雑BL
神部の信者ぶりの狙いは何なんでしょうね。
なんであそこまで萬平に思い入れがある?
泥棒に入って許してくれたのは立花家の面々であり、萬平一人じゃない。
もしかして『西郷どん』でもやらかした雑なBLでも狙っているんでしょうか。
思えば、『半分、青い。』のボクテはまっとうでした。
彼がわざとらしく男性に色目を使ったり、これみよがしにイチャイチャしたりしていましたか?
そんなことはありません。それは他の人物でも同じこと。
男女だろうが、同性同士だろうが、恋愛は同じってことですよ。男同士だからと見世物みたいにしてどうするんだ、ってことです。
本作はそんなもんなくて、
『イケメン同士がイチャイチャしているとBL好きが釣れるらしい』
程度の、ゲスな狙いがあるんじゃないか? とゲスな勘ぐりをしてしまいます、ごめんなさい。
雑少女漫画
福子をリヤカーに載せて町中を歩くシーン。
壮絶に胸をかきむしりそうになりました。痛い。あまりに痛いのです。
実話ベースならまだしも、オリジナルでこんなアホみたいなシーンをぶっこんできて、「ほっこりきゅんきゅん♪」言われましてもね。
あのリヤカー、運んでいるものの性質からして絶対に汚いですよね。
そこに座らせて、ヒソヒソやーねーと言われながら連れ回される。
しかも男の年齢は50手前で、女は40手前でっせ。
ドラマ前半でカップルが微笑ましい扱い、ほっこりきゅんきゅんされて味を占めちゃったのかな?
人間っていうのは歳をとるんです。
歳月を重ねたカップルには、若い頃とは違う心の交流ってもんでしょう。
まぁ、本作にそんなことを期待しても無駄ッスね……。
克子のパープルスカートも、忠彦のマスタード色の上着も、戦前から着回しているもんなぁ。
子役以外、まったく歳をとっていないし、時間の概念がない。
あっ、これも萬平教の神秘ってやつか!
そうそう。物語の整合性を取るのであれば、
【父親と母親がリヤカードライブしていたぞ、やーい、やーい!】
ってことで、さらに子供たちがイジメられると思います。
源と幸、本気で気の毒になってきました。
【ファイナルオヤジファンタジー】はサービス継続中ゥ!
萬平たちの姿を見て、ヒソヒソと噂話をする人たち。
彼等は、とても悪いやつら、という目線で描かれていますね。
しかも、男性もチラホラいますが、これみよがしに嫌な描き方をされているのは、中年以上の女性です。
また、だよ。
本当に本作って気持ち悪い世界観です。
若くてかわいいお姉ちゃん枠は、娘だろうがくねくねして、トレンディ業界人に媚びを売りまくる。
一方で、鈴や東太一の助手のように、きっちり働いている女性でも、中年以上となれば極めてぞんざいな、嫌な存在扱いをされるのです。
【ファイナルオヤジファンタジー】
今週も絶賛継続中です。
妊娠は病気じゃない!
本作の【妊娠出産育児】描写の酷さは、ここに来てもトンデモナイことになっていますね。
タカが妊娠して辛いというから、何かと思えば、
「萬平さんに夢中で寂しいのぉ〜」
とツワリっぽい描写だけですからね。そんなツワリのタカに、鶏肉スープを試食させるってキッツ!
妊婦の体調不良なんてそれこそ山ほどあるんだよ!
福子が臨月の腹を抱えてホイホイと、当時の交通事情の中、大阪と東京間を往復していたこともありましたっけ。
本作から漂う、
「妊娠は病気じゃない!」
の誤用感がすごい。
あれは、
「病気じゃないからこそ治療できるものでもない」
という、労りをこめた意味なんですよ。
それが、
「妊娠なんてたいしたことないし、病気でもないのに、大変だと言いたがる女どもは怠け者の嘘つきだ!」
と、無茶苦茶な解釈しちゃうやつね。
マタニティマークをつけた妊婦がいたら、意地でも居眠りするメンタルっすわ。本作の妊娠出産の軽〜いイベント扱いから、そういうクソメンタルが透けてます。
ちなみに史実の安藤夫妻は、戦時中という悪条件もあって長女が死産でした。
安藤百福氏は大激怒したそうです。夫妻は生涯、この我が子を忘れることはなかったそうです。
研究小屋がむしろロハス別荘気分
そして一番危ういのでは?
というのが日清食品の公式設定を無視している描写です。
研究小屋のことでして、日清公式は以下の通りです。できれば比較してみてください。
世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」が誕生した研究小屋を忠実に再現。「たとえ特別な設備がなくてもアイデアがあれば、ありふれた道具だけで世界的な発明が生み出せる」 そんなメッセージが、この小屋に込められています。
ドラマではこうでした。
建築材料は真新しくてピカピカの木材。
綺麗だわ、広いわ、お金に追い詰められたとは思えない、ロハスな別荘気分です。
むしろ立派に見えるってどういうことでしょう?
