あさが来た 16話 感想あらすじ 姑の嫁いびりなんて見たいかな

今日は五代との再会からスタート。
相変わらず英語と薩摩弁のミックスというわけわからん言葉使いで、しかも洋装です。

さらにあさの住所を突き止めて手紙を書いただの、こんなにびゅうちふるになってだの、人の「わいふ」だなんてもったいないだの、いろいろ大胆発言を繰り返します。

五代とは何者なのでしょうか。
実在人物としてではなく、ドラマ上の人物としての役割を考えてみるとおもしろそうです。

週一ペースでふらっと出てきて、あさに何か人生のヒントを与える役目を担っている、と。不思議な役回りなんですね。

今回の五代の場面は、彼以外にも面白い要素がたくさんあります。

賑やかな米会所の様子や、米の値段を旗で伝達する映像は、やっぱり『タイムスクーハンター』的なんですよね。そういえば『TSH』には2010年放送「速報セヨ!旗振り通信」という回がありました。

歴史ロマンだのぅ

大阪を見てその賑わいにわくわくする五代とあさ。
この二人が、のちにこの大阪の街をもり立てると思うと、こちらもわくわくしてきます。

こういうのが、歴史ロマンなんですよねえ。

あさは五代に「世の中が変わる」と言われます。この言葉、あさの人生にとって重大なヒントとなりそうです。
ついでに言うと、「イケメンが私にまんざらでもないみたい〜」とニヤニヤせず、情勢の変化に目配りするところが、あさのよいところなんですよね。どっかのデスおにぎり女とは、その辺が違う。

はつの嫁ぎ先山王寺屋には、梨江が立ち寄っていました。

ここではつと梨江が久々に母娘の語らいをします。
何気ない世間話から始まるのですが、梨江は世間の情勢変化を警戒し、山王寺屋はどうかと尋ねます。

インパクトが強すぎて忘れてしまいそうになりましたが、昨日の「トシが来た」を梨江が目撃しているんですよね。あんな場面を見たら、とんでもない時代だと痛感することでしょう。

この会話をはつの姑・菊が立ち聞きしていまいました。
ところが梨江のように洞察力がなく、プライドばかりが高い菊は今井家に商売が傾いているのではないかと見下された、と思い込んでしまうわけです。

怒りのあまり、ねちねちとはつを責める菊。
はつはこの会話で一切山王寺屋のことなど漏らしていないわけで、まったく何も悪くありません。

これには脇で見ていた惣兵衛も止めようとしますが、菊はますます嫌味をヒートアップさせます。

ああ、惣兵衛はこういう母にコントロールされて育ったわけですね。
そりゃ歪むかもしれませんね。梨江の山王寺屋訪問は大失敗に終わりました。

姑の嫁いびりなんて誰が見たいん?

そして今週から嫁姑いびりが始まりそうですが……。

NHK連ドラ「あさが来た」好調 注目の嫁いびりキター  〈週刊朝日〉|dot.ドット 朝日新聞出版 

朝ドラで嫁いびり役を担う萬田久子 視聴者増やすスパイスに│NEWSポストセブン

NHK朝ドラ「あさが来た」に活かされた「まれ」「花燃ゆ」失敗の教訓とは? | アサ芸プラス

正直、ほんとうに嫁姑要素が受けているか、難しいところだと思います。

『マッサン』の泉ピン子さんは評判もよくなかったし、盛り上がると自ら太鼓判を押した臨終場面も視聴率は低かったわけです。

新朝ドラ「マッサン」 泉ピン子に「朝からキツイ」と散々な声

マッサン“ピン子死す”は19・3%

まぁ、大した思い入れもなくニュースを書く人は考えもしないのでしょう。

「嫁姑いびり」なんておもしろがっていますが、中身は要するにパワハラです。
朝からハラスメントなんて、誰が見たいんでしょうか。

『マッサン』の次の『まれ』では、

いきなり“姑”登場のア然…伸び悩む朝ドラ「まれ」が最終手段

と、シナリオ上必要がないし伏線なしで姑をぶっこみ、さんざん批判されました。
嫁姑いびりが受けるなんて、勝手な思い込みではありませんか?

商売の理屈を知るために策略働かせ

では本作はと言いますと、対比がポイントのシナリオ効果プラス伏線になっています。
山王寺屋では女が一切商売には関与できないと、ここでハッキリするわけです。

山王寺屋の対比として出てくる加野屋へ場面転換。あさは若奥さんらしく縫い物に精を出しております。
仕事をこなしつつも、五代から聞いた世間の流れが感じられないことに不満が。

そこへしっかり者の番頭・雁助が、珍しく満面の笑みであさの元に御礼を言いに来ます。
これがなんと、襦袢(下着)にかわいらしい猫ちゃんの縫い取りをしてもらえたからだそうです。

亀助と違って堅物にも見えた雁助がファンシー好きなのがお茶目ですね。今だったらさしずめキティちゃんのボクサーパンツを履いているようなものでしょうか。

実はこれはあさの策略でした。

かわいい猫ちゃんの御礼に、商売の理屈を教えて欲しいと頼み混みます。
雁助の両替屋講座では「信頼が大事」と習います。

江戸の民にとって一番信頼できるものは、とりあえず一応は幕府でしょう。その屋台骨がゆらいでいるわけで、今後商売がとんでもないことになるのではないかという予感がします。

あさがここで出してくるのは新次郎からもらった赤いそろばん。
その様子をのぞき見た新次郎、いきいきとしたあさの様子にまんざらでもないようです。

梨江からお菓子があさに届くと謎の手紙が。
川柳のようですが、時勢が変わったこととそれに忠興が乗ったという意味のようです。

はつに伝えるのが失敗したから、ちょっと密書っぽくしたわけですね。

世界が変わるのではないかと予感を覚えるあさ。しかし、もっととりあえず気になることが出来ました。

ふらふらと巾着振り回して出かける夫、新次郎です。
ついにあさは尾行開始!
おおっ、ついに浮気現場に踏み込むのか!?

「たのもーっ!」

と叫んだところで今日は終わりです。

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文:武者震之助
絵:小久ヒロ

※レビューの過去記事は『あさが来た感想』からお選びください

あさが来たモデル広岡浅子と、五代友厚についてもリンク先に伝記がございます

【参考】
連続テレビ小説 あさが来た 完全版 ブルーレイBOX1 [Blu-ray]

 

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