あさが来た 19話 感想あらすじ「やってみなはれ」

大阪の両替屋に嫁いだあさとはつの姉妹は、それぞれが困難に直面します。

あさの嫁ぎ先である加野屋の蔵はすっからかん。
はつは夫・惣兵衛と打ち解けるものの、姑・菊から虐待を受けていました。

陳腐になりがちな予知能力に説得力のスパイスを

あさははつを心配し、山王寺屋を何度も来訪します。

しかし、いつ訪ねても留守と言われてばかり。
姉の身を案じていると、はつから手紙が届きます。

綺麗な字で元気で暮らしているので心配しないようにと書かれていて、あさは一安心です。

ホッとするあさの姿を確認すると、新次郎はすっかりおなじみの【巾着ぶん回し小股ひょこひょこ歩き】。
三味線の稽古に出かけようとします。

あさが引き留め「蔵が空っぽであること」や、五代友厚の口調を真似て「世の中が変わるのではないか」と、新次郎に詰め寄ります。

朝ドラヒロインの特技あるある【時勢を見抜く予言力】を発揮し「倒幕の戦が起きたらどうしよう?」と新次郎にさらに問いかけます。

こういう未来を知る後世の作家が付与する、主人公の予知能力は陳腐なものになりがちです。
それに説得力を与えているのが、実はネタキャラ的な五代なんですね。

新次郎は流石に焦り、商人ごときが天下国家を論じてはあきまへんで、とたしなめます。

鬼の副長との対決が活きている

番頭・雁助が蔵で作業するのにくっついて、あさは質問責め。

蔵の中に女を入らせ、大名からの証文を見せてしまうのは、雁助もちょっとおかしいのではないかと思います。

が、あさだから仕方ない。
主人公補正もありますが、あの眼光を光らせた新選組の土方歳三副長とやりあった度胸の持ち主です。
先週のあの対峙場面が、今週も凄まじい説得力になっております。

「なんでどす?」攻撃に雁助もうんざりです。

そこへ亀助を連れた正吉がやって来ます。
ここから正吉はあさの疑問点を立ち聞きして、パントマイム状態。あさにばれないように、そっとあたふたする近藤正臣さんの名人芸を楽しめます。

あさは【金でも銀でも無い証文という紙切れ】をなぜ信頼できるのか?と詰め寄るのです。

こんなもん鼻紙になったらおしまいだ、というわけですね(ただし大名に貸す場合、その家の年貢米も担保になりますが)。
これにはそっと聞いていた正吉も面食らいます。

規格外の価値観に揺さぶられ

にしてもあさは、やっぱり幕末の申し子ですね。

倒幕にせよ、クーデターにせよ、田舎の薬売りから鬼の副長になるにせよ。
この乱れた時代にその乱れをバネにして飛び上がる人物というのは、男でも女でも既成の価値観をブチ壊すパワーがあるものです。

証文でずっと商売をしてきた正吉にとっては、鼻紙と同じだと言い切るなんて、驚天動地の話でしょう。

高杉晋作が「いよっ! 征夷大将軍」と野次を飛ばしたのを聞いて世間があっと驚いたように(この逸話の真偽はひとまず置いておき)、価値があるものをさらりと否定するようなとんでもない人物は、こういう時代に伸びるのです。

規格外の嫁に動揺した正吉は、店に戻ると妻のよのに
「あんさんは店のことには何にも口出ししませんなあ」
と語りかけます。

かわいらしい飾り物をうれしそうに並べていたよのは、店の季節ごとのインテリアは私が担当していると言います。

さらに羽織の色には別の紐の方が似合いますよとファッションチェック。
こういう台詞は何気ないのですが、季節ごとにこの時代に何を飾るものか?というのを調べなくてはいけないので、風俗考証さんがとても頑張っていると思います。

また羽織紐のおしゃれも粋ですね。
スーツに併せてネクタイを選ぶように、和装では羽織紐でおしゃれをするんですね。

「わての嫁は秋刀魚や鰹みたいなもんで」

正吉はおっとりした妻にほっとした様子ですが、そこへよのはあさの噂を伝えます。

しょっちゅう出かける、しかも行き先が芝居や買い物ではなく、ライバル店や米会所のあたりをうろついているとのこと。
やはりあの嫁はおかしいと、正吉は唖然とします。

それを新次郎が聞きつけ、言います。

「わての嫁は秋刀魚や鰹みたいなもんで、泳ぎ続けていないと死んでしまう」
「嫌だす、うちの嫁はんがお魚(とと)やなんて〜」

この子にしてこの親ありの天然ボケ回答。
いや、そこは「とんでもない嫁だ!」と怒ってもよいのでは?

正吉も目をぱちくりとさせて「秋刀魚……鰹……」と言うばかり。どうやら加野屋では暴走嫁にブレーキをかけられる人物がいないようですね。

向かうところ敵なしで、誰も手足を縛ろうとしないあさ。
一方で山王寺屋では、はつが手足を縛られるどころか軟禁状態でした(続きは次ページへ)。

 

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