まんぷく 128話 感想あらすじ視聴率(3/4)これが正しい内助の功

【128話の視聴率は21.4%でした】

おはようございます。

11年間が簡単にスッ飛ばされる本作時系列の前に、月曜恒例『いだてん』砲から見ておきましょう。

『いだてん』感想あらすじ視聴率 第9回「さらばシベリア鉄道」

これが正しい「内助の功」

昨日の『いだてん』はシベリア鉄道でストックホルムへ向かう道中でした。l
単に移動するだけでも面白いシーンは描けるもので。

・「内助の功」がある夫婦愛
→大森安仁子は大いに役に立つ、夫婦間に揺るぎない愛がある。

・ちゃんと奢る金持ち三島弥彦
→下手くそな漫才で飲食費ゼロの従業員慰労会をしていた萬平と一緒にしないでくれたまえ!

・政治家に頼ってもどうにもならないことがある!
→嘉納治五郎は痛い目に遭っていましたが、まんぷくでは「ラーメンが美味しいから♪」って簡単に政治家が動いてくれる♪ って、なんじゃそりゃ。

・美味しそうで、考証がちゃんとしてある食事!
→今日のランチはロシア料理にしたくなった!

・礼儀正しい食事
→口に食べ物を入れ、くちゃくちゃしたまま喋りません(当たり前すぎてイバることじゃないけど)。

・意味のある褌尻!
→時代背景と場面を考慮すれば、むしろ褌であってこそ!

『まんぷく』の食事関連を見ていると、NHKの食への関心が危険すぎないかとヒヤヒヤするのですが、まぁ、んなこたーないですね。
『いだてん』のおかげで安心できました!!

そして、これ。
嘉納治五郎による、教養のある罵声が良かった。

「国辱役人め!」
こういうのが聞きたかったんですよ。

それに引き換え『まんぷく』の
「くそっくそっ!」
「ちくしょう!」
「ざまーみろ!」
って、なんですか。

知性のかけらもない、工夫もない、語彙力もない、ただ汚いだけの萬平さぁん。その罵倒には飽き飽きしていただけに、嘉納治五郎さんの声はスーッと染み渡りました。
賢いなぁ、『いだてん』は。

なもんで、こんな記事は、無視してくれ。

◆『いだてん』大衆離れで低視聴率の理由偏差値60以上志向に陥るNHKの悪い癖

バカに向けて作ることが正しいサービスだとおっしゃってますが……ははっ、ご冗談を。
これは『MAGI』の酷評レビューを見ていても同じことを感じました。

最低でも高校世界史レベル必須の展開についていけない層が、叩きに回っているんだな~と。

海外ドラマは、そういう視聴者層は切り捨てる、容赦ないシステムです。
そして、そっちの方が結果的によく、今では世界的流れでしょ、って話でもある。

『西郷どん』と『まんぷく』が好例ですけれども。偏差値低い方に合わせた方が問題ですよ。
視聴率低迷と同時に作品クオリティも落ちますからね。

要は【二兎を追う者は一兎をも得ず】ってことでしょう。

その点『いだてん』は善戦している。
『半分、青い。』でも感じましたが、あのドラマも、時系列前後をいじったりして、朝ドラにしては少々難易度が高く、あの執拗なバッシングの一因になったのでは? と思いました。

今週『いだてん』砲、トドメの一撃はこちらです。

『半分、青い。』のバカげたバッシングを、史実で殴りに行きました。

◆『半分、青い。』正人の彼女の正体に飛ぶ推測、「北川悦吏子が彼女役!?」のブーイング

「女が10歳も年上のカップルなんてありえないから! 若いイケメンとつきあいたい女性脚本家の妄想でしょ」

いやいやいや。
女性が年長のカップルは実在します。
『いだてん』の大森夫妻は、実に20歳差だ!

年齢イジリというしょーもないことに貴重なお時間を使っている皆様。
史実を見れば、現実を知れば、年の差カップルなんて存在するものですよ。

あなたの妄想と、現実は違います。
現実と向き合わなくちゃ!

鈴さん、黄忠ゥゥウゥ~~!

実写版『ポケットモンスター』が話題です。

「ピカチュウゥゥウゥ~~!」

ではなく、『まんぷく』を見ていたらこう叫びそうになりました。

「黄忠ゥゥウゥ~~! 鈴さんが朝から台所で働いているぞ! もうアラウンド傘寿だぞ! 70才手前から11年経過やぞ!」
1960~1970年代だったら、かなりの高齢者であろう。何がどうして、そんな設定になった!?

