半分、青い。13話あらすじ感想(4/16)どうしてどうして僕たちは♪

岐阜県東美濃市。
楡野鈴愛は、小学校3年生の時に、ムンプス難聴のため、左耳を失聴してしまいます。

そんな鈴愛も高校3年生に。

今日も元気いっぱい生きています。

 

購買部人気ナンバーワン「じゃがまろ」を入手せよ!

時は1989年(平成元年)。
昼休みのチャイムが鳴ると、生徒たちが購買部へダッシュしてゆきます。

出た、パンのためにはなんでもする勢いの、高校生だ!

今になって振り返ると、なんでパンごときにあんなに必死だったのかと思ってしまう、青春の1ページ。
4時間目の残り5分なんて、授業内容さっぱり頭に入らなかったものです。

鈴愛はバランス感覚もなんとか取れるようになって、階段を猛烈な勢いで駆け下ります。
ここでマナちゃんはリタイア。
マナちゃんの分まで走る鈴愛です。

購買部人気ナンバーワンは「じゃがまろ」で、ナンバーツーは「焼きそばパン」。
じゃがまろは、おそらくやこの高校購買部オリジナルか、ご近所のパン屋さんオリジナルってとことか。じゃがいも入りなんでしょうね。

これまた大人になってみると、そこまで必死に食べるほど美味しかったかな……、となってしまうのがこの手のパン。
それでも当時は必死なものです。

バランス感覚は取り戻せても、音の距離感はとれず、戸惑う鈴愛の姿がここで映されます。

 

ハンサムな律先輩は後輩からパンのプレゼント

ここでブッチャー高校生バージョンが登場。
朝ドラでは嫌なお坊っちゃま役が多い矢本悠馬さんです。

大柄だったブッチャーの成長は、小学校5年生でストップしちゃったそうで。
小柄な高校生になったものの【性格はそのまんま】だそうです。
焼きそばパンをズルして獲得したブッチャーに、鈴愛はドロップキックをお見舞いします。

完全に出遅れた鈴愛は、羊羹サンドとミックスサンドを買うしかありません。
羊羹サンドも多分オリジナル、かつ、あんこが好きな中部地方らしいパンなのでしょうね。あんまり人気はないようですが。

律は廊下の窓に腰掛けて、焼きそばパンを食べています。

体育の授業で教室移動に時間がかかったはずなのに……と悔しがる鈴愛。
しかもじゃがまろまでゲットしているではありませんか。

よくよく聞いてみれば、ハンサムな先輩として下級生からパンをもらったようです。
律は鈴愛にパンをあげよっかな、どうしよっかな、とからかいます。鈴愛がやや強引にパンを奪うと、バランスを崩した律は窓から落ちてしまいます。

「律、死んだ?」
とびっくりする鈴愛。大丈夫、ここは一階です。

ここで律のナレーション。お互い子供のままで、異性だとも気づかなかったのだと。
この関係、どうなるのでしょうか。

ここまでがオープニングなのですが、うまい繋ぎ方です。
パンの購入というごくありふれた日常を描きつつも、それぞれのキャラクターが出ていて、躍動感もあります。
役者は入れ替わったけど、中身は同じ人格であるということもわかりました。

 

ワンレンボディコン、アッシー、メッシー、貢くん♪

場面はつくし食堂へ。
置かれているカセットプレイヤーつきラジオも少し新しくなっています。

そろそろCDも再生できる、コンポが流行りだす時代ですね。
すでに西園寺家にはあることでしょう。

晴は、かつてパーマかけたらゴアに似ていると言われたのですが、そのパーマをかけるようになっています。
廉子さんが亡くなって一年後のときには、今にも消えかけてしまいそうだった仙吉も、なんだかんだで元気そうで良かった。

ここで当時の世相、バブルが紹介されます。
ワンレンボディコン、アッシー、メッシー、貢くん♪

ワンカットだけでてくるバブル男子の再現度が高いぞ!
絵まで出してきて、当時はドアが2枚のクーペが流行していたという説明まであります。

本作、ほんとに、ヤル気を感じさせますね。
『ひよっこ』の時も背景のポスターやファッションのディティールに注意が払われてましたが、今年も気合十分です。

 

「24時間戦えるわけないでしょ」

つくし食堂は、こうしたバブルの恩恵はありません。

それどころか、ファーストフード店やファミリーレストランに押されて右肩下がり。
確かに鈴愛と同世代の子、それ以下の子がいる家族なんかそっち行きますよね。

食堂で生姜焼き定食より、ファミレスでハンバーグ。
若者はイタ飯でデートする時代だわ。

廉子さんがノリノリでナレーションをしていると、晴が立ち上がってラジオを消します。

 

「ああ、うるさい、24時間戦えるわけないでしょ」

ここでナレーションがうるさいわけではないのね、とほっとする廉子さんが面白いです。

そこへ宇太郎、豚肉のかたまりを購入して帰宅。
今日の日替わりは豚ステーキ、余ったら生姜焼き、それも余ったら角煮にすればいい、と晴の苛立ちには気づいていない様子です。

