あさが来た 82話 思いは伝えられた

亀助とふゆの恋の行方にドキドキするあさ。
そこへ辻占いせんべいで「女難の恐れあり」と出た新次郎が入ってきます。

あさは女難が気に入らないのか、つれない返事。
自分は許嫁がいたからドキドキ経験がないと言います……おいおい、新次郎からの文に胸をときめかせていたのを忘れたんかい!

新次郎も同じように思ったのか、しらけた顔をして立ち上がってしまいます。

ここであさから旦那様もドキドキしたことがあるかと聞かれると、
「そら、あるわ!」

新婚時代のあのどぎまぎを忘れたような言い方をされたら、そりゃむっとしますね。

あさは新次郎の気持ちに気づかず、辻占いせんべいを食べます。
卦は「家中に争事あり」。
フィクションではこうした占いは伏線になりますが、果たして。

ほのぼのデートを楽しむふゆ

亀助は新次郎に、ふゆの思い人はあなただと告げます。
ふゆの最後の思い出に、どこかデートに連れて行ってあげて欲しいと頼む亀助です。

優しい新次郎は断り切れず、ふゆを連れ出すことに。
あさはてっきり新次郎がどこかで女に会っているのかと誤解しているようです。

新次郎とふゆは、子ども相撲を見て、そのあとは茶屋に立ち寄り、ほのぼのデートを楽しんでおります。

さすが新次郎。
ユーモラスな語り口でふゆを楽しませます。

埋もれた才能も数知れずだったであろう

ふゆは、父親が母や自分たち娘をぞんざいに扱っていたこと、今で言うところのDV男であったことを告白。
父親しか男の像を知らなかったふゆは、奉公先ではじめて優しい男もいると知った、と語ります。

苦労したんですね。

ここでふゆの回想に出てくる「優しい男」が新次郎だけで、亀助がいないのが気の毒ではあるんですが。

そして雪がちらつく中、加野屋に戻ろうとする新次郎の袖をふゆがつかみます。

恵まれた環境で育ち、活躍するあさももちろん明治の女の物語ですが、ふゆのような貧しい家庭に生まれた平凡な存在も、明治の女が置かれていた環境をあらわしています。

いくらふゆが才能に恵まれていたとしても、この環境では生かすことが難しかったでしょう。
私たちの先祖にあたる女性にも、きっとこんな苦労を重ねた人がいたでしょうね。

生まれてこなければよかった、犬猫の方がマシ……父親からそんなふうに言われてしまうふゆにも物語があるのです。

あさと美和がなんと意気投合!

一方あさは、新次郎がいるとにらんだ美和のレストランに偵察へ。
新次郎がいないことに気づいたあさは帰ろうとしますが、美和が引き留めます。

軌道に乗った美和の店ですが、悩みは女性の常連客がいないこと。
そしてそんな美和の秘めた悩みは、女友達が一人もいないことなのでした。

あさもはつという同性の愚痴り相手がおらず、寂しい思いをしていました。

新次郎を挟んで恋敵だった二人ですが、なんとここで意気投合!

同性の友達ができたうれしさに、美和はドキドキしてしまうそうです。
ついに二人は互いに「美和さん」「あささん」と呼び合うように。
この場面、あさもいいのですが美和のかわいらしさが頂点に達した気がします。いいね!

泣きじゃくるふゆを亀助は励ます

加野屋に羽織を着ていない新次郎が駆け込んできて、亀助に何か渡します。

そして角の茶屋で待つふゆに届けろと急がせます。
茶屋でふゆは、新次郎の羽織をはおってすすり泣いていました。

ふゆは新次郎に、妾としてでも側に置いて欲しいと告白したのです。

演じる玉木さんと清原さんの年齢を考えると、ある意味第一週の鈴木梨央さん(子役)の許嫁設定より危ない気もしますが、当時の妾は今の感覚とちょっと違いますし、そこはまぁ。

新次郎はふゆを傷つけたくないと断り、自分を卑下しないように、自分に誇りを持つようにと諭します。
くーっ、どこまでも優しいぞ新次郎!

新次郎の神対応に申し訳なくなってしまい、泣くふゆ。
そこで亀助が、よく想いを伝えた、よく勇気を出したと励まします。心中複雑でしょうけどね。

しかしこのふゆの行動が、思わぬ騒ぎの元となってしまうのでした。

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文:武者震之助
絵:小久ヒロ

※レビューの過去記事は『あさが来た感想』からお選びください

あさが来たモデル広岡浅子と、五代友厚についてもリンク先に伝記がございます

【参考】
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