あさが来た 7話 感想あらすじ 蛇&姑が京都にやってきた

今週のアバンは先週のおさらいから。
あらためて今井姉妹の子役が上手で、「もう見られない」と思うとちょっと寂しいくらいです。

その寂しさを本役姉妹が埋めてくれるでしょうか。

新選組は「壬生狼」と呼ばれ嫌われていた

物語は慶応元年(1865年)スタート。
前年には「池田屋事変」や「禁門の変」に伴う「どんどん焼け」があり、京都は大打撃を受けました。

往来では新選組の紛争をした少年たちがチャンバラごっこをしており、あさも近藤勇の真似をしてそこに入ろうとしたりします。

このへんは伏線でしょう。
というのも、当時の京都では新選組は「壬生狼(壬生を本拠とする狼)」と呼ばれ、嫌われていたからです。

「どんどん焼け」も、新選組やその主君である会津藩が、京都の街に火をつけながら探し回ったせいだ――そんな噂が流れたほど(※実際には不明/木造建築が多い京都で火器を用いた戦いになれば、火災発生は当然のことでしょう)。

ナレーションではあさには世間の騒擾も関係ないと入りますが、はたしてこのまま無関係でいられるのかどうか。
今後のポイントとなるでしょう。

成長したあさは、おてんばぶりが相変わらずで大股でドスドス歩きます。
姉妹揃って嫁入り前なのに花嫁修業もてんで身につかない様子。

そもそも、嫁になんかならない!と言っていたあさ。
しかし、ちょくちょくと許嫁の新次郎が訪ねて来てくれるものですから、嫁ぐ覚悟は固まったようです。
新次郎、こういうところはできる男ですな。

惣兵衛と菊の二人が今井家訪問

あれほど嫁入りに気を揉んでいた父・忠興も、来春に嫁ぐなんて早すぎるのではないか、と心配します。

厳しいけれども、娘思いですね。
「あんな厄介な娘なんて、はよ片付けたろ」とは、なっていないわけで。

あさと違いはつは「蛇のようだ」とまで言われた惣兵衛に嫁ぐことに不安を覚えている様子です。

そんな中、惣兵衛と菊の二人が、能を見るついでにと今井家を訪ねて来ます。
はつと梨江、惣兵衛と菊の会話の中で、京都が物騒になったと触れられます。

大阪の様子を聞かれた菊は変わりない、と強気な言い方です。

って、実は、そう単純な話でもありません。
大阪商人は、薩摩藩の調所広郷による強引な借金帳消しにより、大打撃を受けておりまして。

「薩摩に貸すくらいならば、ドブに捨てたほうがマシやで」
そんな風に愚痴っていたのです。

ゆえに、これは菊の強がりかも。
この薩摩藩のトラブルメーカーぶり、五代様がらみで記憶の片隅にでも入れておいてくださいね。

忠興が渋い顔で愚痴っていた「大阪の連中は世間の変化に鈍感」という言葉を思い出します。

どっしり構えて余裕を見せたい菊なのでしょうが、この世情でそういうことを言うのはあまり賢明には思えません。

「男はいないのか?」

梨江が中座すると、残ったはつに対して菊は
「男はいないのか?」
と失礼極まりない質問をします。

はつはやましいところはもちろんありませんが、ストレートにそんな失礼なことを言われ、思わず呆然としてしまいます(この場面、宮崎あおいさんの困り顔と声の可憐さ!!)。
これをあさが覗いて腹を立ててしまうのです。

あさが激怒したのは、菊よりも惣兵衛の態度でした。

嫁いびりの原因のひとつには、フォローしない夫の態度もある。
そう鋭く見抜いたあさは、廊下で仁王立ちになり惣兵衛の前に立ちふさがります。

あさの歩き方や立ち姿は、つつましやかに身体を小さく見せるのとは真逆。猫が尻尾をふくらませて威嚇するように、少しでも威圧できるように、でんと大きく構えます。
波瑠さんは京都弁習得中だそうですが、ここで惣兵衛に語りかける口調はかなりたどたどしい。

それが発音できないからなのか、それともあさとしての演技で気取ったことを言えないのを表現してなのか、ちょっと判別できかねます。

姉を「辛気くさい」と言われ激怒!

あさは一生懸命、たどたどしく、姉のために笑って欲しいと語りかけ、頭を下げます。

ところが惣兵衛の態度は最悪。
「おなごのくせに」とかなりひどいことをガーッと言います。

あさも「あかんたれ」と評価されますが、それよりも彼女が本気で怒ったのは、姉を「辛気くさい」と言われたことでした。
お前が言うなという感じですね。

「辛気くさい」と評価されたと言えば『マッサン』の主人公もそうでしたね。
あれはコメディ調ですが、これは本当にひどい。

あさは激怒します。そしてその表現がなかなかすごい。
拳をギリギリと握りしめ、目をカッと見開いて頰を紅潮させ、への字口で相手を睨みます。

目の大きい波瑠さんですが、つぶらな瞳で黒目がちな宮崎あおいさんとは対称的に、目を見開くと三白眼を超えて猫のような四白眼になります。
かわいらしい彼女がここまで迫力あふれる表情をするって凄いです。

鉄拳制裁不可避のようなタイミングで今日はここまで。
さて、あさはどうする?

※大河ドラマも朝ドラもU-NEXTならスグ見れる!
スマホでもOKです。

文:武者震之助
絵:小久ヒロ

※レビューの過去記事は『あさが来た感想』からお選びください

【参考】
連続テレビ小説 あさが来た 完全版 ブルーレイBOX1 [Blu-ray]

※モデルとなった広岡浅子五代友厚の史実をご覧になりたい方は以下の記事をご参照ください。
お二人とも、ドラマに負けず劣らずの波乱万丈な人生です!

また、各話におけるレビューも記事末に追記して参りますのでよろしければ併せてお楽しみください。

あさが来たモデル・広岡浅子69年の生涯をスッキリ解説!銀行・保険・女子大などを手がけた女実業家の素顔

五代友厚(才助)49年の生涯をスッキリ解説!西郷や大久保に並ぶ薩摩藩士の功績とは?

 

2 Comments

匿名

めちゃくちゃ面白くて楽しみにしていたのに、相撲中継でお預けでがっかりです…

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA