半分、青い。4話あらすじ感想(4/5)おった、おったよ!糞ガキ・ブッチャー

ときは1980年、昭和55年。
岐阜県東美濃市は、緑が美しく、のんびりとした田舎町でした。

この町に暮らす楡野鈴愛、少女編の物語が幕を開けます。

 

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必殺、フォーク攻撃に地獄突き!

イスで二本立ちをしていた鈴愛がズコーッと転ぶろところからスタート。
落ち着きのない小学生あるあるなコケ方ですよね。

担任の先生に叱られても
「天上に般若の顔が見える!」
とはしゃいでいます。木造校舎だとそういうことありますよね。

ここで、憎々しいクソガキ顔の少年がやおら立ち上がります。

「せんせー、カラスはいいんで、ネズミはいいんで、あっ、スズメだっけー? そういうのはいいから授業進めてくださーい」
「ブッチャー!」
睨みつける鈴愛は憎々しげに答えます。

ブッチャーこと、西園寺龍之介。
よくぞこんな子役を見つけてきたなぁ、という昭和のクソガキ感満載に感動すら覚えてしまいます。

ブッチャーというあだ名は、悪役レスラーで超人気だったアブドーラ・ザ・ブッチャーが由来。
「凶器を隠し持っている」
「地獄突きしてみろ」
と鈴愛が言い合っている内容も、ブッチャー定番のネタですね。

ガキ大将がカタカナあだ名っていうのも、昭和っぽい。
言うならばジャイアン的な。

 

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食堂の名前に【つくし】採用でホッとした

一方、楡野食堂では。
リニューアル時に、仙吉が考えて不採用となった孫の名前【つくし】をつけたそうです。

よかった、よかった。
仙吉さんのネーミング願望が回収されていてよかった。

さて、その仙吉は注文を間違えてしまいます。寄る年波には勝てず、何か辛そうな表情で、精神的に参っている様子です。

と、ここで気づきます。
ナレーションが今日も変更されている。
鈴愛、律と来て、あれ? 廉子になっていますね。

廉子はこの一年前、ピンピンコロリで亡くなっていたそうです。
朝ドラで祖母のナレーションは定番。
落ち着いた風吹ジュンさんの声が響きます。

ベタラン女優は、さすが安定感があっていいですね。ナレーションは黒子役ですから、この程度の存在感でいいのです。

悪い例を挙げますと、前作がまさにソレ。
「でぇ、ございますぅ~~!」
と、悪目立ちした『わろてんか』です。

 

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地方特産も織り交ぜ、なんかいいなぁ

ドタドタを元気よく帰宅した鈴愛のおやつは、揚げたパンの耳に砂糖をまぶしたもの。
これまた昭和のド定番ですね。

鈴愛の弟・草太も出ていて、親の指示を聞かないと行動できないおとなしい性格なんだとか。
姉とは正反対です。

鈴愛は元気いっぱい。キャベツを抱えて商店街を走ってゆきます。
ドラマの舞台は東美濃ですが、「西美濃」の特産品にキャベツがあるんですね。

こういう地方色、いいなぁ。
『あまちゃん』が好例ですが、その地方自慢の産品が出て来る芸の細かさ。楽しませてくれます。

走っていると、なぜキャベツを抱えているのか?と聞いてきた男性がいます。

木田原五郎さん。
「おしゃれ木田原」の店主で独特のファッションセンスだとか。
この店に並んでいる服といい、田舎の「ファッションセンター感(名前は立派だけど独特のセンスの服しかない)」出ています。

「(キャベツを)青虫にあげるの!」
「芋虫やろ~」
五郎と会話しつつ、元気に街中を走り続ける鈴愛。とある家の前に着くと、笛を吹き始めます。

笛の音を、ロケット発射音と重ねる鈴愛。子供の豊かな想像力でしょうね。
ここは萩尾家のようで、律が顔を出しました。

「『ふるさと』、演奏して! これは御礼」

そう言うとキャベツを押しつける鈴愛。
ちょっと、いや、かなり困るものの、
「ソースかけて食べるよ」
と受け取る律。いらねえよと投げ捨てたりしない、優しい性格のようです。

