なつぞら78話 感想あらすじ視聴率(6/29)本物と見せかけは表裏一体

めんどくさいアニメ理論の答え合わせ

『わんぱく牛若丸』はヒットしております。
あの視聴者が見たかったであろう、馬の前脚4本のシーンを、なつが映画館で見ています。

笑い声が響く館内。
子供達の声援を受け、大ヒットを記録します。

モデルとされる『わんぱく王子の大蛇退治』

そしてこのあと、第三の男かもしれない、そんな坂場となつがいつもの階段ですれ違います。

彼はこう言ってきました。

「考えてますか。アニメでしかできない表現、見つかりましたか。あの馬の脚は偶然です」

こ、こいつ……わかりますよね。
もう、言うまでもありませんが、喋っているだけでキレたくなる人は絶対いると思います。

しかも、こいつ、先回りしていますよ。
馬の脚は偶然ですから、理詰めでもっと深く結論を出せと煽っています。

マコなら怒るかもしれないし、彼ならこうなりかねない。

思いつきで煽りおって、この小童め!

なつも、こう返します。

「なら、そちらから言ってもらえますか」

先週土曜から引っ張った回答タイムですよ!

なつぞら72話 感想あらすじ視聴率(6/22)雪次郎の乱!

「僕の考えでいいのなら……」

ありえないようなことを、本当のように描く。

 

ありえないことのように見せて、本当のことを描くこと。

大きな嘘から、本当のことを描く。
なつはこのことを、何度も繰り返します。難解ですね。

これも【表裏比興】特有の、うざったいパターンでもある。

「裏切るのではない、表返るのじゃ」

お前は何を言っているんだ、と突っ込みたくなりますが、そういう理屈を繰り出す。

「徳川についていることが本心への裏切りだとすれば、徳川から離反することこそ、表返る。ありのままに生きるからよいのじゃ!」

「九度山に流すぞ、コラァ!」

まぁ、そんな真田昌幸論法ですね。
流言飛語を流し続けて、その中にちょろっと真実を入れるというか。

使いすぎると、確実に人間関係が破壊されるので、控えめに……。

「腑に落ちましたか?」

そう語る坂場。

「はい、落ちました」

えっ、落ちたの?
本当に?
わけわからなくない?

そう突っ込みたくなりますが、そこはわかるものがあるのでしょう。
そして、ここでフラグも折れたような気がします。

モモッチは、崖から落ちて恋に落ちるかも……とのほのめかしておりましたが。
腑には落ちても、恋には落ちていないと思います。
相手は坂場だから、仕方ないんでは?

信哉と天陽が静かなる脱落者だとしたら、坂場はスタートラインすら立たなかったと思いますね。

ピンクの電話で結ばれた

昭和34年(1959年)、なつはアニメーターとして活躍しています。
が、まだポスターに名前は掲載されません。マコは載っています。

そんな中、変わったことといえばピンクの電話でした。

風車の店内で電話が鳴り、音問別からだと交換手が告げるのです。

うーん、『半分、青い。』では、この電話が鈴愛状況当初、バブル時代の連絡ツールでしたね。
10円玉を並べてかけていたものです。交換手はもちろんとっくにおりません。

それからガラケー。
そして最終盤ではスマホの録音やSNSが重要な役割を果たしていましたっけ。
朝ドラで、電話の歴史がたどれます。

交換手がいた時代に、その存在すら無視していた、そんなダメな朝ドラはさておき。

こうして繋がった十勝と新宿。
それでもあくまで、柴田家となつであり、信哉ではないようです。

電話の主は富士子でした。その向こうには柴田家の朝が映ります。

明美はセーラー服に。
砂良はお腹がふっくらとしています。
一家は、今年こそなつが帰ってくるのかと期待を込めています。

泰樹は参加せずに、横で牛乳を飲んでいるのでした。
本当は参加したいくせにぃ〜!

「そだね、今年は帰る」

なつがそう告げると、一家揃って大歓迎です。

「なっちゃん! なっちゃん!」

戸村親子もコールを送り、泰樹もにっこり。
この寡黙な魅力がたまらんのぅ!

ああ、なつよ、めまぐるしく変わる日々の中で、来週に続けよ――。
と、父のナレーションが締めくくる中。

おさげの若い女性が、柴田牧場に向かっています。
いったい彼女は誰なのか……。

テーマ「結婚」が迫る

今日は雪次郎の乱エピローグ。
『わんぱく牛若丸』公開。
坂場のアニメ理論種明かしと、みっちりした回でした。

次のテーマも、きっちりと入れてきております。

・お煮しめと見合い問題

→マコ、美味なるお煮しめの衝撃

「軍師も花嫁修行か……」
という、現実に引き戻されたからでしょうね。
そこは誰しも気になるところではあると。

マコがそういう意図でお煮しめを作っているとは、あまり思えませんが。

・天陽の結婚

→これはストレートに入れてきましたね。

適齢期であること。そんな人も出てくること。何の不思議もありません。

十勝では、門倉番長とよっちゃんが甘い生活を送っていても、ありなんじゃないかと思いますよ。

・信哉の転勤

→前述の通り、彼も転機を迎えています。

会社側としても、そろそろ転勤についてくる嫁をもらえと圧力をかけていそうでもある。

そろそろなつにも、そういう悩みは訪れるのでしょう。

じゃあ誰と結婚するのかな?

そこですよね。
なつが誰と結ばれるかというところは、気になっていました。

ここで、過去の出場者とその進退を整理しておきましょう。

【やさしい柴田牧場後継者】柴田照男

長所:泰樹が推していた

短所:本人同士が「きょうだいみたいでありえない」と思っていた

結果:リタイア。砂良と結婚した

【天使のように純粋な画家】山田天陽

長所:芸術で通じ合う。性格的にもあう

短所:十勝を動けない。告白するような性格ではない

結果:リタイア。別人と結婚した

【熱い農業高校魂がある】門倉番長

長所:FFJの歌が熱い

短所:いろいろあるけど、まあ、そこはね

結果:リタイア。よっちゃんに切り替え、かつフラれた

【人を救うペンを持つ記者】佐々岡信哉

長所:幼なじみ、命の恩人。まっとうな人生を送っている。戦災孤児という境遇に偏見がない。人格者

短所:あまりに奥ゆかしい

結果:リタイア。告白すらなく、消えてしまう

【嵐を呼ぶ新人】坂場一久

長所:同じ職場。センスはある

短所:表裏比興。恋愛について理解があるのかすら不明

結果:DNS(出走前棄権)。そもそもスタートラインについていない

なかなか厳しい展開だね!
恋愛フラグを全部へし折った感があります。

なつぞら76話 感想あらすじ視聴率(6/27)ジャッジも支配もマウンティングもない

なつは変人&鈍感&我が道をいく。
そういう性格だから、仕方ない。

今後、本命が出てくるのでしょう。それでもなつがあの性格ですから、紆余曲折はあるでしょうね。

何度か書きましたが、『半分、青い。』の北川悦吏子先生は、本命が序盤から出てきて、割とすぐ結ばれる――そんな朝ドラ黄金パターンはもったいないと思っていたそうです。

本作も、ひねりにひねってくるのでしょう。
恋愛描写もなかなか面白い。それが本作です。

心情描写も奥行きもないまま、男女が浴衣寝室ゴーロゴロ♪
子作りアピールを朝から繰り返していた、そんなゲスエロで信徒を釣っていた……そういう****とは違うんですよ。

大阪の奇妙な朝ドラ

ここから先は、蛇足でありおまけです。
興味のない方は読んでいただかなくて結構ですよ〜。

朝ドラでふと思ったことですが。

◆組関係者会合に芸人 吉本、マネジメント追いつかず 契約書ない古い体質も毎日新聞

2017年下半期モデルのこちらの企業ですが。
契約内容が黒いということは、創業当時から有名でした。

ライバルの潰し方。
芸人契約のえげつなさ。

戦時中は軍部に積極的に協力し、戦後は米軍関係者向けキャバレーを経営するという、その抜け目のなさ。

上方落語は、一時期滅亡の危機に瀕したことすらありました。
その背後にいたのが、同社であったというのは、関係者自らが認めていることです。

落語の歴史~起源は戦国時代の御伽衆で、元祖は江戸時代の安楽庵策伝

「大阪落語を滅ぼしたのは、この私です」
後年、創業者・吉本せいの弟で、吉本興業を率いた林正之助は、そう語っています。

そういう黒い部分は、調べれば割と簡単にたどり着けることです。

その翌年の企業も、モデルの逮捕や婚姻関係のあやふやさ、ライバル企業への露骨な嫌がらせは有名な話でした。

叩けばすぐ埃が出る企業を、受信料で二年連続宣伝するというのは、奇妙なことではありませんか。

実在企業宣伝ドラマを作るのであれば、真っ先に身体検査をするのではありませんか。

はじめから宣伝ありきで作ったように思えるのですが、どういうことでしょうか。

ゴゴゴゴゴゴ……。

 

 

3 Comments

むらた

雪乃助さんがロールケーキを作ってたシーンにじーんときた。
息子のロールケーキをお父さんが発展させたんですよね?
雪乃助さん、どんな思いでロールケーキを作っていたんだろう、雪月と雪次郎君に幸あれ。
飾りつけが昭和な感じだったのも懐かしく思いました。昔クッキーとかカップケーキを焼いた時に使ったから。

まるいと

うーむ、どうしてそういう解釈になるのかなぁ。

私は今日の「落ちました」は、「腑に」という言葉とあえて分けて言ってる所で、暗にモモッチの「恋に落ちる」って話とつながって、思いっきり2人が(意識の上で)結ばれたシーンだと理解しました。来週の予告の見せ方を見ていても間違いないと思うのですが・・

ま、これからの展開で答は見えてくるでしょうから楽しみに待ちます。

或点不意寄るど!

ラストの記述。

武者様も、やはりそう思われますか。
****のモデル企業、大丈夫でしょうかね?

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