まんぷく 6話 感想あらすじ視聴率(10/6)日米開戦でコクる馬鹿

まず、謝らなければならないことがあります。

それは再放送中の『べっぴんさん』です。
今日は、昭和17年(1942年)のとある場面。潔がバイクを乗り回すところを見たすみれ。

燃料は御国のために使えと言われるのでは?とすみれは潔に語りかけるのです。

潔は、そんな風に何もかも国に捧げる時勢に反発し、バイクを乗り回していたのでした。
う~~~~~~ん、切ない、美しい!

ロケ撮影の美しさ、憂いを帯びた登場人物の顔。
何がスゴイって、今日放映された本作と『べっぴんさん』はほぼ同時代を描いているってことです。

実は、この感慨は大河でも味わいました。

佳作以上だとは思いつつも、粗や時代考証ミスも時に見られた『八重の桜』。
あの作品を見返した時、あまりの出来の良さに土下座したくなったのは、『花燃ゆ』と『西郷どん』と比較したおかげでした。

本作『まんぷく』の良いところがあるとすれば、今までの朝ドラがいかに素晴らしいものであったかを再認識させてくれる点でしょう。

『べっぴんさん』のあと、過剰にドジっ子キャラを作ったヒロインが、森の中や海岸で動き回る本作へ。

【第6話の視聴率は20.3%でした】

 

大山鳴動してデート話一匹

そのオープニングからして、なんだかおかしいんですよね。
こんな人気のない場所で、ブリッコキャラ炸裂させた動きは何が言いたいのやら。

リラックスして思わずそうなってしまった――と言うには動きを作りすぎです。
歌詞も、尽くす女房の心情告白みたい。演歌ですか、と突っ込みたくなってしまう……。

さて、咲の具合が悪いと知った福子(まんぷく立花福子モデル安藤仁子)は、見舞いに向かいます。
ここの福子もなあ、21歳にもなって手ぶらかーーーい!!

真一が帰宅したあと、粥を作ろうと言い出し、咲はろくに食事をしていなかったと判明します。
真一もこの年代の日本人男性なのに、お粥を台所でテキパキと作れるって……考証的にどうなんです?

一方では、21歳にもなって、病気の姉の空腹すら気遣えないですし。

咲も咲で、病気のわりには綺麗な顔色でメイクもヘアスタイルもバッチリ。時々繰り返すわざとらしい咳ぐらいのもんでしょう、病人らしいところは。

しっかし、一体なんのシーンだったんだ?

この場面で意味ありそうなところって、福子が咲に
「デートする相手もいないのか?」
と聞かれる、その台詞ぐらい。なんなん!

 

この世界、何かがマジで狂っているのか?

乗馬歯医者の牧がやって来ます。

咲の結婚を知って愕然としておりますが……おい! おいおいおい!

そんなに好きなのに、なぜ3年間1度も訪れず、消息すら知らなかった!
もう、怖い。
むしろ怖いぞ、この世界。何かが狂っていて、私を試しているのか?とすら思うほど。

こんなアホ歯医者がどうなろうと知ったこっちゃない。しかし戦争の足音が迫る中、馬の命運を考えると暗い気持ちになります。

福子は本当に、残念な子でして。
母親から姉の様子を聞かれても、そんなことより乗馬男がウケるしぃとヘラヘラ。

本当に武家の娘ならば、これはもう鈴さんがビンタですよ。

ここで鈴は、克子夫妻の愚痴。

借金を申し込まれたけど、断ったと言います。

貸してあげてもいいのぃ〜とヘラヘラする福子。
この母子……夫が没落したのに、金銭感覚が緩すぎる。

貧乏な母子家庭の割には、調度品や衣服のレベルも高いです。
ファッション武家の娘、ファッション母子家庭、ファッション貧乏か。

 

大げさな演技や演出は、昭和の漫画っすわ

克子の家でまで、牧の話をする福子。
本作は、致命的に笑いのセンスもないんだよなぁ……。

鈴の仮病だの、乗馬牧だの、どう見てもスベってる。絶望的にセンスがない。
牧については実話ベースだといちいちしつこいのですが、実話でもつまらないんだよ! 必要性がないんだよ!!