どうかしている。
本作は、本当に色んな理屈がガタガタだ。

「穏やかな余生だな」という、先週末のセリフは何だったんでしょうか。
全然穏やかじゃない。
しかも鈴さん、相変わらず見合い結婚を進めていて、何ら変化がないしなぁ……。

幼少期から【黒豆ムカデ】のいたずらで祖母を虐待していた、源と幸が手伝うわけありませんよね。
幸なんて一番遅くまで寝ていましたよ。

「嫁は一番早起きしろ!」
という展開があった『いだてん』のあとだから余計に辛い。
多少の時代背景の差はあるとはいえ、敬老精神はどこへ消えてしまったんでしょうか。

11年間のスキップは、鈴さん退場の伏線かと思ったら甘かったようだ。
こんな家族愛の欠落したドラマって、そうそうないで!

時の流れはありません、新セットも

前から繰り返してきたことではありますが、子役以外の時がすべて止まったままの『まんぷく』ワールド。

「もう還暦間近で引退してもおかしくないぞ」
と萬平が言っても、おそろしいほどに説得力がない!

世良も、真一も、まるで老けないまま存在するからです。

何歳が定年という世界観なんだろ……。

忠彦は芸術家だから別にいいとして、だからこそ気になるのは【絵の実力】ですよ。
画風に何も進歩がなくて失笑するしかない。

『白薔薇』は相変わらずの教団支部ですね。
セットすら足りないのか、代わり映えがしないんだなぁ。

イモータン・ジョーも納得の世界だ!

成長した子役だって酷い。

まず幸から。
本作の辿ってきたデスロード真っ只中です。

【年頃の可愛い女の子はエロいんだぜ】
という、子作りクロニクル要員ですね。

本当にこの世界って、女性への見方がイモータン・ジョーと大差ないからすごいんですよ。

一応ご説明申し上げますと、イモータン・ジョーとは『マッドマックス 怒りのデスロード』に出てきたラスボスで、若い女を【子作り資産扱いするキャラ】です。

兄貴も大馬鹿 会社を潰す気か

以前、この作品を見ていると【クソボンボンの生成過程が見えてくる】と書きましたが、

まんぷく 109話 感想あらすじ視聴率(2/9)クソボンボンの作り方

生成過程どころか、王位継承過程まで見られそうですね。
もう、萬平と福子の息子・源にしても、タカと神部の息子・大介にしても最悪だわ。

まず大介から。
こやつのヤンチャがあまりにイケてない。

校長室で寝ていたというのはさておき、
・女子児童を泣かせた
・女性教師を泣かせるほど暴言を吐いた
ってさぁ。
どちらも女だけというあたり、本作の酷さが滲んでいます。

「好きな女の子にちょっかい出したくて」というニュアンスで偽装すらしない。そうであれば、まだリアリティも感じますが、彼らの会話から得られた情報だとどうしようもない奴。

なぜ女ばかり攻撃する?

ヤンチャな少年を表現するなら、気が強すぎて年上の男子生徒に殴りかかって反撃にあってフルボッコにされた、とかじゃないんですか。
よくよく聞けば、友達がイジメられていたから反撃した――みたいな。ベタだけど少年期にままある話じゃないですか。

つまりは、本作の書き手には、そういう発想(あるいは経験)がないんでしょうね。
この世界では、女をいじめることが普通かと思えてくる。
鈴イジメを見ているから余計にそう感じます。

『半分、青い。』の仙吉世代ならば、戦争体験や苦労経験談があったものですけどね。
本来、萬平もそうなんですけどね。

源や大介世代となると、自慢される武勇伝がいじめと性犯罪ということが本当にあるから、辛いものがある。

◆【中川雅治】過去のいじめを自慢する自民党議員たち【熊田裕通】

ジョフリー王陛下万歳!

次は源に注目です。
幼少期の酷い描写について、日清の経営陣が怒らないのか? 失礼じゃないのか? と思ったものですが、今はまるでそんな気持ちにならないから、スッキリします。

源については、こんな過去と人物像が明かされました。

・学友と違い、就職活動をしなかった

・ギリギリになって就職浪人がイヤだから、露骨な親族優遇で親の会社に入る

・厳しい二世教育を受けることもない

・周囲は二世扱いして当然、神部だけが例外。しかしその神部も社長夫人の親族枠だからしょうもねえ!

・経営陣が皆教団幹部というか、親族枠だらけで腐敗臭がプンプン!

