スカーレット25話 感想あらすじ視聴率(10/28)圭介のエロ恋沙汰が止まらない

さて喜美子。五文字を胸に追いかけます。BGMがまたノリノリです。
そして追いつき、こうです。

「い・が・く・せ・い!」

その五文字と共に、圭介の大事なことを伝えます。
小児科を目指す医学生で、優しくて真面目で甘いもん大好き。

庄一郎はちょっと気にしたようなそぶりをチラッと見せつつ、ゴンを連れて去るのでした。

朗報! デイリー大阪新連載開始

その医学生・圭介は、往来ですらぼーっとしております。
急に立ち止まり、背後のおっちゃんがぶつかってしまう。

「気ィつけてや」

そういう便利な関西弁で、ここはおしまい。
この背後を歩いているだけのおっちゃんも、キビキビとした動きと強い目線で歩いているサラリーマンも、しっかりと演技をしていて素晴らしい。

ただ歩いているんじゃない。
おっちゃんは隣の人と話していた不注意はありますし、サラリーマンは大事な商談に向かうようにも見えました。

ものすごくいいものを作っている――そう感じます。

荒木荘で喜美子は、おはぎを作っています。
おいしそう!
見た目だけでなく、実際にたまらん味だそうですよ。

そこへ圭介が戻って来ました。

ちょっとぼんやりしています。喜美子が声をかけます。

「おはぎ作りました。また食べます?」

「食べる!」

色気より食い気。腹が減っては戦はできぬ。ここはおはぎをいただきましょう。

「う〜ん、やっぱりうまいわ!」

本作は本当においしそうに食べるから、見ていて気持ちがよい。
おいしい料理を用意しておりますし、演じる溝端さんは味にこだわりがあるそうですよ。

圭介はええ男です。
甘いものの前では、子供のように無邪気になる。実年齢より十歳若い役を演じるにあたって、溝端さんは気を使っているそうです。実年齢だけでなくて、経験値とか、まぁ、エロエロと色々と違いそうですし。

こんなに子供みたいで、無邪気そのものの顔をできるのであれば、役作りバッチリだと思いますよ。

お茶を出しながら喜美子は、今日あき子さんの父に会ったといいます。

「もうええ言うたのに……」

そうごまかそうとして、できない圭介です。
それよりこれは何? 目に留まったのは新聞。

ちや子さんの新聞の新コーナーだそうで、感想を聞きたいとのこと。

さっそく圭介は見出しを読みます。

挿絵もええ味出しとる。そうそう、うなじな。襟からのぞくうなじがたまらん。暗い照明、乱れた布団、うなじ。

これやで。これが本来の、日本の伝統的な助平やで。
ボイン(※巨乳を昭和はこう呼びました)は、マリリン・モンローあたりからや。

「【男と女のエロエロ色々相談】? 大手新聞社は歴史小説掲載を始めたというのに……」

動揺しつつ、そう本音を隠そうとする圭介。
なに、この昭和のおっちゃん定番ムーブ。

そうなんです、新聞の歴史小説はNHKとも長いおつきあいです。

吉川英治、山岡荘八、そして関西の誇る司馬遼太郎……このへんが定番ですね。

どういう定番かって?
おっさんがドヤ顔で愛読書にあげる定番。大河と新春時代劇の原作常連ですわ。こういう本と百科事典がズラーっと書斎にあってこそ、昭和日本のおっさんやね。

喜美子は、デイリー大阪の編集方針に理解を示します。

「売れんとしゃあない」

そうそう。ブレないという編集方針があっても、そこはな。

毎日毎日助平なことを考え続けた結果

しかし圭介、本音は興味がある。

「助平なことを考え、彼女の裸体を……」

おお、もう……と、そこで玄関から女性の声がします。

「ごめんくださいー」

「はーいどちらさん……」と出迎えて、喜美子は驚きます。

あき子さんやーーー!

「こちらに医学生さんの酒田圭介さんいう方、いたはります?」

やっぱり本作すごいですね。

【居る】の関西弁で、「おる」、「いてはる」までは聞いたことがある。
「いたはる」は、ちょっと珍しいのでは?レベルが高いなあ〜!

