売りにするプロとして正しいことなのでしょうか?
宣伝が第一とされる日本では、そんな気骨のある役者は育たないか。
二世となればアニー・スタークのようにはなれないのか。
そう諦めていたら、いたんですよ、コレが!
それが『MAGI』における緒形直人さんと緒形敦さんです。
緒方直人さんにはうっすらと、さわやかなイメージがあったもの。
そしてデビュー当時は、彼自身が親の七光ど真ん中なイメージでおりました。
それが、ですよ。
あの亡父・緒形拳さんを彷彿とさせる、おそるべき豊臣秀吉を堂々と演じきっているではありませんか。
今まで彼に抱いていたイメージを完全にひっくり返す、凄まじい迫力でした。
とても二世だなんて印象はありません(もう自身が親の歳なので当たり前ではありますが)。
そして緒形敦さんは、緒形拳さんの孫であり、緒方直人さんのご子息です。
演技も素晴らしいだけではなく、時代劇の所作が若手俳優でもトップクラスの美しさです。
しかし、この二人が親子であると、私は調べるまで気がつかなかったんですね。
『MAGI』を鑑賞している他の人もそうでした。
従来の地上波ドラマでは、ちょっと考えられないことだと思うんです。
もし日テレやらフジテレビであれば、親子で同じ役だ、親子共演だとプッシュしまくりの番宣出まくりでしょう。
メディアへの露出も凄まじいはずです。
それが『MAGI』ではもう一歩深いところまで踏み込んでいる。
単なる話題性狙いではなく、緒形直人さんと緒形敦さんのそれぞれの役には、作劇上の深い意味があると思われるのです。
緒形父子は、血統ではなく実力で世界に挑むのか?
そう驚かされました。すごいことですよ!
不埒な悪行三昧もそれまでよ!
本作の周囲は時代錯誤という淀んだ空気が漂っていて、とても正視できません。
・海外ルーツ軽視
・二世俳優プッシュ
・剽窃や政治家頼りを美談だと思っている
・女はバカ、男は家事育児をしない、古臭いジェンダー感
・女性の容姿をいじることがギャグだと思っている
こういう古い価値観が大好きな信徒同士で、踊っていればいいんじゃないですか。
いくら手抜き仕事しようと、大企業がバックについていて、今話題の二世俳優を主演にすればエエとでも?
そんな時代はもう終わりますよ。
ひとぉつ! 人の受信料をすすり!
ふたぁつ! 不埒な捏造三昧!
みぃっつ! 醜い朝ドラを退治してくれよう!
桃太郎!
※スマホで『いだてん』や『八重の桜』
U-NEXTならスグ見れる!
↓
文:武者震之助
絵:小久ヒロ
※レビューの過去記事は『まんぷく感想』からお選びください
※まんぷくモデルである安藤百福の記事、ならびにラーメンの歴史もリンク先からどうぞ!
※コメントにつきましては、
・まんぷくここが好き!
・まんぷくここがアカン!
という意図でご自由に記述してください。
作品に関するものについては全て掲載しております。
攻撃的な書き込み等については、こちらの判断で削除させていただきますので、あらかじめご承知おきください。
「べっぴんさん」の次週の内容で、栄輔が○○する回が、本放送時にはあの日だったんだよなあ。「まんぷく」のその日に放送がありますが、ヤバい内容になりそうですね。
通りすがりの者さまのご投稿にあるように、低評価の原因は、たしかにモデル自体だけではないかもしれません。
もし、今の『まんぷく』と同じモデルを選んだとしても、
○モデル企業側の社史・自伝等の記録も題材の一つとしつつも、他社の記録や第三者的な記録も丁寧に調べ、「主人公側は先駆者たることを目指したが、実は先行製品も先行他社も存在。直面した主人公らは手を凝らして地位を確立していった」「結果として、即席麺市場・業界の形成に至った」という作品にできていたなら
○主人公側の先駆性を認める立場で描くにしても、競合他社も正当・対等に描き、主人公らとの技術・製品の競い合い・磨き合いを描いたなら
評価は違ったものになっていたでしょう。
ただ、いずれにしても、多かれ少なかれモデル企業の見解どおりの描写にはなり得ません。公共放送としての立場で制作するなら尚更。
それが不都合だ(視聴者にとっては何ら不都合はありませんが)、そこまでするのは荷が重い、というなら、やはり題材として選ぶべきではなかったということになるでしょう。
並行する『べっぴんさん』第127話。
交際を打ち明け、ようやく認めてもらえたさくらと健太郎。
このとき、旧あさや(改名「レリビィ」)前でのシーン。両家顔合わせを前に、ひょんなことからここで皆がいろいろなことを語ります。
明美さんの「幾つになっても子は子」というのは、ここに至るまでの親子の食い違いの原点を言い当てた言葉でもあります。ここでこの言葉が出たことで、さくら達の成長過程にも一区切りということになります。
ここを含め、各人の一段の成長・成熟を感じられたところ。
来週はまた次のステップが。
『まんぷく』の方はどうにも…
普段あれだけ尊大な萬平と世良が、議員だ何だという肩書を背負った人物の前ではまるで別人のようにヘコヘコ…
あまりに卑小でいやらしいったらありゃしない。
『まんぷく』には、人物としての人の偉大さという概念が存在しない。
肩書きばかり。
人の尊さというものが存在しない、薄っぺらな世界。
大阪製作のここのところの流れは結構わかりやすいです。
(作品評価は個人の見解です)
てっぱん まあ普通 オリジナル
カーネーション 高評価 モデル有
純と愛 悪夢 オリジナル
ごちそうさん まあまあ オリジナル