しかも「研究所」という看板つき。
公式にある説明とかなり違うと感じるのは私だけですか?
たった一人?
ここで、日清カップヌードルミュージアムの案内文を見てみましょうか。
たった1人で開発に取り組んだ安藤百福。道具や材料もすべて自分で探し集め、自転車の荷台にくくりつけては小屋に運び込みました。
ドラマでは、たった一人どころか、神部、それに今まで出てこなかった製塩ボーイズを、タダでコキ使っておりました。
そんな日清食品をめぐる状況は、厳しさを増しております。
今回の大坂なおみ選手に関する日清の広告につきましては
「関係ない雑音で遮るなんて!」
と、騒いだ側が問題だという意見があるようです。
が、それは違うでしょう。
配慮がなく、かつ本人のチェックも不十分なまま、発車オーライした責任はどうなるのでしょう。
日清にはこういう前例もあるわけでして。
今回の『ホワイトウォッシング』については、こんな指摘もあります。
◆大坂なおみが日清ホワイトウォッシュ問題を「気にしてない」「なぜ騒ぐ?」は誤報道!別の質問への回答を歪曲・誤訳
つまり、本人が「気にしていない」のに差別だと問題化するのはけしからん、という主張だ。
だが、ホワイトウォッシュの問題は、歴史的に議論されてきたものであり、ほかの多くの差別問題と同じく社会全体の問題で、その当事者(今回の場合は大坂選手)が気にするかどうかだけの話ではない。大坂選手を白人のように描いたCMは、アフリカ系をはじめ有色人種の人間に対して、あなたの肌の色は白に改変されるべきもの、劣ったものという誤ったメッセージを送ることになる。
それを「本人が気にしていないから構わない」とは、呆れるくらいの意識の低さではないか。
本人が気にしていないならOKではない、という指摘はその通りです。
しかもその根拠が誤報と来てはね。翻訳のおかしさは気になっていたところです。
このままではまた同じことを繰り返しますよ。
チキンラーメンより10年以上も前にあった……
コメント欄で、かなり際どい記事のURLが貼られておりました。
◆【番外編】NHK『まんぷく』チキンラーメンは本当に「発明」なのか(上)- 野嶋剛
何が際どいって、
「チキンラーメンの発明って言うけど、10年以上も前に台湾で広まっていたよね?」
という趣旨のことが書かれています。
麺を油で揚げて保存性を高め、お湯をかけるとまた柔らかい麺に戻る――。
台湾では「雞絲麵」として知られていて、チキンラーメンより10年以上も前に広まっていたというのです。
油に麺を入れる時間は30秒。週に1回まとめて揚げて、保存する。油が麺に付着するので、お湯を注ぐと「油香味」がする。
(中略)
この雞絲麵は好評を博し、あっという間に台湾全土に広がった。チキンラーメンの「発明」より10年以上前のことだ。
台湾と同じものをたまたま安藤百福氏が思いついた、って?
それはいくら何でも、苦しい言い訳でしょう。食用ガエルの利用にせよ、彼のアイデアと台湾ルーツには関わりがあります。
日清側の公式である、
【妻の天ぷらを見て思いついた】
という見解も、どこか空々しいものに思えてきてしまいます。
ただし、アイデアそのものは台湾由来であっても、それを大量生産し、パッケージングし、日本で売り出したということにすれば許容範囲であったでしょう。
『マッサン』はこのパターンです。
主人公はスコットランドで学んだウイスキーの作り方を「竹鶴ノート」にまとめました。
帰国後、日本でなるべく本場に近づけて作るためにはどうするのか、彼は考えに考え抜きました。
結果、北海道でピートを使うというところまで至ったのです。
ニッカ以外の国産ウイスキーメーカーも「竹鶴ノート」が根底にあります。
これも現代ならばアウトになりかねない話でして。
ただし当時はそういうものということで、通るのです。
本場の味を、日本で再現する苦闘として描けば、問題はなかったでしょう。
しかし、百福氏のオリジナルであるかのように大々的に喧伝されてしまっています。
『雉も鳴かずば撃たれまい』としか言いようがなかった案件かもしれません。
ドラマに取り上げられなければ、チキンラーメンが安藤百福氏の発明であったかどうか、そこまで注目されなかったはずなのです。
雞絲麵(ke-si-mī)。日本にインスタントラーメンが登場するはるか以前から台湾に存在する即席麺が雞絲麵(ke-si-mī)。 pic.twitter.com/wjsxBtLQ78
— go chiong (@gogochiong) August 18, 2018
”麺を油で揚げて調味料をまぶしお湯をかけて食べる調理法については、安藤の出身である台湾南部において戦前から雞絲麵(ジースーミエン)意麺(イーミエン)などと呼ばれる油揚げの即席麺が広く存在して…安藤が台湾出身であるという事実は…広く知られていくべきである”https://t.co/Y7nfKsKdhj
— Koichi Kawakami (@koichi_kawakami) November 11, 2018
本作のチキンラーメン製造過程には、重大深刻な問題があります。
・安藤百福氏からの台湾ルーツ削除
・ラーメンの描写から、中華要素をなるべく抜こうとする
→中華丼をちゃんぽんライスにする、ラーメンを出す店に和風の装飾が多く、和風居酒屋にされている等
・中国系ルーツのラーメン店主、満州から引き上げて来たラーメン店主がいない。調理服も和風の板前ぽいものである
・ラーメン屋にあった人種を含めた差別を描かない
・台湾の揚げた麺(雞絲麵・意麺)どころか、一夜漬けやとろろ昆布といった日本食をベースにしたとものとして展開する
・発明家という設定の立花萬平だが、彼の発明品はほぼ全てが一から生み出したものではなく、改良したものばかりである
→幻灯機、根菜切断機、ハンコ作り、万能調理器。広告ですら「くいだおれ人形」のアイデア剽窃
本作は、よりにもよってフィクションにより【剽窃と人種差別を強化する】という、痛々しい改変をしてしまいました。
今朝も、話題になっているのが過去朝ドラの小道具流用というものでして。
過去作の栄光にすがるだけというのが、これまた痛々しい。
ラーメン作りに突入してからも、視聴率がたいして伸びておりません。
前述の『マッサン』で例えるとこんなようなものです。
・ウイスキーは主人公が一から考えたものだ
・ウイスキーは日本の酒である
・主人公の妻は日本人である
そんなバカな!
