スカーレット33話 感想あらすじ視聴率(11/6)ツケツケツケ……まだツケや!

◆スカーレット33話 感想あらすじ~視聴率は19.7%でした

 

→スカーレット感想
→スカーレット視聴率リスト

アカン方のジョージのせいで、最悪の帰省になってしまった喜美子……。

薬代すらツケが溜まって、幼い百合子が受け取りに行っていると知らされます。

あまりにあかん事態に、喜美子はどうするのか?

「そんなん、薬代も払えへんなんて……」

愕然とする喜美子。
直子はそんな姉に、憎々しげにこれまでの苦労を語ります。

【悲報】ジョー、借金ロード爆進

苦労の顛末は以下のような流れでした。

泥棒に入られる
↓
オート三輪購入のために借金
↓
張り切りすぎて足を挫いて、仕事ができなくなる
↓
それなのに酒を飲んでばかり、借金増える
↓
お米も卵もお肉も買えへん……

泥棒の窮地を抜け出してなかったんか!
しかも自業自得であかん方向へ。

オート三輪を買うのはまだわかるにしても、もうちょっとタイミングがあるというか。
そら、直子も「目が腐る!」と言いますわ。最悪やん。

直子は叫ぶしかない。

「大阪戻れ! 大阪行ってまえ! 姉ちゃんなんか、姉ちゃんなんか……」

「やめてえや!」

百合子が止める。
泣き出す妹二人を抱きしめる姉・喜美子でした。

直子は空襲のトラウマ以来、寂しがりやで強がりではある。
百合子はわかっている。
と、三姉妹の心の動きで綺麗にまとまりそうですが、これだけはハッキリしておきたい。

ジョー!
諸悪の根源はジョー、アカン方のジョージや!

思えば序盤からこいつの酒癖はあかんかった。娘たちがポンせんすら食べられない状態でも、酒を飲んでおった。

これはカス。カスを極めてる。毎朝、カスっぷりを更新する。
出てくるたびに話が悪くなる。

朝ドラ最低の父選手権、数年ぶりに堂々たるエントリや!
このままVやで!

昨年もアカンセクハラ父枠が多すぎたけれども、あれは放送事故やし。

でも、ジョーは根っからの悪人でもない……。
そこが難しいなぁ。憎たらしいだけでもないなぁ。

そうはいっても、大久保とは違うしなぁ。

あーっ、ジョーが難しい!
こんな難しい役をお茶目に演じる北村一輝さんがすごいと思う。

怒っている――そうイジられる顔もだけれども。やっぱり大阪弁やろなぁ。
流暢にこなせる方でないとできない、関西弁罵倒の数々。あの関西弁と声があってこその、ジョーカスやで。

『なつぞら』の柴田剛男と同年代の、マイペースで人のいい方を個人的に知っていました。
剛男を見ていると懐かしかった。

で、実は同年代でジョーカスそっくりのあかんおっちゃんも私生活で知っていた。
周囲の苦笑交じりの反応も知ってる。今は懐かしさだけでない、苦さもある。

剛男がスウィートなら、ジョーはビタースウィートやな。

お父ちゃん、なんかやらかしとるやろ?

喜美子は、マツが薪割りをしている家に戻ります。

「そんなんお父ちゃんに任しぃ」

忘れ物かと気遣う母に、薬を渡す娘。
ほんのちょっと支払いしてきたと言います。

「他にもあるんやて? お父ちゃんは?」

娘の勘の鋭さを知るマツは、疑惑を逸らしたい。
大阪に戻らへんの?と聞くものの、ごまかせない。喜美子はマツから仕事で火鉢を運んでいると言われても、納得できない。

足を挫いて痛むとサボっているのではないかと、疑惑の眼差しを向けてしまうのです。

視聴者も、ジョーへの信頼感がゼロやろうしなぁ……。

誰も、
「なんや! お父ちゃんを疑うとは酷い娘やな!」
とは思わへんで。辛いなぁ。

マツはそれでも、大阪に戻り、としか言えない。むろん、そんなことではごまかせません。

「他にもあるはず」

「なんとかなるよ」

「ならんよ! ならへんから」

そのためにうちを呼びつけたんちゃう?
そうギラギラしながら、喜美子、怒涛の借金チェックタイムです。

なんやこの生々しさ……。

戦前、日本の法体系では女性は【無能力者】扱いでして。
財産処理や契約締結ができない。ゆえに『あさが来た』ヒロインモデルである広岡浅子は、夫の名義が必要でした。

「女は金勘定できひんからな。社長にも偉人にもおらへん、無能や」

こういうことを言わんほうがええですよ。
法律や入試不正で【無能】枠に入れとった。そういう工作はバレとるからね。

実際には、ジョーのような金銭感覚破綻者でも、男であり夫であり父であるというだけで、あかん資産管理をして借金まみれになっとったんや。濃すぎる男性ホルモンは、地道な金銭管理にはむしろ向いてへんのに。

そのくせ、
「女房に財布の紐握られとってな〜」
とかなんとか言いながら、グデングデンになっとった。

カスやな。

こんなぎょうさん、ツケツケツケ、まだツケや!

