おはようございます。
朝ドラがらみのよいニュースから。
◆「半分、青い。」チーム再び! エランドール賞新人賞受賞の永野芽郁、佐藤健や中村倫也、志尊淳らと笑顔で再会 – ねとらぼ
おめでとうございます!
私も気持ちだけでは参加しまして感無量です!
なお、本作チームも放送終了後に各賞を狙っているかもしれませんね。
どうせなら、世界、狙っちゃいましょうよ、世界!
どんな評価を得るかなぁ。
【109話の視聴率は21.3%でした】
8bitのままだから安心!
それにしても本作の、初志貫徹っぷりには敬服しかありません。
「ラーメン開発は16bitのスーパーファミコンレベルになると思いましたか? そんなことをしたらプレイヤーがついてこられません。8bitボタン連打だけでクリアできます、ご安心ください!」
【ファイナルオヤジファンタジー】
という萬平ラーメン教の聖典は、ここに来ても不動です!
・レベルアップしない!
→福子の「内助の功」と「究極のマネジメント能力」は諸事情によりカット。その代わり、奇声とラーメン教ダンスを実装しました!
・所持金なしでも安心!
→氷屋をタダ働きさせていいの? そんなことを心配しなくてもいいんです! そうそう、RPGの主人公は勝手に人ん家の棚をあさってもいいもんね! レベルアップに必要な天ぷら材料も、ボタン連打でモブが届けてくれるよ!
・食品衛生概念は実装されていません!
→どんなに不潔極まりない環境だろうと、ボタンを押し続けばクリアできるよ!
・天ぷら鍋でも怪我しません!
→異教徒レビュアーは、ネチネチと天ぷら鍋の危険性をどうこう言うかもしれませんが、このゲームは安心! 味方同士の攻撃では負傷しないんです!
もう、こんな雑ドラマで天ぷら鍋を扱うって、炎上待ったなしの予感がして来てワクワクしちゃいますね。
いろんな意味で危険過ぎる!
感電危険性誘発、ガマガエル食用に続いて死地へと突撃していく、それでこそ本作だ!!
教団支部内三角関係描写が斬新!
三角関係か……ま、定番ですよね。
しかし本作は、どこまでも安心設計です。
なんせ一目瞭然だ!
どうして映画館前ではなくて『白薔薇』で待ち合わせするのかって?
そりゃ萬平ラーメン教団支部だからね。
【三角関係だから三人で映画を見に行って、選んでもらおう!】
って、これほどまでに単純明快な三角関係が、かつて存在したであろうか……?
しかも、そこまで気を持たせながら、そのターゲットたる吉乃はコレです。
「でもぉ、萬平おじさぁんのラーメン作りを見守るぅ」
オチがまさかの萬平ラーメン教。
誰もそこにつっこまない。信徒だからね。
神の奇跡は見届けなくちゃ!
映画どころじゃないんだってばぁあああああ!!
そんな神殿での実験で、神部が「まずい」とか言い出したから、こちらがハラハラしましたよ。
コレ、もしも指摘したのが鈴だったら、放送できない展開もありえたでしょ?
※この5:25みたいな……(グロ&ネタバレ注意)
まぁ、このゲームはエリート男性様には優しいですからね。
源と幸の根性がダメになる過程
それにしても本作って、ある意味見逃せませんよね。
あのカワイイ源と幸が、根性がねじまがってゆく過程が丸わかり。
母親が忙しいのに遊べ、遊べとしつこい。
母親が咳き込んでも心配しない。
クソボンボンの製造過程を描いてるようにしか見えません。
本作のクソボンボンって、本当に現代社会そのまんまでして。
『いだてん』の三島弥彦とは違う。
彼は明治末期のボンボンですね。
お金持ちで、苦労知らずという点ではそうなんですけれども。
ボンボンとして生まれたからには、果たす役割はある――彼にはそういう責任感がある。
そういう片鱗がちゃんとあるんですよ。
なんでそんな話をするか?
っていうと、本作のエリートマウンティングどもには、そういう【上に立つべきものが果たす使命感】というものが、ともかく無い。
奪うだけ奪って、甘い汁をすすっておきながら、責任感はない――そんな人間的に最低の部類に入ると感じます。
そういう人間はどんな幼少期を送ってきたのか?
