なつぞら116話 感想あらすじ視聴率(8/13)ルパンで全てが繋がった!!

これも腐れ縁だから

「マァ、腐れ縁です」
と、ここで野上がまとめるのもおもしろい。ルパンと銭形だと思うとニヤニヤしちゃいますね。

マダムはここで、野上に川村屋の経営から手を引くと告げます。
建て替えを契機に、野上に任せたいのだと。

経営を押し付けるわけではない。次の後継者を育てて欲しいと言い切ります。

野上が会社という組織を繋いでいく。
今どき血縁関係者だけがそうするわけではないのだと。

「野上さんが開拓して。血縁者だけっていう時代じゃないわ」

マダムの言葉に、野上がこうきました。

「咲太郎には渡さない!」

出たぞ、腐れ縁の意地!

「野上さん、これが私の結婚の決意です」

「わかりました……不肖野上、この命尽きるまで、川村屋を守ってみせます!」

なんだかすごいっちゃそうなんです。
年齢的に見て、マダムも野上も、子供ができるとは思えません。もしいたとしても、そばにはいない。手元に置いていない。

野上も、自分の命の続く時までしか想定していません。

「野上さん。がんばって!」

なつがそう言う。私もそう言う。
すっきりしたところで、次の場所に報告だと咲太郎が立ち上がります。どこかとなつが尋ねると、ニヤリとこう来ました。

「決まってるだろ!」

そりゃあそこでしょ。

しかし、この一連のシーンもかなり奥深いものがありましたね。

前作****モデル企業のライバル社は、同族経営を腐敗の温床だと批判し、血縁者を後継者から外しました。

NHK大阪がやった概念を、NHK東京が否定しているかのようにすら思えてきます。
昨年もマァくんの彼女が10歳上というだけで、妄想だのなんだの言われたものですが、二年連続でコレだもの。

視聴率争いをしているとはよく言われますが、再三指摘しているようにこれはNHK大阪が時期的に有利です。

NHK東京は、クオリティ、賞レース、役者発掘と生育で勝負をしているのでしょう。

コンテンツ配信者としてどちらが健全なのか。
考えるまでもありませんよね。
NHK東京、がんばれ〜!

亜矢美ちゃ〜んに報告しなくちゃな

風車では、「新しい店は花園あたりでも良いか?」と茂木が亜矢美に尋ねております。

ゴールデン街のことですね。
茂木が指摘する通り、文人がたむろった場所でもあり、文壇バーなんかも名物です。

※このアニメ原作者も常連だったよ!

「今、安くってんなら、そんなところかね……」

亜矢美がそう言うのは、あの一帯のルーツは戦後の闇市だったから。
米兵の食べ残しで作った雑炊が名物。
中からタバコの吸い殻だのなんだの出てきた――そんなこともあったんです。

はいっ、これを踏まえますと移転後の風車がどうなるか、なんだか想像できてきましたね。
本作は考証がしっかりしているから、想像するにも楽しいものがある。

そしてここで、あいつが参上!

「ちょっといいか、大事な話があるんだ。店を閉めるほどでもない」

そう亜矢美に告げるのは、咲太郎です。
店を閉めるまでもないってあたりが、なんともダンディ! 茂木はちょっと驚いていますが。

「かあちゃん、俺、今度彼女と結婚することにしたんだ。今まで隠しててごめん!」

隣にいるのはマダムです。
茂木はびっくりして、ショックすらあるようですが、肝心の亜矢美は知っていたとニヤリ。

「なんだ、知ってたよ。そんなことなら。お前が私に隠し事なんかできるわけないよ」

なつの結婚を待っていたのかと問われると、そうではないと否定はしております。
そういうタイミングだってさ。
経営刷新で、咲太郎の会社経営も手伝える。

この場合の妻が夫を手伝うというのもおもしろい。
というのも、【内助の功】ではないから。マダムがご飯を作って家で待つのとはちょっと違う。

新宿の経営者、一国一城の主として手伝うってこと。
むしろ天ぷらをあげるのが得意なのは、咲太郎だもんね。

NHK東京のドラマは、二作連続調理スキルが高い男性人物が複数登場します。
ただの偶然ではないと思うんだよな。

「何にしたってめでたい、乾杯しようよ! 一安心、肩の荷おりたわー!」

亜矢美がそう告げるのですが、茂木はちょっと違う。

しわしわピカチュウみたいな顔になってるー!

※社長、キュートだよね

「かんぱーい、あー、おいしい!」

亜矢美はこう告げます。

「光子さん、咲太郎のこと、よろしくお願いしますね」

「はい、こちらこそ」

「バカだから!」

「はい、知ってます」

はい、こちらも知ってます。妹の面接をぶち壊したし。

これも怪盗だったからなんだね、おめでとう、咲太郎とプリンセス、おめでとう!

