今朝もまずはニュースから。
◆安藤サクラ主演「まんぷく」第49話視聴率は19・8%…2話連続大台割れ|ニフティニュース
序盤こそ視聴率の高さから高評価記事が目立ちましたが、これからはそれもない。
視聴率が『わろてんか』の推移パターンになりそうで、激烈なバッシングに変貌する危険性もあります。
この調子では年内もたないんでは……。
ただ、一つ言っておきたいことがあります。
本作低視聴率の原因は、主演のせいじゃありません。
むしろ演技達者な主演を使いこなせない、ダメな制作陣のせいです。
史実がらみでも、論争が起きています。
◆特集ワイド:NHK連ドラ「まんぷく」暴行シーンは史実か 過酷だった憲兵の弾圧 – 毎日新聞
今後はこういうお騒がせニュースばかりになりそう。
◆NHK朝ドラ「まんぷく」放送事故!?終戦直後ドラマなのに「まいう〜」って…
数日後、あるいは数週間後には、
・シャドウワーク軽視
・ガマガエル毒性問題
なども取り上げられるかもしれません。
【51話の視聴率は21.1%でした】
「何がダネイホンじゃ!」←その通りじゃい!
はい、レビューですね。
今日は本作にしては珍しくグッとくるセリフがありました。
「何がダネイホンじゃ!」
おぅ、その通りじゃい!
手榴弾で、魚ではなくダネイホンを鍋ごと破裂させたれい!
それにしても今日は、萬平(まんぷくモデル→安藤百福)にせよ、三田村にせよ、掛け値無しのアホということが明らかになりました。
ダネイホンがあれだけまずいとダメ出しされても、突っ走る萬平。
塩の売り上げで自転車操業しているのに、どう考えても経営的にマズイでしょう。
そんな萬平に漫然と出資する三田村は、世良からの忠告も華麗にスルーしてしまいます。
こんなもん、福子(まんぷく立花福子モデル→安藤仁子)じゃなくてもわかります。
「内助の功」のある賢夫人というものは、わかりにくい危険ですら事前に察知するもの。
どデカイ、視聴者ほぼ全員が震えながら察知するフラグを指摘したところで、そんなもん当然じゃい、としか言いようがありません。
福子よりも、従業員が心の底からかわいそう……。
ダメ夫&最低経営者として再現する必要あります?
萬平のモラハラの数々。
昭和なんてあんなもんという擁護もあるようです。
しかし、ですよ。
この時代のダメ夫&最低経営者として再現する必要あります?
人格者の安藤百福氏はどこへいったのでしょう。
確かに昭和の前期には、今から見るとしょうもない経営者・リーダーがおりました。
ただし、気っぷのいい兄貴っぽさ、親分としての魅力や力量はあったものです。
それが本作では、親分の妻は良い食事で体調回復する一方、従業員たちは未だに密漁をしなければ腹も膨れない。
そういうドケチは、兄貴として慕われなくて当たり前っすわ。
立花萬平は、慰労会と称して酒の一本、刺身の一皿も出さない。食費、接待費ゼロ。
あんな下手くそな漫才だのハーモニカだので、誤魔化したらダメ。
「あとでミス広島を抱かしちゃるけん」(『仁義なき戦い 頂上作戦』)
というのはやり過ぎにせよ、小遣い渡して「パーッと遊んでこい」ぐらいできないの?まぁ、朝ドラだからムリかもしれんけど、鼻息荒いロリコン軍団を見せられるよりはマシでしょうに。
昭和と平成のダメミックスで何がしたいん?
福子もそうです。
ああいう夫の妻ならば「姐さん」と慕われるような、どっしりした風格を身につけねばなりません。
そういう昭和の経営者夫妻像が反映されず、昭和と平成のダメなところばっかりミックスしております。
何度でも言います。
立花夫妻より山守夫妻の方がまだマシに見えるってば!
本作は、設定も活かしきれておりません。
台湾ルーツの変更が後戻りできないなら、天涯孤独にしたことをプラスに転化すればよかった……。
新たな家族ができる喜びから、妻子を過剰に心配するとか。
従業員を弟や息子のように思い、彼らが傷つくと怒るとか。
家族縁が薄いせいで、豪快なようで繊細な心を持つようになってしまった人物が主人公の作品を知っています。
彼の過去について知った時には、胸がきゅっと締め付けられたものです。
そういうものが、萬平にはない!!
長谷川博己さんは、つくづくミスキャストです。
こういう線の細いエキセントリックにも見えるタイプは、萬平のような役には不向きだと思います。
『夏目漱石の妻』ならばよかったんですけどね(NHKリンク)。
「王道」
「安心感」
「ほっこりきゅんきゅん」
とまぁ、こんな売り文句が序盤に囁かれていた本作。
それが急激に不安感を煽るホラーじみて来ました。
朝ドラ次回作のスタートダッシュに暗雲立ち込めて来ているのが今から辛いです。
胡散臭いぞ“ママさん女優推し”
“ママさん女優推し”も、だんだんと気持ち悪くなってきました。
「働く女性を応援したい! それが朝ドラです」
そういう意図ならわかります。
しかし、偽装ですよね。
タカに群がるロリコン描写と表裏一体、前作の年上女性と男性の交際へのバッシングにも通じるというか。
「やっぱり男は若くてカワイイ女の子が好きでしょ! でも本作は、なんと出産経験すらある女を持ち上げてやるんだよ! すごいでしょ、女どもありがたがれよ」
そんな意図が滲み出ております。
女性を敵に回す粗雑な設定と脚本に対して、
「まあまあ怒らないでくださいよ〜、男どものセクシーシーン入れているし、あんたたちが嫉妬するような若い女優じゃなくて、子持ちなんて取り上げてやっているんだからさ!」
なんて思っておりませんか?
このセクシーシーンにも、朝から本気で吐きそうです。
なんですか、あの雑魚寝の場面は?
褌一丁の男がしどけなく横たわり、開脚ポーズ……そこまでやる必要ありますか?
褌はさておき、ママさんアピールに話を戻します。
安藤さんを起用するなら、もっと女性の知恵や落ち着き、何よりも彼女の卓越した演技力を活かす役を用意すべきでしょう。
尾野真千子さんにぴったりだった『カーネーション』のような作品ですね。
それを、若い女優に向いている福ちゃん呼ばわり、異常なまでに幼くキャピキャピした設定。
「やっぱり朝ドラヒロインは、演技派ベテランより、演技が下手でも若くて可愛い子じゃないと」
そんなふうに誘導していませんか?
『芋たこなんきん』を作ったNHK大阪の誇りはどこへ消えましたか?
マザコンをオギャらせたいの?
そんな胡散臭さもママさん推しから感じて不愉快で、更に、それ以上に不気味なことがあります。
【マザコンをオギャらせるシステム】じゃないですかね、コレ。
あれだけ邪険に扱っても、福子は、
「男の人はそういうものですよっ!」
と笑顔で許してくれます。
これとセットで、母親になれば育児は本能的に出来るという、そんな意識も感じます。
そういう人は田房永子さんの『ママだって、人間』でも読んでください。
だいたい、
「男はそういうものだ!」
って言葉がロクな使われ方をしたためしがありません。
育児放棄、養育費不払い、セクハラ、スケベ心満載のわいせつ行為。
そういう時の言い訳じゃないですか?
そんなことを普段から豪語しているダメ男でも、例えば警察官の目の前でわいせつ行為はしないでしょ。
つまりそれは男の本能なんかじゃなく、一個人による【理性の逸脱】があるわけです。
本作は、ジェンダーを盾にとった言い訳まみれです(次ページへ)。
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ドラマの視聴率って、個々の作品の質よりも、枠全体の視聴習慣の影響が大きいんですよね。「どんな駄作でも惰性で見てくれる固定支持層」は過去数年の選考作品の継続的な努力で決まっていて、あとはそこからどれくらい上積みできるか、といったところでしょうか。
朝ドラの場合、2000年代の終盤で底を打って、「ゲゲゲの女房」からヒット作を連発したため、相当な固定客を持っています。ですから、今作がこの調子で続いても、それで即行過去最低水準に戻ることはないかと。逆に、朝ドラブランドの固定支持率を知るには、ちょうどよい機会かもしれません。
それで考えると、「花燃ゆ」「西郷どん」で史上最低視聴率争い状態の大河ドラマは、固定支持層が過去最低に払底しているといっていいでしょう。過去2年の新規支持層が今作でほとんど離れてしまったことを思えば、当分いばらの道が続くかと…
今朝は約2ヶ月ぶりにまんぷくを観ました。褌の男衆の雑魚寝姿に血の気が引きました!観たくないもの観てしまった嫌な感覚しかありません。そして、武者様が書いている通り、今日は鈴さんが1番まともな事を述べているのに、その意見がスルーされるってどういう事⁇と、ストーリーも描写も呆れてしまいました。そして、朝イチの朝ドラ受けするレギュラーの3人が、苦笑で言葉に詰まってるように見えたのは私だけでしょうか…。
セリフが一貫しないのも、数人で脚本書いている疑惑、さもありなんですね。辛い経験や人との関わりから何かを学び成長する主人公をドラマには期待しますが、死者が出てきてアドバイスされて次のステージに進むって、どういう人生観を持って制作しているのでしょうか。前作が懐かしいです。りーつー、すずめーと私も叫びたい気持ちです!
脚本担当の福田靖氏が所属する事務所の公式HPによれば、口述筆記をされているとのこと。口述筆記が悪いとは言いませんが、当然、文字起こしという工程が発生するわけで、その要員が複数いる可能性はありますね。普通なら、出稿前に先生のチェックが入り、各話に矛盾がないかぐらいのすり合わせはするはずですが、もしかして・・・スルーなのでしょうか?それとも、スケジュールがタイトでそんなことする暇ない。あるいは、そもそも最初からそんなこと気にしないぜ、ウェーイなのか、どうなのでしょう?