マッサン 実業家モデル ヒット
あさが来た ヒット 実業家モデル
べっぴんさん やや微妙な評価 実業家モデル
わろてんか かなりまずい評価 実業家モデル
まんぷく 相当低評価 実業家モデル
スカーレット ? モデル有
放送中には次作の企画はスタートしていますので、流れが変わるのに2-3年かかります。
純と愛の悪夢でオリジナルを捨て、カーネーションからの流れで実業家モデルに行ったら大成功で、5年続けてしまった(今、ココ)
さすがにそろそろ変えようと思うが、まだトラウマが残っているようで、来年もオリジナルには踏み切れずというところ。
低評価はモデルの問題じゃないと思うんですが。
まんぷくが始まった頃に、日清製粉と日清食品は全く関係のない企業であると知って驚きました。
その時は、たまたまであろう、「日清」と名の付く企業は当時たくさんあったのであろう、と思っていました。
でもこうして安藤百福氏のやり口を知ると、当時既に有名であった日清製粉の名(1907年〜)を百福氏が(1958年に)パクったのであろう、としか思えなくなりました。
いろいろなサイトやウェブニュースで、百福氏の自伝を疑問視する記事が増えてきましたね。
武者さんが仰っていた「雉も鳴かずば撃たれまい」という言葉に改めて大きくうなずいております。
今頃、日清食品のお偉いさんたちは、「こんなはずではなかった」と真っ青になっているかもしれませんね。
今までの企業創始者の朝ドラでは、こんなことはありませんでしたから。
猿渡が即座に退場させたのは、惜しいなあ。あちらの方が経営者として優秀だからね。即座に販売を中止させたら、取引先や出資者から突き上げをくらうことをやる実行力に、技術者に高額報酬で引き抜く力など、もう少し描けば魅力的な人物だったのにね。
年末にも投稿させて頂きましたが、この『まんぷく』に見られる顕著な手抜き、いい加減な考証、悪ふざけの多用、季節感の欠如、不潔感漂う調理・食事シーン、等々の問題点は、2015年東京制作の『まれ』と強い共通性があります。
何らかの連続性が強く推測されるところではありますが、表面上、例えば監督、演出、脚本といったところで共通性・連続性があるわけでもない。
一体どこに起因するものなのか?
朝ドラでは、『まれ』→『わろてんか』→『まんぷく』と、東京から大阪に移りながら続いてきましたが、『まれ』と『わろてんか』の間には別枠の連続ドラマ『水族館ガール』があります。
この『水族館ガール』、原作の面白さや松岡茉優さん主演ということで大いに期待して見始めたのに…見てみればひどい内容。ガッカリ+怒りすら感じた記憶があります。
『水族館ガール』でも、『まんぷく』等と同様、不自然な展開や、展開上不必要と思えるところで何故か「裏切り・陥れ」「いじめ」「怒声」等の不快な表現を多用する等があり。とりわけ他局のバラエティ番組からキャストもろともパクってブチ込んできた「イヤミ上司」は、原作にも存在しない不要なもので、不快さの最たるものでした。
そうしたことから、この作品も、『まんぷく』等との連続性を感じさせるもの。
私には合いませんでしたが、この『水族館ガール』は、何か賞を受賞していた模様。
それで大手を振って朝ドラに戻ってきた…のかどうかはわかりません。
先述のとおり、表面上、連続して関わっている人が見られるわけではありませんので。
だからこそ、何故こんな作風が受け継がれてしまうのか、実に不思議でもあります。
武者様のレビューに、いちいち共感しております。
ここ最近の展開を見る限り、焦っていろいろぶち込んでるんだろうなぁと。
他のサイトにも、辛辣なコメントが目立ってきた様な。
いっそのこと、ブラック百福ならぬブラックまんぺーを突き詰めた方が良いのでは?
ひとつ気掛かりな事が。
やたらと視聴率低迷を騒がれている「いだてん」です。
昨年の大河やまんぷく等とは比較にすらならない程、面白く出来が良いのは明らかです。
視聴率低迷に焦って妙なテコ入れ等は、絶対にして欲しくありません。
まんぷくは放送開始一週目で諦めていますので、楽しみは次回作といだてんのみです。
まんぷくの最後をどう締めくくるのかもある意味楽しみではありますがね。
北海道グルメの話が出ると、ついつい頭のなかにゴールデンカムイのアイヌ料理が、、、
ヒンナヒンナ
本来だったら台湾まで国境越えてスケールが大きく出来たんだよ。
思ったこと。
朝ドラ大阪班って、もはやNHK当局の経理担当者からもまるで期待されていないのでは?
だから、まともな時代考証もできない、セットも組めない、衣装や小道具やらも調達できない。だから
・脚本家の執筆のための体制準備ができていないので、アドリブや思いつきで時間稼ぎ的展開が横行する。
例:昭和初期の発明といえば幻灯機!
・セットを組む予算&時間がないので、前のセットを再利用できる展開にする。
・衣装を用意する予算&時間がないので、同じ衣装でまとめ撮りする。劇中の季節をチェックする余裕&衣装を着替える余裕がないので、季節感のなさなんて知ったこっちゃない。
さて、次作「スカーレット」、陶芸品はちゃんと本物を用意できるのでしょうか?
仮に花○さんだったら、「こんな事する暇があったら、商品の品質向上に使え」と言われるだろうなあ。
過去の大阪制作朝ドラでは、例えば『だんだん』は、地理的なスケールも広がっていたし深みもありました。
『てっぱん』もなかなか。
いつの間にか、あらゆる意味で小さく小さくなってしまい。