わろてんか80話あらすじ感想(1/8)先生、事業が見たいです

空前の賑わいを見せる大阪。
ここを本拠とする興行元「北村笑店」も絶好調です。

古株芸人のキースは渡米を目指して寄席から離れるものの、まだまだ多数の芸人、そして寄席を抱え、お笑い街道を邁進中です。

安来節ブームも作り、これからも「日本一のお笑いの殿堂」を目指していくで!

 

東京進出を目指す北村笑店

先週の放送から2年が経過した大正12年(1923年)。
北村笑店は東京進出を目指し、藤吉は出張に向かいます。

この頃から吉本も関東進出を果たしております。
出張前、生意気な口を叩くようになった隼也と、藤吉が軽い会話を交わしております。

風太とトキは、先週から2年経過しても、精神年齢が未だ平成高校生のケンカップルのようで、ボーリングデートをすっぽかしたとかなんとか。
一体この人ら、いくつなんでしょう?

おトキさん。2年経って、当時としてはとっくに適齢期を過ぎた女相手に、何も進展しない男なんて、いい加減捨てましょうや。
次行ったほうがいいと思いますよ。

もういろいろスッ飛ばして、トキが子供をおぶって仕事しているくらいでちょうどよかったと思います。
まさかこの二人、40才、50才になってもこの調子? ゴクリ……。

アサリは、キースとのコンビ解消後、相方を4人クビにして、5人目も嫌になったと言い出したそうで。
一方で万丈目夫妻は、東京出演の話もあるほど売れているとか。

 

リリコと栞のファッションに洗練を

リリコは水玉模様のイケてないドレスと、もっさりおかっぱで、お偉いさんとポスター撮影中。
栞はまたリリコに付き添っています。

リリコのドレス……これは何なんでしょうか。
考証的にもあっていないし、なんつーか、なによりダサい。
NHK大阪なら、2011年『カーネーション』で使ったドレスがあるだろうに、引っ張り出してきましょうよ。

彼女もすでに、それなりに大きな映画会社のトップですよね。
なぜ栞はリリコだけにつきっきりのマネージャー状態なのでしょう。

ここで二人は「損して得を取れ」とかなんとか言い始めます。
相変わらず栞はキザです。

ネチネチとファッションチェックしてしまう癖があるため、今日もじっくりと二人を見たわけですが……うーん、栞のスーツも初登場時から代わり映えしないんですよね。

1920年代風のスーツ、高橋一生さんには似合うと思います。
広瀬アリスさんのフラッパースタイルも絶対に似合うはず。
今のもっさりオカッパより、ベティ・ブープみたいな毛先くるりんショートボブの方がいいと思うんだけどなぁ。

リリコって、ちょっとワルい、バッドガール的な魅力があるじゃないですか。
初期の着物時代は衣装にもそれがあったんですよね。
今の残念モダンガールは、もっさりした婦人風で残念です。

 

交渉力が全く成長していない(;゚Д゚)

万丈目は、東京進出に向けてネタを作っています。
これが結構おもしろいらしい。将来、脚本チームに移動する布石でしょうか。

一方で藤吉は、浅草で落語家相手に出演交渉中です。
ふるふるボイスで、情けなさそうに頼むところが……やっぱり成長していない><;

第7週で文鳥に頼んだ時、第10週で団吾に頼んだ時から成長しとらん。
結局、寺ギン相手にビビってたころと同じやん! もう、ウンザリを通り越して、よくわからなくなってきました。

第13週の乙女組オーディションで多少貫禄が出てきたように思えたのは、若い娘相手だったから?
年下の女相手、目下の相手でないと貫禄を出せないっちゅうことですと、情け無い……流石に情け無いぞ、藤吉!

あと交渉もよくわからないんです。
東京進出といっても、芸人を関西に引っ張ってくるわけではなくて、東京の寄席を買い取るのが正しいと思うんですよ。
史実の吉本もそうですし。

お笑いが全国平板化するのは、ラジオとテレビが普及してからでして。
それ以前は、関東と関西は笑いのツボがかなり違っていたのです。
高い交通費とギャラを出して、東京の芸人を引っ張ってくるうまみはあんまりないわけでして。

寄席の売買交渉ではなく、何故出演交渉なのか、と思ってしまいます。

そこへ、なんとキースが通りかかります。

ここで気づいてしまった……。
藤吉とキースは、東京にいる時の演技の方が自然だということに!
出演者が、慣れない関西訛りを使わなくなったせいなんでしょうけど……うーん……。

キースは、渡米後帰国しておりまして。
和製チャップリンとして一旗揚げてから大阪に戻るつもりなんだそうな。チャップリンのわりに、和装なのはどうかと思います。踊りにくそうですし。

 

関東大震災で東京壊滅

その頃、大阪ではトキが掃除をしていました。

これもしつこく突っ込みますが、トキの仕事内容が、掃除に電球交換って、お茶子時代と代わり映えしないやん!
そもそも制服も替わっていないだけで。名目とお給料だけ経理とか、そんな扱いでしょうか。

さて、ツッコミはさておき、てんとトキは、地震の揺れを感じます。

翌朝、東京壊滅の報を受けて呆然とする風鳥亭の面々。
んっ、ここで突っ込むことでもない気がするけど、本拠が南地に移ってもセットが天満時代と変わっていない……?

声も出ないようなてんですが、すぐさま藤吉が戻ります。
昨日の時点で名古屋に一泊したそうです。

しかしキースは東京で罹災しているはず。さあ、どうなるのか?

 

今回のマトメ「関東大震災で描かれるのは家族もの?」

時は流れているはずなのに……。

藤吉は相変わらずの震え声交渉人。
栞はリリコの専属マネージャー。
トキと風太はケンカップル。
てんは未だに娘のような赤とピンクの衣装。
今週も平常運転……というわけにもいかんでしょう。

1923年の関東大震災が発生しました。

たぶん本編ではやらないでしょうから、あらかじめ補っておきますと、吉本が関東の芸人を引っ張ってくるのは震災以降です。
寄席が焼けたため出番がない芸人を救う、復興支援という名目でした。

やっぱり笑いのツボが違うためか、そこまでウケなかったのですが、人助けという名目があるためか観客は入ったそうです。

ドラマでは、そういう吉本と震災の関係ではなく、既視感のある家族ものの展開を今週にする予定だそうです。

事業……です。私が見たいのは吉本せいらしい事業。
それを見たいというのは、贅沢なのでしょうか。

1920年代のスーツについて触れましたが、チャップリンの映像でもわかると思いますので置いておきます。

 

著:武者震之助
絵:小久ヒロ

【関連記事】
吉本せい 吉本興業の歴史

【参考】
NHK公式サイト

 

1 Comment

おおき

わろてんかを、毎日楽しく見ていますが、脚本家、制作サイドの不勉強だと思ったのがあの「ボウリング」の台詞です。ボウリング場が日本で一般人が投げられるようになった最初が1952年の青山の東京ボウリングセンターで、それでもアメリカ人や芸能人たち一部の方の娯楽の場でした。江戸末期に長崎にボウリングが伝わりボウリングサロンができたのは史実ですが、大正時代に大阪でボウリングデートなどあり得ません。あのシーンを見てビックリしました。

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