このあと、立花(まんぷくモデル安藤百福)と福子が出くわします。
いつものように福子がニタニタ笑いながら髪の毛を撫でるのですが、客商売の従業員でこの癖はない。

誰が考えたのでしょう?
無意識で髪の毛に触ってしまうというレベルじゃないですよね。

ブリッコアピールしたくて触っているのか、それとも何か理由があるとか?
こっちの困惑ぶりなど無視するかのように、立花はお茶でもどうですかと福子を誘います。

ここで鳴ってしまう福子の腹。

視聴者A:ブハハハハ、おもしれぇええええええ!
視聴者B:( ゚∀゚)アハハ八八
視聴者C:( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \

って、なるワケないだろ、フツー!

あのですね……鈴の時も思いましたけれども。現実世界で、ここまでタイミングよく、大きな音で腹が鳴ることってありますか?

昭和の漫画っすわ。
本作の大げさな演技や演出は、ベタで人気のない漫画ですわ。

バナナの皮で滑って転ぶレベル。

 

やっぱり台湾ルーツは消えたようだ

「ラーメン! 私好きなんです、ラーメン!」

ラーメン屋に誘われて大はしゃぎする福子。

何度でも指摘します。
このころのラーメン屋って若い娘がホイホイ行く場所じゃない。デートスポットでもない。肉体労働者とか要はガテン系の人とかに愛されたのです。

しかも、立花はラーメン初体験っぽい。
おつゆの出汁を何から取っているのか?と気にする台詞も出てきました。

どうや台湾ルーツは、もう諦めたほうがよいですね。
今後、出ると思って様子見をしていた皆様、残念ながら本作は最低の簒奪をやらかしました。

台湾ルーツの青年がインスタントラーメンを発明するわけではなく、日本人妻とのデートやら何やらで思いつくことにするようです。

歴史修正主義、確定。
こういう差別ど真ん中の行為は、面白ければよいという話じゃありません。

このあと、電話交換手時代に福子が間違って取り次いだ話を立花がします。
よく覚えていましたね。

13 Comments

匿名

私も、このドラマは好きになれません。
おかしいな、と思う所は色々ありますが、なにより主人公の演技が大袈裟すぎるのが嫌です。他の役者さん達は普通に芝居をしてるのに、浮いてるよ…って思います。福子が喋る時だけ、テレビから出る音がうるさい…。今日も、喫茶店内で他のお客さんがいるのに「萬平さんが憲兵に連れて行かれたーーー!!」って叫んでいるし。大声で話せる話題じゃないのでは??
オープニングも含めて、髪の毛をかくのは止めてほしい。不潔に見えるので。

Zai-Chen

緊迫感も高揚感もない開戦の日でしたね。
終わりの見えない日中戦争や、日毎に強まる諸外国の対日圧力。また、国家総動員体制による統制の締め付け、そんなものによる鬱積があの日の朝、一気に吹き飛んだというのが、当時書かれた文章から伺えますが、本作はそうしたものを全てすっ飛ばしてますから描きようがありませんねw
オリンピックの金メダルの号外でもみんなもっと盛り上がるだろう!と思わせる呑気にヘラヘラしていた群衆の表情がそのままこのドラマの基調になっているのでは、と思います。
でも、「朝ドラはそれでいい」と思っていらっしゃる方が一定数いる以上、そこそこ人気作にはなると思います。ただ、今まで、「朝から暗い」とか「重い」という批判を浴びながらも、戦争に対してはある程度真摯に向き合ってきたと思うNHKの看板番組が、今回、その姿勢を放棄してしまった。もっと言えば、「そんな辛気臭い話はサクサク済ませて、もっとみんなアハハウフフできるドラマが見たい!」と仰る視聴者様に忖度してしまった。その代償は相当に重たいものになるのではないでしょうか。

あと、カンヌで安藤サクラさんの演技を絶賛していたケイト・ブランシェットがこのドラマ観たら一体何て言うのかなあ・・・・

匿名

考証を一切無視しても、咲の結婚式で福子が感動的なスピーチをするまでは、まだ話の流れが感じられなくも無かったですが、初週でいきなり三年スキップはいかにも唐突な感じを受けました
週の引きをお付き合い宣言にしたいという目算優先でしょうが、他に描くべき伏線とか無いんかな……

キャラの芯が未だに見えないまま、ぶりっ子アピールと意外に仕事もできるんですよ?アピールを繰り返す福子共々、落とし所が何処なのか、何を描きたいのか、悪い意味で先が見えないドラマです

ぬぬ

日系人が強制収容所に入れられた話が紹介されていた本に
こんな一文が続いていました。
当時日系人は強制収容所に入れられ差別されたが
同時期にアメリカにいたドイツ人はそのようなことはされなかった。
なぜなら彼らは白人だから。…

こんな感じで 多くの人が差別しあっていた時代に
台湾人夫と日本人妻が愛し合ってたよ、と描く方が
より少女漫画的で 良かったのでは?と思います。
(強制収容所など 当時のアメリカでの日系人の扱いについては
 DVD「442日系部隊 アメリカ史上最強の陸軍」がわかりやすかったです)

台湾人設定を排除したのは
・台湾に妻がいた(重婚だった)こと
・戦後 中国(戦勝国)の籍を取ることで 優遇処置を受けたこと
この辺も消したかったのかな…と思いましたが
それこそ ドラマなのだから 色々描きようがあったんじゃないですかね。
「あれをそんなふうに描いたのか!」を見たかったかなあ。

とりあえず
福子が髪を触るクセは直してほしい所です
(ぶりっ子過ぎて いつもちょっと ウッと思います)

匿名

オープニング、指摘していただいて胸のすく思いです。教育番組のタイトル映像として15秒くらいにまとまってたらアリだったかも。

穿った意見であることを承知で言わせてもらえれば、歌詞も主体性が感じられず常に受け身というか…

Twitterからきました!

想定視聴者さん達はハセヒロを萌え消費して「新しい朝ドラたのしいね!」って言ってるご様子だし、昭和の少女マンガ大好きなのでたぶん馬の耳に念仏かなと思います。マーケティング大成功って感じですが、民放じゃないのにその評価のされ方どうなの?と思います。

台湾描写なかったの本当に残念でした…

小原正靖

僕もアメリカと日本が戦争するけど付き合ってという思考回路はいかがなもかと ホテル適性言語は敵性言語ですね宿泊施設とでも言い換えるのですか 

ぱせり

想定視聴者に思いっきり当てはまってしまいました…(;´・ω・)
自分のような無知な愚か者が、朝ドラをダメにしてしまうのですね…。
「まんぷく」を面白いと思ってしまってごめんなさい……。

こけにわ

武者さんのレビューを見ることと、
歴史の勉強に来ています。
参考資料の動画に涙が出ました。
このサイトの、朝ドラ以外のレビューも見るようになりました。
ニュースよりも、世界が見えてきます。
ありがとうございます。
朝は気分悪くなりたくないですね、
まんぷくは一週間で、
見る気を失いました。
べっぴんさんはオープニング美しい。
これを見て、半年過ごします。
武者さんの戦いを心から応援します。

停電のため第三回から視聴

SNS上で絶賛されていて自分の感想とあまりにも違い不思議に思っていましたので、レビューを拝見して、あぁまともな感覚で良かったのかも、とホッとしています。

本作は誰かに忖度しているのでしょうかね…?
戦争を知らない現代の人々に、
戦前、お国のために、の時代は楽しかった、呑気だった、今と変わらなかった、と謝った情報を伝える意図とは…。

日本の未来が、本当に恐ろしくなってきました。

あうこ。

相変わらずのお怒りっぷりですね。
母子家庭の描き方、仕事への向き合い方、家事へのハードルの低さ、気になるんですね。

Susuka

何とか1週間見ましたが…
この作品って、本当にエスノセントリズムの作品なんかな?と思っています(皮肉を込めて、です。最初に断っておきます)。

武者さんと読者の皆さんには釈迦に説法ですが、本作は時代考証が雑なうえに(根菜切断機)、キャラクターの言動が絵に描いたようなテンプレで(大げさなドジっ子ぶり)合理性にかけており(金銭感覚の欠如)、言動不一致もあり(コスプレ武士、コスプレ貧乏…)などなど、ドラマの脚本の質の点で、台湾隠しを抜きにしてもかなりの低レベルです。

本作について、台湾にルーツを持ち、安藤百福を「郷里の英雄」として尊敬する人々が、設定を純日本人にされたことで失望するのは当然でしょう。では、「台湾何するものぞ」の精神で日本エスノセントリズム過剰気味の方にとって、本作はどう映るのでしょうか。
エスノセントリズム全開で作品をつくるとすると、本作は、カップラーメンをネタにして日本を実態以上にヨイショする、一種のプロパガンダ作品でなければなりません(そういう動機を前提とした場合の話です、念のため)。プロパガンダというのは、大衆を引き込むのが目的ですから、「ぱっと見、違和感がない」作風であることが必須条件です。例えば、戦後70年がたった今、ナチスの党大会やモンペ服の女性が「お国のために!」「お国のために!」的な当時の映像が、流れたところで、一般大衆は感動するでしょうか。断じて、「否」です。プロパガンダというものは、発注元(時の権力者など)が大衆を、自身が望む方向に自発的に誘導するためのツールであり、大衆が自発的に作品を見て、発信者の政治的主張に(意図せずして/深層心理のレベルで)迎合して初めて、その目的を達成するものです。ですから、優良なプロパガンダ作品は、その核心である政治的意図を除けば面白くなければならず、作品としての質も高くなければなりません。
事前講評で武者さんは
『たとえドラマが面白く盛り上がったとしても、根底にある価値観が0で変わりなく、私の中では点数が確定してしまいました。』
とおっしゃっています。武者さんの言を借りれば、プロパガンダ作品は、「ドラマが面白く盛り上が」ることが必須条件です。仮に、発注元が「日本をヨイショするのじゃああああああ!!!」と言って現場に介入、ドラマの流れを無視して日本ヨイショネタてんこ盛りの、視聴者目線から見て「面白くもなく、全く盛り上がらない」作品になってしまったら、それはプロパガンダ作品としてすら落第です。視聴者が「面白くねーな、次の作品を待とう」とチャンネルを変えてしまえばそもそも制作者の意図が視聴者届きませんし、あまりに露骨だとネガティブキャンペーンが沸き起こって本末転倒、逆効果です。
先に挙げた40年代前半のプロパガンダは、今の視聴者からは「プロパガンダでございます!」と触れ回っているようなもので、押しつけがましいことこの上ない。また、このような映像が流れるのは大抵、「戦争によって多くの犠牲が出て…」といった文脈なので、こんな動画がプロパガンダとして通用するはずがありません(本作の日米開戦の場面では、この点で盛大にやらかしてます)。
たとえば、本作が「あまちゃん」のような、社会現象を巻き起こすほどの「オモシロ作品」だったらどうでしょう。あるいは、「半分、青い」や「ひよっこ」のような、緻密な脚本であったらどうなったでしょう。「マッサン」のウイスキーのように、カップラーメンの創作への苦悩を丁寧に描いていたらどうでしょう。これらを全て完璧にクリアして、時代考証や脚本の質やら、本作が現時点で抱えている問題点も文句を言われないレベルまでに高めて、そのうえで台湾の「た」の字も出さなかったらどうでしょう(その時点で、時代考証がメチャクチャになりそうですが…)。武者さんならば、「価値観が0なので、0×100で0点です!」と断言されるでしょうが、世間では「朝ドラ史上の傑作!」と大絶賛されることでしょう。台湾の人々の不満や、武者さんをはじめとする「エスノセントリズム警鐘派」を圧倒して、カップヌードルをネタにしたエスノセントリズムが、極めて巧妙に達成されるでしょう。本物のプロパガンダとは、こういうものです。

結論として、本作が現状のまま推移すると、「日本をヨイショしようとしたけれど技術な体力がついてゆかず、全ての層にソッポを向かれて盛大にコケた作品」という評価になりそうです。要するに、「エスノセントリズムもどき」「エスノセントリズム崩れ」。
日本をヨイショする意図があるか否かについては、「疑わしきは被告人の利益に」ということで、私は意見をもうしばらく保留したいと思いますが、意図せずして台湾の人々および世界のエスノセントリズム警鐘派を敵に回しているのならば益々タチが悪い。武者さんの懸念はもっともです。

もうまんぷく

 いやー、キレッキレのコメント、ぶった切り、いや跡形もなく粉砕、ありがとうございます。一々共感してスカッとします。間違い無く史上最低の駄作決定ですな。
 名曲、晴れたらいいね以来のドリカム主題歌、同じ様に行進曲風で、きっと朝のスタートを元気にきれるようにとの、吉田美和の願いが込められているのでしょう。少しトリッキーな旋律ですが、聞き飽きない気がします。しかし、初日にそのOP映像見てぶっ飛びましたわ。この方何ふざけてるの?不自然なだけで何の面白みも無い!えっ、これ毎日見させられる訳?半年間。
 正面切った批判にはそれなりの知識、根拠、論理が、また何よりも反感を怖れない勇気が必要です。ぶれずに筋を通す姿勢は気持ちが良いですわ。応援してます。これはTVに向かって突っ込みながら楽しむ朝ドラと割り切りました。

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