あさが来た 95話 ついに訪れた五代の死

死期を迎えた五代友厚。
「なんでだす!? なんで戻って来ないの!?」
と言うあさ。どうしちゃったんでしょう。

このあとに続く質問といい、尋ね方といい、歳を重ねた大人のものではない。
顔色が悪いことはわかっていたはずで、少なからずピンと来ていたはずですよね。

今までは彼女の若さとして擁護できていた部分。本来なら歳を重ねて変化していくべきところがこの調子では辛いものがあります。

「なんでだす!?」とくってかかっていいのは、理不尽なことを言われた時ではないでしょうか。
これじゃ失礼な人に見えてしまう。

キャラとしてのダンディズムは弱まった

はい、そんなわけで五代ファイナルステージです。

寄合所に駆けつけたあさはたち。
新次郎に促されたあさが目にしたのは、ソファで仮眠をとる五代でした。

ここであさと五代、最期の会話になります。

五代に道を照らしてもらえたと涙ながらに訴えます。
先日新次郎に「やつれた姿を見られたくない」と感動的なことを言った五代ですが、今日それが反故になってしまうのですね。

五代の出番最終日にあさと会話を入れるのは仕方ないにせよ、キャラとしてのダンディズムは弱まった気がします。

そして、もう死ぬと強調するわりには、結構、元気そうに長々と思い出話ができるってのも……。
今週は朝ドラの一週間縛りがマイナス方向に作用しておりまして、間延び感がひどいです。

回想シーンで尺を稼いでいるのがミエミエ。
開拓使払い下げ事件と死、五代中心エピソードを圧縮して一週間にできなかったのかなぁと感じます。

ペンギンネタも引っ張り過ぎでは?

わかりますよ。五代の人気が絶大なのは。
しかし、その人気に乗っかり過ぎて、せっかくのキャラを崩壊させてしまいました。

「もう少し見たい!」と思うくらいがよいさじ加減だと思うのです。

ペンギンネタもそんなにしつこく引っ張るものでしょうか。
最期の会話になるかもしれないのに、ペンギンなのか!

この間、途切れることなく大仰なBGMが流れ続けます。
スタッフは回想シーンで出すかもしれないと発言しておりましたが、個人的にはもう見なくてよいかなぁ。胃もたれします。

50話ぐらいまでは、五代がこれほど残念なことになるとは思っていませんでした。
私の中では先週の時点で死んでしまいました。

正吉の死を惜しんだ気持ちが湧いてこない

五代は東京で療養生活に入り、その一ヶ月後亡くなります。

正直なところ、死ぬ死ぬ詐欺が終わったという安堵感ばかり。
正吉のときのように、死を惜しむ気持ちがあまり湧いてきません。

死よりも、そのことの方が残念です。

五代はあさの師匠として、ビジネスについて教えていた設定ですが、することと言ったらペンギンネタばかりでした。

と、私は文句ばっかりですが、世間的にはこんな悲鳴もあがっているようで。

◆有働アナ、朝ドラ“五代様”死に涙「心の整理つかない」 ネットでも悲鳴続々「仕事休みたい」 | ORICON STYLE 

キャラ萌え路線としても、ディーン・フジオカさんの日本再上陸としても、大成功ではあるのでしょう。

彼の今後の活躍については心から期待しております。

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文:武者震之助
絵:小久ヒロ

※レビューの過去記事は『あさが来た感想』からお選びください

あさが来たモデル広岡浅子と、五代友厚についてもリンク先に伝記がございます

【参考】
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