そろそろ『あさが来た』の再放送(11/5)が近づいて参りました。
これについて大声で言いたいことがあります。
「松坂慶子さんの演技に首をひねっている本作視聴者の皆さん!『あさが来た』の再放送を見て欲しい!」
そうなんです。
このドラマの松坂さんはよかったのです。
『花燃ゆ』で松坂さんはどうしちゃったのか?と思っていた放映当時、『あさが来たが』を見て目を見開かされたものです。
てことたぁ、やっぱり本作の演技指導がおかしいんではなかろうか……と思う次第。
それにしても『あさが来た』は3年前にNHK大阪が制作したはずです。
一体この3年間で何があったのでしょうか……。
【13話の視聴率は21.8%でした】
相も変わらず一目瞭然の説明から
月曜日の朝からわかりきっていたことがあります。
それは、今週ほぼ毎日、「小林多喜二」の拷問動画を貼り付ける羽目になることが確定ってこと!
※1:10あたりです
「それはとっさの出来事でした」
という、相も変わらず一目瞭然のことから説明する、親切仕様ナレーションから始まります。
私は毎朝見る側をバカにしてんのかな?とイライラしてしまうのですが、こういうのが王道だと思う方にはたまらんのでしょうね。
それにしても、憲兵隊に捕まるところも、なんかのテンプレみたいなセリフなんですよ。
戦時中、憲兵に捕まる事が何か理解しているとも思えないくらいガバガバっす。
「待ってぇ! 待ってえええ、立花(まんぷくモデル→安藤百福)さーん!」
そう叫びながら追いかける福子(まんぷく立花福子モデル→安藤仁子)。
今週もおばかさんだということはわかりました。何をするにしても、反応が小学生レベルなのだ。
せめて唖然として立ち尽くし、そこから走り出すとか、そういう流れなら多少はマシでした。
はい、ここで今朝の鈴さん。
【ブケムスメプログラム】で咲の追悼モードが始まります。
この、ペッパー君の画面をぽちっとタップして始まる感じがどんどん悪化している気がするんだよなぁ。
松坂さんをペッパー君から戻すためには、『あさが来た』を見ないと……。
「横流しってなあに?」って、さすがに何歳?
ここで福子、
「横流しってなあに?」
と聞いてきます。
鈴が灯籠流しと勘違いして説明するんですが、一体何をどうすればこんなアホな会話になるんですか。
横流しすらわからない21歳。
精霊流しと勘違いする武家の娘。
見ているこっちの脳みそがおかしくなりそうだよ!!
もしかして、精霊流しと勘違いすることが美味しいボケとでも思っているのでしょうか。
ここでナレーションが、フォローするように言います。
「事態は深刻でした」
ここがボケかっ!
もうね、ナレーションが全部弁解にしか聞こえません。
このあと、福子の職場へ。
ホテルは、いつまで英語の看板を掲げるつもりでしょう。
ファミコンRPGの村人並に情報ダダ漏れ
ここでの保科さん、乗り換えプロポーズ男・牧と、缶詰パクリ餌付け野郎・野呂に想いを寄せられてボーッとしています。
こんな美人なのに、今まで恋愛もないという設定なのが、チョロすぎてつらい。
こんなリサイクル満々の恋愛を見せられて、視聴者はどんな思いを抱けばいいの?
しかも、この流れがまた失笑もので。福子にダサすぎる恋の話をするから、福子の悩みを聞いてくれないという描写です。
女同士の会話が、最低最悪なんですよね。
お互いろくに話を聞かないし、全員おばかさん。女はバカでファッションとコイバナしかしないと思っている人にはタマランのかな。
女だって人間ですし、ファッションやコイバナ以外の話もするものでしょうよ。
「どういうことよ、わけがわからない」
というセリフがありましたけど、それは私も言いたい言葉です。
でもね、本作はファミコンRPGレベルの難易度だから安心してくださいね。
加地谷、牧とその患者、野呂らがウダウダと大声で、横流し関連について語り出しますよ。
戦時中の情報統制、思想統制をかけらも感じさせないこのユルさも、福子がおばかさんだからという点と関係ありそうです。
ファミコンRPGの村人並に、福子ちゃんがわかるように情報をダダ漏れにしないといけないんです。
本作、そんな事ばっかりや!
加地谷が常に同じ白スーツなのも、忠彦がほぼずっと同じポーズでキャンバスに向かっているのも、ファミコンRPGだと思えば納得っすわ。
データに容量制限があるから、複雑な仕様にできないんですね。
憲兵に連れて行かれたのにキャッキャウフフ♪
このあと、お友達がフロントに来ます。
突っ込むのも心底辛くなって来ましたけど、勤務中のフロントで私語はやめてね♪
何度言えばわかるんだよ……。
このあと喫茶店で、大声のままベラベラと喋りだす福子ちゃん。
すごい。
横流しも吐くし、お付き合いしているのぉと言われたら全部説明しだすし。
この世界に秘めたる恋がないことはよくわかった。
福子も保科も、説明的なセリフで全部吐き出すタイプなんだな。
友人もゲスかバカですか?
