まんぷく 92話 感想あらすじ視聴率(1/20)好きの反対は嫌いじゃなくて無視だよ

現場が崩壊していませんか?

食を扱うドラマなのに、その食に対してぞんざいな対応もいただけません。

食べかけの餅を我が子のお雑煮に入れる……って、新しく焼くだけの餅がないってこと?
お雑煮の中に入って既にウニョウニョしている餅って、親子でもあまり見ていて気持ちのいいシーンではありません。

克子と忠彦の息子二人もなぁ。
どうせゲスで容姿ジャッジ大好きなセクハラ野郎に成長するんだろうなぁって思えてきます。
つーか、未だに名前が覚えられません。まったくもってモブだったから。

源も「金だ〜!金だ〜!」で喜んでいるし。
子供がお年玉で嬉しいのはわかりますけど、それをしつこくクローズアップするセンスが問題。
ポチ袋もそのへんで買ってきたものみたいで、時代考証がまたおかしいです

タカと吉乃は、子作り要員だと鈴が正月から認定しておりました。

男はセクハラ加害者。
女は子作り要員。

いったい何なんでしょう、このディストピア?
浄化剤でも見ないとやってられん!

世良がウイスキーを持ち込むものの、銘柄なしでした。

コレもなぁ。
竹鶴のウイスキーとでも言えば朝ドラ的には美味しいハズなんですよ。他社CMの「ウラシマミルク」ネタは使っても、同じチームたった数年前の朝ドラネタすら入れ込む知恵もないんですか。と、思ったら一応瓶を凝視するとそうだったらしい。ならば脚本もそうしてくれよ……! 小道具さんは偉い。ただし、脚本家チームはダメだぞ!

当時、ドウカのモデルことニッカは安酒扱いだったということは、ま、この際いいでしょう。
「世良さんケチったのかな?」
なんですけどね。そこはね、まあ。

その世良があげた萬平の発明履歴を見ても、湧いてくるのは失笑だけです。

・幻灯機(明治時代からある)
・根菜切断機(不要)
・塩(競合他社の技術をパクる)
・ダネイホン(マズイ・高い・衛生不安の三重苦)
・万能調理器(続・不要)

お聞きしたいのですが、本作って現場が崩壊していませんか?

ナゼ、この松の内が終わった後にお正月の場面をやりますかね。
こういうベタなお正月場面でも、新年の雰囲気があるうちに流せば、効果があるものなのです。

それを、年末年始も完全に終わった1/20に放送するマヌケさよ。

ラーメン、開発する気あるの?ないの?

チキンラーメン着手も、異常なまでに遅い。
もう半分以上が過ぎました。

チキンラーメンとインスタントラーメンの道のりは、盛り込もうと思えばいくらでもできるもの。
それが、あまりに遅い。

逮捕にせよ、信用組合の失敗にせよ。
ここまで長くやる必要性を感じない、不快極まりない時間稼ぎでした。

ほぼロングしかないOP。
しつこい鈴いじめ。
ヌードモデル騒動。
喫茶店のゲストーク。
回想シーンに次ぐ回想。

どうして、ここまでスカスカになるのか?
想定外の遅滞と現場崩壊が本作で発生しているからではないでしょうか。

序盤からその兆候はありましたが、もはや隠しようもない。

おそらくや最終週までこのお粗末な時間稼ぎが続くでしょう。
本作は、分厚い底が入った菓子の缶のようなものです。

不良品や欠陥品を出されたら、そりゃあ嘆きたくもなるでしょうって。

好きの反対は無視

本作レビューにこんな意見もあるとか。

「amazonプライムの宣伝ばっかりしやがって! もう『まんぷく』レビューなんてやめろ!」

いやぁ、動画配信サービスの海外ドラマを見ていたら、そりゃあ楽しいですからね。
実際、今後は増やして参りますのでよろしくお願いします。

もはやドラマですらないけど、『グランド・ツアー』シーズン3もやりたいぐらい。

ただ、私だけじゃなく、世間全体が朝ドラ→動画配信サービスという動きになったらさすがにマズイでしょ?という話で。

コメント欄でも、視聴をやめてレビューだけ見ているというものも増えていると聞きます。
視聴率だけでなくSNS投稿数も減って、いよいよどうにもならなくなってきている。

好きの反対は「嫌い」じゃなくて「無視」だという法則がありますが、『まんぷく』は確実にそうなっていることでしょう。

見放されているんです。

特に、その傾向は年明けから顕著。
年始にチキンラーメンへ踏み込めば、つなぎとめられた視聴者もいたことでしょうが、それをどういうわけか、本作はその機会を逃しました。

