スカーレット121話あらすじ感想(2/24)いびる姑と耐える嫁はもう要らん

ええんちゃうか。いびりやいじめは遺物にしてええ。それを喜び期待して、生々しさであると喜び待ち望む感覚も、古くて錆びついてるちゅうこっちゃ。

新しい時代のためにも、もっと助け合い、生々しい関係を描いていかなあかん。

いびる姑と耐える嫁ではなく、支え合い、笑い合う。そういう関係を象徴しとるのが百合子とその周辺――今週はそういう意味でも大事なのです。

いじめていたら、こういう恩返しはない。そこは考えましょうか。

百合子「かわいいマスターや」視聴者「せやろか?」

プルルル!
有馬温泉行き出発します!

かくして、大野忠信、陽子、そして桜と桃ははしゃいで出発しました。ええなぁ〜。

※有馬温泉やで〜!

店番を任されたのは、百合子と信作です。信作は休暇をとっていたのです。

さて、親も子もおらんし、二人きりでほっこりきゅんきゅん……そこを期待するか? 普通にそうするかどうかわからん。そこは信作やし。

信作はマスターの格好をしています。典型的な形から入るタイプや。

「東京大阪のマスターは、ビシッと決めてんねん」

おう、せやな。シアトル系コーヒーチェーンなんてない時代である。そういう時代の喫茶店ですね。林遣都さんという美形でありながら、無駄にダサいところに、独特のセンスを感じます。

百合子はこう言います。

「マスター、ホットひとつ!」

「マスター、アメリカンふたつ!」

それでも返事すらしないマスターに、百合子が突っ込む。返事せんでも全部頭に入ってるってよ。嘘やん。清々しいほどの嘘やで、ほんまに。

百合子は信作にコーヒーを入れてみるように頼みます。まずはそこからか……って、そこからなのか!

そんなもん喫茶店の息子やし、できるに決まっとるやろ。そう「豆! 喫茶店で豆いうたらコーヒー豆やろ!」というあたりから絶望感が漂ってくる。

そこは「モカ」とか「キリマンジャロ」とかないんか!

豆の香りを嗅いで、カッコつけて、なかなかええ豆やといい、百合子が普通の豆やと突っ込む。この流れよ。

しかもここから先がすごい。挽いてもいない豆をそのまま入れて、お湯を注ごうとする。過程をすっ飛ばし過ぎとる。

百合子は突っ込む。そこにお湯入れたらコーヒーできると思ってんの? できるんちゃう? そうわけのわからんことを言い出す信作を止める。

ここで百合子が、静かに豆を手で挽いております。

本気を感じるなぁ。今時こんなものはない。いや、昭和でもそこは電動ちゃうか。こういう小道具を用意するスタッフに敬意しかもうない。

NHKならストックはあると思いますけれども、それすらやらん喫茶店があって、昨年さんざん文句つけた記憶があるもので。メジャースプーンが真鍮であるあたりに、ものすごいこだわりを感じる!

百合子がいれるコーヒー。
カップは八郎のもの。
ここまで完璧なのに、信作が立ったまますする。途中で砂糖を大量に入れて飲む。なんやこの無駄な台無し感は。

いや、百合子はふふふっと笑ってます。また笑うた! 信作がそう言うと、百合子はこう返します。

「やっぱりかわいいマスターや」

そこでドアが開き、ベルが鳴り、客がやって来ます。

「おはようさんです。よろしいか」

笑顔で出迎える百合子。記念すべき客は、熊谷敏春さんです。

うーん、バナナのせいやろか。

もう最近は敏春が出てくるだけで笑てまう。嫌な予感しかしない。明日が楽しみや!

コーヒーとコーヒカップ販売を伸ばす朝ドラ

さて、本作ですが。観光課抜群やで!

◆‪「スカーレット」に魅了された3万人が訪れた展覧会 信楽焼の奥深さに触れる

視聴率は第一基準である。それはそうとして、こういう観光効果を出すともなれば、それだけ夢中になった、人の心を掴んだいうことで大正解です。

私がこれは買いだと思った、そんな非公式連携もある。

◆信楽焼のコーヒーマグカップがタリーズに登場! あのドラマファンは注目です!

朝ドラには、いろんな役割があるはず。それが今朝、証明されたと思います。

百合子と陽子が示す、そんな新たな嫁と姑もそうです。

そしてもうひとつは?

働き方改革 今回は【作:三谷昌登】です!

今回は【作:三谷昌登】とテロップが出ております。水橋氏ではないのです。

彼は役者でもあり、フカ先生の弟子、二番さんを演じておりました。『西郷どん』でも、出演と脚本協力を務めておられたとか。

うーん、本作は正直やな!

朝ドラや大河ほどの長丁場になると、どうしたって一人では無理があると思うのです。そこはしゃあない。協力クレジットはあっても、ここまでキッパリ別人やと言い切ることはそうそうない。かっこええと思います。

一番個人的に嫌いなパターンか……語彙力低下や整合性矛盾で、複数チームになっていると伝わってくる、それでいて脚本家が目立ち、関連番組やニュースに出てくるパターンですかね。

功績があるのならば、ま、わかります。視聴率も伸びて、受賞もした。そんな朝ドラ脚本家のSNS投稿がしつこくぶっ叩かれておりましたが。そんなん別にええやん。別に反社会的なことは言うてへんよ。

せやけどな、失敗しとって、言い訳だらけだとな。そこどうなん?

「敗軍の将は兵を語らず」言うやろ。

ま、それはさておき。脚本家を複数体制にして、それを明かしてゆくことこそ、働きかた改革のあるべき姿だと思います。

むしろそれが当たり前です。失敗作の時に、一人だけに責任を負わせるのは酷いことだとも思っております。

『エール』からは週6日から週5日になります。それだけでなく、こういう工夫で負担を減らすのであれば、これは素晴らしいことだと思うのです。

さあ、こちらの三谷氏の脚本も、楽しみにして見ていきましょうか! 期待しとるで。

文:武者震之助
絵:小久ヒロ

【参考】
スカーレット/公式サイト

 

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