友達の恋人が、最悪の場合、拷問死もありうる逮捕をされている。
それなのに「やだもぉ〜」ってキャッキャウフフ♪ って、どんだけ鈍感なの?
って、
「目の前で憲兵に連れてかれてもーたのーたすけてぇー」
と泣き出す福子もどうかしてますよね。これでこの時代の21歳? いやいや、ありえませんて。
大好きな人を助けたい――。
それなのに、誰が聞いているかわからない喫茶店で大声出しながらペラペラしゃべって、泣くだけです。
以前、福子の精神年齢は実年齢の半分くらいと書きましたが、いやいや、もっと下ですね。
『はだしのゲン』のゲンなんか、そのくらいの年齢でもっと賢くたくましく生きておりましたよ。
ポリティカル・コレクトネスがテレビドラマや映画に与える影響ですが、私は、「描きたい題材を取り巻く現実と、制作現場を取り巻く現状との間にどのように折り合いをつけるか」という点が重要であると考えます。
前者は、幕末の混乱の中での人々の葛藤や選択、戦時下での総動員体制が国民生活を圧迫していった展開です。一方後者は、「当時の価値観は、現代と比べて相当に受け入れがたい」「朝の時間帯のドラマなので、あまり生々しい描写はちょっと…」といったものです。私が考える「いい作品」とは、制作現場が外部からの圧力にどのように折り合いをつけて(ある程度ははねのけて)、本当に描きたい「当時の人々」を描けるか、にかかっています。
本作に置き換えると、主人公が受けた拷問は、実際の手順をそっくりそのまま描くと、編成部の立場では「朝の時間帯」という点からコード(規則、自粛ライン)に引っかかるでしょう。戦時下の生活なども同様の点から引っ掛かります。「台湾隠し」も、あるいは何らかの「自粛規定」があるのかもしれません(誰得?)。また、いわゆる「PC批判」のように、配慮が行き過ぎてがんじがらめになってしまうこともあるでしょう。
「面白くない作品」は、制作サイドが「史実はわかりにくいから自粛しよう」「これはまずいからやめておこう」「可能な限りマイルドにしよう」「抗議を受けたらまずいから、できるだけ避けよう」と過度に守りに入ってしまって、結果、一応平常運転だけど、見ていて全く面白くないし、制作サイドが全く楽しめない、何も得るところのない作品になってしまいます。
一方、「面白い作品」は、そのような「自主規制」に抵抗し、打ち破ることによって人気を得ています。豊臣と徳川の化かしあい、薩長と会津のつばぜり合い、真田一族同士の別離や愛する家臣を自ら手にかける直虎の悲しみなど、視聴者に頭をひねらせたり手に汗を握らせたり感情を揺さぶらせたり、そのような作品が視聴者を引き付けるのではないでしょうか。西郷どんからあくどさや表裏をそぎ落として、西郷が行くところ時代は明治へと自動的に進む、などという展開を誰が望むのでしょうか。
武者さんが挙げられたジェレミー・クラークソンの「トップ・ギア」も、車のレビュー以外のコーナーでは、車をビルから落とすは水に沈めるは、BBC(英国の公共放送)とは思えないほどのハチャメチャ展開です。ジェレミー自身も、際どいジェンダー・ジョークやエスニックジョークを連発しています。それが人気番組になったのは、車に興味のない人々を含めて「これは面白い!」「ジェレミーは本気だ!」と思わせたからでしょう。もしこの番組が、品の良いアナウンサーが車の性能をひたすら伝達するだけの番組だったら、車のマニア番組の域を出ることはなかったでしょう。嫌われることを恐れない作品だからこそ、目の肥えたファンを獲得できるのだと思います。
本作については、毎日15分という性質上、惰性でチャンネルを合わせて、15分流しっぱなしにする視聴者が多いでしょうから、近年の相場から大きく下げることはないでしょう。しかし、名だたる俳優を1年間拘束しておきながら、ただのBGMを制作するという苦行を強いるということについて、制作者は考えたことがあるのでしょうか。
放映当時は酷評しながらも、
ぺっぴんさんの方がまし、
と武者さんは仰りたいのかと。
あれだけ、イライラむかむかした
べっぴんさんが、朝の清涼剤になるなんて。
ドクターXがよかったせいで、
べっぴんさんのヒロインの夫も、意外とよく見えてしまう今日この頃です。
そもそも、アルミ合金であるジュラルミンって、刃物の材料に適しているのでしょうか?
