なつぞら25話 感想あらすじ視聴率(4/29)北大入学後に決めるよ

【第25話の視聴率は20.1%でした】

 

なつぞら感想視聴率

おはようございます。
さわやかな連休を彩る、そんな朝ドラです。

そうそう、先週書き忘れたこと。
舞台衣装のアイヌ文様は、正確ではありませんね。

その正確さを目指した『ゴールデンカムイ』は、アニメーターがほんとうに大変だったそうでして。

アニメ『ゴールデンカムイ』スタッフトークイベントに行って参りました!

考えられる理由としては、こんなところかな。

・時代背景的に、和人のよっちゃんが刺繍を完璧にできたらおかしい

・失敗は許されないからこそ、それっぽい程度にした

まぁ、これも貴重な一歩。
次の『永遠のニシパ』には期待していますよ。

そしてこんなニュースも、いいですねえ。

◆草刈正雄「涙しながら読んだ」ある男性が書いた『亡き母への手紙』が胸に響く

◆脚本家・森下佳子氏より目からウロコなアドバイスが満載

こちらは朝ドラつながりで、森下先生です。

彼女の『ごちそうさん』は【内助の功】を路線をひっ被った戦国時代ものでした。嫁姑の対立でも、嫁いびりどころかヒロインによる下克上感満載でしたからね。

史実の取り入れ方も、プロットも、見事でした。朝ドラにしては弾け過ぎているところもありましたが……。

あのドラマを書き上げた時点で、『おんな城主 直虎』の路線は見えていたかもしれない。
そう確認できるインタビューです。

ちなみに『ごちそうさん』におけるヒロイン娘・ふ久は、リケジョどころじゃないマッドサイエンティスト的な人物で、個人的には大好き。夕見子をさらに変な方向にぶっ飛ばした感でしたね。

はい。
では『なつぞら』本編へ。

泰樹参戦により、音問別農協は新時代に突入しました。

カリスマ性を活かした泰樹総大将ぶりがわかります。
この知略99。

カリスマを描いてきたからこそ、
「おお……泰樹殿ならば間違いない!」
とうなずける。

草刈正雄さんの正しい使い方です。天下統一感半端ねえ!

 

門倉番長、突然の告白

演劇部員は、天陽のセットを壊しています。
いい作品なんだけどな〜。勿体無いけど、仕方ない。それもそういうものか。

なんか門倉が「次!」といばり散らしていて、ちょっと微笑ましいですね。

燃えるセットを見ながら、もったいないと思う部員たち。やはりそうです。

ここでは天陽が一番サバサバしているかも。
そういうもんだべ、って。演劇も一期一会ですもんね。

彼は理解しているのかもしれない。一期一会の芸術でも、見る人に何かを残せるものだって。

天陽の言動や演技は、他の人物よりちょっと上にいる。そういう意図を感じます。
そういう人物は、得てして薄命……いや、これ以上は言いますまい。

ナゼ、セットを壊すかって?
十勝農業高校演劇部は、地区大会で負けました。誰も口にしないけど、あの歌が敗因ではないかとうっすら思う部員たちでした。

『FFJ』……うん、まぁね。

その敗因を作った門倉が、こう宣言しています。

「おれたちは試合に負けて、勝負に勝ったんだよな!」

お前がいうな!
全員突っ込みたい。うん、それはね。

ただ、先週書いた通り、なつと泰樹にとっては大勝利であったはずですよ。

そしてこいつにとってもか……。
門倉、舞台が成功したら言うことがあったそうで。

「奥原! 卒業したら、俺の嫁になってくれ!」

全員硬直。
答えは今すぐでなくて気が向いたらでいいって……あー、やっぱり。門倉は不器用だから、なつが演劇部で雪次郎あたりとくっついたら嫌だった。そういう心理もわかりますね。

でもねえ。いや……そんなこと言われましても。

「ごめんなさい、それはできない!」
「即答型ね」
よっちゃんが突っ込みます。

いや、そもそも舞台成功していないし、という周囲からの冷静なツッコミも。
今のはきっぱり忘れてくれと言い切る番長。

「忘れろ! わああああああ〜!」
走り出す番長。面白すぎて、ほんと、もう卑怯だわ。

「ごめんね番長。びっくりした〜」
ナレーションも突っ込みます。

私もです。私もきっぱり忘れます……なんだこりゃ!

