あさが来た 12話 感想あらすじ 姉妹の嫁入り

あさは新次郎の兄が危篤なのに、図々しい手紙を送ってしまったと謝ります。
傍若無人なようで、ちゃんと謝るなかなかよい子ですね。

一方の新次郎はさりげなく「今までおなごからたくさん文をもらった」と、あさをやきもきさせることと、あさからもらった文がうれしかったことと、同時に言うリア充ぶりを発揮。
ニクいくらいカッコイイ新次郎です.

が、話しているうちに亡き兄への劣等感を語り出し、あさに慰められます。
ただ脳天気に遊んでいるだけではなく、こんな思いがあったなんて!

これもまた、ヒロインにだけ弱みを見せ、そして慰めるという、少女漫画王道的ときめきシチュエーションですね。

「ここは泣かないだろう」

そしていよいよ、はつの嫁入りシーンです。

両親より先に、船に乗って静かに去るはつ。
なんとも絵になる場面で、スタッフや演じる役者さんの気合いも感じさせます。

絵になるといいますか、絵から出てきたようといいますか。
船が出て行く様子が寂しげでもう戻れないという感じがよく出ていました。

ちなみに台本でははつが泣くと書いてあったそうですが、宮崎あおいさんが「ここは泣かないだろう」と思い、変えたそうです。

確かに宮崎さんの解釈で正しいと感じました。
泣きじゃくるあさとの対比が出ていて、芯に強さを秘めたはつの性格がよく出ていたと思います。

本作は演出に緩急があり、情報や台詞を詰め込むところはぎゅっと詰めて、こういう情感あふれる場面は最低限の台詞だけで魅せるますね。
船の上で母からもらったお守り袋を無言で取り出すはつは、台詞ではあらわせない情感があふれていました。

ほんのかすかに、笑みが浮かぶ寸前

次の場面はごくごく短いもの。
惣兵衛が白無垢姿のはつの後ろに立っているだけで一瞬ではあるのですが、これまた秀逸です。

何が秀逸かって、惣兵衛の顔です。

無言でほぼ無表情であるものの、はつの美しさに圧倒されて、ほんのかすかに、笑みが浮かぶ寸前のような表情になっているのです。
もしかしてひょっとすると、惣兵衛は花嫁を大事にするかもしれない……暗闇に針で穴をぽつんと開けたような、分厚い氷にひびが入ったような、そんな瞬間でした。
これまたどんな台詞でもあらわせない感覚。

それから半年後、今度はあさの番です。白無垢姿のあさは忠興すら驚くほど美しい花嫁でした。

梨江は姉とおそろいのお守り袋を渡し、「やらかい心を忘れんとええお嫁さんになるんやで」とはなむけの言葉をかけます。
忠興もツンデレ親父を発揮し「さっさと行け!」と情感たっぷりの別れを告げます。

新次郎はドコ行ったん!

かくして大阪にまでやって来たあさ。

姑・よのもあさを見て「馬子にも衣装なこと」となかなか失礼な褒め言葉をもらします。

が、肝心の花婿の新次郎が三味線持って紅葉狩りに出かけているのだから困ったものです。
どういうことなんだ!?

皆があっけにとられている頃、新次郎は美和という美人の三味線師匠相手に本当に紅葉狩りをしていました。

玉木さんは三味線の特訓をしただけあって、その成果か粋に弾いていて素晴らしいのですが……褒めている場合じゃない!

いやー、でもこの紅葉狩りいい場面です。
緋色の毛氈を敷いて粋な男女が三味線弾いて、これまた絵から抜け出たよう。

いやいやそれどころじゃありません。
あさは「ぴっくりポンや(個人的にじぇじぇじぇの何番目か煎じのようで好きではないのですが)」です。

そしてここで来週予告。
新次郎は投げられるわ、はつは姑にいじめられるわ大変なのですが。

まさかの土方、しかも山本耕史の「待たせたな」に全部持って行かれた気がします。
朝からどんだけ豪華なんですか!

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文:武者震之助
絵:小久ヒロ

※レビューの過去記事は『あさが来た感想』からお選びください

あさが来たモデル広岡浅子と、五代友厚についてもリンク先に伝記がございます

【参考】
連続テレビ小説 あさが来た 完全版 ブルーレイBOX1 [Blu-ray]

 

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