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わろてんか17話あらすじ感想(10/20)駄目男は関西演劇の伝統

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明治43年(1910年)京都。
日本一の「ゲラ(笑い上戸)」娘ことヒロインの藤岡てん。

すっかりお年頃のお嬢様に成長したてんは、そろそろ立派な入り婿を持ち、家を継がなければなりません。
そんなてんの目の前に現れたのは、幼い日に出会った芸人の藤吉。

藤吉は負傷したために藤岡屋の蔵で匿われていました。
それが発覚して追い出され、てんが今度は反省のために蔵に閉じ込められます。

藤吉はてんが気になって、大阪に戻らず、蔵にやって来てはてんを励ましています。

 

「カス芸人のくせして、てんに近づくな!」

藤吉が野宿していると、居場所を突き止めてやって来た風太が掴みかかります。

「半端もののカス芸人のくせにてんに近づくな!」

ちょっと言い過ぎたかと後ろめたそうな表情の変化がいいですね。

そこへリリコが割って入り「藤岡屋の手代が暴力沙汰やて?」と止めます。

リリコはカス芸人の半端ものでも、自分の稼ぎで養えるわけです。
ヒモにならないかと誘うのですが、藤吉は「てんに惚れてもうた」と断ります。

ビンタして「うちは絶対あきらめへん!」と立ち去るリリコでした。
リリコさんはもっといい男をよりどりみどりで見つけられると思うので、気持ちを切り替えて頑張って欲しいです。

 

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相変わらずのお寒い芸でてんを笑わせようとする藤吉

ハツはてんにあきれ、器量よしでしっかり者のりんの方が跡継ぎ娘に向いていると言い出します。

儀兵衛はあらためて見合い写真を見つめています。
ここで使用人が大げさにコケる場面がありました。こういうギャグはやり過ぎるとスベる気がしないでもありません。

藤吉は蔵を訪れては、てんを寒い芸で笑わせようとしていました。

悪天候の描写が続いていますが、一体どのくらい時間が経過したのかはわかりません。
ナレーションと藤吉の芸の寒さが相乗効果で、これはてんが恋をしているからこそ彼に惹かれるんだろうな、と思わされるのでした。

藤吉は嘘をついた理由を語ります。
勉強も米屋の修行にも身が入らず、リリコに釣られてまた逃げ出した、とのこと。
駄目男の自分探しと、下心というところですね。

 

風太は苦渋の決断で伊能栞と面会するも……

一方、風太は、あの泥棒芸人のもとにてんが嫁に行くくらいなら、よっぽどマシだと考えたのでしょう。
伊能に面会し、婿入りして欲しいと頼みこみます。

苦渋の決断でしょうねえ。

栞は「嫁に行って欲しくないだけだろう?」と風太の本音を見抜きます。
婿入りするとは言わずに「大阪に来るならまた会う日も来るかもしれん」と余裕たっぷり。

藤吉の野宿している神社に、藤吉の実家から手代の又八がやって来ました。

リリコが北村家にご注進に及んだようで。
藤吉の母が倒れたと聞いて、一日だけ待って欲しいと頼む藤吉です。

藤吉はチョコレートを手にして、蔵にやって戻って来ました。

高級品のチョコレートをどうしたのか?
たぶん又八に買わせたんだと思います。

 

この一発屋! それしかないんかーい!

再び蔵で藤吉とてん。
日本一の芸人になったら、部屋を埋め尽くすくらいチョコを贈ろうと思っていたんだけどなあ、と適当なことを言う藤吉。

そういうことが出来るのは『テニスの王子様』の人気キャラあたりですから。
まったく、口では大阪の城も建つ、ですなあ。

ここで藤吉は、てんと初めて会った時の一発芸「石川チョコ衛門」を披露します。
それしかないんかーい!
この一発屋!

だめだこの男、八年間でまるで成長していない……と私は引いてしまうわけですが、てんは久々の満開の笑顔を見せます。

本当に面白いというより、かなりキツめの恋心補正でしょうね。
もうちょっと笑い方が自然だとよいのですが。

それを見ていたしずは「久々の笑顔や!」とホッと一安心するのでした。

「悔しいけど、これからもうちは藤吉さん一番のご贔屓さんや!」
ここで藤吉、「おてんちゃんが好きや!」と告白。
そして梯子から転げ落ちてしまいます。

そこへ儀兵衛が現れて、鬼の形相で藤吉の背を掴み、起こすのでした。

 

今回のマトメ

それにしても丸見えの位置で毎晩結構な大声で話し込み、この晩にいたっては叫んで見栄まで切っていたという。
藤岡屋のセキュリティ意識が心配で……そんなんだから倉庫が火事になるんやで!! って、あれは神戸ですけどね。

本当に心の底から藤吉が駄目だな、と思うわけですが、これは作る側の計算通りかもしれません。
色男金と力はなかりけり、ですね。
本作には金と力がある栞もいるわけですが、それはそれとして。

これはある意味、関西の伝統かもしれません。

江戸時代の歌舞伎は、江戸と上方で人気の方向性が違いまして。
荒っぽい豪快な「荒事」が人気の江戸に対して、関西では柔らかく女性的なお話の「和事」が受けたそうです。

「和事」は恋愛もの、悲恋ものなんかが受けまして、そうなるとジャンルとしては「心中もの」なんかがあるわけですね。
「心中もの」は追い詰められて心中しないといけないわけで、そこに出てくるのは、行動力はない、金はない、事態を切り抜ける機転もない、あるのは恋心だけという、駄目男なわけです。

てんと藤吉のカップルは、心中はしないわけですけれども、ぐいぐいと藤吉が引っ張っていくタイプではありません。
『マッサン』や『ごちそうさん』とは別なわけです。
てんが張り切って立ち上がるためには、むしろ駄目男でないと話としてはいけない、ということでしょう。

大阪製作の朝ドラは、割と駄目な男が特徴という気もしてきます。
この藤吉の駄目さ加減は狙い通りなのだ、とイライラしつつもフォローできればと思います。

今日よかったのは、ハツがてんに愛想を尽かしてりんの方がいい、と言ってしまったことです。
しずは「家のことより娘の幸せ」と言い出しそうですが、ハツのように見放して冷徹に切り捨てる方が、むしろリアリティがあると思いました。てんはあきらかに後継ぎとしては不適切ですからね。

著:武者震之助
絵:小久ヒロ

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【参考】
NHK公式サイト

 

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