としか言いようがないでしょう?
ナゼ、スコットランド相手にはやらず、台湾相手ならば出来てしまうのか?
そこに台湾への蔑視を感じてしまうのです。
ホワイトウォッシング広告問題と重なれば、日清は差別企業という印象がつきかねません。
モデルとなった企業にここまで徹底した汚名を着せることになるとは、かつてない展開ですね。
『純と愛』がNHK大阪朝ドラ班の現代モノに終焉をもたらしたとすれば、本作は企業経営者モデルシリーズを崩壊させてしまうかもしれません。
本作が踏み込みつつある領域は、歴史に残る愚挙になりかねない。
来年の大河ドラマにまで悪影響がないことを本気で祈っているのです。
※スマホで『いだてん』や『八重の桜』
U-NEXTならスグ見れる!
↓
文:武者震之助
絵:小久ヒロ
※レビューの過去記事は『まんぷく感想』からお選びください
※まんぷくモデルである安藤百福の記事、ならびにラーメンの歴史もリンク先からどうぞ!
※コメントにつきましては、
・まんぷくここが好き!
・まんぷくここがアカン!
という意図でご自由に記述してください。
作品に関するものについては全て掲載しております。
攻撃的な書き込み等については、こちらの判断で削除させていただきますので、あらかじめご承知おきください。
てるてる家族で中村梅雀さんが演じた千吉博士が大好きで、そこから安藤百福さんのことも尊敬するようになりました。
でもその「大発明」が実は故郷の麺のパクリであり、自伝なのか誰かが書いた伝記なのかはわかりませんが、百福氏の手柄のように歪曲されていたことが驚きであり残念です。
こちらのサイトがなければ知らぬまま終わるところでした。
ありがとうございます。
なんでこのドラマに嫌悪感を抱くのか、なんかわかった気がします。
雑ですホントに。
史実の扱いも、人物描写も、時代背景も、全てが雑。
登場人物、それこそ子どもたちにさえ、全く思い入れができない、毎回感じる言葉にならない後味の悪さは、この「雑」のなせる技(?)なんだということがわかりました。
だいたい、ここまでの話で、萬平さぁんが食べることに執着してる感が全くない(あの、牢屋でおにぎりを食べる件では弱すぎて根拠になりません)のに、にわか食べ歩きでスープの味がいきなり完成してたまるかってんだ(笑)
まあ、当事者が話を盛るのはある程度許容はできます。企業は儲けるのが至上命題ですから。
それに対して「日清さんはこう言うてはるけど、ほんまはこんなところなんとちがうん?」とさらっと修正をかけるのが本作の役目です。NHKは特定の企業の広報機関ではありませんから。もっとも、本作の体制ではそのような芸当を期待する方が間違ってるってもんですが。
大阪制作って、「純と愛」以来本当に題材がワンパターンになってますよね。「ごちそうさん」は「純と愛」の放送前から企画されていたはずですから、実質「純と愛」以降全作品。最初はそれでも考証がきちっとしていましたが、年を追うごとにどんどん質が落ちてゆく…
「てるてる家族」や「ちりとてちん」時代の活気はどこへ行ったのでしょうか。
今日の、池田商店街で「てるてる家族」の岩田製パン店の車が通ったシーン、嬉しかったです。
「てるてる家族」では、ラーメン小屋は安藤百福さんのものより掘っ立て感がありました。即席ラーメンに関して扱ったのは1か月あるかないか位の時間でしたが、とても興味を持ちワクワクしながら観ました。が、「まんぷく」では全くワクワクしない!ばかばかしさしか感じません。
早く終わらないかな〜…。
誤変換と思われます
保存世–>保存性