主人公一家を見ていると、それが明らかにされるようで、ある意味勉強になるかもしれない……別にしたくなかったんだけども。
甘やかされて、俺たちは特別だという価値観だけ植え付けられた人間は、ダメになってしまう。
源なんか、あの年齢の時点で幸の扱いが酷い。
女はおもちゃ扱いにしてエエという、そういう意識が言動の端々から見え見えですわ。
いじめられた経験が過去にある方、本作を視聴していて大丈夫ですか?
ブラック企業で辛い勤務経験のある方、大丈夫ですか?
なんだこの地獄絵図は……。
そういえばふと思い出したんですけれども、大物がいい気分になって過去のいじめ体験を、
「やんちゃしちゃった〜」
と暴露して炎上する事件ってありますよね。
被害者をトイレに閉じ込めて爆竹を投げ込んだとか、全裸にしてマジックで落書きしたとか。
やんちゃの中には、性的なものも含めた暴行も含まれていると。
そういうものが炎上するのだから、いい時代になったものだと私は思ってしまいます。
そしてそれと同じ臭いが本作からもプンプンとするんですよね。
消せない臭いってのがあるのかもしれませんね。
日清公式記録との違いは何なのだ?
氷屋をドヤ顔でただ働きさせる神の子・萬平さぁん。
日清側の説明では、安藤百福氏はたった一人、小屋に籠もりきりだったんですよね?
それが本作では、どうにも違います。
・小屋を作ったのが本職の大工ではなく、神部やエロメン
→いくらなんでも素人にそんなことがホイホイできるのか?
・小屋に籠もりきりで、安藤百福氏が悩んで作った
→複数名の協力者が常駐している
・安藤仁子は、貧しくなる家計にため息をついていた
→むしろ元気いっぱいノーテンキ
・とろろ昆布、高野豆腐、麺の塩漬け
→どれもインスタントラーメンの原理ヒントにするにはあまりに無理がある
・中華料理屋には絶対に助言をもらいにいかない
→泉大津時代の行きつけだったラーメン屋はどうした? まずそこだろ?
どうにも日清公式サイドとの説明に、違いが出てきてどうにもおかしい……なんなのでしょうか?
「八割が作り話だから」
と、本作の脚本家氏は逃げを打っているそうです。
それにしたって、作る箇所がおかしいでしょう。
本作の売り込み文句は、このチキンラーメン開発であったはず。
それが、どうにもおかしい。
メインテーマですよ。
そこをデタラメ塗れにしてどうするのって話なんです。
他の描写はどうでもいい(ってやらせたら電気も缶詰も盗みまくっちゃう)けど、やっぱり安藤氏の核となる部分を変えちゃマズイでしょう。
『マッサン』と比較してみましょう。
あのドラマは、ウイスキー考証に専門家をつけて、ニッカ公式の説明とほぼ一致させて展開していました。
ウイスキー以外は考証ミスや創作があったものの、メインテーマであるウイスキー関連はともかく正確。
ニッカのライバルであるサントリー側見解との相違は若干あるものの、それも納得できる点です。
竹鶴政孝の「竹鶴ノート」の信憑性まで疑われるようなドラマでは、ニッカは絶対に首を縦に振ることはなかったでしょう。
三級ウイスキー関連の描写だけは、かなり創作が入っていて、そこだけは残念でした。
ただ、あれは最終盤です。
ハイボールからのウイスキーブームも見たい気持ちはありましたが、竹鶴夫妻を前面に押し出しているからには、妻の死後はあまり引っ張れないという制限もありました。
それと比較して、本作ではチキンラーメン製造過程が決定的におかしい。
味へのこだわりどころか、目立つのはこんなところです。
・萬平と福子の傲慢、無知、ありえないほど杜撰な態度
・機密情報概念がない
・あまりに劣悪な食品衛生概念
・強引なまでの中国ルーツ削除
・制作側の露骨な時間稼ぎ(手抜き)
・日清公式見解との相違点
いったい何が起きているんでしょう。
※スマホで『いだてん』や『八重の桜』
U-NEXTならスグ見れる!
↓
文:武者震之助
絵:小久ヒロ
※レビューの過去記事は『まんぷく感想』からお選びください
※まんぷくモデルである安藤百福の記事、ならびにラーメンの歴史もリンク先からどうぞ!
※コメントにつきましては、
・まんぷくここが好き!
・まんぷくここがアカン!
という意図でご自由に記述してください。
作品に関するものについては全て掲載しております。
攻撃的な書き込み等については、こちらの判断で削除させていただきますので、あらかじめご承知おきください。
コメントを残す