団体や映画監督には誰もヘイトを言わない
前作と本作の違いって何かわかりますか?
本作って、前作がさんざん叩かれた行為を、ほぼ悪化してやらかしているんです。
けれども、鈴愛は絶対に許せない女!
萬平さぁんは教祖様。
こんなダブルスタンダードまみれです。
ナゼ、そんなことになったのか?
考えられる要因はざっとこんなところです。
・前作脚本家は女だ
・前作主人公は女で、しかも平成を生きていて、実績のある社長でもない
・しかし今作は、男性様脚本!
・主役は昭和セレブ!
要するに相手を見てやっている。
【誰がしたか】によって叩く叩かないのを決めていて、本人には信条もクソもあったもんじゃない。
これは、しがないレビュアーの私ですら似たような経験があります。
私が大好きな『半分、青い。』は、権威性の高い賞の受賞歴もあります。
とある映画監督が絶賛したこともありました。
そうやって前作に賞を与えた団体そのものや、映画監督に対しては、誰もヘイトを送らない。
一方で、私であれば、簡単だと思っているのでしょう。
「レビュアー如きが生意気だ! 私の意見に逆らうとは!」
というわけで、さんざん突っ込んでくる。
おそらく、私の素顔が関西の暴力団関係者やKGB出身某大統領のような、わかりやすくて怖い外見でもしていたら、それだけでかなりの叩きが減ると思います。
本作にはそういう人、たくさん出てくるんですよ。
萬平のすることは何でも神扱いでしょ。
「食は大事だ」と言っておきながら、平気で食事を抜き、それがあたかも「頑張ってる姿」って。
ダブスタにもほどがありまっせw
そんなんだから鈴がどれだけマトモなこと言っても、うるさい小言扱い。
皮肉なものです。鈴に「うるさい義母のセリフとして用意」したら、それがマトモに見えてしまうケースが多いんですから。
脚本家さんの感覚のズレがもうどうしようもありません。
こういうズレは、致命的な結果を招きかねませんよ。克子VSエロモデルのキャットファイトを面白いでしょ、と描きたいようですが。こういう「女の敵は女!」は面白い定番ネタどころか、今や炎上要素と化しました。
全然面白くないうえに、ターゲットに喧嘩を売るという間抜けさですからねえ。今のうちに確認しておきましょうか。来週まであるかわかりませんので。
◆ロフトのバレンタイン広告「女の子って楽しい!」にTwitterユーザー困惑 「どういう意味?」「チョコを売る気はあるのか」 – ねとらぼ
◆ロフトのバレンタイン広告に戸惑いの声 「女は陰湿という考えが透けて見える」「なんの意図?」
それにしてもLOFTさんねえ……同系列の西武・そごうの広告が、正月早々炎上したばかりじゃないですか。
もはや萬平ラーメン教の信仰にはつきあってられない。
つーことで、最後に新たな疑義爆弾を投下させていただきますね。
特許も買い取っていた!?
疑義とは?
それは
【日本で即席ラーメンを最初に発明したのは安藤百福氏ではない】
という衝撃の内容です。
はっ?
意味わからん!
と思われるでしょうか?
私もそうでした。
しかし、以下の記事の中で、
・日清食品が最初じゃない
・大阪の『東明』が一番最初に発明した可能性が高い
と記されています。
◆【番外編】NHK『まんぷく』チキンラーメンは本当に「発明」なのか(下)(フォーサイト:新潮社)
食品会社・現社長さんのセリフを引用させていただきましょう。
「(即席麺を安藤氏が発明したというストーリーについて)
あれはファンタジー。歴史はつくられる、と言うんでしょうか……。死人に口なしかもしれないけれど、事実は1つ。父が最初に即席麺をつくったという以外にありません」
マ・ジ・か!
いや、もう、これが本当だとしたら、凄まじい衝撃じゃありません?
でも、証拠はあるのか。
はい、それは誰もが当然気になりますように、新潮社だって裏取りしないワケがなく、食品会社の社長さんのもとで
【1959年5月1日付の日本経済新聞】
と
【『実業界』1961年5月号】
の紙誌を確認(詳細は記事を御覧ください)。
さらには「味付乾麺の製法」譲渡契約書もあったようです。
現在の貨幣価値で数億円だというから本気度が違いますよね~。
時系列と共にマトメておきましょう。
↓
①最初の即席麺「長寿麺」が発売されたのは1958年春より前
②安藤百福氏のチキンラーメンは1958年後半
③特許出願は長寿麺が58年12月
④安藤氏は1959年1月
とにかく記事から受ける印象は、まるで違ってきます。
・安藤氏が最初の発明じゃない
・こぞって皆が売り始めて乱立時代
・生き残り競争となる
・その中で実業家として成功したのが安藤氏だった
とまぁ、全く別のストーリーになっちゃいますね。
発明家の萬平さんだから、チキンラーメンを発明した――という美しいストーリーは根幹が崩壊。
むしろ誰かのアイデアを……(゚A゚;)ゴクリ
どうやら来週は
【福子の天ぷらを見て、麺を油で揚げる姿を見てアイデアを着想する】
シーンのようです。
新潮社さんも絶好のタイミングで記事を出してきましたね。
おそらく担当編集さんが機をジックリ待っていたのでしょう。
※スマホで『いだてん』や『八重の桜』
U-NEXTならスグ見れる!