ただ、諸事情で見なければならない人もいる。

・職場の昼休み、見たくもないのに見始める上司がいる
・同居人のつきあい

こういうケースですね。
公共放送で毎朝流れるって、やっぱり大きいんですよね。

視聴率だってそうした背景に支えられている一面もあり、見たくもないのに見せられている層の怒りだって貯まるわけです。

視聴率という基準も、いい加減、考えるべき時代です。
海外では基準として使われておりません。媒体を問わない【視聴者数】が判断に使われます。

高齢化を徹底的に狙う気なの?

そんな朝ドラですが、このままでは衰退どころか滅亡へ向かいかねません。
残されたのはふたつの道。

・若年層を含め、拡大改革路線を目指す
・テレビ視聴者の高年齢化を露骨に狙い、古い価値観をひた流す

本作は、間違いなく後者でしょう。

最近のテレビ広告を見ていると、本当に驚いてしまいます。
たとえば化粧品。
エイジングケア用のものばかりで、「孫に若いと言われたいあなたに」と繰り返されます。

若年層向けのものは、その多くがインターネット配信に流れているのですよ。

朝ドラ枠があぐらをかいていることの危険性は、このレビュー以上にきっちりと出ているものなのです。

「半分、青い。」永野芽郁の次作は「3年A組」 朝ドラ後のハードルを下げる思惑か|ニフティニュース

「朝ドラのヒロインはその後の仕事が難しい。2015年後期『あさが来た』の波瑠、17年前期『ひよっこ』の有村架純らはうまくブレークしましたが、17年後期『わろてんか』の葵わかな、16年後期『べっぴんさん』の芳根京子は伸び悩んでいる。その点で、永野は次の仕事が注目されていました」(テレビ誌ライター)

おわかりいただけたでしょうか。
伸び悩んでいる『べっぴんさん』、『わろてんか』はNHK大阪であるということを。『あさが来た』まではよかったんですけどね。

結果っていうのは、残酷なものです。

朝ドラ現場の過酷さは、しばしば話題になっております。
条件が良いとは言えないのに注目を集めていたのは、メリットがあればこそ。
スターの入り口であればこそ。

そのメリットがなくなっていくとすれば、衰退は免れ得ないと思うのです。
この枠そのものがもはや時代遅れになりつつあるのかもしれませんね。

本作の主演の場合、演技派のベテラン、しかも男優は大河の看板を背負って立ちます。
彼らにミソがつけられたらばと思うと……。

そうそう、本日のITセキュリティ講座でも。

◆新潟県警から5ちゃんねるのNGTスレッドに不適切な内容を投稿か? 新潟県警「報告し調査する」 | ニコニコニュース

ネットの書き込みは匿名であるというのは、嘘であり本当です。
見ようと思えば、誰が書いているか、何人の仕業か、そんなものは丸わかりです。

少人数が多数書き込みをすることで、多数派を装うという手段。
二十年前ならばともかく、今では稚拙でお話になりません。

以上、ご留意ください。

※スマホで『いだてん』や『八重の桜』
U-NEXTならスグ見れる!

文:武者震之助
絵:小久ヒロ

立花福子のモデル・安藤仁子の生涯

※レビューの過去記事は『まんぷく感想』からお選びください

まんぷくモデルである安藤百福の記事、ならびにラーメンの歴史もリンク先からどうぞ!

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7 Comments

ヴルツブルク

「まともな作品」と「ひどい作品」の境界は、果たして『べっぴんさん』の前なのか、後なのか。

作品の出来映えからすれば、当然「後」でしょう。

第98話からは、後半の主要エピソードの一つであるメリヤス工場のシーンが出てきますが、古い工場の雰囲気がよく出ていて素敵でした。

また、この工場の経営難の知らせを受け、すみれの父五十八が仲介に乗り出してきますが、これも、前半で五十八の事業家としての姿をきちんと描いていたからこそ成り立つこと。

きちんとした作品です。
何故、『わろてんか』その他駄作群のカテゴリに押し込もうとするのか、甚だ理解に苦しみます。

「親子の確執」のシーンがある、というだけで、まるでひどい拒絶反応。
その「親子の確執」にしたところで、一定の考えを反映させた描写。人物描写にもブレはありませんし。そんなに否定されねばならないようなものなのか?

