わろてんか71話あらすじ感想(12/22)寺ギンまでキャラ豹変か~い

日本随一の商都大阪で、芸能界の争いが勃発!
今をときめく大太夫元の寺ギン一派に、対するは北村藤吉・てん夫妻の北村笑店でございまぁす!

上方お笑い界の明るい未来のためにも、何としても寺ギンのやり方は許せないと誓う北村夫妻。
さぁ、勝敗の行方はいかに!?

 

経営がどん詰まりになってきた北村笑店

芸人の不在で、いよいよ経営があやしくなってきた北村笑店。
三軒中二軒が閉店という、苦しい状況に追い込まれます。

そんな中、トキは風太に迫ります。
寺ギンの暴挙を、いじめを、なぜ黙認するのかと。

「おてん様を助けるために寺ギンの元にいるんやなかったの! うちの知っている風太はそんな男やない!」
いや、それはあまりな言い方では? 風太は下僕じゃないんやから(´・ω・`)

ライバルの元につくのが、実は敵を利するためだった……2016年の大河ドラマ『真田丸』で、真田昌幸の弟・真田信尹(さなだ のぶただ)がそんな動きしてましたね。
北村笑店も、意図こそしてませんが、結果的に風太にスパイみたいな動きをさせて。結構ワルですよねw

いや、ワルでも全然いいんです。
問題は、藤吉もてんも「自分たちは真っ直ぐ生きている! みんなのために笑いを提供するんや!」みたいな清廉潔白な顔していることで。
なんだかんだで都合の悪いことは全部人任せで、自分たちは全く泥をかぶらない。
仮にそんな悪い意図がなかったとしても、結果的に人をそういう方向で動かしていたら同罪ではないでしょうか。

てんは算盤を暗い顔ではじき、このままでは2ヶ月後には二軒の寄席を潰さねばいかんようになる……と言います。

ただ、あまり切迫感がなくて、キツいです。画面上に天満の風鳥亭しか出ていないから、他の二軒が潰れると言われてもイマイチ悲壮感がないんですよね。他の二軒をちら見でもさせておけば、『ああ、あの寄席がなくなってしまうのか……』と感慨深いかもしれないのに。

 

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キラキラ顔で「日本一の席主になると言うたやろ!」

藤吉は京都と神戸も回ってきました。が、そこにも寺ギンの手が回っていました。

遅かれ早かれ寺ギンと全面対決になるのは明らかだったのですから、以前、月給制に飛びつこうとした芸人を先に雇用すればよかっただけの話です。
けど、そうしちゃうと主人公2人も悪どいように感じられて、敢えて避けたのでしょう。
毎回毎回、こうした積み重ねが結果的に藤吉を無能に見せる原因になっていますが、一向に治る気配がなくて……冬。

トキと亀井は、てんと藤吉のやりとりを聞き、リストラされるかもと怯えています。

「こうなったら文鳥師匠に頼みましょ!」
てんはそう言い出します。プライドやなんやと腰の重い藤吉ですが、もはや背に腹は代えられない状況。

「日本一の席主になると言うたやろ!」
てんも上目遣いでキラキラした顔をします。可愛い、健気な姿でガンガン推してゆくのが本作の持ち味なんでしょうね。
大河では既に駄目になったテクニックを、朝ドラで再利用している感が……。

一方、寺ギン所属の芸人も困っています。「風鳥亭」の出演チャンスが潰れてしまい、稼ぐ機会が減ってしまったのです。

「あそこは家族みたいに面倒見てくれる」
「寺ギンさんは借金で縛っている」
そう訴える芸人は、風太に泣きつきます。

 

ついに風太も寺ギンと喧嘩別れ

事ここに至って、風太もようやく寺ギンに月給制を提案します。

しかし寺ギンは取り合いません。
「そんなことをしたら芸人を甘やかしてまう。借金を返したいからこそ頑張るやろ」

いやはや典型的なブラック企業の理屈です。それをすると組織は衰退しますね。というか、制作サイドとしては無理矢理にでも寺ギンに自爆させたいのでしょう。そうすれば藤吉とてんの2人は綺麗な身のままピンチを脱することができますし。

風太はそんな寺ギンから芸人が離れていっていると言い、ついに声を張り上げます。

「この頃の寺ギンさん、変やないですか! 金の亡者に成り下がったんや、芸人をモノ扱いする生臭坊主やないか!」

うん、風太の意見には全面的に賛成です。寺ギンがおかしくなったちゅうより、脚本がおかしくなった。
しかし本当にどうしてしまったのでしょう。
寺ギンが、風太と出会うまでに重ねてきた「芸を見る目」や「実は芸人思い」という彼の本質が、何をキッカケに変わったというのでしょう。そんな大きな出来事はなかったはずです。