↓
文:武者震之助
絵:小久ヒロ
※レビューの過去記事は『まんぷく感想』からお選びください
※まんぷくモデルである安藤百福の記事、ならびにラーメンの歴史もリンク先からどうぞ!
※コメントにつきましては、
・まんぷくここが好き!
・まんぷくここがアカン!
という意図でご自由に記述してください。
作品に関するものについては全て掲載しております。
攻撃的な書き込み等については、こちらの判断で削除させていただきますので、あらかじめご承知おきください。
件の記事のリンクをお知らせしたのは私ですが
(上)の方は、「出身地からしてもまぁ、そうだろうな」レベルの感想でした。
ですが、今回掲載された(下)の権利譲渡の件については。。。
企業公式ページで
「○○社より権利譲渡を受け、その後さらに独自の開発を進め現在の製品が広く皆様に知られるようになりました」
というような記述ならば、明敏実業家、という印象を強くしますが
あたかも「無から生み出した」かの記述は、狡猾実業家、という心証を残します。
そして、萬平を「日本人」としたのは、もしかしたら、
ストーリーの中で羅列されている”史実”の噛み合わなさに
視聴者やマスコミがツッコミ出し、埋没していた「事実」を掘り返し拡散してくれる
ことを狙ったのかも
などと、一周回った感想さえ頭をもたげてきました。
『はっきり言っていないだろう!!』コレが通じるのは『脳の特性により、言葉をそのまま鵜呑みにしてしまう』自閉症スペクトラムの人と『まだ幼くニュアンスの元となった知識を知らない』人だけでしょう。
他には『無知な人』『世間知らずな人』『天然な人』。
…つまり『はっきり言っていないだろ!!』というクレームを付ける人は『俺は世間知らずなんだからぁ~!』『私は天然んだからぁ~!!』と自白しているようなものという訳で(^o^;)
コンテンツが炎上するでもなく、毎日ハラハラドキドキするでもなく、考えさせられる教訓的内容でもない、
毎朝時計代わりにゆっくり見て「今日も一日頑張ろう」と思えるような朝ドラ、悪く言えば「毒にも薬にもならない」ような作品って、たまにはないもんですかね。
最近では、「ごちそうさん」、「梅ちゃん先生」あたりまでさかのぼるしかないのでは。朝ドラが史上最も低迷した2000年代は、そんな作品が多かった印象があります。5作に一度くらいは、そんな作品も見てみたいものです(本レビュー的には、ネタがなくて盛り上がらないかもしれませんが…)。
連投申し訳ありません。
調べると、先行した類似商品についてはWikipediaにも書いてありますね。
JBプレスのリンクが貼ってあります。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/5833?page=3
記事は、当然ですが新潮の記事を裏付ける内容ですね(ウィキにもありますが)
・「伊府麺」「鶏絲麺」という油揚げ戻し麺料理がある
・55年にマツダ産業の「味付中華麺」があり後に「ベビースターラーメン」となる
・チキンラーメン発売の数か月前に「鶏糸麺」(大和通商)、「長寿麺」(東明商行)という、お湯を注ぐだけで食べられるラーメンが売り出されている
・60年に東明商行の「味付乾麺の製法」と日清食品の「即席ラーメン製造法」の特許が公告され、日清食品が東明商行の特許を買収する形で争いは終息
既に記事になっているので、NHKが調べれば当然分かったはずです。
何より、Wikipediaにも書いてあるんですから(笑)
調べていなかったのか、調べたが分からなかったのか、知った上で無視したのか。
いずれにせよ、碌なもんじゃないです。
安藤さんをかばう方向で見てみると、
長寿麺が1958年春前、という事は2〜4月
ならば評判になったのは4、5月ぐらい?(阪急でのイベントは11月)
チキンラーメンは1958年8月
3月差ぐらいなら、独自開発していたが先んじられた、という事はありそうです。
ちょっと贔屓目過ぎますが。
>Zai-Chen様
ご指摘ありがとうございます!
修正させていただきました^^
たしか当時の状況って、御本人の証言で
「複数のインスタントラーメン業者が乱立して」
みたいな内容なんですよね。
それって読んでる方からすれば
『私が最初、私がオリジナル、それなのに他に参入してきた者たちが、時に粗悪品なども作るから迷惑する』
ぐらいの印象を与えがちです。
自分も後発の一人だったっていいじゃないっすかね。
「長寿麺」と「チキンラーメン」と比べてチキンラーメンが勝ったのは、
ネーミングの良さなどもあるでしょうし、販売戦略も良かったのでしょう。
そうなると安藤百福氏は発明家というより実業家ですよね。
なんだか今となってはそっちの方がシックリ来るなぁ、と。
連投すいません。特許権の譲渡自体は正当なビジネスであり、(「下町ロケット」にも出てきますよね)何の非難されるいわれもありません。ただ、それをあたかも完全オリジナルの発明の如く社史などにも載せるのは、ちょっとどうかと思いますね。リンク先のコラムでも書いているように、即席麺製造をビジネスとして確立させ、世界に広めた功績は確かなのですから、そういう観点から紹介できなかったものでしょうか?
「著作権」ではなく「特許権」ですね。
これに関しては、「発明にも著作権がある!」と宣伝して、手数料を取って何の効果もない著作権登録をしていた団体が問題になったこともありますので、訂正した方がよろしいかと。