今日も今日とて「男尊女卑」
鈴に衣食住を世話してもらった元ロリメンたちも、恐ろしい感覚の持ち主でした。
「こんな時に病気になるクソババアw」
って、扱い、さすがにどうなの? どこまで恩義がないの?
『半分、青い。』の最終盤、律の母である和子と、鈴愛の母である晴への愛が、大きな役割を果たしたものです。
「あ! だからこのドラマは、母の胎内にいる二人から始まったのかぁ!」
というロングパスを回収する構成に驚かさました。
それと比べて、何? この鈴の扱い。
イジメるボール扱い。
ウケ狙い扱い。
これは、鈴が女性であるという部分が大きいのでしょう。
「男尊女卑」を感じたのが、幸への萬平のセリフです。
「女の子なんだから」
って、はぁ? なんですか?
ナゼ、ダメなの? 女の子だけダメな理由は? その説明は?
「なんでだす?」
と、『あさが来た』のように、そんな好奇心旺盛で賢いお嬢さんじゃない。軽薄な幸ならこれでいいんでしょう。
あさや楡野鈴愛だったら、どう考えてもここでスンナリとは引き下がらない。
そんな女のことがともかく大嫌いな性質ですよね。
「ともかく女は生意気なことを言わずに、ニコニコ笑ってろ!」
「そうよそうよ、鈴愛みたいに生意気な女は場を乱すんだから!」
そういうことなんでしょ。
知るかよ、んなもん。
※男尊女卑推進委員会の教団員はキャプテン・マーベルにぶちのめされればエエ
「新しく洋風で世界に通用する!」
おっ、待った甲斐があったなぁ!
出してきたぜ……洋風推しをよ。
『まんぷく』狩りだぜ(『ゴールデンカムイ』尾形顔と声で)。
こんな記事に注目です。
◆【女子SPA!】カップヌードルの謎エビの正体が『まんぷく』でわかった。現実との微妙な違いも
視聴率が低迷しても、検索ワードランキングを使えばヒット作っぽくなるんですね!
参考になるなぁ!
「どこの屋台にもエビの入っているラーメンはありません。それにエビがあれば、具が華やかになります」
この神部のセリフも奥深いですね。
問題は「どこの」の範囲だ。
確実に言えること。神部は中国料理店には行っていないということです。
エビ入りの中華麺なんて、すぐに見つかりますよ。
そして次はコレだ!
しかし、実際には日清食品創業者の安藤百福さん自身が「エビは高級感があり、めでたい。日本人はみんな大好きなので、エビが入れば売れる」とエビを具材に決めたのでした。
日清の公式見解より悪化しているじゃないかー!
ナゼ、こんな改悪をしたのか?
それは本作が挑んでいる中国要素ぶち抜きのせいでしょ。ハァ。
散々突っ込みましたように
「新しく洋風で世界に通用する!」
というのは、ほとんど「エビチャーハン」でも通用しちゃいます。
一体、何を言っているんでしょうか。
教団は今日もオカルトです
日清公式見解の悪化は、ついに煮詰まりまして。
萬平が容器のアイデアを思いつく、夢のシーンが凄まじかった。
天井と床が引っくり返って、まるでSF。
呪怨みたいに福子が遺体がぶら下がって恐怖映像になるんじゃないか、とヒヤヒヤしながら眺めておりました。
だって、
【ギギギギギギ……】
という気持ちわるい音が呪怨ぽくありません?
・女神「咲様」のお告げ
・福子の偶然
・萬平の夢
こんなオカルトじみた教団の作る食品を、食べたいと思えますか?
嫌だね。冗談じゃない!
一連の流れで、見ていてしんどいのが、ハセヒロさんなんです。
彼はタイプ的に、ロジカルできっちり組み立ててお芝居にする、そういう役者さんではないかと思えるのです。
安藤サクラさんのような、感受性を花開かせる方はそこまでしんどくなさそうに思えるんです。演技指導がむしろその感受性に寄りかかり過ぎているきらいはありますが。
問題はハセヒロさん。
納得いかないままやらされている感が濃厚で、見ていてしんどくなって来ます。
来年の大河が、史実や考証を固めたインテリジェントな作風でありますように――僭越ながら、そう祈っております。
あったよ! 宣伝力が!
こんな営業妨害としか思えないドラマを作るって、どういうこと?
それでも大丈夫なんでしょうね。うんうん。
と、思ったら、あったよ!
宣伝力が!
ワーワーワー!
◆『まんぷく』を観てチキンラーメンが食べたくなったらセブンへGO! 対象商品を買うとひよこちゃんのお箸がもらえるよっ♪
ついに販促グッズまで登場しましたか。
NHKの建前である、
「商業利用には慎重です」
という言い訳が木っ端微塵じゃないですか。なぜ、そこまで執拗にテコ入れしないといけないんですか。
これが店舗限定ならば、店員の判断という逃げ道があります。
しかし、全国各地でとなると、総大将の掛け声があったということ?
一連の状況を考えてみます。
・ドラマテコ入れにしてもあまりに拙速
・後半の失速から、急激なテコ入れが始まった
・準備期間を考慮すると、奥田瑛二氏出演、『ヒストリア』、『ザ・プロファイラー』が重なった三月上旬に決まったのか?
・この時期に急遽準備したと思われるテコ入れ策があまりに多い
・放送期間を二週間切って、このテコ入れは異常
よほど最終盤、失速したんですかね。
関連商品も、売れなかったようで……だから言ったのに。
コメント欄でお嘆きの方もおられますが、本作は日清についてどう思っているの?
萬平物語がキラキラしていればいいの?
違うでしょ。年相応に年齢を重ね、老いてなお健在なところを示したいハズじゃないですか。
くいだおれの街・大阪。
そこに住む人々の鋭い味覚や美的センス。
ユーモア。
1ミリも感じられません。
萌えにはドラカリス
はい、今朝もニュースを拾いましょう。
◆『まんぷく』桐谷健太の「好き…」に視聴者「萌えてしまった」の声 – クランクイン!
◆『まんぷく』ヌードル開発チームの紅一点 女優・ぎぃ子が気になる!(クランクイン!)
「萌え〜!」
「かわいい!」
本当にこういう声ばかり。
要するに、演者の属性に一点集中し、そこで反射的に騒ぐ声を大げさに取り上げているってことです。「おいで砲」なんて言葉もありましたっけ。
「パブロフの犬」じゃないんだから。
そういうことばっかりしていると、こうなります。
「木を見て森を見ず」
点と点をつないで線を引っ張れない、ましてや絵なんて描けない。
本作そのものです。
こんな下半身欲求を垂れ流す相手、そしてメディアに、ピンポイントでアピールして何がしたいのか。
スタッフは勝手に自滅と堕落をすればよろしい。
しかし、出演者にまで恥をかかせるとなると話は別。
だからこそ私は「待った」を叫び続けている。
んで、「紅一点」は死語だと指摘したばかりですが、二度目です。
つまり、作る側もこれをセールスポイントだと思っているのでしょう。
「萌え〜」にせよ、「紅一点」にせよ。
これを売りだと思っているって、20年前くらいで頭が止まっていませんか?
はい、お次はこちらです。
◆NHK放送総局長、今月で終了「まんぷく」は「朝から元気の出る朝ドラだった」
「残るところ、あと1週少々ですが、大変たくさんの方に見ていただき、良かったなあと思っています。やっている間は、なんだかラーメンを食べる日が増えたという視聴者からの感想も増えました。戦後復興を支えた日本人の源を教えていただいた。朝から元気の出る朝ドラだった。いいドラマだったなあと思います」
「カリーシ、このコメントをどう思いますか?」
「ドラカーリス!」
※やっぱり焼いておこう
うん、カリーシによる火炎放射のほうが元気が出るなっ!
もっと燃えてもいいんだぞ、萬平と福子、スタニス軍は燃えてこそだ!
※アーチチアーチチ!
そうそう、こちら。
◆小栗旬、ムロツヨシら超豪華キャストで大ベストセラー小説を民放初ドラマ化!:テレビ東京開局55周年特別…|テレ東プラス
『まんぷく』と重なっている出演者さんもおります。
汚名返上のチャンス当来です。
『めんたいぴりり』鑑賞時も痛感しましたが、最近のNHK大阪のドラマ制作レベルは、民放の後塵を拝しておりませんか?
本作でもそうなりそうです。
『わろてんか』と『まんぷく』における、太平洋戦争時の日系米国人描写は、テレビドラマ史上最低レベルでしょう。
本作は、このドラマにドラカリスされて来てください。
※スマホで『いだてん』や『八重の桜』
U-NEXTならスグ見れる!
↓
文:武者震之助
絵:小久ヒロ
※レビューの過去記事は『まんぷく感想』からお選びください
※まんぷくモデルである安藤百福の記事、ならびにラーメンの歴史もリンク先からどうぞ!
※コメントにつきましては、
・まんぷくここが好き!
・まんぷくここがアカン!
という意図でご自由に記述してください。
作品に関するものについては全て掲載しております。
攻撃的な書き込み等については、こちらの判断で削除させていただきますので、あらかじめご承知おきください。
セブンイレブンでは、毎年、日清食品のキャンペーンをやってますので、まんぷくが売れなかったから急遽行ったキャンペーンではないと思います
しかし、まんぷくは酷いですね
よくやった福子!の連発が気持ち悪いです
そういえば、セブンイレブンでは去年、恵方巻を予約すると「わろてんか」で死んだ藤吉を召喚するアイテムとなっていた文鳥の根付けを貰えるキャンペーンを行っていました。
NHK大阪とセブンイレブン、組んでますね。
もしかすると他にもあったのかも知れません。
高齢の親の描写では、『ちりとてちん』や『カーネーション』等で、上手く描いた大阪は、どうしたんだろう。
華丸さんは冒頭、つっこまれたのに舞台に一切触れなかった。そこまでしか観てないのだけど、本作と比べてなんと美しい振る舞いなんだろうと心打たれた。ますますお二人を好きになった。