なつぞら138話 感想あらすじ視聴率(9/7)裏切りなんかじゃない

新しく挑戦するって決めたから

さて、このあと、風車プロダクションでは。

咲太郎は、遅くなったと詫びるなつに、ゆっくり優と遊べて楽しかったと、むしろ感謝しています。
いい兄貴になったなぁ。

ほんと、かっこいいよ。
彼らに必要なことは、イケメンであることじゃない。第一に、親切ですよ。

なつは、来年こそイッキュウさんとアニメを作ると言い切ります。

「パパと作るの?」

「また新しく挑戦する! 北海道で、優と決めた!」

「あれを作るの? やったぁ!」

「北海道でか? よかったな!」

優も咲太郎も大喜び。でも、それだけじゃないのが光子です。

「うちの声優、使ってね」

光子さんも商売がお上手そうですよね。
今後、北海道の総大将たちも声優デビューするかもね。

人望はあるけど、ちょっと抜けている咲太郎。
それを補う光子。これもいいコンビ!

「優、ママはずっと、仕事するからね。優は寂しい思いをしちゃうかもしれないけど」

「うん、ママだいすき!」

「ママも、優大好き!」

「でも、『番長』嫌い……」

「番長はいい奴だよ!」

一応、フォローはされるんですが。
うん、あの番長もいい奴。

この先、優はリアル番長を怖がったりするんですかね。ヒグマと戦った門倉番長よ……。

なつぞら19話 感想あらすじ視聴率(4/22)女がダメなのかって聞いてんのさ!

かくして昭和49年(1974年)3月末、なつは東洋動画を退職します。

ああ、なつよ。
新しいキャンバスに向かえよ――。

ラスト一ヶ月、本作の大団円が始まります。

裏切るのではない、表返るのじゃ……

はい、出た、裏切り問答。
泰樹の前世ならこうだ。

「裏切るのではない、表返るのじゃ……」

史実での真田昌幸もそうですが、彼は国衆であり武田信玄に仕えた魂のためなのか。
ありのままに裏切り続けました。カッコいいよね!

本作は『真田丸』をふまえているとしみじみ思いますよ。

真田昌幸のスタイリッシュ裏切り三昧。
あれをありのままに描いて、かつ魅力的に仕上げたスタッフはすごいと思うわけです。

史実をたどっていても、こいつは絶対に近づきたくないと思いますもん。劇中でも周囲がさんざん振り回されていたし。

戦国時代ではあんなもんとは言いますが、リアル当時の人々すら意味がわからないと困惑しきっておりますから。

参考 真田昌幸65年の生涯をスッキリ解説!武将ジャパン

なつの離職も、結構、強烈っちゃそうですよ。

それだけに【恩知らずで感謝しない女だ】とかなんとか叩く方が出てくるんだろうなぁ、と。
鈴愛にも【感謝が足りない】とか言ってた層ですね。

私の見立てだと、その層は、
【若い女が謝罪する姿が見たい病】
に罹っている。

劇中で彼女らはきっちりと感謝しています。
それがわからないなら、ソーラースイング人形で心癒されていた方が良さそうです。

被害者は出さないでくださいよ……。
『半分、青い。』レビュー以来、どんだけこっちがその手の言葉に疲れたと思ってんだよ……。

軽自動車をバイト代で買った若い女性をバッシングするような、そういうことはやめましょうね。

◆「JK炎上」がトレンド入り~女子高生が自動車購入で叩かれる不思議(石渡嶺司) – Y!ニュース

あなたの心と向き合う時間だ

前述のとおり、なつは常識的な退職だと思います。

・取り掛かっている『魔界の番長』はやり遂げる

・事前通告する

・後任者として堀内をサポートする

えらいと思う。
素晴らしいと思う。

それでもなつが気に入らないとすれば、どこが気に入らないのか。
分析してみますと……。

・夫が妻を責めないどころか、応援しているから

・娘が母親を責めないどころか(略)

・兄が妹を(略)

・師匠が弟子を(略)

・周囲がヒロインを(略)

・女のくせに実力がある描写をされているから

・女のくせに偉そうだから

・女のくせに退職理由が育児じゃないから

・女のくせに堂々としているから

・女のくせに(以下略)

・女の(以下略)

・女(以下略)

それなりに頑張って理論武装して、SNSあたりで盛大に愚痴をネチネチと書き込むんでしょうけど。
見つめなきゃ、自分の本音を。差別心を。

まずはそこからだ!

朗報です!!

そんな本作ですが、朗報です!
スペシャル番組、スピンオフが決定しました!

「なつぞらSP 秋の大収穫祭」

スピンオフドラマ「とよさんの東京物語」

スピンオフドラマ「十勝男子、愛を叫ぶ!」

とよババアーッ!!
総大将ーーーッ!
90歳でも盛ん!!

待ってました。ついにやりおったわ!
総大将のシャウトを絶対に見守ります。

ん、スカなんちゃら? 知らない概念ですね……。

おまけ。
前作****教団スピンオフはこちらで↓。

文:武者震之助
絵:小久ヒロ

【参考】なつぞら公式HP

 

3 Comments

Zai-Chen

いたいけな少女が健気に逆境に耐える。うら若い女性が雨の中で土下座する・・こうした光景が未だに一部の朝ドラファンにとっての大好物であることは否定できないでしょう。
で、こうした人たちに限って、ヒロインが自分の人生を歩み始めたり、少しばかり成功をおさめたりすると、途端に非難を始める。やれ「少女編が良かった」だの「素朴な田舎娘のままがよかった」だの・・・「なつぞら」も「半分、青い」も「ひよっこ」も同じ。いや、「おしん」の頃から変わってません。
まあ、ドラマの楽しみ方は人それぞれとは思いますが、無力な少女や若い女性が虐げられる姿を娯楽として消費するのは、非常に不健全なことだと思います。
なつが素晴らしいのは、とにかく生きる力に溢れていること。困難にも周囲の善意にも、卑屈になることなく背筋を伸ばして堂々としていることです。体幹が非常にしっかりしている広瀬すずさんの佇まいとも相まって、これからの朝ドラの、新しいヒロイン像をしっかり表現していると、私は思います。

904型

なつの「仲さんの弟子で良かった」に応えて、仲さんが口にした「なら、裏切りだよ」の言葉。
あとで冗談だとごまかしていましたが、あのときの仲さんの顔は真顔でした。自分の許をなつが去っていく寂しさは、掛け値なしの本気だったのでしょう。
なつが自分の作り上げたい作品に出会い、信頼できる仲間も見出だしたこと。これまでの東洋動画での悩みなども仲さんは知っているからこそ、「一つの会社ではなく、一つの作品にこだわるべきだ」と、背中を押したのでしょうが、それはそれとして応援しつつ、やはり去られるのは…と複雑な気持ちもあったでしょう。
こういう描写は、『なつぞら』では変わらず秀逸。最後のひと月も走り抜けてほしいです。

まめしば

要はミソジニーとウィークネスフォビアですね。
こういう人々は、理論武装なんかやめて堂々と本心をさらけ出した方がまだ潔いですよ。
「男に文句を言うと怖いし仕返しされるから、絶対に勝てる女を叩くしかないんだよ!!」みたいに。
それならこっちもキッパリとサヨナラできるし、「ならこういう輩を生んでしまう構造を変えよう。」と思考チェンジができるから。

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