・言動の端々から滲み出る性格の悪さ

・口の中に物を入れたまま喋り散らすところも親譲り

ど真ん中だ。
どう見てもバカな暗君ど真ん中です。

別に、親族経営そのものが悪いわけじゃないんですよ。

しかるべき経営者であれば、子供を後継者として厳しく育て、人の上に立つ振る舞いができるように徹底する。例えば『いだてん』の三島弥彦がそうじゃないですか。兄貴や母にしても超厳しく、弥彦本人もその辺わきまえている。

ところが源はそうじゃない。
『ゲーム・オブ・スローンズ』の嫌われNol.1キャラ・ジョフリー王ですわ。

彼が君臨する王国が、日本にもあったなんて! もう、ビックリです。

しかも、この世界にはジョフリーの天敵・ティリオンがいないという……

競合他社の没落は楽しいぜ!

競合他社倒産記事を、嬉しそうに眺めるあたりも最低です。

「業界全体の利益を考えてこそ!」
という先週の主張は、全部ウソだったのですか?
あっという間に黒い本心をバラされるなんて、潔いにもほどがあります。

ここでひとつの疑惑がムクムクと湧き上がって来ました。

『日清って同業他社から嫌われているんじゃないの?』
というコトでして。

『マッサン』のサントリーはじめとする主人公以外のメーカー。
『めんたいぴりり』の競合他社。
どれも、納得感のある描写でした。

ところが本作は、同業者同士で肩を組み合っていった、そういう感覚が読み取れない。

日清は、いうなればジャイアンです。
違いますか?

ドラマならば、もうちょっと美化のしようもあるのですが、ライバルを悪どく描くことで、自分のイメージも下げてしまっている。

これは駄作大河では通った悪手です。

「薩長にも義はあった」
と描いた『八重の桜』。

「長州は正しいんだー!!」
「薩摩は悪くないもーん!」
と描いた『花燃ゆ』と『西郷どん』。
このあたりの経験から、いくらでも学べるでしょ?

『八重の桜』は東日本が舞台。
『花燃ゆ』と『西郷どん』は西日本が舞台。
朝ドラの制作だけでなく、NHKの東西舞台でかくも差がつく理由はなんなんですかね。単なる偶然なの?

6 Comments

座敷天狗

いだてんを偏差値で批判している人って、自分の論法が偏差値信仰だって気づいてなくてイタいなと思いました。

無し

戦後の闇市で儲けた日本一の金持ちが安藤百福(呉百福)です。
世良が安藤百福と言う説が正しいと思う。

匿名

男性だけではなく、前作の脚本家を毎日朝から晩まで叩いていた4,50代の女性(つまりは脚本家さんと同世代の女性)層も目立っていました。
「自分の周りにもこういう人間がいたから、何を考えているのかわかる。(脚本家は)最低の人間だ」と怒りを撒き散らしていた人などは、勝手な決めつけと、むしろ同族嫌悪としか思えませんでした。
それに嫉妬も混じっていたのでしょうね。
そういう方たちの多くは「まんぷく」を絶賛していらっしゃいます。
ダブスタも凄くて、滑稽以外の何者でもありません。

ガブレンツ奮戦

朝ドラって、そもそも主婦層も職業人も含む女性を主な視聴者と想定して制作しているものと、ぼんやり思っていましたが。

いつから、差別主義むき出しの連中(オヤジ層…と言いそうになるが、どうも性別・年齢を問わずいるらしい)に乗っ取られてしまったのか。

そんな連中のご機嫌を伺って何になると言うのだろう。

むんむん

まんぷくを見ていると『のび太系男子』という言葉を思い出します。
『のび太系男子』の特徴
・重い責任を背負いたがらず、キツイ仕事も嫌がる。
・だらしなさは恥じるのではなく、さらけ出す事こそ誠実だと思っている。
・賢くて強い女性は怖いので、絶対的な力の差で確実に上位に立てる未熟な女性を好む(そうでない女性は怖いからこそ大声で叩いて恐怖心を誤魔化したり、下剋上を防ぎ地位を守る)
・専業主婦家庭で育っているため、家事・育児・男のケアは女の仕事だという価値観が染み込んでいる。知識としてアップデートが必要とわかっていても、面倒だしやりたくないしで逃げる
……なんだかまんぷくの登場人物にかぶりませんか。
このドラマはバブリートレンディ層だけでなく、のび太系男子のハートもがっちり掴んでいるんでしょうね。
となると、思ったよりもかなり広い層に人気があるんでしょう。

匿名

初期の予定だと、鈴さんはこの前で退場予定だったのかな。

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