それほどにまで「親子の確執」が嫌い、というのも、その人その人の感性ですからやむを得ませんが、それがために、評価にバイアスがかかっていること、客観性が損なわれることにつながっていることは、認識する必要はあるでしょう。

Radar Controled Searchlight

どうもこのレビューにおいては、『べっぴんさん』を失敗作として『わろてんか』などと同列に扱いたいかのように感じますが、その理由には客観性が感じられず、レビュー筆者と異なる感覚の人に理解させ得るような説得力がありません。
どちらかと言うと、「嫌いだから」という主観が先に立っているような。その「嫌い」の理由も、「『親子の確執』という自分の嫌いなシーンがあるから」に変にこだわっているかのよう。

主演だった芳根京子さんの人気が、放映後今一つであるかのようなことも引用されていますが、放映前とは明らかに異なっています。能年玲奈さんのような極端なブレイクに繋がったケースももちろんありはしますが、朝ドラ毎回ごとに必ずそこまでの現象があったわけではなく、むしろ極端なブレイクのほうが、幸運に恵まれた特殊例であり、芳根京子さんは特殊例ではないものの十分にキャリアとして活かされています。
こういうメディア上の「評価」も、あまりあてにならないことは、レビューの中でたびたび言及されていること。都合の良い時だけ論拠として使うのはいかがなものか。

作品としての良し悪しなら、『わろてんか』と同列に扱うのは論外です。
もちろん欠点・難点はあるでしょうから、それを明らかにし、作品全体として評価を下げざるを得ない論拠が示されるなら、読む側にも受け止めようもある(納得できるかはまた別として)かもしれませんが。
今のままでは、ただ「嫌いだから」「他にも嫌いな人がいるから」。違う立場の人に理解させ得るものではないと思います。

管理人

>ガブレンツ奮戦様
ご指摘ありがとうございます!
修正させていただきました。
今後もご愛顧よろしくお願いしますm(_ _)m

匿名

このドラマを地上波で放送できてるのも驚愕ですが、楽しめてる人がいると聞くと、もしかして実際の世の中も、このドラマの人みたいなのばかりでできてるんじゃないか、しきられてるんじゃないかと、この国の将来が本気で不安になってきます。
そんなときここに来ると、いやそんなことはない、素敵な人はいっぱいいると安心します。
とはいえこの懸念、あながち空想とはいえない気もするし、俯瞰でドラマをみると家庭や会社の苦労がにじみ出てくるようで、心配がとまりません。

羅蜜王

韋駄天と較べてしまうと時代も重なってくるため、
武者さんがおっしゃるようにダメな部分が浮き彫りになってしまうという
反面教師のような朝ドラに成り下がってしまいました。
もう持久走でいえば何週も周回遅れになっているようで、
今後メインストーリーの即席めんの場面でも挽回は期待が持てないのでしょう。
大変残念です。毒を食らわば皿まで、の気持ちで見続けます。

ところで、冬に畑を耕すのは寒起こしと言って、土壌をリフレッシュするために
やる作業の一つです。借家の畑ですから荒れ地になっていると思われ、
その土を天地返しと言って上下の土を入れ替える作業をする必要があります。
寒い時期にやると土の下に眠っている雑菌などを
寒さと日光で死滅させる効果もあります。
さて、そのことを知ってて作ったシーンなのか
単に畑があるから耕してみようという無知からくるシーンなのかは
定かではありませんが、今までの経緯からいうと
後者のような気がしてなりません。
田舎暮らしの自分はこの時期でも畑は一回荒く耕します。

匿名

武者様が再三書かれているように、まんぷくの時代考証が酷すぎます。
私が子供の頃でさえ、お正月はいつも以上にマナーや服装に気を遣うように言われていました。
正月から無精ひげ、正月から直箸(というか、大皿から直接食べる福子)、元銀行理事長とその妻なのに、考えられません。
わざわざ正月から畑仕事開始というのもどうなのでしょう。
正月は包丁を使ってはいけないと言われていましたが、鍬はいいのでしょうか?

マナーとしては他にも、福子は食事中電話に出る前にねぶり箸をしたり、人前で前髪を掻きむしったりと不潔極まりないです。
武士の娘であることを誇りにしている、所作も美しい鈴さんに育てられた女性とは思えません。
咲さんや克子さんは育ちが良さそうに見えるのに。

そして今日の回は、本来は正月明けに放送されるはずだったのではないでしょうか。
理由はわかりませんが、何故かこの時期のオンエアになり、その間を意味も中身もないスカスカの回で繋いでいたような、、、

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