ちょっと今では使われてにくくなっているけれども、昭和ならあった。そういう領域まで踏み込んだのかな?
『なつぞら』の北海道方言もそうでしたね(例:「あずましくない」等)。

これは関西人に確認せなあかん。とはいうものの関西弁全領域は難しいですね。うーん、すごいなあ。

それはさておき、喜美子、動揺してます。

ドン! と、セリフではなく、後ろへ思わず動いてしまう、それでも驚愕を見せる喜美子。

「いますぐ! いますぐ!」

さて、その酒田圭介さんは……エロエロ記事を真剣に読んでいました。

「毎日毎日、助平なことばかり……」

喜美子は記事をつかんでこう言います。

「はよはよ! エロエロは置いといて! 圭介さんに会いにきたんです!」

「なんでなんで?」

喜美子は、荒木荘へようこそという方向だと誘導します。圭介もその方向だと理解します。
花を持って笑う妄想との違いがもうあかん。

しかし、ここで動揺してしまう。

「今日の授業、解剖やってん! アルコール臭ない? 臭いやろ? こんなんでチューしたら、嫌われるんちゃう?」

「えっ、もうチューするんですか!!」

喜美子は驚く、視聴者はもっと驚く。
助平なことばかり考えて、チューまで妄想していた。そんな圭介です。

月曜朝からエロエロ、色々、チュー。
NHK大阪が、朝ドラの限界に挑み始めたようです。

NHK大阪、エロに挑まな(アカン)‬

ちょっと意味がわからない。
あの地味云々は何だったのか。

100作目『なつぞら』のあと、出だしはちょっと不調だった本作。前作の反動という分析もあります。

はじめのうちこそ『カーネーション』の王道路線と見せかけておいて、徐々に暴走を始めた模様。
気がつけば、おおもう……手遅れや。

数字評価、ともに右肩上がりだというニュースも出始めました。で、しれっと【エロへの挑戦】を先週後半から挑んできたと。

そんなん、朝ドラでエロて。
助平て。
男と女のエロエロて。

ただでさえ、セクハラには厳しいこのご時世に、こんなん、正気を疑うわ。

でもギリギリでチェックを通していることは伝わってきて、そこまで手間暇かけてエロエロをしたい。そういう情熱はわかります。

まあでも、気持ちもわかる。

「セクシー拷問に寝室ゴロゴロで、しかも男女双方関東出身者で、NHK大阪のエロに萌えた云々言われても……」

「ディーン・フジオカさんの五代様(『あさが来た』)。あれはええ。NHK大阪の功績やと思う。せやけど、福島出身者が演じた薩摩隼人が、大阪代表て……」

そういうモヤモヤ感の全てを、溝端淳平さんという最高の逸材を得たことで、爆発させた感がある。

エロエロ連呼、毎日助平な妄想をする学生。こんなん嫌がられてもおかしくない。
しかし、ここで嫌がるようでは、NHK大阪のニーズには応じられない。

まさしく水魚の交わり級の気合で、酒田圭介エロエロ妄想劇場が生まれたのでしょう。

はっきり言って、こんなに朝から何が起きているのか理解できない朝ドラは初めてです。

圭介は、荒木荘良心枠ではなかったんか。
やられましたわ。

文:武者震之助
絵:小久ヒロ

【参考】
スカーレット/公式サイト

 

2 Comments

アマカワ

恋をして、相手の内面はまだ何も知らないまま性的なことに期待が膨らんでしまう圭介さん。
可愛いなあと思いました。
人間っていじらしい。

そして知らず知らず圭介さんをエロ方向に誘導している喜美子。
やるな。
芸術家の生命力がそうさせるんでしょうか。

スカーレットの会話には体温が感じられますね。

さなこ

毎朝録画して、小学校から帰った子供がおやつ食べながら観てたんですが、今日から録画をやめました…
子役時代の「いけないことよ→チュー!」もギョッとして、先週まさかの回想も出て来て、困ったなーと思ってたんですが(あの子役の演技は、子役の親御さん的にアリなのだろうか…)
エロ!助平!連呼からの
エロエロ、その挿し絵、裸体、毎日助平…
ダメだ…多分スカーレットにおいては、このレベルの下ネタは、これからも続く…と思い
子供に見せるのを諦めました。
子供も、最近観てて居心地悪かったみたいで、最近スカーレット品がないから録画止めた、と言ったら食い下がってきませんでした。
「女にも意地と誇りはあるんじゃあ~!」くらいから、面白くなってきたなあ、と思ってたんですけどね。
私と夫はこれからも観ますけど(なつぞらが1番良かったですが、ま〇〇くや、わろ〇〇かよりずっと良いので)、なつぞらみたいに家族全員で観られる朝ドラは良かったなぁ、ちょっと路線修正してくれないかなぁ、と切に願ってます

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