(追記)
このサイトの安藤百福氏の記事を見ると、安藤氏の関わっていた会社は戦時中、当局の命令により、自社製品の製造は止めて軍需工場の下請として部品を作っており、その中で、保管していた原材料の横流し冤罪事件が起きたとのこと。
ドラマ本編で同じように描けば良かったのに、何で「根菜切断器」「その材料はジュラルミン」なんて余計な創作を入れたんだか。
理解できない…
『べっぴんさん』では、戦時中、「企業整備」の名のもとに企業の強制合併などが行われ、経営者にとっては心血を注いだ企業が奪われていくところが描かれていた。
戦争の被害と言うと、人的な面がすぐに思い当たるけれど、こういう面もあることに、改めて気づかされた。
今回の、「子供じみて泣きじゃくる主人公」などは、全く異次元のものに感じる。
ドラマ制作者らのスキル低下は目を覆わんばかり。
ジェラルミン、ジブリ映画『風立ちぬ』にも出てきましたね。飛行機の開発に使ってました。
『風立ちぬ』は『まんぷく』より少し前の時代(零戦開発者の話)ですが、
結核、貧困、憲兵に疑われる、技術者が主役、など要素要素がかぶってくるので比較してしまいます。
私が歴史に疎くてジブリ贔屓なのを差し引いても、緊迫感表現が雲泥の差です…
脱落宣言したものの、どの程度ひどいかのぞき見したくなって今朝も野次馬根性で見てしまいましたが、
立花が憲兵隊に引っ張られてドラマが少しは引き締まるかとかすかな期待もあったのですが…
見てみりゃ、ふぎょぎょ…な、なんじゃこりゃ、もう腰を抜かしましたわ。
顔をぐしゃぐしゃにしてたちばなずゎーんと泣きじゃくるだけの幼児福子。
ホテルの同僚達は、戦時下だというのに自分の色恋に夢中で福子の話を聞いてやる暇もない。母をはじめ家族達はとんちんかん反応するのみ。二人の親友だけが辛うじて話を聞いてはあげるのだが、「福子、泣いたらあかん」とあやす以外何の役にも立たず。
こ、これが『ドラマ』なんですか?
NHK朝ドラという日本の朝の看板番組を、こんな小中学生の文化祭の劇以下のアホみたいな子供芝居にしてしまった脚本家や大阪局制作陣、どうするつもりなの一体?
ジュシンリョー返せ一揆が起きますぞやがてこれは。俺、知~らないっと。
もう何も言う言葉ありませんこれ以上。
ジュラルミンが当時の重要な軍需物資だったのは本当。
でも、ソレがどうして「根菜切断器」の会社にある? 航空機の材料なのに?
と思ったら、何と、根菜切断器の材料がジュラルミンだって!
んなアホな!!
飛行機造るのにジュラルミンをはじめアルミ系の物資が足りなくて厳しく統制されてたのに、「根菜切断器」なんぞにジュラルミンの使用が許されることなど、そもそも全くあり得んやろうが!!!
それとも、「統制に反してこっそりジュラルミン使ってたのがバレて、逮捕された」とでも言うんならわかるけど。
でもそれならどこからジュラルミン入手したんだか。
考証が全く機能してない。馬鹿馬鹿しいにも程がある。
初めまして。
「ヒー様」の遊郭遊びにうんざりして
今年の大河は早々にドロップアウト。
『半分、青い。』でなんとか受信料を我慢しておりました。
ところが10月に入るや‥‥(涙・怒)
怒りに任せてネットを探していたら武者震氏を発見。
大河にしても朝ドラにしても正に『我が意を得たり!』
今や武者震氏のレビューを楽しむネタ元として
受信料を許しております。
さて、まんぷく。。。
結局のところコンセプトは
吉本新喜劇をベースにした
『笑いと涙の15分』のつもりなのでしょう。
ところが実際に見せられているのは
三流以下の旅回り一座の紙芝居。
ちゃんとした脚本などは無く
稽古で座長が大まかな流れを決めるだけ‥
あとはそれぞれの役者が役にふさわしく
悲しいときは「悲しい‥‥」と言い
何かを食べれば「美味しい‥‥」と言う
定番のギャグや決めゼリフを作ってちりばめれば
テレビの向こうではドッと笑ってくれるはず、と
これだけの俳優陣を揃えて
脚本家も過去にはそこそこの仕事をしているのに
この体たらくということは
NHK大坂が宿痾なのでしょうね。
ついでに申し添えますが
どす黒い悪意が通底しているという意味では今作以上に
『べっぴんさん』もクズだと思っております。
その点だけは残念ながら武者震氏と些か意見を異にします。
いつもここで的確なレビューを拝見して、溜飲を下げております。
それにしても、ツイッターでもヤフーのレビューでも何とまぁ皆さんお花畑脳なんでしょう。まさか自分がマイノリティとは驚きです。これからも応援しています!