そこを救っていたのが、喜美子のような吝しわい女。
いや、吝いんでなくて、賢い女。

ちゃぶ台に証文をぶわーっと並べて、算盤をパチパチ。
そしてこうだ。

「もうあかんわ! あかんて!」

喜美子はケラケラと爆笑しております。
マツに笑い事やないとたしめられても、こうだ。

「笑わないとやってられん。こんなぎょうさん、ツケツケツケ、まだツケや!」

「まだあるよ、まだあるよ!」

マツもノリノリになって、ツケを足します。

視聴者も振り切って笑うしかない、そういうツケツケラッシュに突っ込んできおった。

もう、NHK大阪の『スカーレット』展には、ジョーの顔をプリントしたサンドバッグ展示があってもええと思う。

【うちにもジョーがいた! 昭和のダメおっちゃんエピソード投稿コーナー】
なんてのもええと思う。

深刻にジョーのダメっぷりを描けば、それはそれで傑作にはなる。
そこを朝ドラだから笑いに包む、そのバランス感覚がたまらん。

ジョーは、もう何から何までツケにしたらしい。
払えないはずがない一円のツケ証文に、喜美子は爆笑しております。

マツはしみじみと言う。
皆さん優しい。足挫いても助けてくれはった。だから一円でも返そうとしているって。

返せないなら意味ないやん。喜美子はそう突っ込みますが。おぅ、せやな。喜美子はだいたいの借金はわかったそうです。

マツは内職でも追いつかへんと言います。
そらそうよ。転覆しそうな船から、升で水を掻き出すような絶望感やね。

喜美子は、もっと前に言うて欲しかったとは言う。
大阪から金も送ると。

それ……学費やな……。

これもなぁ。喜美子が借金を把握していたら、進学は諦めていた。
ジョージ富士川サイン会にも行かず、草間宗一郎とも再会していない。そういうことやろなぁ。

マツはこう言います。

「喜美子に帰ってきて欲しいねん。久しぶりに大きな声出して笑った。ありがとう」

喜美子が一日戻るだけで、ここまで借金に辿り着ける。
これも高い知略あればのこと。それだけではなくて、家族を元気にするパワーがあるのです。

確かに喜美子はすごい。安っぽいヒロインの主人公補整でなくて、どこに行っても周囲をキラキラさせる力があるよね。
あんな地味な格好なのに、いつもキラキラしてる。

そりゃ近くにいて欲しいわ。

そんな喜美子はお茶を淹れると言い出します。

孝行娘やなぁ。
そうそう、喜美子の年代の女性は、お茶をすぐに淹れるスキルがあるものです。

相手がイケメンだとか、目上だとか。そういうことでなくて、儀礼としてお茶を淹れてしまう。
止めてもそういうところがある。個人差や生育階級差もあるんでしょうけれども。

『なつぞら』夕見子のように、頭抜けて先進的だとまた違うんですけれども。

ですので、NHK大阪前作でヒロインが老母に茶を進んで淹れるところがなくて違和感を覚えた。まぁ、あれは放送事故やし。

あんな中身に惚れたんか……

お茶を淹れながら喜美子は、18で出会ったときのジョーは何文字だったかと聞きます。

「い・が・く・せ・い」の五文字。
荒木荘には、その五文字で意中の人を振り向かせた人がいたって。

喜美子の中では、圭介との悲恋は消化済みですね。
月曜の振り返るダイジェストでもカットされておりましたし、一つの経験として昇華させちゃってる。

リアルだとは思う。
男性の方が恋愛の思い出を引きずって、女性の方が割り切る。そういうものだという調査結果もあるものです。

圭介はまだ「きみちゃんのおはぎ……」とボーッとしているかもしれませんが、喜美子はもうそうじゃないんだな。
よっしゃ、次いこ、次!

娘ほどサバサバ系ではない母は、文字数を数えています。

「しょうか(商家)のでっちぼうこう(丁稚奉公)……」

「あ、なんかすいません、もうええです!」

喜美子がそう止めるところが、かなり笑えました。文字でなく、中身に惚れたと言う喜美子。そしてここで痛烈ないセルフツッコミや。

「あんな中身?」

お、おう。せやな。そんな中身やもんな!

マツから「いがくせい」の五文字に振り向くのかと聞かれ、喜美子はそっけなく返します。

「相手にされへん、どのみちな」

「可愛らしいのに!」

「親の欲目や」

キッッツゥ!
格差結婚のことを思えば、喜美子は賢いと思う。

シンデレラストーリーなんかあかん。自力で突き進むんや。そういう境地に突っ込みつつはある。
マツはこう続けます。
※続きは次ページへ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA