まるで幼児向け番組のような演出が目立つ
娯楽作品なんだから歴史なんてどうでもいいじゃない――。
そんな横暴な声もありますが、この腐りきったメッセージ、やっぱり私は受け入れることができません。
約70年前の戦後。
ブラック労働で過労死しかねなかった労働環境を、
「それでも当時の日本人は、ウキウキワクワクと、搾取する上司や会社のもとで暮らしていたのです!」
だなんて、キンキン声の少女ナレーションで語られたらって想像してみてくださいよ。
台湾ルーツ削除の時点から、差別的なところも滲み出していた本作。
日本人も、労働者も、女性も、バカにしくさっているんですよ。福子のアホみたいなリアクション見てたらそうなるでしょうに。
なによりも視聴者をバカにしくさってますよ。
本作を見ていると思い出すのは、「子供騙し」という言葉です。
あらすじで、ナレーションで、ヒロインを「福ちゃん」呼ばわりしているあたりが痛い。
しかも、そのナレーションがキンキンした少女声。
まるで幼児向け番組のような演出が目立つわけですが、一体何がしたいのか。
本作の制作チームはわかっていないようなので、リアルな武士の魂というものを提示させていただきますと……。
『喧嘩両成敗の誕生 (講談社選書メチエ)』
『世界の辺境とハードボイルド室町時代(集英社インターナショナル)』
※著:清水克行
武士ちゅうもんはのう。
侮辱されたら本気で斬りに行く。
受け流したらば、そりゃあ武士の魂を持たん卑怯者と恥をかくんじゃよ。
切腹もんじゃけえのう。
侮辱を許さん武士の魂で、視聴者をバカにする本作をこれからもぶった斬るけぇ、のう!
「おどれは腹くくった上でやっとるんか!」
「弾はまだ残っとるがよう……」
本日のおまけ的武士の情け。
前作アンチタグを教えてくれた親切な方へ。
◆大規模調査でわかった、ネットに「極論」ばかり出回る本当の理由
アンチタグって、まさに極論の掃きだめです。
私は見ないで結構ですわ。
※レビューの過去記事は『まんぷく感想』からお選びください
※『八重の桜』がU-NEXTならスグ見れる!
他にも多数の朝ドラ・大河作品も視聴できます(時期によって対象番組が異なりますのでご注意を)。
文:武者震之助
絵:小久ヒロ
これまでは朝は忙しくてちゃんと見られないので、録画して夜にゆっくり見ていたのですが、とうとう先週から録画もやめ、出勤の準備をしながらの流し見のみになり、おかげで内容の酷さもさほど気にならなくなりました。
それでも、今日の鈴の「下僕」発言と岡の「石を投げられた」発言には思わずツッコミを入れずにはいられませんでした。(武者さんと同じ理由です。自分の感覚が間違ってなくてよかった)
そう言えば昨日の慰労会(隠し芸大会?)俳優さんたちへの何かの罰ゲームかしらと思ってしまいました。特に夫婦漫才は聞いているコチラがいたたまれなくなって画面に目を向けられませんでした。
最近「エコーチェンバー現象」なる言葉を聞いたのですが、
ネットなどで自分の意見と同じ発言ばかりチェックしているあまり、この世界では自分の意見だけが正しく、他の意見に耳を貸さない、それは間違った意見である、という人が多くなってきている。
という話でした。
私は朝ドラ歴は5年程ですが、前作から自分の意見が、ネットで氾濫している意見と異なってきているのを感じ、色々探していて、このサイトで納得させられる解説を読ませてもらったときはホッとしたものです。
今作も、いきなり好評価に傾いた感想が多く、驚いている次第ですが、やはりここでの解説が今作に対しての全うな意見だと私は感じております。
私の職場にも朝ドラファンはおりまして、よく朝ドラ談義をするのですが、その方は前作アンチ、今作アンチです(カーネーション、朝きたファンですが)。でも色々な意見を交わしつつ楽しく会話ができてるのは嬉しいことです。
エコーチェンバーで凝り固まってしまうのも怖い現象ですが、自分の意見を思いっきり言える環境を作るというのも大事なことと思います。武将さん感謝します。