わろてんか16話あらすじ感想(10/19)ロミオとジュリエット

明治43年(1910年)京都。
日本一の「ゲラ(笑い上戸)」娘ことヒロインの藤岡てん。

すっかりお年頃のお嬢様に成長したてんは、そろそろ立派な入り婿を持ち、家を継がなければなりません。
そんなてんの目の前に現れたのは、幼い日に出会った芸人の藤吉。

てんと再会した藤吉は、芸人仲間のキースのせいで喧嘩に巻き込まれ、重傷を負ってしまいます。
てんはやむを得ず、藤吉とキースを自宅の蔵に匿うことに。

しかし、恋のお邪魔虫リリコによって、そのことが儀兵衛にバレでしまいます。
まぁ、リリコ抜きでも遅かれ早かれ発覚したとは思いますが……。

 

スポンサーリンク

「ロミオとジュリエット」の例えはちょっと違うような……

儀兵衛は全員を引っ立てると、大岡越前のような剣幕で訊問開始。

藤吉が船場の米問屋長男であるとわかり、ますます激怒します。
長男が跡継ぎ修行もせずふらふらと芸人になり、別の商家長女に手を出すとはけしからん、と怒りが止まりません。

てんは口答えしてしまい、蔵の中に閉じ込められます。

ナレーションは「ああ、まるでロミオとジュリエット……」と言っています。
本作のナレーションは賛否両論のようですが、ナレーターというより脚本がどこかスベリ気味なのかなぁ、という気がします。

内容も少しおかしくで、当時の商家では長男長女が結婚恋愛できないわけではなく、当時は家の跡継ぎ同士での恋愛結婚ができない、ということです。

それにロミオとジュリエットは対立する家同士の話ですし、例えとしてはちょっと違うんではないかと。
蔵の窓越しの会話なんかは、『ロミオとジュリエット』の場面を意識している気がしますが。

あんまり場面とあっていないナレーションというのは、どうにも困りものです。
ナレーションというのはいい意味で空気のようなもので、気にならないのが最善で、いちいち鼻につくようになったらマイナス要素だと思うのです。

 

スポンサーリンク

燃えくすぶっている恋心は始末しといた方がよいが

キースやリリコは大阪に戻ろうとします。
が、藤吉は「おてんちゃん、泣いとった」と戻っていきます。

てんは食事も喉を通らない様子で、すっかり気落ち。
しずは藤吉が手紙の男だと察しました。
てんはしずに、家を継ぐために忘れると思っていたのに再会して……と思いを語るのでした。

しずが物わかりがいいように思えますが、ここでちゃんと燃えくすぶっている恋心に始末を付けていおいた方が安全だと思っているからかもしれません。

せめて手紙の男ならばお別れをさせてあげたいと儀兵衛に言います。
しかし儀兵衛はかえって危険だと思い、食事を運ぶのも自分でやると言い出しました。

藤吉は蔵にそっとやって来て、窓越しに会話をするようになります。
手紙の御礼を言うてんに、藤吉は自分こそ手紙を書くことで励まされた、と言います。

 

スポンサーリンク

風太の饅頭は食べず 藤吉からの柿は食べる

その晩、風太も半分こした饅頭を差しだします。
しかしてんは食べません。

藤吉も晩にやって来ます。
食事が喉を通らないはずなのに、藤吉の差しだした柿は食べられるてん。

背後で、風太は饅頭を握りつぶします。

二人はきょうだいのような仲ですから、苦労も哀しみも分かち合おうという意味で、ただお腹がすいているから気遣ったのとも違うわけです。

それを拒否されて藤吉の柿なら食べるとなると、これは風太としては饅頭を握りつぶしますよね。失恋です。

翌日、神社で野宿している藤吉に、風太は掴みかかります。

 

今回のマトメ

「ロミオとジュリエット」のような困難を乗り越える恋にしているのでしょう。

が、それがかえって藤吉の何も考えてなさ、無責任さ、かっこつけぶりを強調していてどうかなと思えてきてしまうのは痛いところです。

今後の展開を考えてのことかもしれません。
これだけ大騒ぎして結婚して、史実通りの駄目夫であったらば盛大にズッコケてしまうわけで、もしそれを狙っているのならばそれは凄いことだと思いますね。

今回見ていて感じたのが、『ひよっこ』から被弾しているということです。
『ひよっこ』ではヒロインのみね子が、家族を捨ててでも結婚したいという恋人の島谷にこう告げます。

「まだ子供なんですね。私、親不孝な人は嫌いです」

家族を捨てて、財産を捨てて結婚したいなんて、お坊ちゃま育ちで苦労を知らないからそんなことを言えるのだ、ほんとうの貧しさを知っていればそんなことは言えない、という言葉でした。

これをドラマのヒロインが言って、そして相手を振るのはなかなか面白い現象でして。ドラマのヒロインなら「家族を捨ててでも私を愛するのね!」って感動するのがお約束でしょ、というのを真っ向否定したわけです。
しかもそのあと、みね子は本当の幸せな恋を見つけてしまうわけでして。

このあとでの、このてんと藤吉の恋。
まさにこのみね子に斬り捨てられた恋愛感情なんですよね。

二人とも子供っぽくて現実や貧しさを知らないように見えますし。そういえばリリコもてんの甘さを昨日指摘していましたっけ。

もしかすると、この無責任で子供っぽい主人公カップルはわざとなのかな、と思います。
ふわふわした、傍から見ると甘えた駄目カップルが、シビアな現実の中で強く逞しく変貌していく、その前振りなのかな、とも思います。

それなら凄いことです。

著:武者震之助
絵:小久ヒロ

【関連記事】
吉本せい 吉本興業の歴史

スポンサーリンク

【参考】
NHK公式サイト

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA