あさが来た 23話 感想あらすじ ドン底で確認できた愛

銀貨が廃止される――そのために爆発寸前となった客に対峙するあさ。
窮地に陥った母子の必死の訴えを聞き、金を貸すことを決意します。

あさは早くも貫禄が出てきました。

かといって単にコワモテになったのではなく、赤ん坊を抱えた母親を見たら苦しそうな、つらい顔になる。よい意味での二面性があります。

人情もわかれば、商売も考える。そんな理想の若奥さんに成長しています。

最高の救世主が嫁に来た

番頭の雁助はあさの決断に文句をつけますが、正吉が一喝して黙らせ、蔵を開けさせました。
正吉は完全にあさの決断を信じています。

そして、一人一人の話をちゃんと聞いて、お金を渡すことに。

群衆を黙らせるにはこれしかなかったでしょう。
とはいえ、金はもうありません。これからどうするか悩むあさに、正吉は奈良に金を借りるあてがあると伝えます。早速、奈良へ向かう準備を。

正吉はあさが立ったところで、新次郎に感謝します。

あんたが嫁トレードを快諾したことで、あさちゃんという最高の救世主が嫁に来た、人を見る目はある、と。
また、金の卵であるあさを温めているのだと新次郎も褒めます。

夫の新次郎のみならず正吉自身にも、山王寺屋の菊のように嫁を制限しない度量があるからこそ、あさは活躍できているのですね。
もし夭折した新次郎の兄・正太郎が加野屋当主で、真面目すぎてとんでもない弟の嫁のあさを遠ざけていたら……やはり駄目だったかもしれません。

本人の才能だけではなく、周囲の協力も不可欠です。

「わろてね」の一言と【へのへのもへじ】が

あさと違い、嫁ぎ先に恵まれなかったはつはどうなったのでしょうか。

店のために何かしたいと菊に直訴しても、
「琴なんか弾けても何の役にも立たへんかったなあ」
と嫌味を言われてしまいます。理不尽過ぎる!!

しかもお付きの女中・ふゆまで解雇されると伝えられ、はつは絶望の底に沈むことに。

枯れ井戸の淵に手を掛け静かに涙を流するはつ。そしてふゆが落とした手紙を拾おうとして、中に転落してしまいます。
頭から落ちたように見えて大変おそろしい場面です。

ともあれ、やっとあさの手紙を手にしたはつ。そこには「わろてね」の一言と【へのへのもへじ】が。
はつはようやくホッとして、声をあげて笑います。

この家に来て初めて、声を出して笑ったとひとりつぶやく、はつ。

「はつー!」

そこへ惣兵衛が駆けつけます。
これまた初めてはっきりと動揺を表し、はつの救出に向かうのです。

あとは昇るだけと思いたい

井戸の底に降りた彼は、はつを愛おしげに抱きしめます。

ついに! 惣兵衛が!
愛情を態度に出しました。ドン底の中でやっと素直になれた惣兵衛。

今、状況的に、この夫婦は底にいるのでしょう。底にいるのならばあとは昇るだけと信じたいです。

史実を曲げてでも、ささやかな幸せを掴んで欲しい二人です。
惣兵衛にとってはつはどん底にあってもなお美しい希望で、はつにとって惣兵衛は暗闇に差し込む光であればいいですよね……。

奈良へ向かうあさに対し、惣兵衛とはつも金策に向かうよう指示されます。行き先は新たな時代の風に乗ったはつの実家・今井家なのでした。

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文:武者震之助
絵:小久ヒロ

※レビューの過去記事は『あさが来た感想』からお選びください

あさが来たモデル広岡浅子と、五代友厚についてもリンク先に伝記がございます

【参考】
連続テレビ小説 あさが来た 完全版 ブルーレイBOX1 [Blu-ray]

 

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