とまぁ、そんな人物描写は関係なく、物語の都合上、急激なキャラ展開をさせたのですよね。
急ブレーキ、急ハンドル、ウインカーを出さずにいきなり曲がる――。そんな暴走脚本に振り回されて酔っ払いそうです><;

寺ギンは、風太を役立たず呼ばわりしてクビにし、風鳥亭の息の根を止める宣言を改めてします。

 

なぜ藤吉は文鳥師匠に何も訴えずスゴスゴと撤退してしまうのか

客足の途絶えた風鳥亭。
そこでは、てんとトキが健気に入り口付近を掃除しております。

クビになった風太は、その様子をチラッと見て何も言わずに退散。

そのころ藤吉は、深刻な顔してお座敷へ向かっておりました。
仲居が止めるのも聞かず、中へズンズン突き進み、障子を開けるとそこにいたのは寺ギンです。

座敷の奥には文鳥師匠。
寺ギンはおちゃらけ派と伝統派は手を組むと宣言します。

その姿に多大なショックを受けたのでしょう。
藤吉はすごすごと、何も言い返せずに帰って来ます。
って、え? ええええええええええ?

いやいやいやいや、ガキの使いじゃないんやから!

アナタ、今、経営危機ですよ。それなのに一言も言えずに引き返すって、さすがにこれはありえません。
というか、これって文鳥師匠にアピールする絶好のチャンスじゃないですか。

私だったら、この場で演説ぶっこみます。

「師匠聞いてください! 風鳥亭は芸人さんを日本一大事にする! それが私達の考えた色です!
これからは、文鳥師匠とお弟子さんたちさえよければ、出演分に合わせて月給払いさせてもらいます。もちろん他の寄席に出てもらってもかまいません!
これで生活の心配をせず芸に打ち込めます。それでこそ大阪の芸は日本一や、と誇れるのではないでしょうか」

自身の生命である寄席運営がかかってるんですからこれぐらい真に迫って言ってもいいでしょう。

んで、文鳥一派の出演を確約できればメチャメチャお買い得じゃないですか。
それこそ干上がるのは寺ギンで、こうした状況が続けば櫛の歯がボロボロ欠けるように風鳥亭へ他の芸人たちも流れてくるでしょう。

しかし、ただ黙って途方に暮れる藤吉。雇われ社長だったらクビ必至でしょう。

てんはこのままでは月給を払えないと言い出します。もう寄席を手放すしか……。

と、その一方で、風太が長屋の前をトボトボ歩いていると、寺ギン所属の芸人たちが押しかけてきます。
この芸人をまとめて引き取って、北村笑店に移籍させる展開になるんでしょうね。簡単やな。

風鳥亭には寺ギンが入ってきて、勝利宣言をします。

「なんならこの寄席買うたろうか? 元はワシが目をつけてたしな」

 

今回のマトメ「」

さあ、今週も残すはあと一日。
15分でここからどう逆転ホームランを放つ気でしょうか?

風太が芸人をまとめて移籍の流れにしたら、
「お茶子の解雇すら検討しているくせに、新規契約の芸人給与はどうやって払うんや」
と思いながら、とにかく明日を待とうと思います。

しかし、これはもう、明日にでも風太とトキの結婚式を挙げて寺ギンを呼び出し、ぶすっと刺すしかない?『真田丸』方式やね……なんてこともチラッと考えてしまいましたね。
だって寺ギンがいる限り、八方塞がりでしょう。

今日の風太と芸人の展開で、伏線を張ったつもりでしょうけれども、とにかくお金の流れが雑過ぎます。何も現実味がない。
日々の売上がいくらあった、とか、そういう話が一切ないので、どういう銭勘定になっているかまるで見えないのです。
計算が面倒で省いてるんですかね。

あとは……寺ギンの豹変が痛すぎです。
さすがに風太も突っ込んでいましたが、テレビ画面の前で多くの方が同じことを思っていたでしょう。本作は、とにかく豹変する人物が多いんですよね。

寺ギンの、
「悪役ぽいようで、実は芸をわかっている男」
という渋くて味のあるキャラクターはどこにも残っていません。

ちょっといいな……と思った脇役が軒並みダメにされてしまうこの現象。
ただただ悲しいのであります。

芸を大切にするとか。
人を大切にするとか。
そんなことを北村笑店はモットーにしていますが、ドラマ自体が芸や人をお粗末な扱いしているから、もうどうにもなりません。
色々と説得力がなくて当然ではないでしょうか(´・ω・`)

著:武者震之助
絵:小久ヒロ

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【参考】
NHK公式サイト

 

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