あさが来た 31話 感想あらすじ 注目したい五代の変化

豪華出演として話題になった、山本耕史さんの土方歳三。その裏話がニュースになっておりました。

朝ドラ「あさが来た」に大河ドラマ「新選組!」のテイストが持ち込まれたわけをプロデューサーに直撃した(木俣冬) 

そして山本さんらに続き、豪華出演者も!

武田鉄矢 福澤諭吉役で「あさが来た」出演 起用理由は「うるさいぐらい語り続ける人」デイリースポーツ

福澤諭吉も武田鉄矢さんも、どちらも豪華ですね!

菊と栄達夫妻にも変化の訪れ

激動の明治維新の時代を生き抜く姉妹たち。

商人への道を邁進するあさと、落ちぶれた家をなんとか守ろうとするはつ。
そんな中、はつのお腹には小さな命が宿ると、事もあろうに夫の惣兵衛が失踪してしまう――そんな衝撃の展開となり、先週は幕を閉じました。

一体どうなることでしょうか。

あさは、はつたちの住む納屋で、炊事のお手伝いをしております。

借金取りに見つからないのか?
と、気になるところではありますが、栄達は妊娠したはつを気遣います。姉の妊娠にびっくりぽん!

祝福ムードに水を差すのは、菊のいけずです。
こんなタイミングで子どもが出来てもうれしくないと毒を吐きます。

確かに働き手のはつの妊娠はちょっと厳しい気もします。菊はいけずですが、パワーダウンしているようで、周囲は受け流すだけ。
一方、妻のいいなりになっていた栄達はしっかり意見を言うようになって、明らかにパワーバランスが変わっていますね。

問題は惣兵衛の不在です。

タイミングが悪い……惣兵衛の心の闇が何なのか、どの程度なのか不明ですが、自分の子ができるとなれば失踪なんてしなかったかもしれません。

声に出さない表情だけで見せる演技

あさは?と言いますと、新次郎の夜遊びが再会してしまいました。

フラ〜リと遊びに出かけ、色っぽいお師匠さんの美和とイチャイチャ。
「なもなもなもなも……」とふざけて言うところとか、軽薄な色男そのものです。

夫としては困ったモンですが、婚礼すっぽかし紅葉狩りといい今回といい、もの凄く絵になるからこれまたなんとも言えません。

お師匠さんがねえ、またいい女なんですよ。
大人の夜の、粋な世界なんですよね。

そんな新次郎の行動を番頭コンビから聞き、正吉は頭を痛めます。

よのがやって来て、あさの態度が悪いから新次郎も家にいつかないのだとお小言。夫婦の寝室には商売の本がびっしり置かれ、よのお手製の犬張り子が埋もれるほどだとか。

正吉はかわいい嫁と、これまたかわいい妻の板挟みになって弱ります。

そこでよの、急に真顔になって「うちは、いけずな姑だすやろか?!」と言い出し、「うちはいけずな姑やあらへんはずや〜」と泣き出してしまいます。

うんうん、よのさんも嫁を可愛がって、素敵なお姑さんになりたかったはずなんですよね。
普通のお嫁さんならそうなっていたかもしれないんですよね。

そして妻に泣かれるとしおしおと困るばかりの正吉。
この夫婦、ずっとこんな感じなんでしょうね。

番頭コンビはここで無言ながら、表情にくっきりと「あほらし。やってられへん……」と書いてあります。

うんざりしながら去ろうとすると、よのはコンビを呼び止め、新次郎の浮気相手を調査しろというお達し。
番頭コンビ、唖然です。

立ち聞きするうめも驚いた顔で、正吉は顔をしかめます。
この場面は番頭コンビ、うめ、正吉の言葉に出さない顔の表情だけで見せる演技がとても面白いですね。

エビデンスを伴った石炭ビジネスの重要性

あさは新次郎への募る不安を置いておき、その気持ちを紛らわせるようにはつの元へ向かいます。

米や着物は断わられ、酸っぱいものは嬉しいと果物を受け取るはつ。
シットリとしたはつの演技が相変わらず素晴らしいなぁ。

あさは、はつになら素直に相談できるし、助言も聞きます。
新次郎と険悪なあさをたしなめ、惣兵衛捜索も手伝ってくれているよい人だと諭します。あさは反省し、夫と対話しようと思います。

はつに諭されたあさは朝帰りする新次郎を出迎えます。

しかし新次郎は石炭のことはアカンと先に釘を刺します。あさはこれに煽られてしまい、石炭の重要性、ビジネスチャンスを語り始めます。

抽象的な志とかそういうことではなく、値上がりぶりなどのエビデンスまで踏まえてプレゼン。
まさに売り言葉に買い言葉。
新次郎は「嫁さんやのうて男の衆と話しているみたいやわ」とうんざりして去って行きます。

仲直り作戦失敗だぁ!

注目したい五代の変化

そのころ東京では、五代友厚が官職を辞して大阪に戻ると大久保利通に断りを入れていました。

土曜日に船場締めして月曜日にもう戻るのかと思いますが、史実でも二ヶ月で大阪に戻っているので仕方有りませんね。
大久保はいかにも明治らしい立派な髭です。

この場面での五代は薩摩弁ですが、ちゃんと目上の人に対する敬語になっています。

方言では敬語の概念はないとばかりに「まんで!」、「まい!」、「やるさけね〜〜〜」とか師匠にため口叩きまくっていた前作は何だったのか。

かつて同輩として接してきた相手でも、目上の立場になったら、わきまえて話す点もものすごく好印象です。

何故って? どこぞの大河の県令殿ははるかに目上の木戸に威張り散らすから。
本作のあさや五代はぶっ飛んだ言動に過剰演出でもう少しでウザいキャラになるのですが、そうならずに踏みとどまっているのは人としての礼儀や常識を持ち、謝ることもできるからでしょう。

そして注目したいのが、五代の変化です。

一週目に大久保と酒楼で呑んでいた時、大阪商人は薩摩武士とは別物と考えていたようで、何故商人の方が威張っているのか、見返してやるからな的なことを言っていました。

それがこの時点では、官を辞して大阪に行かねばならないと決意を固めるほど大阪商人に親近感や同志愛を抱き、大久保とは距離を置いています。
五代は変わったのです。

今日最後の場面、加野屋では、あさがパチパチとそろばんを弾いておりました。

「この大きいがに股の足音は……」
とあさが顔を上げると、目の前に父・忠興が!

大きいがに股と言えばあさの歩き方の特徴でもあります。
なんだかんだで似ている父娘、久々の再会となりました。

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文:武者震之助
絵:小久ヒロ

※レビューの過去記事は『あさが来た感想』からお選びください

あさが来たモデル広岡浅子と、五代友厚についてもリンク先に伝記がございます

【参考】
連続テレビ小説 あさが来た 完全版 ブルーレイBOX1 [Blu-ray]

 

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