室内には、立派なグランドピアノ。
律が弾き終えて見ると、ナゼか鈴愛は息を切らしています。

 

清流の国 岐阜っ子は川遊びが定番だとか

ここで、廉子のナレーションがこの町の紹介をします。

緑と水にあふれる町。
でも、生きていた頃はありがたいと思わなかった、と。

映像が非常に美麗で、緑色の栗のイガから季節が夏だとわかります。
子供たちは川遊びをしています。
川遊びは全国区ですが、特に岐阜県は「清流の国」と呼ばれるほど、澄んだ河川が多い地方。

岐阜っ子といえば、川遊びが定番なんだとか。
この辺も地方色を意識していると感じました。

「……あなたの故郷を、愛するものを、慈しんでくださいませ」
優しく響く、廉子の声……。思わずしんみりしてしまいましたよ……。

さて、ここで映像は萩尾写真館に戻ります。
鈴愛は律に「踊っていた」と答えます。踊るところを見たいというと、照れて嫌がる鈴愛。

「キャベツソースかけすぎんなよっ!」
鈴愛はそう言い、ベストテンごっこを友達とする約束があると、萩尾家から移動しようとします。

 

「赤や緑の飾りが載っていて宝石みたい!」

ここで、和子が登場。
「おやつを食べていったら♪」と声を掛けます。

和子はいかにも手作りクッキーとホットケーキとロイヤルミルクティーを出して来そうだ――と、昨日の記事でも書いたのですが、本当に手作りシフォンケーキと紅茶が出てきて、思わず笑ってしまいました。
このベタさがたまらない。

ここで鈴愛が、和子の作るクッキーは「赤や緑の飾りが載っていて宝石みたい!」と言います。

昭和クッキーの定番「ドレンチェリー」ですね。
種を取り除いたサクランボを砂糖漬け&着色したもので。
いかにも人工的な色が、宝石のようでした。

最近のクッキーではめっきり見かけなくなりましたが、昭和の頃は人気があった製菓材料です。

ドレンチェリーをまぶしたスポンジケーキ

和子はおやつで鈴愛を引き留めていました。

喘息持ちで変わり者。
周囲から浮いてしまう律と親しい鈴愛を大切に思っているのでしょう。

弥一は、
「同じ日に生まれたんだもんな」
と納得しています。
ベタな運命の恋って感じですけど、これはこれでいいんじゃないでしょうか。

 

ウサギって、美味しいの?

「ウサギを食べていたのかなあ、うさぎおいし~、って」

『ふるさと』の歌詞について、子供にありがちな勘違いをしている鈴愛。

同時代の勘違い歌詞あるあるですと『巨人の星』主題歌で
「思い込んだら 試練の道を」

「重いコンダラ 試練の道を」
ってのが割と有名ですから、またドコかで出てくるかもしれませんね。

※コンダラ……人によって勘違い解釈が違うのですが、編集さんは、鬼が持ってる鉄の棒とか棍棒みたいな「棒」をイメージしていたとのこと。しかも社会人まで勘違いは続いたとか。ネット普及前は、正しい歌詞を確認する機会って少なかったんですよね

 

クッキーも焼いているわよ、と引き留めにかかる和子。

ここでちょっと心配なのは、ヒロイン口の癖として「ふぎょぎょ!」が出てきたことです。
最近は不発気味のヒロイン口癖ですから、今後、悪目立ちしないとよいのですが……。

 

永久機関を発明してノーベル賞を狙う小3って……

鈴愛はベストテンごっこをすっかり忘れた様子。
律の部屋に入ってゆきます。

何やら仕掛けのありそうな広い部屋で、律は永久機関の説明を始めます。
しかも、小学校三年生とは思えないほどハキハキと、難しい内容を語るのです。

律は優しさも見えているし、悪い子じゃないのですが、昭和の小学校で変わり者扱いされるのがわかる造形ですよね。
ピアノが好きで、お坊ちゃまぽくて、永久機関のことを喋る少年。
都会の学校でも浮きそうです。