風車は、これから生まれ変わる

さて、なつは帰宅しました。
イッキュウさんがおでんを作って待っています。

「遅くなってごめんね。亜矢美さん、喜んでた」

「それはよかったじゃないか」

「よかったけど、亜矢美さん、どうするんだろう? 一人になったらさみしいよね」

こういう会話の中で、【卵を二個食べるのか?】と聞いてくるあたりがいい。
脇役が動いていたり、会話に何気ない言葉が散りばめられていたり、見ていて飽きません。

来月、劇中での8月15日に結婚祝いをするとか。なつの誕生日にするそうですよ。
楽しみだな。放送日を一致させて来そうだ。

「一緒に行ける?」

「うん!」

「もうすぐ風車もなくなっちゃうのか……」

なつがそう語るころ、風車では――。

「かあちゃん、二人で呑み直そうよ」

「おっ、いいねえ、乾杯!」

母と子は、乾杯をしているのでした。

ん?
風車はなくなるどころか、なんだかおそろしいことになるのかも。

天:咲太郎の天運に合致した声優プロダクション

 

地:立地は文壇バーのゴールデン街

 

人:マダムの経営手腕と人脈

もう支配者じゃないか!

つ、つよい。

NHK東京には 自分の世界がある

すごい。
脳内でどうしたって考えてしまう。

ルパン三世:咲太郎

 

亜矢美:峰不二子

 

野上:銭形警部

 

クラリス:光子

こうと考えると、腑に落ちると言いますか。

咲太郎は、かなり変な奴だとは思っていました。

・ヒロイン兄なのに、経歴が割とすごいことになっている
→ストリップバー勤務からスタートだわ、博打やっている芸人とつながりがあるわ。

 

・逮捕歴がある
→モデルが逮捕されていた****とは、事情が違うんだよね。

 

・藤正親分というアウトローともバッチリ繋がっている
→元がつくけどヤクザだから……。

 

・ハート泥棒
→ローズマリー、さっちゃん、レミ子……おいっ!

 

・疑われている
→妹に財産目当てと言われる兄とは。疑わないむしろ亜矢美が例外では?

で、野上は昨日のやりとりが警部だし。

マダムはプリンセスだ。
ファッションセンスもプリンセスだよ!

そして不二子ちゃ〜ん。
富士子じゃないよ。亜矢美ですね。

山口智子さんは踊る姿も素晴らしかったし、あけっぴろげだし、不二子ちゃ〜んじゃないですか!

峰不二子といえば、どうしても豊かなプロポーションばかりが注目されて、その方面ばかりでキャスティングがされがちですが。
それはどうかな?

知性こそが新しいセクシー。開けっぴろげな性格。手玉にとるコケティッシュさ。
モンキーパンチ先生による、ヨーロッパ的なファッションセンス。
大人の女性らしい独立心。

そこを踏まえると、山口智子さんは適役じゃないですか!

「朝ドラ100作目記念で、過去朝ドラヒロインから、不二子ちゃんとクラリスオマージュを選べ」

こんなことになったら、ふつーは頭を抱える。
正気を疑う。投げないし、打てないはずの変化球だ。

それを投げられてウキウキワクワクする、そういう人がこのチームにいると理解できました。
いい仕事ですね!

そうそう、名前も気になっていたんだ。

咲太郎=花を咲かせる

 

なつ=夏に生まれた

 

千遥=遥か遠くへ離れてしまう

そういう意味では、意味があるとは思っていたんですけど。

咲かせるってどういうこと?
ああ、そっか。
真っ赤な薔薇のような、あいつの唇を咲かせる。そういう男ってことだね。

この怪盗めが!

ナウシカやムスカ大佐も、今後出てくるのかな?
もう出ているのかな?

文:武者震之助
絵:小久ヒロ

【参考】なつぞら公式HP

 

4 Comments

まるいと

「(川村屋の財産を)咲太郎には渡さない」と言ったのはマダムの方でしたよ。

ともあれ、ルパンの解釈は腑に落ちますね。ずっとスーツってのが気にはなってました。なつたちはどこかで(最後?)「火垂るの墓」を作るんでしょうかね。

小原正靖

比嘉愛未さん琉球王朝の末裔らしく気品があり、いいですね。

匿名

夕ごはんのおでんは風車からのお土産ではないでしょうか。電話で、おかずは買って帰る、というセリフもありました。

年女

なつが、結婚後一年くらいとしたら28歳。兄が4つか5つ上として、咲太郎は、32.3歳でしょうか?

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