晴は右肩下がりのグラフを示して訴えますが、
「グラフはダメだって、お前のウエストだって18のときからグラフにしたらさあ」
とか言いだす始末。

このまま食堂が滅びるってお前ゴアなの~と、わちゃわちゃふざけちゃって……。
しまいにはグラフに右肩上がりの線を追加します。

そうそう。この当時は表計算ソフトなんてないから、グラフも手書きだったんですよね。

 

律と話すブッチャー、嬉しそうだなぁ、おい

高校ではクラゲ先生の世界史の授業。
大航海時代の説明です。

生徒というのは当人しか理解できないあだ名を先生につけるもので。
ナゼ、クラゲなのかわかりませんが、そういうものなのでしょう。

鈴愛は、滑舌の悪い先生、声の小さい先生相手にはつけ耳を使います。
先生はまるで査定されているようで、はりきってハキハキと喋るようになるんだとか。相手をそんなふうにするなんて、さすが私の孫です、とナレーションの廉子さんもうれしそう。

とはいえ、その背景にはある理由もありまして。

休み時間、律は鈴愛のつけ耳をつけています。似合うか聞くと、ブッチャーが心の底から嬉しそうに、
「キュートだよ❤」
と言います。

むしろお前がキュートなんだよブッチャー!
少年時代からずっと律が好きなんでしょうね。成長してもいいキャラだわ。

実は律が気遣い、つけ耳を可愛いものだとして認識させることで、鈴愛へのからかいやいじめを防いでいたのです。
ありがたいことですね。
そのことに鈴愛は気づかないけど、そこがロマンチックというところ。

 

もどかしい、愛情表現にホッコリさせられ……

鈴愛はノートにゴアを落書きしています。

小学3年生の頃もそうでしたが、ますます画力がアップしています。
ゴアはおかあさんに似ているというと、マナちゃんも大受けしています。

帰宅後、萩尾家に出向き、恒例のマグマ大使笛を使って律を呼び出す鈴愛。変わってないですなぁ。

要件は、マーブル・マシンではなくて数学の質問です。
律の説明を受けてもわかっていないうえに、子供時代と同じややぶっきらぼうな口調の鈴愛。
お年頃の女の子らしさがなくて、むしろ好感度がアップしました。この関係性のまま成長したんですね。

二人は続いて、つけ耳の改良案について話しています。
両方つけてみるか、という律。意味がないと鈴愛は返します。

鈴愛は、聞こえない左耳がついている理由がわからないと言い出します。

律は、
「かわいいから」
と言います。

多分これが、律にとってこの時点で照れずに好意を伝えられる最大限かも。もどかしい~!

 

縁日で買ってしまったペットが大きくなっちゃうやつ

律はペットの亀・フランソワに餌をやります。和子が縁日で買ってきておしつけられたそうです。
縁日で買ってしまうペットといえば、亀、金魚、カラーひよこあたりがあるあるですね。

「でもかわいい」
「そうだなあ、律、高校生になっても友達できないもんなあ」
やや強引に話を展開する鈴愛に、思わず突っ込む律でした。

つくし食堂では、閉店後に晴がラジオを聞いて一休みしています。

するとそこへ、スーツ姿のハンサムが登場。
思わずトキメキながらも接客する晴です。

「きれいですね」
「ええ、3年前改装したんで」
「いえ、あなたが」

ええええええーっ!? なにこの人、あやしい!
そして何がいいかって、この場面で流れているのが、ユーミンこと松任谷由実さんの『リフレインが叫んでる』ですよ。

 

「どうして どうして ぼくたちは〜 であってしまったんだろ〜」という歌詞が意味深。
筆記体で
【To be continued】
って出る演出も、時代感まんまじゃないですか!

バブリーでトレンディ~~~♪

 

今日のマトメ「バトンタッチの手渡し成功」

子役が終わり、役者が交代しました。
よい意味で連続性があって、バトンの手渡し成功という感じがあります。

律と鈴愛の関係性も残されていますし、ブッチャーの律が好きで仕方ない感情も、一言で伝わってきました。
外見や演技だけではなく、彼らの中身まで魅力があるということ。
これは脚本の力量です。

中身が伴わずに子役の力に頼っていると、交代時にガタッと魅力が落ちますが、本作はそんなことにはならないようです。

バブルぽい世相の描き方もいいですねえ。
僅かながら出てくる人物のスーツとか、気合を感じます。

まさかのユーミンには参りました。
つくし食堂の場面であの曲選びはナイスとしか言いようがないです。

爽やかで楽しい、新たな1週間の朝にふさわしい展開でした。

著:武者震之助
絵:小久ヒロ

【参考】
NHK公式サイト

 

3 Comments

roko

放送時見ていないので、見たいなぁと思わせてもらいました。
ありがとうございます。

>晴は、かつでパーマかけたらゴアに似ていると言われたのですが、そのパーマをかけるようになっています。

>帰宅後、萩尾家に出向き、恒例のマグマ大使笛を使って律を呼び出す鈴愛。変わっていないんでなぁ。

しおしお改め、七歳上

いや〜懐かしかった。
ほんと、懐かしかった。
楽しく見ました。

ももも

あの終わりかた!前代未聞で笑いました。かつてこんな
「つづく」の形が朝ドラにあったでしょうか。
面白かったです。笑いました~
明日も楽しみです。

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