よっちゃんがここで門倉のプロポーズの真似をはじめ、笑わせるのでした。
よっちゃん容赦ないな〜、もうっ!

 

軍師も腹が減っては戦ができぬ

そして、8月。

なつたちは、牛のために草刈りを始めました。
3日続けて晴れる日を狙い、干し草を作らねばなりません。これはなかなか大変だ。

天陽の山田一家も、初めてのお手伝いです。分けて欲しいんですね。
そのあと、おにぎりを握る、なつと明美。
うーん、一人足りませんね。

おいっ、軍師・夕見子!
おい!
って、案の定、勉強しております。

「ん〜っ、ん〜!」

おっ、どうした?
ここで夕見子、参考書を叩きつけます。受験勉強中でしたね。ドタドタと階段をおります。

「私もご飯に呼んで!」

お腹が空いていたようで。我慢できず食卓に出向くと、からかわれて苦戦する軍師でした。
腹を減っては戦はできぬ。
こういうタイプは、恋愛や生理的な欲求を突かれると結構弱いのだ。

それにしても、この状況で一人食事を作らない夕見子を出すって、なかなか勇気があると思います。

この時代の、こういう階層の女性は、食事を自分で作らないだろう。
そう言いたくなるヒロインでも、せっせと手料理を作る場面を入れ込む。朝ドラにはそういう傾向があります。

夕見子は、実はかなり斬新ですからね。

 

画材が欲しかった!

山田家では、タミが干し草作りの大変さを語り出します。

ここで明かされる知将・泰樹の特技。
じいちゃんは、天気を読む名人だそうで、長年の経験と知略ゆえにできることですわな。

すると天陽が、お礼としてなつにに画材を与えます。
無理して買ったわけでもない。美大で学ぶ陽平が送ってきたんだとか。

ちょっと動揺する泰樹です。

「なつは絵を描きたかったのか?」

「うん、天陽くんみたいにうまくはないけれど」

舞台で表現そのもの。その喜びに目覚めなつ。この画材を見るなつの顔が、もうたまらんかわいらしさ!
じいちゃんも、これはたまらんものがありそうです。

帰宅する道で、じいちゃんの馬車に積んだ干し草で眠るなつ。

泰樹は、おもむろに切り出しました。

「天陽との結婚を許すことはできん」

ええーっ!
あっ、婿入れならいいけどってことのようです。

じいちゃんとしては、なつを後継者にしたい。バター工場も作りたい。
照男だけでは頼りないんですね。

とはいえ、そこは泰樹です。
なつに無理強いはしたくない。そんなわけで彼女の意思を確認しているのです。

なつは、天陽とは、そんな仲じゃないと言い張ります。

「そうか、それなら安心した」

馬車はゆっくりと進んでいきます。
いや……それはどうかな……。

そしてなつは、十勝の空の下――キャンバスを前に絵筆を握るのでした。

これが本作最初のシーンにつながるわけです。

 

軍師・夕見子、史上最凶の煽り

イジワル軍師・夕見子は、北大を目指すことにしたと両親に告げます。

「北海道大学のことか?」

「ほかにあるの? 北大って」

「女の子が大学行ってどうするのさ」
※続きは次ページへ

5 Comments

ガブレンツ奮戦

『なつぞら』スタート前の予告特番で、北海道ロケのメイキング映像が紹介されたとき、乾し草作りのシーンの制作映像がありました。今回放送のシーンがそうだと思われます。

メイキングでは、本来晴天が続く筈の季節(ドラマ本編中でもその旨の台詞がありました)に、断続的に雨が続き、乾し草に防水シートをかけて晴れ間を待ったり、晴れ間を見計らって撮影を敢行したりという苦心が紹介されていました。