「ぼくは永久機関を発明してノーベル賞を取る!」
そう語り口止めまでする律ですが、鈴愛はどこまで理解できているのか……。

鈴愛は、律に頼んでいたものはできたのかと尋ねます。
「あんな子供騙しのものを」
ぶつくさ言いながらも、差し出す律。
子供が「子供騙し」と言うあたりマセていて、そこが可愛いですね。

律の発明品は、糸電話です。
長さは100メートルと得意げに語ると、鈴愛は叫びます。

「1キロ!」
「0.1キロだって」

そう訂正する律。
お勉強のできるキャラと、天真爛漫キャラが確立されているなぁ。

この糸電話は、霊界との交信をするためのものです。
廉子を亡くして元気を無くした仙吉に、霊界と話をさせたいと作ったものでした。

どうやら鈴愛は、「三途の川」は近所の川のことだと思っているようです。

広い川の前で「二人じゃ無理じゃね」と戸惑う鈴愛。
律は、助けを呼んでいた、とやって来ます。

それはブッチャー。
えーっ! と嫌がる鈴愛でした。

 

今日のマトメ「鉱脈はノスタルジー」

今のところはすごくイイ! です。
前年、好評だった『ひよっこ』で、東京朝ドラ班は鉱脈を掘り当てた気持ちなのかもしれません。

その鉱脈はノスタルジー。
時代考証にこだわって懐かしいネタをたくさん入れると、それだけで評価アップに繋がる、ということですね。

楡野食堂のピンク電話、パンの耳をあげたおやつ、ドレンチェリーのついたクッキー。
こうした小道具もなつかしいのですが、ブッチャーや和子といった人物造形もノスタルジックです。

そう言えば同じ日に生まれた同士の絆というのも、昭和ノスタルジックな設定ですよね。

『ひよっこ』の記憶喪失設定もそうでしたが、こういう昔の定番ネタを敢えて焼き直すというのは、なかなか面白いと感じます。

しかも、単なるノスタルジー頼りではなく、人物造形もわかるのがイイ。

鈴愛は天真爛漫な少女です。
どこにでもいそうな、元気いっぱいの子。

鈴愛よりも現時点でハッキリと描かれているのが、律の人物像です。

困りつつもキャベツを受け取って食べると約束するところからは、優しさを感じます。
こういう子は、昭和当時の小学校三年生の男子としては、かなり異色の部類に入ると思います。

この律が、ちょっと鈴愛に困りつつも、なんだかんだで言うことを聞いてしまい、そのペースに巻き込まれていくわけですね。

物語も子供目線に立っていて、鈴愛はじめ皆が自分たちの世界観の中で動いている感じがあります。
大人が考えた操り人形みたいな子供たちではなくて、自分で考えて動いている――そういう良さを感じます。

朝ドラは長丁場ですので現時点で楽観視はしません。
しかし、現時点での安定感はバッチリ。
『ひよっこ』のように、多少息切れしつつも半年間走り抜けたら、ここ数年の朝ドラでも上位に入る出来になるかも……。それを祈ります。

著:武者震之助
絵:小久ヒロ

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【参考】
NHK公式サイト

 

2 Comments

roko

>イスで二本立ちをしていた鈴愛がズコーッと転ぶろころからスタート。

匿名

「昭和50年代の子供の日常が、丁寧に描かれている。」

ただそれだけなのですが、それを見ているだけで何だか自然にほっとした気分になります。

半年程前の10月初旬はと言えば、「何だこの、居心地の悪い、気分の悪い番組は?」という何とも言い難い不快感。
時と共に少しずつ馴染むかと思ったら、どんどん悪化。そのまま地獄の半年間に。

今度こそ、爽やかな朝の始まりが戻ってきてほしいです。

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