今回放送されたシーンでも、空の一角にそのときの雨雲が見えたりして、「あのメイキングのときの雲だな」と。
照明で、晴天の明るさはうまく表現できていたようです。

現場の工夫がどのように出来映えにつながっているかを実感できました。

こけにわ

天衣無縫という言葉を初めて知りました。
美しい言葉ですね。
才能ある人には、のびのび飛んでほしいと思います。脚本家の方が、ゼロから個性豊かな人物を産み出し、物語で爽やかな世界を作ることはどれだけ大変なことかと思います。
頭の中で、削ったセリフ、シーンがたくさんあるんだろうなぁ。
物語が終わったら、見た人の心にだけ残る。
毎日楽しみに待つ時間も、もらえてます。
脚本家さんの次の作品、期待しています。

なつの演劇をもっと見たい、よっちゃんもっと!って思いました。なつの舞台衣裳、背景画綺麗でした。

mana

「視野の狭い」人たちが山ほどそばにいて当たり前な作品世代の人たちはむしろ幸運で(道を進むには戦うしかない)、ほんとうの当たり前な、人に恵まれた環境に育ってしまい、社会に出て初めてどうしようもなく最低な大人たちに出会ってしまう人たちは、相当苦労してると思います。前者の幸運は言葉のあやですが、21世紀も20年目に手が届こうかという時代に、まだなにも解決できていない(むしろ後退してる)などとは、まったく想像していませんでした。数々の事件に心が痛みます。周りの方々はぜひ支え続けてあげてほしいし、ご本人も無理をしすぎず健やかに生き延びて、作中の人たちのように豊かな人生をつかんでほしいと祈っています。

904bis型

夕見子の「土地に縛るのはなつだけにして」

開拓農家も三世ともなれば、拓いた土地への執着が希薄になる人も。当然と言えば当然で、それだけ生活が安定したからでもあるでしょう。

本気度あふれる造り込みに満ちた十勝編も、そろそろひと区切りの時期が見えてきたようです。何だか寂しい…「十勝ロス」になってしまうかも。

904型

考えを改めてからの、泰樹の動きは早かった。
音問別農協随一の有力酪農家が合流するとなれば、まとまるのに支障もない。喜ぶ組合員の人達の笑顔。その後のシーンで、田辺組合長と剛男を前にした乳業メーカー側?の苦りきった表情。

作中では農協内の人間関係にはほとんど触れませんでしたが、これまでの泰樹の来歴や地区での立ち位置からは、少なくとも農協の理事の一人にはなっていそうですし、前の組合長(設立時の初代組合長)だったとしても少しもおかしくない。

もっとも、組合長は必ずしも有力農家が選ばれるだけではなく、教員経験者や公務員経験者で帰農した人等が、その経験を買われて選ばれることもあります。田辺組合長はどんな人物なのかなとも思います。

作中でも共同出荷の話をまとめるまでに労力を要しましたが、実際にも、農協の中で理事さんの間の考えが合わず、話し合いに時間を要することはあったりするようです。それ自体は必ずしも悪いことではなく、きちんと考えをすり合わせ、禍根とせず合意点を探るのには必要なプロセスでもあります。

理事さんの一人が前組合長だったりすると、早くまとまるよう尽力してくれることもある一方、逆に感情的に合わないところがあったり、ライバル心めいたものが邪魔をしてしまったりすると、却ってなかなかまとまらない…地区間でも食い違いを抱えていてこじれると、「派閥争い」のようになってしまう…ということも、時には起こってしまったり。
それを乗り越えるには、やはり、何のための農協、理事なのか、という原点を忘れないこと。それに尽きるでしょう。

本編では描かれなかった、音問別農協内の人間関係、理事さん達の奔走。スピンオフドラマの題材としてはいかがかな、とも思います。

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